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ミステリの祭典

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レッドキングさんの登録情報
平均点:5.31点 書評数:1048件

プロフィール| 書評

No.328 5点 鎮魂歌 不夜城Ⅱ
馳星周
(2020/04/13 08:37登録)
「不夜城」の続編。主人公:劉健一(料理の鉄人:陳健一でなく)は深海に潜み、第一作では脇にいた北京マフィアのドン:崔虎・・残忍にして狡猾、ぱっと見「とうがたった大学院生」にしか見えない狂虎・・が前面に出てきて、対立する上海マフィアに台湾勢力、警官崩れ等が絡み、血で血を洗う殺し合い騙し合いを繰り広げる。主人公の「操り」位置をミステリ要素と評価したい。
それにしても、北京語・上海語・台湾語・日本語が飛び交うと、中国人同士でさえ、どれが日本語でどれが中国語か判別できない、てのは目からウロコだった(ホントかどうか知らん)。


No.327 4点 不夜城
馳星周
(2020/04/13 08:12登録)
日台ハーフの若者を主人公に、歌舞伎町を舞台に、上海マフィア台湾マフィア北京マフィアetcがダマし合い凌ぎ合い殺し合うハードボイルドなクライム小説。「ゴッドファーザー」のスケールや「犬の力」の迫力には到底及ばないにしても、手に汗握るほどワクワクドキドキ面白い。
吉川英治賞てのは納得するが、「このミステリーがすごい」一位とかは・・それはちと違うんじゃね。「大誘拐」「新宿鮫」とかもそうだが、「講談」に「落語」賞出す程の違和感が。「テツandトモ」大好きだが、あれ「漫才」って言われてもなあ。
じゃあ、お前もこのサイトで採点するなよってことになるので、あまり心の狭いことは言わず、でも「ミステリ」サイトなんで点数は抑え込んで・・・


No.326 3点 さよならの代わりに
貫井徳郎
(2020/04/12 18:55登録)
好きなんだけどなあ、この手の。ここがミステリサイトでさえなければ・・・


No.325 6点 黒いトランク
鮎川哲也
(2020/04/11 16:05登録)
思い出す。 なんとか「読者挑戦状」みたいに見破ってやろうと、ノートに克明メモしながら読み進めたことを。
いいセン行ってたと思う・・85点(?)位までは追いつめたんだけどなあ・・・


No.324 5点
F・W・クロフツ
(2020/04/11 15:55登録)
十代初読で「おお、深い!」 時を経て再読し「つ、つまらん。」 更なる再読で「樽はそんなにタルくない・・」 


No.323 4点 愛国殺人
アガサ・クリスティー
(2020/04/11 00:36登録)
「従僕に英雄なし」ならぬ「歯医者の前に英雄なし」の話。顔無し死体トリックの一捻り発展形。これも「マザーグース物」って言えるのかな、でも見立て殺人でない所が良い。マザーグース見立ての始まりってヴァンダイン「僧正殺人事件」なんだろうか。「誰が殺したコックロビン」「小さな兵隊さん10人」始め、見立て殺人を面白いと感じたことがない。我が横溝の手毬唄見立て(あれは怖かった)を除いて。


No.322 6点 バーニング・ワイヤー
ジェフリー・ディーヴァー
(2020/04/07 16:22登録)
ライムシリーズ第九弾。今回の敵は、電力を自由に操り惨劇を繰り返す「電気男」。骨格は〇〇殺人と見せかけた✕✕殺人・・と見せかけた△△殺人、そうDMディヴァイン「五番目のコード」と同じで、ここまでなら4~5点。と見せかけておいて、ボスキャラ「ウォッチメーカー」・・ライムのモリアーティたる・・ウォッチメーカー登場で加点。


No.321 6点 そこに薔薇があった
打海文三
(2020/04/05 19:34登録)
脱俗的で洒落た会話で進む少しエロい話が、信じられないほど唐突な惨劇で幕となる六つの短編。全く無関係に見えた諸短編は、最後の第七篇で一挙にホワット及びフーダニットミステリへと展開して、一つに収束する。
「薔薇を求めていたわけではないのに、そこに薔薇があった・・」


No.320 7点 弁護側の証人
小泉喜美子
(2020/04/03 00:26登録)
初読時の感想は忘れた。あの叙述トリックに驚いたのか、え?って訝しく読み返したのか覚えてない。「殺人交叉点」もそうだったが、その後読んだ「殺戮にいたる病」の目の覚めるような衝撃感はなかったんだろう。叙述、特に冒頭の鉄格子越しの会話を注意深く読み直したが、「◯◯に死刑が宣告され・・」の伏字叙述が気になった。「殺戮に~」ではフルネーム明記されていた。そこらへんかな。
高木彬光に推奨されて世に出ながら、さほど脚光をあびることもなく、51歳で信じられない様な終わりを遂げた作者の生涯に哀悼の意を込めて、点数はオマケ加算。


No.319 3点 ポケットにライ麦を
アガサ・クリスティー
(2020/04/02 23:58登録)
「まざあぐうす見立て」にはお腹いっぱい。これ、探偵が犯人を名指した後日に、その証拠たる写真と手紙が発見されて終るより、名指しせずに犯人の条件を絞っておいて、ラストの一行で、「写真に写っていたのは・・◯◯だった」とかの方が効果的でない?
「最後は精神病院に逃げ込んで死刑を逃れるつもりでしょう」「かまいません、死刑にしてしまいなさい!」・・・いいなあ、ミス・マープル。


No.318 3点 幽女の如き怨むもの
三津田信三
(2020/03/31 15:28登録)
「~の如き~もの」シリーズ(長編)第六弾。これあれだ「ホッグ連続殺人」の〇〇に見せかけた✕✕だ。
※「恐ろしや」ホラー感に重要なのは、閉鎖的な山里という舞台ではないかと思う。「厭魅」「首無」「山魔」に比べると、海の「凶鳥」や湖の「水魑」のホラー感は薄く、遊郭とはいえ人里を舞台にするとさらに薄まってしまう。


No.317 5点 日本庭園の秘密
エラリイ・クイーン
(2020/03/30 22:54登録)
喉を切り裂かれた女の部屋と、屋根裏部屋の間のドアは内側から閉まっており、窓には鉄格子、もう一つの出入り口はずっと別の女の眼があり、犯人の出入りが不可能な「密室」だった・・。当初、「ニッポン扇~」てなタイトルで雑誌に載ったが対日外交状況から「The Door Between」で刊行されたとかの風説あるが、眉唾らしい。でもこれ内容からして、「ニッポン樫鳥~」ていうのが一番よいかと。三津田信三「凶鳥の如き忌むもの」もそうだったが、「密室」には猿や蛇より鳥を使うのが良いのではと思った。
※ところで、殺人鬼を毒殺しちゃう探偵はともかく、証拠を捏造する探偵てのはいただけないぞ。


No.316 5点 水魑の如き沈むもの
三津田信三
(2020/03/30 22:51登録)
「~の如き~もの」シリーズ(長編)第五弾。引田天功水中大魔術トリックと因習ホラーの結合。それまでのシリーズ長編初読時に感じた「こええな」感が薄まっている。この作品以降も、長短何作かこのシリーズ出てるが、おそらく将来、ヴァン・ダインの様に、「厭魅」からここまでの五作が傑作群として括られると思われ。「首無」>「厭魅」≧「山魔」>「凶鳥」≒「水魑」てな作品優劣順位かな。(好きな順は「山魔」>「厭魅」≧「首無」・・だが)
※ところで、畔辺りから現れた大蛇鯰みたいな化物、あれ何だったんだ?


No.315 7点 山魔の如き嗤うもの
三津田信三
(2020/03/29 22:50登録)
これ大好きだ。わが生涯で愛する(「優れてる」ではなく「面白い」でもなく)「愛する」ミステリベスト10に入る。
  第一位:「翼ある闇」 
  第二位:「赤い右手」 
  第三位:「孤島の鬼」 
  第四位:「囁く影」 
  第五位:「夏と冬の奏鳴曲」 
  第六位:「グリーン家殺人事件」 
  第七位:「Yの悲劇」 
  第八位:「山魔の如き嗤うもの」 
  第九位:「八つ墓村」
  ・・・うーん、順位はかなり気まぐれだ


No.314 5点 凶鳥の如き忌むもの
三津田信三
(2020/03/29 22:48登録)
驚くべき不可能トリック。でも、そんな綺麗に白骨になるかなあ。


No.313 4点 ダーク
桐野夏生
(2020/03/26 21:14登録)
まとまったミロシリーズとしては第三弾にして最後(かな)。「ハードボイルド」てのが、何らかの・・やせ我慢の様な「美学」に彩られた虚構ならば、これはひたすらに魂の醜悪さや否定性に動かされた・・もう「文学」てなジャンルかな。でも、残念ながら、あまり「ミステリ」してない。


No.312 6点 苦い娘
打海文三
(2020/03/24 08:19登録)
「アーバンリサーチ社」シリーズ(といっても主役は毎回変わるが)第四弾。作者で一番それらしいハードボイルド。小印刷会社の倒産をめぐり、19歳女工員、倒産整理屋、汚れ探偵、汚れ警官、暗黒売春組織ボス、娼婦、殺し屋まがい用心棒、女詐欺師等が入り乱れドタバタとサスペンスして、それでいてしっかりミステリもしている。登場人物が悉く「汚れ」なのに、心グチャグチャに「純情」で、全然「ハードボイルド=固ゆで」されていないのは、ジェイムズ・エルロイ系統かな。社会的に見た事件それ自体の規模の小ささが、登場人物達の「みじめさ」に釣り合っている。悪役ボスキャラの「母も妻も娘も娼婦で、少年時代に母親のポン引きしてた」ってキャラ設定がうまい。
※元題「ピリオド」(1997年)を2005年に改題出版。


No.311 7点 天使に見捨てられた夜
桐野夏生
(2020/03/22 22:04登録)
女流ハードボイルド・ミロシリーズ第二弾。失踪したAV女優の行方を追う女探偵が出会ったのは、落ちぶれたミュージシャン殺人事件と依頼者の死。そして明かされて行くAV女優の正体と殺人事件の犯人。登場人物を、前作「顔に降りかかる雨」のキャラ造形に微妙にダブらせながら、フーダニット関心をダミーに誘導する手際が心憎い。
AV女優の生立ち過去を巡る「火車」(思えばこれもハードボイルドの匂いがした)や松本清張風味もGood。
※実際に騒ぎになったエピソードや懐かしきAV界大物(「ナイスですねえ」)モデルが分かりやすい。


No.310 5点 顔に降りかかる雨
桐野夏生
(2020/03/22 21:56登録)
本格ミステリのヘソが「密室殺人」ならば、ハードボイルドのそれは「行方不明」てことで、一億円と共に失踪した女を探す女探偵ミロがヒロイン。「女流ハードボイルド」てジャンルになるんだろうが、ミロって名前から連想する、ジェフリー・ディーヴァー作品の元モデル警官やタレントのローラの様な長身美形の女ではなく、バツイチで欲情にも弱い適度にダメな女って設定がよい。金と殺人を巡るフーダニットもきっちり仕込まれてる。


No.309 3点 ソウル・コレクター
ジェフリー・ディーヴァー
(2020/03/19 22:13登録)
ライムシリーズ第八弾。お馴染み探偵チーム(あの黒人カメレオン男出なくて残念)VS「ソウル=魂」の支配者。「肉体は滅んでも魂は永遠」の魂。魂とは、すなわちデータの集積の事で、「個人なんて生物的歴史的社会的データの結節点に過ぎない。」 てことで、他人のデータに侵入し改竄して破滅させるのみならず、己の殺人さえも冤罪擦り付けする恐怖の支配者。相変わらず倒述・カットバック描写巧みでハラハラ展開面白くあっという間に読めちゃう・・・が、「ウォッチメーカー」の後だと、ジェフリー・ディーヴァーだと・・ハードル上がっちゃうもんな・・・

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