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ミステリの祭典

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zusoさんの登録情報
平均点:6.17点 書評数:280件

プロフィール| 書評

No.40 5点 KAPPA
柴田哲孝
(2021/04/17 22:30登録)
謎、冒険、感動、驚きと納得の生物ミステリ。
濃いキャラクターの登場人物とスリリングな展開に引き込まれる。バス釣りにハマったことのある人は一読の価値あり。


No.39 8点 戦場のコックたち
深緑野分
(2021/04/01 00:10登録)
謎解きの出来もさることながら、死と隣り合わせの戦場だけでしか成立しないトリックや真相を介して、極限状況ならではの皮肉な人の運命や、正義という言葉の裏にある欺瞞や矛盾までも剔出してみせるところが素晴らしい。


No.38 6点 夏と花火と私の死体
乙一
(2021/03/24 23:16登録)
怯える妹と冷静沈着な兄の行動に、終始ハラハラさせられる。ラストはまさかのどんでん返し。物語としての完成度はまずまずだが、ミステリとしては今ひとつ。


No.37 5点 重力ピエロ
伊坂幸太郎
(2021/03/17 22:25登録)
ミステリですが、家族について考えさせられる小説。お父さんの台詞が印象的で、テーマは重いのに物語は温かく爽快。


No.36 6点 アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂幸太郎
(2021/03/06 23:24登録)
現在と過去が同時に描かれるカットバック形式の小説。ミステリなのかコメディなのか独特の雰囲気を持っており、途中はどうなるかと思ったが、読み終えると不思議と優しい気持ちになる。


No.35 5点 殺人鬼
綾辻行人
(2021/03/06 23:20登録)
殺人描写がグロすぎて、人によっては吐き気を催すレベルのサスペンスホラー。ここまで人を不愉快にする描写をするとは驚き。作者の覚悟を感じた。


No.34 5点 イニシエーションラブ
乾くるみ
(2021/02/20 19:02登録)
ラストのどんでん返しを味わいために、あまり好みではない恋愛小説を途中で何度も嫌になりながらも読み終えた。
ストーリー自体は面白くありませんが、アイデアは素晴らしい。


No.33 6点 葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
(2021/02/20 18:56登録)
本に書いていないことに関しては、読者が想像するしかない。そのほとんどの人がするであろう想像が、すでに間違っていて騙されてしまう。
こちらが勝手に思い込んでいた主人公のイメージがガラリと大逆転をする。映像化したらネタバレする内容なので絶対できないでしょう。


No.32 7点 IT
スティーヴン・キング
(2021/02/03 19:38登録)
舞台はアメリカの田舎町デリー。1958年、町から次々と子供たちが消える。犯人はピエロのお化けペニーワイズ。「それ」は大人には見えない。「それ」は子供に恐怖を与えることで美味にする。そして「それ」は美味になった子供たちを食べてしまう。
少年少女が直面するのは、ピエロに姿を変えた成長恐怖。子どもたちだけで、信じ協力し合って乗り越える、十代の通過儀礼の物語。


No.31 7点 フィルムノワール/黒色影片
矢作俊彦
(2021/01/15 19:50登録)
全編に映画の台詞や先行作への言及が散りばめられたスタイリッシュで遊び心に満ちたハードボイルド。宍戸錠も本人役で登場している。


No.30 7点 アルモニカ・ディアボリカ
皆川博子
(2020/12/24 20:00登録)
繊細で美しい楽器、悲惨な精神病院の実態など、さまざまな要素を絡め、大胆で美しい物語を紡ぎだす。年齢を感じさせない作者の創作力には感嘆するしかない。


No.29 7点 赤毛のレドメイン家
イーデン・フィルポッツ
(2020/12/03 18:50登録)
従来のミステリにおける犯罪者像に飽き足らず、新しい悪を創造したかったのか、「人間は、こんな動機でも人を殺せるんだよ」と言っているような衝撃的な作品。


No.28 5点 ブラックライダー
東山彰良
(2020/11/01 19:59登録)
懐かしの西部劇の意匠を用いて描かれるポストアポカリプスの物語。圧倒的なリーダビリティで、大震災を経験したわれわれの胸に迫る作品。


No.27 7点 帝都探偵 謎解け乙女
伽古屋圭市
(2020/10/17 09:32登録)
大正時代を舞台に、本格ものあり人情ものありの連作短編集。シャーロキアンの方には特におすすめ。どんでん返しもあります。


No.26 7点 怒り
吉田修一
(2020/09/28 19:36登録)
人を信用することの難しさや脆さ、人が抱く怒りとは何かを、丁寧にすくい取っている。


No.25 6点 いまさら翼といわれても
米澤穂信
(2020/09/12 19:28登録)
爽やかだけじゃない青春、その輝きは痛みを伴っている。誰もが共感できる青春時代の心理描写や作品と一緒に成長していくキャラクターから目が離せなくなる。


No.24 9点 マツリカ・マトリョシカ
相沢沙呼
(2020/08/27 20:28登録)
主人公の柴山君だけでなく、過去に囚われている人たちがマツリカさんを含め何人か登場する。そしていつの間にかそれぞれが、かけがえのない存在になっていく。青春ものとしても楽しめるし、殺人は起こらないがミステリとしても美しいロジックが堪能できる。


No.23 5点 盤上の向日葵
柚月裕子
(2020/08/04 18:34登録)
棋士たちの身を削るような生き様にぐいぐい引き込まれていき、将棋の真剣勝負はただならぬ緊張感が伝わってきて胸が苦しくなるほど。
重く深い主人公たちの人間ドラマと哀しいミステリの結末が心に染みる。


No.22 9点 聯愁殺
西澤保彦
(2020/07/29 20:28登録)
複数探偵による推理合戦は作者が自家薬籠中のものとしている魅力的なシチュエーション。これまた、と思わせておいて結末で見せるどんでん返しの凄まじさ、論理のアクロバットだけで読ませて、かつ面白い。


No.21 7点 マレー鉄道の謎
有栖川有栖
(2020/07/20 18:11登録)
立場の逆転により咄嗟に密室を構成した仕掛け、コップや手袋など小道具を巧みに配して、芸の細かいところを見せてくれる。

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