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ミステリの祭典

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公開処刑板 鬼女まつり

作家 堀内公太郎
出版日2013年03月
平均点5.50点
書評数2人

No.2 4点 メルカトル
(2014/06/12 22:31登録)
ネットでブログを公開することや、掲示板の悪い意味での結束などによる恐怖を描いた異色のサスペンス。
私もあるサイトの掲示板が荒れるのを幾度も目撃しているが、これは実際個人攻撃されている側にとっては、とても辛いものだと思う。ある意味公共の場でのイジメのようなものであり、放っておけばいくらでもエスカレートしていくので、人間の醜い面がむき出しになってしまう。しかも、それぞれが匿名であり、顔が見えないので頭に血が上り、本性が表れるのが恐ろしい部分であろう。
そんなネット社会の様々な問題を抉り出しているのだが、どうもいまひとつ絵空事のように思えてしまうのである。どこかリアルさが感じられず、掘り下げ方もいかにも浅い気がする。
謎らしい謎も見当たらないし、追いつめられる主人公の元女教師もなんだか平然とし過ぎており、肝心のサスペンスが効いていない。
一つの焦点であろう、鬼子母神の正体も最初こそ分からなかったものの、途中で気づいてしまってからは、先が見えて興味を失ってしまった。序盤はそれなりに面白かったが、中盤から終盤はイマイチの感が否めない。

No.1 7点 虫暮部
(2013/05/17 10:44登録)
なんか意図的にB級臭を狙っている感はあるが、諸々の真相はなかなか挑発的だと思う。

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