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ミステリの祭典

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ponさんの登録情報
平均点:5.41点 書評数:27件

プロフィール| 書評

No.27 7点 美濃牛
殊能将之
(2001/07/30 01:04登録)
前作が前作だけに期待して読んだ。普通のミステリでした。特にくさすようなポイントもないように思う。水準以上ではあるでしょう。


No.26 9点 ハサミ男
殊能将之
(2001/07/30 00:59登録)
面白かった。謎そのものをミスリードするというのはうまい。でも、犯人探しがやっぱりミステリの王道だと思うので、1点減点。


No.25 1点 水晶のピラミッド
島田荘司
(2001/07/30 00:35登録)
先天性奇形の扱い方について、この人の人間性を疑う。プロットも整理した方がいい。読者のレベルを低く見過ぎなのでは。
駄目だ。


No.24 5点 斜め屋敷の犯罪
島田荘司
(2001/07/30 00:30登録)
金のかかったトリック。安くないよね、あんな異常な建築は。同じ金使うなら「雪の山荘」状態にしない方法がありそうなもの。それと物理的に可能なのかどうか、未だに疑問。


No.23 6点 占星術殺人事件
島田荘司
(2001/07/30 00:23登録)
トリックは確かに歴史に残るもの。しかし、描かれる犯罪が過去に設定されている場合、現在では成立しない話だとわかっちゃうからな。京極みたいに舞台自体を過去に設定した方がよかっただろう。そこが瑕の一つ。もう一つ、明治村の部分はハッキリ言って無駄。文章力ないんだから、読者に何の情報も与えない描写は必要ないでしょう。


No.22 4点 奇想、天を動かす
島田荘司
(2001/07/30 00:12登録)
社会的弱者に対する差別をミステリで取り上げる場合、その差別ゆえにいわれなき容疑を受けるとか、犯罪の動機として心情的に同意できるとか、描かれる犯罪と有機的必然的連関が必要ではないでしょうか。子の小説では朝鮮人問題は犯行の動機に直接関連していないように思います。単にミステリの材料として利用されているにすぎないと嫌悪感を覚えるのは僕だけですか?


No.21 6点 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件
麻耶雄嵩
(2001/07/26 01:56登録)
麻耶は本格ミステリーを愛しているのではなく、むしろ悪意を抱いているのではないかとさえ思われる。ステロタイプな舞台設定、人物造形、トリック、会話の組み合わせがあるだけだ。だが、麻耶はこれら装飾こそが本格の本質だと考えているようだ。トリックですら彼にとっては大きな意味を持たない。トリックとは答えではなく問いなのだ。たとえば死体の回りに積もった雪に足跡がないという謎が本格ミステリーの美であって、それがどうなされたかという答えはどうでもいいものとなる。


No.20 1点 黄泉津比良坂、血祭りの館
藤木稟
(2001/07/26 01:50登録)
これはつまり『血祭り』の方も含めてってことかな。ここまでくるとむしろ凄いというべきだね。暗号は暗号じゃないし、解決もまるで解決になってない。あんな理屈じゃ岩は動かない。「テル・ミン」て「テレミン」のことなのかな。テレミンさんが作ったから「テレミン」なんであって、そんなところに「・」は入らないと思う。1920年にソ連で発明された楽器だから、大正十年に日本に演奏者がいるというのは少し苦しい。それに、電気楽器をどうやって林の中で鳴らしたんだろう。


No.19 2点 陀吉尼の紡ぐ糸
藤木稟
(2001/07/26 01:39登録)
世の中にはこの作家を島田系だとか言う人もいますが、それはやっぱり違うでしょう。突拍子もない謎というのはあるかも知れないけど、その解決に論理性は皆無だもの。王仁三郎なんて美味しいキャラを軽く使い過ぎ。これなら、別に王仁三郎である必要がない。もったいねえ。


No.18 7点 秋の花
北村薫
(2001/07/24 03:44登録)
前二作に比べ、長篇であるにも関わらずミステリ色が薄い。しかし、それが良かった。ある程度、人間を書き込まないと、このシリーズはただの人情話に堕してしまう。ただ泣くだけなら、山本周五郎で十分だ。


No.17 5点 夜の蝉
北村薫
(2001/07/24 03:38登録)
戸板康二の雅楽シリーズを思い出すのは僕だけでしょうか。別にどこが似てるというわけでもないんだけど。半七捕物帳も思い出してしまうんだよ。たんに古典落語家が探偵だってだけのことではないと思うんだけど。


No.16 5点 空飛ぶ馬
北村薫
(2001/07/24 03:32登録)
ミステリのふり。俺なら幼稚園が開いてから、帽子をかぶって、園児と写真を撮るね。どうしてそれじゃいけない?


No.15 8点 山伏地蔵坊の放浪
有栖川有栖
(2001/07/24 03:28登録)
傑作。ただこのシリーズはだらだら続けて行くべき性質のもんだと思います。中途半端なケリの付け方は納得できないものがある。『黒後家蜘蛛』の線を狙ったんでしょうけど、日本のミステリ界では得難い味のある短編シリーズです。有栖川は「日本のクイーン」ではなく「日本のE・D・ホック」を標榜すべきではありますまいか。ずいぶん下方修正だけどさ。


No.14 6点 スウェーデン館の謎
有栖川有栖
(2001/07/24 03:18登録)
トリックの隠し方は上手。でも、地味。有栖川という人はアベレージヒッターなのでしょう。大崩れもしないかわりに、ホームランも打たない。


No.13 4点 海のある奈良に死す
有栖川有栖
(2001/07/24 03:13登録)
このトリックの元の実験は、「と学会」の本を読んだら、虚構の可能性が高いといったようなことが書いてあった。困ったね。こっちだってずっと信じてた話だしな、有栖川が悪いわけじゃない。でも、もう版は重ねない方が良いのでは。


No.12 5点 ダリの繭
有栖川有栖
(2001/07/24 03:09登録)
女装愛好者とか、同性愛者とか、この人の出し方は何か突拍子もない。現実には、本人が日常生活から断絶していると考えている行動も、他者からは案外アナログな移行として捉えられていたりする。人間の扱いが下手なのだろうな。


No.11 6点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2001/07/24 03:02登録)
この長さになると破綻してしまうようですね。曖昧なままの謎がいくつか残っています。しかし、洞くつの中で匂いで方向を定めるのは常人には困難ではありますまいか。


No.10 7点 孤島パズル
有栖川有栖
(2001/07/24 02:57登録)
伏線の張り方はかなり上手な人です。ケレン味のなさがこの作家の身上でしょう。依然としてキャラに魅力はありませんが……。


No.9 4点 月光ゲーム
有栖川有栖
(2001/07/24 02:51登録)
読むのに手間取ったのは、文章力がないとかいうことではなくて、多分にキャラクターの魅力不足でした。火山が噴火したっていいんだけどさ、最近の推理小説の傾向ではこういう設定の場合、大概皆殺しだよねえ。


No.8 5点 りら荘事件
鮎川哲也
(2001/07/24 02:44登録)
長生きしてると、欲しなかった政治力が勝手に向こうからやってきて、その作家の中ではそう大したものでもない作品に「本格」養護の時流からベストワンの評価が下されてしまったりする。『ペトロフ』の方がいいでしょう。

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