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ミステリの祭典

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三枝さんの登録情報
平均点:5.81点 書評数:21件

プロフィール| 書評

No.21 5点 天使の囀り
貴志祐介
(2024/11/17 21:18登録)
1998年当時ならおもしろかったのかなあ?といった程度の評価です。

感染系ホラーが溢れかえってる昨今では『呪われた沢』の時点で大半の読者が猿が元凶であると察すると思います。
ブラジル脳線虫の設定についてもさほどの個性を感じません。SCPの一記事がせいぜいではないでしょうか。

で、読者が当たりをつけてから実際話がそこにたどり着くまでが長すぎます。
地道に一歩一歩真相に近づいていく探偵小説の面をもたせたかったのでしょうが無駄な描写が多すぎです。
資料丸写ししたようなうんちくは本筋に関わる部分ならディティールにも繋がりますが、当時のエロゲー事情なんかはせっかく調べたのだからとりあえず入れたいというけちん坊根性しか感じません。
物語としても同窓会で仲のよくない相手から絡まれる描写など不要としか思えない部分が多いです。

通常のボリュームならまだ佳作程度に思えたのですが、長いわりにおもしろくないということでこの点としました。


No.20 8点 ラットマン
道尾秀介
(2024/11/05 19:58登録)
殺人による青春の終わり、というシナリオが好みだったので個人的にはどんでん返しがない方が好きだったかなあと。

終盤の展開は見事としか言いようがなく、1つの事件に何重もの解答を与える『毒入りチョコレート事件』的な手法が冴えます。
特に1発目をひっくり返すくだりはまったくの不意打ちであったため、本を読む手が少し止まってしまいました。
ここまではよかったように思います。

その後は毒チョコのように証拠が増えてそれを足がかりにするわけではなく、推理というよりは思いつきに近いのですが一応の伏線は張られています。
過去と現在がシンメトリーを描く構図もさすがです。

ただ、これまた個人的好みに片足を突っ込むのですが、こういった二転三転物はどんでん返しに対する伏線が弱くなりがちで、どんでん返しの驚きというのは6〜7割がたが伏線によるものだと思うのです。
返される驚きよりも“へー、そうなんだすごいねー”となんだか覚めた気持ちになってしまうのは私だけでしょうか。

陰鬱な道中に対してラストは希望を感じさせるものとなっており、ここにもっていきたいがために無理やり犯人と動機をこしらえたようにすら感じてしまいます。

また本作のすれ違いを招いたのは作品テーマとされているラットマンの理屈より“無実の容疑者は自分だけは犯人ではないと知っている”というミステリーでは定番の自己認識のように思いました。

文句ばかりになりましたが、おもしろい作品だったのは確かです。
ただ本来の着地点より読みながら予想していた着地点の方が好みではありました。


No.19 6点 死の接吻
アイラ・レヴィン
(2024/10/04 11:22登録)
既に多くの方が触れていますが、一章での倒叙部分を「彼」という表記にすることで犯人の正体を読者に伏せ、二章では探偵役が犯人捜しをするという一粒で二度おいしい作りになっているのがうまいです。

他方、犯人発覚以降の第三章はパワー不足が否めず、探偵役が犯人にたどり着くための推理も弱ければ最後は犯人の自白頼みという始末。
尋問の場面も読者が犯人を知っているからかろうじて成り立っているものの、犯人不明の状態で読めば強引な当てずっぽうとしか思えなかったでしょう。
風呂敷を広げるのはうまかったものの、畳むのに失敗した印象です。

犯人と探偵役の二視点といいなんとなく浦沢直樹の『Monster』を思い起こしました。


No.18 4点 鬼の跫音
道尾秀介
(2024/08/26 09:30登録)
※ややネタバレ

全体的にワンパターンに感じます。
“実は誰々がヤバい奴だった”“信用できない語り“”こればっかで展開が読みやすいですし、ホラーとしても安直に感じます。
ノスタルジックな語り口は素晴らしいのですがベテラン作家が筆力でゴリ押しした作品という印象です。

あと表題の元は『冬の鬼』だと思うのですが、結局鬼の足音とはなんだったのでしょうか?
「一月八日」の記述もよくわかりません。
実際に鬼がいる世界観なのか、いたとしてなぜ主人公たちが狙われているのか。
釈然としない作品でした。


No.17 7点 孤島の鬼
江戸川乱歩
(2024/08/11 16:39登録)
2つの事件のトリックは時代を加味すればといったところでしょうか。
2つ目の事件を解けばおのずと1つ目の事件の真相もわかるという構成はおもしろかったです。

洞窟探検もベタながらドキドキさせられます。
手記という設定上主人公が死なないのが確定しているのをレトロな趣とみなすか欠点とみなすかは微妙なところですが。

怪奇小説としてのおどろおどろしさが秀逸なのも認めざるをえませんが、やはり見世物小屋的なノリは目につきますね。

「可愛い秀ちゃん」から「醜い吉ちゃん」を切り離して吉ちゃんの方はその後すら語られないというラストに「治療による障害の克服は医療の手の届かない障害者に真の孤独をもたらすのでは」などと考えてしまいました。


No.16 7点 猫丸先輩の推測
倉知淳
(2024/07/08 23:01登録)
00年代のラノベとかネット初期のテキストサイトっぽい文章が苦手です。全体的に冗長で笑いも取れていません。

『夜届く』
本書唯一の大当たり。
電報の謎も真相もユニークです。
まさか登場人物がやたらと肩をすぼめているのが伏線だとは思いませんでした。
『砂糖合戦』(北村薫)にも比肩しうる日常の謎の傑作かと。

『桜の森の七分咲きの下』
情報の出し方が露骨すぎてすぐ真相に思い当たります。
いっそ“石ではなく金庫かなにかが埋まっていた”というオチの方がまだ意外だったのでは。

『失踪当時の肉球は』
あり寄りのなし。
結局、隣の爺さんはなんだったんでしょうか?

『たわしと真夏とスパイ』
これも微妙です。さすがにあの3ポイントから推理が飛躍しすぎておもしろくない。

『カラスの動物園』
心理的盲点の発想はおもしろいのですが、“例の人物”の目立ちっぷりが帳消しにしています。
というか近場に人がいたら普通に疑われると思うのですが。

『クリスマスの猫丸』
ただの見間違いというなんともつまらないオチ。
前提崩すのはただのちゃぶ台返しでしかありません。


No.15 5点 殺意
フランシス・アイルズ
(2024/06/22 19:32登録)
解説(創元推理文庫:中島河太郎)の言うとおり、謎解きよりは人物描写を楽しむ作品ですね。
一応、ビクリー夫妻やマドレインは生き生きとした人物描写ができていると思います。
他方、他の人物はそれほどでもなく、出す意味があったのか疑わしい人物が大半ではないでしょうか。
倒叙というジャンルから容疑者候補としての必要もなく、ストーリー進行の邪魔でしかありません。
これらの人物が入り乱れるお茶会の場面は読んでいて苦痛ですらありました。

上記した3人にしてもあくまで“一応”であり、今ならこの程度の人物描写ときちんとした謎解きを両立した作品はいくらでもあるのではないでしょうか。

オチもあまり好きではありません。
ネタにマジレスは承知で言いますが、こんなもの完全に司法の敗北でしかありません。


No.14 4点 びっくり館の殺人
綾辻行人
(2024/06/12 22:34登録)
※ややネタバレ

賛否分かれるトリックに関しては小学校後半向けの本と考えればギリ許容範囲かと。
ただシナリオ面で気になる部分がいくつもありました。

1.冒頭のとっつきにくさ
主人公がびっくり館を回想する(現在)
→古本屋でのできごと(回想1)
→殺人事件当夜(回想2)
→俊生との出会い(回想3)
と短い間に時間が何度も移動してかなり読みにくいです。
開幕での掴みに失敗しています。

2.梨里香の描写の薄さ
目の色が変わるなど多少の設定が披露されるのみで具体的なエピソードがなにもありません。
登場人物としての存在感がありません。
そのため終盤で出てくる梨里香黒幕論もラストのオチも味気のないものになっています。
母親である美音の方がまだ印象的でした。

3.シリーズへのこだわり
レーベルが違っても館シリーズの正当続編とする姿勢自体は好感が持てます。
ただ主人公が迷路館の殺人を手に取るくだりも鹿谷門実の登場も無駄描写としか思えず、“館シリーズであること”に囚われたことでかえって作品の質を下げたとしか感じません。
特に迷路館の部分は先述した時間の移動にもつながっているため本当にいらなかったと思います。


No.13 5点 ドミノin上海
恩田陸
(2024/05/21 10:44登録)
前作に遠く及ばないできですね。
“伝説級の暴走族がパトカーを大量に引き連れた結果、テロリストが自分が追い詰められていると勘違いして暴走”みたいな顔も合わせず離れた場所で起きた出来事が別の人物に影響を与えるといった要素がかなり薄いです。
ほとんどが直線的に顔を合わせたりその場に居合わせたりで、その合流のさせ方も強引さが否めません。
ダリオがパンダを追いかける理由とか全然ないと思いますし、結局お腹の中で光っていた印章もぶん投げ。

前作の保険会社の書類配達と合流できない俳句オフ会と大学サークルの会長決め勝負みたいな各シナリオに明確な目的がないため、登場人物の動きになんとなくの進行が多くて単体シナリオとしてのおもしろさがありません。
森川とかまったく出す意味なかったですよね、あれ。

あれがダメこれがダメというよりシンプルに群像劇としてのクオリティが低いです。
持ち物の入れ替わりとか暴走バイクの追跡とか前作を踏襲した内容が散見されるためますます品質の差を感じます。


No.12 5点 被害者を捜せ!
パット・マガー
(2024/04/12 21:44登録)
事件のあらましというより会社内の揉め事を延々と読まされます。
作中何度も「ゴシップ」という単語が出てきますが、まさに女性の噂話を聞かされているような気分でした。
被害者を導き出す推理はわりと好きなのですが、たった数ページの推理のために200ページ以上もこれを読まされるのはしんどかったです。


No.11 5点 むかしむかしあるところに、死体がありました。
青柳碧人
(2024/03/29 17:55登録)
昔話の二次創作としてはおもしろいのですが、ミステリーとしてはやや難ありです。

『一寸法師の不在証明』密室トリックがやたらと手順が多く、鮮やかさに欠けます。

『花咲か死者伝言』個人的ワースト。おじいさんのある動作が不自然極まりなく、犯人にいたるための手がかりがかなり目立っています。あまりにわかりやすいので犯人を読ませたうえでダイイングメッセージを楽しんでという趣向かと思えば、あの答えでは…。

『つるの倒叙がえし』鶴を助けた男が奥の間に隠し事をしているという、鶴と男で隠しごとの逆転が起きているアイディアはおもしろかったです。ただラストのオチは強引としか思えません。さすがに名前をあれにはしないでしょう

『密室竜宮城』伏線の張り方は見事でしたが、密室トリックは読者が推理するの無理ではないでしょうか。

『絶海の鬼ヶ島』鬼13頭きちんと識別して読めた読者がどのぐらいいるのか疑問です。トリックはおもしろかったですが、登場人物を把握しきれなくして騙している感が否めません。


No.10 7点 ○○○○○○○○殺人事件
早坂吝
(2024/02/16 21:56登録)
<ノベルズ版>
例のネタに関してはネタバレ受けた状態で読みました。
このボリュームの作品での一発ギャグと思えばおもしろいのではないでしょうか。
単なるネタに終わらず、特殊な環境を最大限ミステリー的に活用しようとしているのも好印象です。
実際の犯罪では頻繁に物を隠すのに使われるとある場所ですが、ミステリーで謎解きの要素として扱ったのはこれぐらいではないかと思います。

しかしながら、無理のあるくだりが目につくのも事実で、特に犯人が凶器を処分しなかったのは解せません。
凶器が現場に放置されるのはそれが犯人特定に繋がりにくいためですが、本作では運搬方法の特殊性を考えるとリスクを感じて当然にすら感じます。
ましてや下の方も指摘しているように処分は海に捨てるだけと
かなり手軽です。
あと、バカバカしいストーリーのわりに終幕が暗すぎる気がします。
「こんな時だからこそ楽しくやりましょう」というセリフが終盤にありますが、まさにこんな本なのですから楽しい読後感にして欲しかったです。


No.9 5点 十字架クロスワードの殺人
柄刀一
(2024/01/27 12:46登録)
※ネタバレあり※

2つの視点が同時進行するプロットは嫌いではないですし、それらが絡み合っていくのも期待通りではあったのですが、真相の粗が目に付きます。
特に多くの読者を引きつけるであろう、ガラスを破った腕の左右が逆になっていたことの答えが犯人の凡ミスというのは肩透かしもいいところではないでしょうか。
電話線の切断1つとっても「ポケットから万能ナイフを拝借して」って万能ナイフみたいな分厚い重量物が素人にスリ取れるものでしょうか?
一美のシェルター脱出劇も前日に答えが変わっている状況であの方法がうまくいくのか疑問です。

陽光の事件で顕著ですが、突発的な犯行を意識して犯人の行動を全体お粗末にしている感がありますが、それがミステリーとしてのおもしろさを削いでいる感じです。

ラストでクロスワードを大外れさせながら想いを伝えていくくだりはおしゃれでした。


No.8 4点 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
桜庭一樹
(2024/01/23 19:05登録)
本格でないのは評点に加えていません。
ミステリーというよりサスペンスに近いですね。
ギリギリな環境にいた少女たちの世界がはかなくも崩壊していく様が描かれています。

後年に直木賞をとった作家だけあり文章は読ませます。
でも、それだけですね。

当時流行っていた携帯小説の女子向け不幸自慢を、オタク向け美少女で包んでラノベに仕上げただけにしか感じませんでした。


No.7 8点 法月綸太郎の功績
法月綸太郎
(2023/12/29 00:01登録)
※※※ネタバレあり※※※

イコールYの悲劇:風見鶏の記号かと思ったのですが外しました。かといって真相もあまりおもしろいとは…“業界用語”“探偵に届くメッセージが未完成”と定番ネタを組み合わせたわりに約80ページは冗長に感じます。

中国蝸牛の謎:正直やっつけ仕事感が…。大して意味も感じない冒頭文2度目のコピペに、資料丸写しみたいなカタツムリの知識と原稿埋めたかったようにしか見えません。
ネタのキレも悪く、不自然に挿入される窓の建て付けのエピソードに、これまた持ち物として不自然極まりないドライバーと怪しい部分が見え見えです(真相に気付けたわけではないですが)。

都市伝説パズル:「先入観を逆手に取ったトリック」(ノベル版P175)、ミステリーを読んでいてこれ程おもしろい瞬間もないでしょう。
有名都市伝説が現実になるという設定、パズルだけで真相を推理していく展開、綸太郎の気づきからわずか4ページで解決となる鮮やかさ。
どれをとってもお見事です。

ABCD包囲網:ABC殺人事件の亜種として、うまく盲点を突いています。これはまったく読めなかった。
ミステリーでよく突っ込まれる“トリックなんか使うより通りすがりに襲った方が早いのでは”というネタが盛り込まれているのに少し笑いました。

縊心伝心:カーペットの謎から盗聴器の存在まで飛ぶのにいささか論理飛躍を感じますが、その飛躍を受け入れると数々の謎が綺麗に解けるのがポイント。
作中でも言われていますが、まさにパズルのピースがはまる感覚です。
犯人は西澤保彦ならボロカスに書きそうですね。

2話目まで微妙だったのですが3話目以降は出色のおもしろさでした。


No.6 9点 ドミノ
恩田陸
(2023/12/22 18:09登録)
このサイト向けの本格物ではありませんが、エンタメとしては傑作だと思います。

契約書を届けようとするサラリーマン
お菓子を買いに出かけたOL
オーディションに落ちてばかりの少女
オフ会のために上京した老人
と様々なキャラクターが実に生き生きと描かれており、読んでいるだけでもおもしろいです。

シナリオ同士の絡ませ方も
契約書を届けるためにバイクで暴走
→それを捕まえるためのパトカーがテロリストを刺激してしまう
→すぐ近くにいた少女が人質に
とただキャラクター同士が合流するだけに留まりません。

一方、28ものキャラクターを処理するためかシナリオは淡白に作られており、ひねった展開もありません。
いくつもの物語がバラバラに進むうちは読者としてもその方が読みやすいのですが、話がまとまってくるにしたがって地味さが目につくようになり、読後は物足りなさを感じます。


No.5 6点 我らが隣人の犯罪
宮部みゆき
(2023/12/13 21:33登録)
小説としては素晴らしいですが、本格としてはやや辛い評価にせざるをえません。

表題作:ジュブナイル的爽やかさに尽きる話です。やっていること自体は窃盗に脅迫と結構悪どいのですが、上手に読みやすくしています。オチにしても結局あの犬はあまり愛されていないというのが肝だったのではないかなと。
ただ犬さらいまではオリジナリティを感じられたものの、実行に入ってからは結局よくある方向にいってしまった感があります。

この子誰の子:30ページというボリュームを考えればかなり上手にまとめたのではないかと。タイトルのダブルミーニングが光ります。

サボテンの花:印象的な謎であるプールの場面が、実は勘違いによる不要な手順だったというのは読者に推理しようがないと思います。お話としては感動しますが、子供の集団エスケープまでお目こぼしするのは無軌道に過ぎる気もします。

祝・殺人:9マイルは遠すぎる的味わいがありますが、よく見ると推理の進展がほぼ論理ではなく明子がどこそこで得た情報であることに気づきます。この話の核心はバラバラにしたことの真相より、本来他人の読むことがないはずの手紙が祝電だけはおおっぴらに読まれるという部分なのかなあと。

気分はスーサイド:設定はおもしろいのですが、やっていることは老人が感じた不幸をオーナーでも共感可能な形にちょこっと変えただけに見えます。


No.4 6点 死の演出者
マイクル・Z・リューイン
(2023/12/05 21:44登録)
シリーズ最初の方で、作者特有のユーモラスな文章にはやや滑っている部分が散見されます。
事件は結局サムスンが介入したところで依頼人の救いになっている部分が薄く、結末の好みが分かれる気がしました。


No.3 6点 御手洗潔の挨拶
島田荘司
(2023/12/05 21:33登録)
数字錠:昭和の時代はこういう貧乏の悲哀みたいなお話をよく見たものですね。推理部分は難ありですが、レストランの夢のような筆致はさすがです。

疾走する死者:メイントリックはまあまあ好きでしたが、他の方のレビューを見た感じ使い回し?なのですかね。評価保留とさせていただきます。

紫電改研究保存会:既に指摘している方がいますがシャーロックホームズの有名エピソードを思い出す内容。ターゲット選定の無理やりさが目に付きます。

ギリシャの犬:暗号の解答は読者が推理するのはほぼ不可能だと思いますが、単純に読む分にはおもしろいと思います。


No.2 4点 遠まわりする雛
米澤穂信
(2023/11/15 23:12登録)
キャラクター小説としてはまあまあ楽しめますが、ミステリーとしては到底満足いくものではありません。
特に『大罪を犯す』は、こんな小ネタで短編1本書こうという姿勢を横着にすら感じます。

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