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テレキャスさん
平均点: 6.92点 書評数: 49件

プロフィール高評価と近い人 | 書評 | おすすめ

No.49 6点 セカンド・ラブ- 乾くるみ 2011/04/13 08:52
言わずと知れたイニシエーション・ラヴの第2段と言わんばかりのタイトル。
前作は見抜いたつもりで余裕ぶっこいてたらラストで手痛くやられたのでその反省をふまえて、今作品は注意深く読み進めました。でも結局、撃沈でした(笑)
そこかよっ!って思わずつっこんでしまいました。

前作でハードル上げてる割には良いのかなと思いますが、劣化版なのは否定できません。

No.48 6点 琅邪の鬼- 丸山天寿 2011/04/13 08:35
メフィスト賞作品。
舞台は中国の秦の時代。
方士達が色んな能力を持っていて、なんだか漫画のようなキャラ設定で、物語としては読ませる力はありました。ただミステリとしては首を傾げたくなる部分もあり、特に誰がある女性を孕ませたのかのある種のフーダニイットの解が脱力もの。
でも最後の最後に中国史の大物が登場し、個人的にはそこでマイナスからプラスに変わるぐらいの衝撃でした。

どうやら氏は邪馬台国の研究が本業でこのシリーズも邪馬台国に繋がるようなので歴史好きの私としては今後も追いかけていきたい作品です。

No.47 4点 完全恋愛- 牧薩次 2011/01/21 22:31
江森さんが言っているように第一章の終わりで作者の狙いが分かってしまい、ワクワク感が半減でした。第二章の事件も分かり易い伏線のおかげでだいたい見抜けてしまった。
第三章のアリバイトリックは分からなかったけど、それかよってツッコミを入れたくなるような脱力もの。色んな書評サイトやブログで好評価だったので期待し過ぎてしまったようです。

No.46 7点 配達あかずきん- 大崎梢 2010/10/15 13:28
書店の女性社員と女性アルバイトが事件や謎を解いていく成風堂シリーズ。
学生時代TSUTAYAでバイトしていたので共感出来る部分が多々ありました。
当時、客の断片的な記憶からお目当ての商品を導き出す作業ってなんだかミステリみたいだなって感じていたのを思い出しました。
謎解きとしては不満の残る部分もあるんですが書店や本に絡めた謎が好みなので甘くなってしまいますね。
「パンダは囁く」が一番のお気に入りです。

No.45 6点 殺しも鯖もMで始まる- 浅暮三文 2010/08/18 14:16
奇妙な登場人物と「サバ」と「ミソ」という謎のダイイングメッセージ、一風変わった密室など独特の空気とユーモアが 面白かった。
ダイイングメッセージの説明はちょっと無理があるかなと感じたが他は納得出来るものだった。
ちょっと変わったミステリを読みたい方はご一読を。

No.44 8点 ダレカガナカニイル・・・- 井上夢人 2010/08/16 05:56
ミステリと言うかミステリ仕立てのSF作品と言った方が良いのかなと思います。
異変に気づいた主人公の動揺や恐怖、疑心暗鬼のなかで始まる声の主とのやり取り、謎の声の主と少しずつ事態を明らかにしていこうとする過程が克明に描かれているので、ありえないようなSF的状況に次第に引き込まれてしまう。
後半は、何とも切ないラブストーリーと謎の死の解明に比重が置かれています。怒濤のクライマックスへとなだれ込んでいく展開はSF的解決ではあるけれど圧倒的なパワーを感じます。
ミステリ、SF、ラブストーリーなど要素を盛り込んだ傑作だと思います。

No.43 6点 クビシメロマンチスト- 西尾維新 2010/08/01 10:35
戯言シリーズで一番好きかな。
ラストの怒涛の展開がミステリとしてもよく出来ている。
これ以降ではヒトクイマジカル以外はミステリ色を薄め、最後はバトル漫画の様になってしまったのが残念。

No.42 7点 異邦の騎士- 島田荘司 2010/08/01 02:00
ベタベタなお涙頂戴展開ではあるけれど、好きなんですよね。
斜め屋敷を読んでれば石岡の事だとすぐに分かるはず。
トリックに関してはは個人的に島田氏に求めるものではないんですが、それよりも単に読み物として評価したくなる作品。

No.41 8点 夜想曲(ノクターン)- 依井貴裕 2010/08/01 01:37
記念樹や歳時記よりは読みやすくなってはいるが、まだまだ文章はイマイチ。
でも緻密なロジックと大掛かりなトリックを見事に同居せしめた手腕には脱帽。
ラストの役者の苦悩するシーンは結構好み。

療養所(サナトリウム)を執筆中と言う噂を聞いたのが数年前。
氏は筆を折ってしまったのか?師匠亡き今、氏の新作を切に求む。

No.40 9点 だれもがポオを愛していた- 平石貴樹 2010/07/30 21:15
新本格以前の隠れた傑作として逆に著名な今作品。
文章や台詞回し等が翻訳小説風なのが東大英文卒の学者さんならではで芸の細かさを感じます。
そして、クイーン張りのロジックは完璧。
派手さはないものの伏線も張り巡らされ、ミステリの醍醐味を堪能出来ます。
探偵役のニッチのキャラもお気に入り。

No.39 7点 天帝の愛でたまう孤島- 古野まほろ 2010/07/25 08:46
天帝シリーズでは実は次の鳳翔より今作品の方が好きだったりする。
ベタベタな流れが館モノが大好きな私にはもうたまらなかった。
古野まほろお馴染みの終盤でのラスボスとの死闘(笑)が今作はなかったからだろうか、その分終盤のしつこいくらいなロジカルな展開と二転三転した後に着地する結末が際立って見えた。
あんまり好きじゃなかった主人公にも今作は珍しく感情移入出来た。長さも丁度良かったかな。

No.38 7点 黒百合- 多島斗志之 2010/07/24 10:39
登場人物達は真相を知らず、移り変わる各場面を読むことが出来る読者のみが全ての真相を知れる。
序盤に感じるような単なるボーイミーツガールミステリではない。
多島氏の娘さんのブログの更新も滞り、 ただただ氏の帰還を願うばかり。

No.37 7点 晩餐は「檻」のなかで- 関田涙 2010/07/24 08:09
こんなゲーム型クローズドサークルをよく思い付いたなぁってのが正直な感想。
設定に懲りすぎて滑ってる例は幾度となく目にしてるけど、これは成功例って言っていいんじゃないかな。
今作品はある程度、ミステリに慣れてきた人のほうがだまされ易いのではと思う。特異な設定がハマってるだけではなくラストの巧みさも光る掘り出し物でした。

No.36 6点 九月が謎×謎修学旅行で暗号解読- 霧舎巧 2010/07/21 10:14
霧舎学園シリーズで今のところ一番良い出来だと思う。
江守さんが書いているようにシリーズを読んでる人がより騙される手法が取られてるいますが、案外これから読んでも通用するかもなんて思います。

余談ですがいくらミステリを読んでもこの手のトリックに引っかかる自分が情けなくなります。
今年だけで6、7回はやられてしまいました(笑)

No.35 6点 キョウカンカク- 天祢涼 2010/07/18 08:17
メフィスト賞受賞作品。
恋人をシリアルキラーに殺された少年と音を視認出来る共感覚を持つ女が連続殺人犯を追うストーリー。
西澤保彦みたいなSF設定を巧みに使ったミステリなのかと思いきや意外や意外、ぶっ飛んだ本でした(笑)
動機でこんなに驚愕したのは初めてかも。
全体的には文章が青臭い印象を受けるけど、持って余る終盤の衝撃が全てを吹き飛ばす。
でもこれは何回も出来る技だとは思えないので氏の評価は次回作を読んで決めたい。

No.34 6点 死の命題- 門前典之 2010/05/29 12:47
加筆·修正され再版した「屍の命題」のほうをやっと読みました。
なるほど、これは問題作ですね。
バカミス好きは必見。
奇想天外なトンデモトリック、趣向にニヤニヤしながら終盤を読み進めました。
バカミスが嫌いな方は確実に壁本です。
ぶっ飛んだ作品を読みたい方にオススメ。

No.33 6点 氷菓- 米澤穂信 2010/05/29 12:29
「わたし、気になります」が口癖の千反田えるちゃんが類い稀なる好奇心で古典部のみんなを振り回す古典部シリーズの第1作。
古典部4人のキャラ立てがしっかりしててなかなか楽しめた。
ちょっと悲しい結末に落ち着くあたりはなんとも青春小説っぽくて私の好みだった。
文集「氷菓」のタイトルに込められた意味が分かった時、心の中で金切り声をあげていた。

No.32 10点 煙の殺意- 泡坂妻夫 2010/03/19 05:34
個人的にベストの短編集。
よくCDのオススメPOPに「捨て曲なし」なんて書かれてるけど、まさにそれ。
巨匠の巧に戦け!

No.31 6点 見えない精霊- 林泰広 2010/03/19 05:18
一撃必殺の禁じ手。
そして林泰広はいずこへ…。

No.30 5点 冷たい校舎の時は止まる- 辻村深月 2010/03/19 04:58
ホラーファンタジーと青春群像って感じかな。
長いんですが、最後まで読ませる力量はあると思います。
登場人物8人、全員の回想が用意されている点が長くなった理由だろう。
みんな良い奴過ぎて一人くらい嫌な奴がいた方が盛り上がったのになぁって思ったりします。
ちょっと驚かさせてくれる仕掛けもあり、一応はメフィスト賞作品と言ったところだろうか。
学園ものが好きな人は読んで損はないと思います。

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テレキャスさん
ひとこと
好きな作家
森博嗣、道尾秀介、倉知淳、西澤保彦
採点傾向
平均点: 6.92点   採点数: 49件
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