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ミステリの祭典

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sophiaさんの登録情報
平均点:6.94点 書評数:370件

プロフィール| 書評

No.130 6点 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件
麻耶雄嵩
(2015/07/07 22:35登録)
噂通りの問題作。しかし期待していたほど面白いとは思えなかったです。
自分はヘイスティングスだと自虐していたのが伏線になっていたとは。
何度も逆転する展開はいいのですが、色々な面で荒っぽくてしかも地味に感じられました。そして感情移入できる登場人物が全くいません。1年後に振り返ってもどんな話だったかあまり思い出せないと思います。
多くの方が言及されている「読み辛さ」については自分はそれほど感じなかったです。薀蓄部分は流し読みする習慣が身に付いているせいかもしれません。ただ、推理の論理がよく分からなかったり、登場人物たちが何についての会話をしているのかよく分からなかったりする部分が所々ありましたので、そういう意味での読み辛さはありました。
でも20歳そこそこでこれを書いたのは素直にすごいと思えます。


No.129 8点 悼む人
天童荒太
(2015/06/29 03:28登録)
説明的な文章の多さやストーリー展開の遅さがあり、話に今一つ引き込まれなかったので読了するのに時間がかかりましたが、それでもなお読んでよかったと思える感動的な作品でした。奈義倖世の夫殺しの真相を引っ張ったところが一応この作品のミステリー要素ですね。この作品の原点となったのは、短編集「あふれた愛」に収録の「喪われゆく君に」なのでしょうか。


No.128 5点 あふれた愛
天童荒太
(2015/06/10 22:00登録)
「とりあえず、愛」「うつろな恋人」「やすらぎの香り」「喪われゆく君に」の四編から成る短編集。
僅かでもミステリー的要素があったのは「うつろな恋人」ぐらいでしょうか。
ミステリーを期待して読んだわけではなかったのでそこはまあいいんですが、この作家は短編よりも長編の方が向いているのかなと感じました。


No.127 8点 悪の教典
貴志祐介
(2015/03/17 21:32登録)
エンタメに特化したサイコ・ホラー作品。このミス1位の名に恥じぬ面白さでした。本のあらすじから想像していたのは後半の怒涛の展開だったので前半のスローペースに意表を突かれましたが、読み終わってみると意外と前半の方が面白かったのかもしれないと思いました。性的描写の多さはちょっと気になりますかね。ノベルズ版・文庫版の最後に付いている短編「秘密」がいい味を出してます。


No.126 8点 Another
綾辻行人
(2015/03/03 18:51登録)
この物語は主人公の一人称で描かれたものですが、すごく重要なことが最後の方まで伏せられたまま展開します。そこがこの作品の肝なのですが、私には伏せる必然性が分かりませんでした。読者を騙すためと言ってしまえばそれまでなんですが、叙述トリックとは作者が読者を騙すものであって、作中人物が仕掛けるものではないのでは。公私の区別を付けるというような説明もありましたが、独白にまでそれを及ぼす必要がありませんからね。分量の割にすらすら読め、設定も独特であり面白い作品なのですがこの一点が少しひっかかります。


No.125 10点 霧越邸殺人事件
綾辻行人
(2014/08/03 18:09登録)
いつか再読しなければと思いつつもなかなか機会を得ず、今回約10年ぶりに再読。
本格ミステリーとしての完成度の高さは言うに及ばず、館シリーズには見られない重厚な文体、幻想的な雰囲気、宿泊客たちの運命を映す家など、装飾が素晴らしい。
インターローグによるミスディレクションも秀逸。
薀蓄の多さは確かにありますが、バランスを崩壊させるほどではありません。
自分の中で9点評価でしたが10点に格上げ。
氏の最高傑作と言っても過言ではないかと。


No.124 8点 亜愛一郎の逃亡
泡坂妻夫
(2014/07/26 19:04登録)
「転倒」と同じくらいのレベル。
やはり「狼狽」が一歩抜きん出ているか。
「火事酒屋」が好き。


No.123 8点 亜愛一郎の転倒
泡坂妻夫
(2014/07/26 19:01登録)
平均レベルは「狼狽」より落ちる。
「砂蛾家の消失」「珠洲子の装い」が好き。


No.122 9点 不夜城
馳星周
(2014/07/15 22:30登録)
たった4人しか採点していないことに驚き。
一般人には馴染みのない業界の話ですが、単純にお話として面白かったです。
映画「ゴッドファーザー」みたいな緊迫感がありました。


No.121 8点 犬神家の一族
横溝正史
(2014/07/15 03:01登録)
完成度は高いけど、どうしても「獄門島」の二番煎じのような感じがします。
「獄門島」がなかったらもっと高評価したかも。
余談ですが、子どものとき石坂浩二主演の映画を先に観ました。
稲垣吾郎主演のドラマ版では「よき」の見立ての解説がなかった気がします。


No.120 6点 模倣犯
宮部みゆき
(2014/07/05 19:42登録)
幾ら何でも長すぎる。こんなに引き伸ばさないといけない話とは思えませんでした。私の持論として「長い作品ほど一気に読まなくてはならない」と思っているのですが、物語にそれほど引き込まれず、読むのが苦行になりました。半分ぐらいの分量にテンポよくまとめてくれれば評価は上がったかもしれません。あと、この作者の描く「男」が好きじゃないんですよねえ。善人か極悪人かどっちかしかいない感じで。


No.119 10点 時計館の殺人
綾辻行人
(2014/06/28 19:08登録)
館シリーズと言えば十角館と時計館の二強ですかね。分厚さを感じさせないくらい一気に読まされました。十角館以上にテンポよく人が死んでくれます。そして相変わらず2パートの構成が上手い。この空前の大トリックを使う必然性を持たせるために、よくぞこれだけの話を作りました。お見事。しかし鹿谷さん、旧館内の学生たちの身の危険を自ら指摘しておきながら、結局ほったらかしにするのはどうなんですかね。


No.118 5点 殺人鬼2
綾辻行人
(2014/06/28 02:21登録)
1に比べると数段落ちますかねえ。
残虐度だけは増している気がしましたが。
今作で殺人鬼が生身の人間じゃないことがはっきりしちゃった感じなのも興ざめなところです。


No.117 8点 殺人鬼
綾辻行人
(2014/06/28 02:18登録)
AだのBだの何なんだと思っていたら最後に納得。
あまり細かく読まない私の性質が幸いして上手く騙されました。
完全に好みが分かれる作品だとは思いますが、私は好き。


No.116 8点 迷路館の殺人
綾辻行人
(2014/06/28 02:10登録)
館シリーズの中では平均的な出来。
十角館や時計館と比べるとインパクトがやや不足。
ちなみにこの作品は泡坂妻夫氏の某有名作にインスパイアされたんでしょうか。


No.115 10点 十角館の殺人
綾辻行人
(2014/06/05 21:55登録)
初読のときモーリス・ルブランを知らなかったのが残念でした。
「第四章 二日目・本土」の最後の二文が少々アンフェアかなあと思わなくもないですが・・・


No.114 10点 オリエント急行の殺人
アガサ・クリスティー
(2014/05/31 00:36登録)
小学生の時に児童向けの読み物みたいなので読んだのが最初。
こんなのがアリなのかと衝撃を受けたのを覚えています。
本格的にミステリーにはまったのは大人になってからですが、間違いなくその礎となっている作品です。
ラストに解答が2つ提示されるというのが趣深い。


No.113 10点 アクロイド殺し
アガサ・クリスティー
(2014/05/30 23:28登録)
大技だけど論理的に犯人を指摘することができるようになっている。
だからこそポアロが犯人を指摘した後の「死のような沈黙」が効いてくる。


No.112 4点 複数の時計
アガサ・クリスティー
(2014/05/30 22:57登録)
時計の意味が何かしょぼい・・・
たったそれだけのことかというガッカリ感があった。


No.111 7点 スタイルズ荘の怪事件
アガサ・クリスティー
(2014/05/30 22:51登録)
処女作およびポアロシリーズ第1作としてはなかなか。

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