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ぴぃちさん
平均点: 6.90点 書評数: 48件

プロフィール | 高評価と近い人 | 書評 | おすすめ

No.48 9点 ジャッカルの日- フレデリック・フォーサイス 2026/09/20 15:09
一九六三年、当時フランス大統領だったシャルル・ドゴールをつけ狙う暗殺者、通称ジャッカルとそれを察知した警視の息詰まる追跡戦。
歴史的事実と推測を巧みに組み合わせ、単純かつ大胆にスリラーの常道を描ききっている。

No.47 5点 ほねがらみ- 芦花公園 2026/08/15 22:37
語り手の「私」のもとに集まってきた無数の怪談。知人のメール、民族学者の手記、インタビューの文字起こしなどに記されていた不気味な出来事の数々は、ある地方に伝わる因習・怪異を暗示していた。
断片的な情報がジグソーパズルのように繋がっていく過程に不穏な面白さがあるモキュメンタリー。

No.46 5点 檻の中の少女- 一田和樹 2026/08/15 22:27
自殺支援サイトの闇に、サイバーセキュリティコンサルタント・君島と少女が巻き込まれる様を描いている。ハードボイルド風味な作風が魅力的。

No.45 6点 ささらさや- 加納朋子 2026/07/28 15:15
生まれなばかりの赤ちゃんと気の弱い妻を残して、夫は事故死してしまう。残された二人を守るため幽霊となった夫は、わずかな時間だけ他人に乗り移り姿を現す。
幽霊という設定を持ってしか表現し得ないストーリーや仕掛けもさることながら、家族の愛情や別離の悲しみが丹念に描かれている。特に心温まるかつ驚愕なラストは余韻が残る。

No.44 8点 暗殺者- ロバート・ラドラム 2026/07/06 08:00
一切の記憶を失って助けられた男が、自分の素性を突き止めようとするが、生命の危険にさらされる。
巨大な国際的陰謀の中に投げ込まれた男の必死の闘いを描いていて迫力とスリルがあった。

No.43 6点 傲慢と善良- 辻村深月 2026/06/21 17:44
アプリを通じて知り合い、見知らぬ異性といざ対面した時、心の中で自分が何を行っているのかが明確に描き出されている。
母娘問題が引き起こす呪いについても、リアルに描かれておりゾッとする。それでも登場人物たちは、自らの傲慢さを乗り越えた先にあるものを教えてくれる。

No.42 8点 死の接吻- アイラ・レヴィン 2026/05/18 07:18
主人公は資産家の娘に近づき、のしあがろうとする男。だが第一部はこの男の視点で、自身の生い立ちや動機、犯罪を行う過程をつぶさに語りながら、彼の名前は明らかにされない。
第二部は被害者の姉の視点で語られることで、誰が容疑者なのかわからない。さらに第三部はまた別の人物の視点で真犯人の男と対決する。悪人の内心を描きながら、正体を隠すという凝った手法でサスペンスとして出来がいい。

No.41 5点 廃屋の幽霊- 福澤徹三 2026/05/18 07:04
夢と現実のあわい、四季のうつろいを背景に、ひたひたと静謐な恐怖が迫る。
オーソドックスに見えて一風変わった、一味違う恐怖が味わえる7辺が収録されている。

No.40 8点 月の扉- 石持浅海 2026/04/28 18:15
ハイジャックという特殊な状況下での密室殺人を取り扱った本格ミステリ。
本格ミステリとしての論理の美しさとハイジャックもののサスペンスと幻想小説としての不思議さが堪能できる。

No.39 7点 分岐点- 古処誠二 2026/04/10 15:08
1945年、敗色濃厚の日本。本土決戦に備えて動員された中学生が兵士を殺害した。
ラストで明かされる意外な動機の驚愕を通じ、大東亜戦争遂行の狂った観念を悲劇的に浮き彫りにした力作。

No.38 10点 方舟- 夕木春央 2026/03/21 19:47
ペッパー警部さんへ

疑問に思われているようなミステリは、他にもたくさんあります。疑問が解消されないといって、採点を1点にするのは、どうかと思います。考え直すことを望みます。よろしくお願いいたします。

No.37 10点 方舟- 夕木春央 2026/03/21 19:31
極限状況での犯人捜しと倫理的選択を描いた本格ミステリ。
通常の本格ミステリでは、犯人を捕まえることが目的だが、犠牲者にするために犯人を見つける存在という設定が斬新。
叙述トリック、構造の逆手利用、読者の認識そのものを裏切る仕掛けが組み合わされた完成度の高い作品。

No.36 8点 人形はなぜ殺される- 高木彬光 2026/02/28 09:44
アマチュアマジシャンの世界を舞台として、絢爛にしておどろおどろしい内容でありながら、人形に絡んだ密室、鉄道アリバイトリックなどに彩られ、それらの謎が見事なまでに論理的に解明されていく傑作。

No.35 6点 血塗られた神話- 新堂冬樹 2025/11/28 13:26
二転三転するプロットといい、時折り炸裂するエログロ描写といい、愛を貫く魂の昇華で閉じるエンディングといい、デビュー作とは思えない出来。

No.34 6点 海を見る人- 小林泰三 2025/11/25 20:15
だんじり祭りの夜の哀しい恋を描いた表題作、歪んだ円筒世界から楕円世界を目指す部属を描いた少年の成長譚「時の中のレンズ」、仮想世界における不具合の原因を究明する探偵の物語「キャッシュ」。
奇妙な世界の謎が論理によって解き明かされていく過程を核に据えた物語構造は、本格ミステリと近しいものがある。

No.33 8点 六人の嘘つきな大学生- 浅倉秋成 2025/10/01 12:34
IT企業スピラリンクスの新卒総合職の最終選考に残った6人は、グループディスカッションの出来次第で全員採用という担当者の言葉に団結するが、直前になり内定者は、1名と告げられる。
就職活動とは何か、現状の選考のあり方はどうなのか、という問いにミステリを絡ませているのが実に巧い。

No.32 5点 赤朽葉家の伝説- 桜庭一樹 2025/09/14 21:24
山陰地方の旧家に生きた三代の女たちを描くこの作品は、重厚さを裏打ちする強靭なユーモア精神が印象的。

No.31 7点 恐るべき太陽- ミシェル・ビュッシ 2025/08/28 18:20
創作アトリエのために仏領ポリネシア島へベストセラー作家と、彼を熱愛する五人の作家志望者が集められた。ところが作家は失踪し、さらには殺人まで発生してしまう。
謎解きミステリにおいては定番の孤島ものをなぞりつつ、型破りな仕掛けで圧倒させる作品。使われているギミック自体は単純なのに、それを巧妙に隠す手腕がお見事。

No.30 6点 マプチェの女- カリル・フェレ 2025/08/09 10:24
アルゼンチン現代史の闇を追う探偵と部族出身の女が、正体不明の敵と繰り広げる壮絶な闘い。それを無骨で大胆ながら熱く語っていく。力と勢いがあるクライムノベル。

No.29 5点 ストレイドッグス- 樋口明雄 2025/07/14 21:06
米兵やヤクザが景色に溶け込む町で、孤独な三人の高校生が出会った。
一丁の拳銃の入手を契機に他人とは異なる道をそれぞれ進み始めた彼らの十年を描いた本書は、暴力を切り口としつつも、中心には彼らの友情が宿り続ける青春小説。殺気と哀感の緩急も見事。

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平均点: 6.90点   採点数: 48件
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