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ミステリの祭典

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公開処刑板 鬼女まつり

作家 堀内公太郎
出版日2013年03月
平均点5.33点
書評数3人

No.3 5点 三枝
(2025/01/23 22:52登録)
※ややネタバレ

ネット炎上についてそれなりに調べてはいるものの、社会派と呼べるほど踏み込んだ描写はありません。

実際の既婚女性板で誹謗中傷による開示が起きた際には男性がけっこういたようですが、本作では契約者名が男性なだけで書き込み自体は女性ばかりのようにみえます。

ラストも意味不明というか、現実の遠隔操作犯がウイルスを利用して身も知らぬ相手のPCを乗っ取ったのに比べると、身バレのリスクを犯してまでUSBを手渡しするという手口はなんともお粗末です。
そもそも法的にセーフな書き込みなら多重プロキシやVPNの匿名性で十分に思えますし、法的にアウトな書き込みなら遠隔操作をしようが警察は特定します。

ネット炎上は権力腐敗に対する市民運動なのかただのいじめなのかというテーマはいくらでも深堀りできそうなだけに、ただの浅いエンタメとして処理されているのが残念です。

ミステリーとしても鬼子母神の正体にはやや驚かされましたが、そこだけでしょうか。
特にトリックの存在を露骨にアピールした「少年」パートはなんと当該人物が作中まったく出ておらず、評価に値しないと言わざるを得ません。
理沙子の過去やあしだかおるの正体に関しても同様です。

総じて、そこそこに入り組んだ構造の事件を読みやすくまとめたのは評価点ですが、逆に言えば読みやすさ以外に評価ポイントがなく、暇つぶし以上の価値を見出すのは難しそうです。

No.2 4点 メルカトル
(2014/06/12 22:31登録)
ネットでブログを公開することや、掲示板の悪い意味での結束などによる恐怖を描いた異色のサスペンス。
私もあるサイトの掲示板が荒れるのを幾度も目撃しているが、これは実際個人攻撃されている側にとっては、とても辛いものだと思う。ある意味公共の場でのイジメのようなものであり、放っておけばいくらでもエスカレートしていくので、人間の醜い面がむき出しになってしまう。しかも、それぞれが匿名であり、顔が見えないので頭に血が上り、本性が表れるのが恐ろしい部分であろう。
そんなネット社会の様々な問題を抉り出しているのだが、どうもいまひとつ絵空事のように思えてしまうのである。どこかリアルさが感じられず、掘り下げ方もいかにも浅い気がする。
謎らしい謎も見当たらないし、追いつめられる主人公の元女教師もなんだか平然とし過ぎており、肝心のサスペンスが効いていない。
一つの焦点であろう、鬼子母神の正体も最初こそ分からなかったものの、途中で気づいてしまってからは、先が見えて興味を失ってしまった。序盤はそれなりに面白かったが、中盤から終盤はイマイチの感が否めない。

No.1 7点 虫暮部
(2013/05/17 10:44登録)
なんか意図的にB級臭を狙っている感はあるが、諸々の真相はなかなか挑発的だと思う。

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