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ミステリの祭典

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みりんさんの登録情報
平均点:6.66点 書評数:520件

プロフィール| 書評

No.120 8点 悪魔の手毬唄
横溝正史
(2023/06/18 20:17登録)
なんだこれ重要そうな人物がどんどん湧いてきて覚えられないぞ。 そうだ!このくらい有名な作品なら人物相関図くらいネットにあるだろう 『悪魔の手毬唄 相関図』ポチ
はい身から出た錆とは言え作品の核となるネタバレ食らいました。未読の方は気をつけましょう。

正直いうと読み終わった時は「ん?これ見立て殺人する意味あったの?」となりましたがここのレビューを見て納得いたしました。里子の心情を考えると本当に切ない…これ今のところ横溝作品ベストです。


No.119 5点 小さな異邦人
連城三紀彦
(2023/06/18 02:31登録)
指飾り 5点
無人駅 7点
蘭が枯れるまで 6点
冬薔薇 4点
風の誤算 4点
白雨 6点
さい涯てまで 5点
小さな異邦人 6点

なぜか目立つ行動をする女の謎を読み解く「無人駅」 交換殺人を持ちかけてきた女の真意が鍵となる「蘭が枯れるまで」 娘のいじめと32年前の事件がリークする「白雨」あたりが面白かったです。タイトルが秀逸なのは「風の誤算」「さい涯てまで」「小さな異邦人」あたりか


No.118 7点 悪徳の輪舞曲
中山七里
(2023/06/17 14:47登録)
今までちょくちょく描かれてはいたが今回は「加害者家族」に焦点が当てられた作品。梓や郁美の過去は少し読んでいて辛いところも…
珍しく冒頭の仕掛けにはすぐ気づけたが、当然真相は看破出来なかった。槙野のやらされた法廷でのシミュレーションはシュールでその場に居合わせたくなりましたね笑

ところでピンと来たことがあるんですよね。被害者遺族・少年院の指導官・母娘と今まで御子柴にとって超重要なポジションの人たちが依頼人となっているわけですが、未だに素性が明かされていない超重要なキャラクターがいるのです。そう、御子柴更生のきっかけとなったベートーヴェンを演奏していた少女ですね。これ御子柴の事務員の洋子さんではないか?と予想しておきますよ。


No.117 6点 怪物
佐野晶
(2023/06/15 21:51登録)
『サスペンスとは、ある状況に対して不安や緊張を抱いた不安定な心理、またそのような心理状態が続く様を描いた作品をいう(wikipediaより)。』らしいのでサスペンスに入れておきます。

話題になった映画のノベライズ版です(映画まだ見てませんが)。 3つの視点から描かれる3通りの真実といえばミステリー風味を感じますよね。私の力ではこの作品のテーマを説明しようとしても陳腐になってしまうのでやめておきます笑


ちょいネタバレ

伏見が子供の足を引っ掛けたシーン、湊が消しゴムを落としてからフリーズしたシーンなど母親視点からは不可解なシーンが全て理由が明かされるのかと思っていたらそこは謎のままなんですね。映画によくある考察の余地というやつでしょうか。
『誰でも手に入るものを、幸せというのよ。』伏見さんがMVPか


No.116 6点 恩讐の鎮魂曲
中山七里
(2023/06/15 00:34登録)
「お前の贖罪の仕方と俺の贖罪の仕方が違っていただけの話だ」

御子柴礼司シリーズ本当にハズレがないですね。
ミステリーとしてはこの点になってしまいますが、贖罪というシリーズ共通のテーマをここまでうまく物語に落とし込む作者の手腕が素晴らしいと思います。ラストに倫子が登場するサプライズも良い。

いや〜しかしモーツァルトのLacrimosaはピアノ演奏描写が今作にないのが悔やまれる程名曲だ。


No.115 8点 追憶の夜想曲
中山七里
(2023/06/13 08:47登録)
小説という媒体と法廷ミステリーがここまで相性が良いのを知らなかった。御子柴と検事の法廷でのやりとりは目に浮かぶほどイメージがしやすく、御子柴の心情の記述・優勢劣勢が入れ替わるごとに一喜一憂してしまう。

メインの事件に関しては贖罪の奏鳴曲の方が凝っていると感じたが、こちらはシリーズだからこその満足感が得られる。倫子のこれから先のことを思うと可哀想だ。

うん他の方もおっしゃっているように亜季子がハナから毒婦として世間に認識されているのには違和感がある。『時流に乗ったのを己の能力ゆえと過信して』無職になったことを受け入れないまま、3年間プライドだけが一流の引き篭もり。証券担保ローンで借金地獄、娘の教育は放棄、妻がパートで帰ると妻子に暴行を振るう。贖罪がテーマの小説を読んだ後に言うのもなんですが、正直こんな奴殺されても当然じゃないですか?

追記:同シリーズの他の作品との完成度を比較すると一律7点というのはおかしい気がするので、+1点しておきます


No.114 8点 青き犠牲
連城三紀彦
(2023/06/11 23:22登録)
230ページでこの満足感。いまのところ連城三紀彦の長編で1番好きです。(まだ長編有名作が多数未読ですが)
ギリシャ神話に登場するオイディプス王がモチーフであり、産まれた時から"罪の血"を背負った1人の青年の倒叙物語。


ネタバレあり




と思っていたらこの反転は予想外だった。アリバイトリック、"罪の血"の意味、そして母親の18年かけた策謀(と愛情)は見事という他ない。
ただ、ラストの妊娠のくだりは唐突じゃないか?


No.113 4点 ため息の時間
連城三紀彦
(2023/06/11 15:29登録)
あらすじ(amazonより)
敬愛するセンセイと奥さん―。僕は2人を同時に愛してしまった。雨の横浜、湖畔のホテル。危険な愛にはどんな結末が訪れるのか…新しい時代の、新しい恋愛小説。

これ評価に困る
連載小説やミステリに対する自己言及性を徹底している作品で毎章のラストに作者の注釈が載っている。その注釈はどこまでが作者の狙いでどこまでが虚構なのか、いわばメタメタしすぎて頭がこんがらがるのである。誰か解説して欲しいw
作中作自体は濃厚なBLストーリーです。作者曰くミステリとしては失敗作だそうな…


No.112 6点 ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾
(2023/06/10 19:43登録)
東野圭吾の文章ってなぜこんなに読みやすいのでしょうか

追記:映画も見ましたが、"演技のうまさ"を文字で誤魔化せる小説の方が良いなあと思いました。


No.111 6点 わずか一しずくの血
連城三紀彦
(2023/06/10 15:26登録)
フーダニットというよりホワイダニット つまり犯人の動機を当てるタイプのミステリですが、これを当てるのはあまりにも難解すぎる・・・ 
犯人の復讐相手は果てしなく強大すぎてこんな動機は今までに見たことがない笑 


No.110 8点 白光
連城三紀彦
(2023/06/08 21:20登録)
ドロドロした人間関係で起こる一つの幼女殺人事件。ラストに畳み掛けるような当事者の独白には一文一文読み逃さないように、そして噛み締めるように読んでしまう。
そしてこの筆舌に尽くし難い読後感…どんどん連城三紀彦の沼にハマっていく。


No.109 6点 夏の最後の薔薇
連城三紀彦
(2023/06/07 08:04登録)
夏の最後の薔薇 8点
薔薇色の嘘 7点
嘘は罪 8点
罪な夫婦 6点
夫婦未満 5点
満天の星 6点
星くず 4点
くずれた鍵 4点
鍵穴の光 5点
仮橋 8点
走り雨 7点
雨だれを弾く夏 7点

登場人物が全員浮気していると言っても過言ではないくらい浮気がテーマの短編集。 
「夏の最後の薔薇」「嘘は罪」「仮橋」「雨だれを弾く夏」あたりが良かったです。


No.108 5点 落日の門
連城三紀彦
(2023/06/06 00:35登録)
ニ・ニ六事件のifが土台になった連作短編集
それぞれのお話に登場する主人公達が揃いも揃って複雑な環境・複雑な人間関係を持っていてお腹いっぱいになった。「夕かげろう」がこの中だと1番お気に入り。


No.107 8点 揺籠のアディポクル
市川憂人
(2023/06/04 22:39登録)
いや〜良かった〜久しぶりに傍点でゾワゾワした。ジェリーフィッシュやブルーローズも面白いが本作品が今の所市川憂人先生のベストだ。まだまだ未読作品あるので読んでいきたい。

青春、悲劇、謎解きそしてラストはロマンス。少し涙が出た。


No.106 7点 宵待草夜情
連城三紀彦
(2023/06/04 15:29登録)
能師の妻 5点
野辺の露 7点
宵待草夜情 6点
花虐の賦 9点
未完の盛装 9点

連城短編の中では凡かなあと前半3作品までは思っていた。がしかしラスト二つの『花逆の賦』と『未完の盛装』は傑出している。女性の「愛憎」「悲哀」「情念」がすべて魅力的な謎となって、その真相が明かされたときには作者の筆致も相まって心を揺さぶる。そんな素晴らしい短編集です。

ところで短編集は読み終わった時、既に最初の話のオチを忘れるのってあるあるですかね。忘れやすい分再読の時に楽しめるから良いんですけど


No.105 9点 名探偵に甘美なる死を
方丈貴恵
(2023/06/02 17:45登録)
「時空旅行者の砂時計」「孤島の来訪者」に続く竜泉家の一族シリーズ第三弾。今作に限っては絶対に前2作品を読んでからにしましょう。

毎度作者の発想力には驚愕してしまう。今回も魅力的なキャラクターであるマイスター・ホラの挑戦状が付いていますが、「いや、こんなの当てられるわけないだろう」と同時に「逆にこんなのどうやったら思いつくの?」というトリック×2で大満足でした。

【ネタバレ】




ラストの犯人の改心があまりに唐突で少しガッカリしていたら、なんとエピローグでとんでもない事実が明かされる。「孤島の来訪者」では果たしてシリーズ物にする意味があるのだろうかと書いてしまったが撤回したい。竜泉家の一族シリーズの4作目が出たら発売日に購入するだろうなあというくらいに楽しみなシリーズになってしまった。


No.104 7点 造花の蜜
連城三紀彦
(2023/06/01 00:32登録)
蠱惑的な体と仕草で蜜蜂を簡単に魅了してしまう女王蜂。生まれつきその造花の蜜のような体質を持った女が企てた誘拐は2重3重の意味を持つ正に前代未聞のトリック。
最終章の"造花の蜜"は少し欲張りすぎたか…

短編の神様である連城三紀彦は長編でも決して劣ることのないクオリティでした。


No.103 8点 彼方のアストラ
篠原健太
(2023/05/31 11:27登録)
ネタバレなし

ミステリー好きに是非読んでもらいたい!と思って登録してみました。全5巻で1日で読み終わるSF&ミステリ漫画なのでオススメです。

〜あらすじ〜
宇宙への往来が当たり前になった近未来。高校生のカナタ、アリエスら9名は“惑星キャンプ”に旅立つ。未体験の宇宙旅行に胸を躍らせながら惑星に降り立った彼らを待ち受ける、予想外の事態とは!? 近未来SFサバイバルストーリー、始動!! (Amazonより)

そう、これは萩尾望都先生の「11人いる!」にインスパイアされた作品です。(こちらの作品も本サイトに登録されているそうで驚きました。) 元ネタとほぼ同じシーンもあったり…
笑いあり涙ありそして魅力的な謎があり、ラストの怒涛の展開と作者の緻密なプロットには驚くばかり。フィクションに求めるものがわずか5巻に全て詰まっている作品です。ただ、懸念点はギャグが少しくどいのと、ミステリジャンキーの方々には犯人が丸わかりらしい笑


No.102 7点 贖罪の奏鳴曲
中山七里
(2023/05/29 22:21登録)
音楽ミステリかと思って読むと法廷ミステリだった。なぜかリーガル・ハイを思い出したなあ。
結構長い演奏シーンは要らないといえば要らないんだけど、「熱情」よりも「月光」を聴きながら読むと没入感あって良いですよ。

"贖罪"というテーマ、難しいけれど少年院の描写のおかげで御子柴の親子への献身の動機も理解しやすい。後味は悪いが、確実に読んで良かった作品。


No.101 7点 魍魎の匣
京極夏彦
(2023/05/28 11:56登録)
姑獲鳥の夏が合わなかったのと分厚いのでなかなか食指が動かなかった。が、読み始めると1000ページもあるのに、作者の筆致に酔いながら2日で読み終わった。

【ネタバレあります】



すごい作品であることは間違いない。ラストの匣の中でのやりとりは心を揺さぶられた。魍魎の意味、そして"向こう側"はおそらく京極夏彦以外が書くと陳腐になっただろう。
読後感は悪いけれど、雨宮の救済的エンドは嬉しい。

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