| レッドキングさんの登録情報 | |
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| 平均点:5.31点 | 書評数:1112件 |
| No.392 | 5点 | ドラゴン殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン |
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(2020/11/08 22:43登録) これがもし「バスカヴィル家の竜」てな題の、ドイル19世紀作ホームズ物だったとしたら、「ミステリ史上の記念碑」の一つに挙げたくなっただろう。 でも、島田荘司の大技トリックや三津田信三「水魑の如き沈むもの」とか知っちゃうとねえ・・ヴァン・ダインて、なんか損な位置の人だな。 |
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| No.391 | 5点 | 悪魔のひじの家 ジョン・ディクスン・カー |
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(2020/11/03 06:25登録) 密室が二部屋。一部屋は「完全」な密室だが、もう一部屋は半開きの「不完全」密室。起きた事件は両部屋とも殺人未遂。とりあえずこれで我が基本評価点5点を進呈。「悪魔のひじ」と呼ばれる岬に佇む、幽霊が徘徊する古豪邸を舞台に、遺産相続の絡んだ殺人未遂事件が展開する。「緑樹館」という魅力的な屋敷ネーミングに半狂いの老兄妹。せっかく舞台を魅惑的な展開期待へと盛り上げたのに竜頭蛇尾につぼみ、フェル博士ドタバタもなく、基本評価点のみで終わってしまった。 |
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| No.390 | 7点 | 死者のノック ジョン・ディクスン・カー |
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(2020/10/29 21:04登録) 二部屋の密室。 一部屋目では「密室殺人」、二部屋目は「人間消失」。しかも二部屋とも「完全」な密室。これだけで我が高点基準7点進呈! (密室構成の出来については突っ込まない・・ただ前から思っとったんだが、外からも内からも鍵で開閉できる扉って普通なのか?・・まあいいやコマカイことは) |
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| No.389 | 7点 | 青銅ランプの呪 カーター・ディクスン |
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(2020/10/27 19:16登録) 不可能トリックはミステリの華だ。いや、花火と言うべきか。それが一瞬の幻とわかっていても、儚く美しく魅惑的な・・やはり花火だ。「三つの棺」の素晴らしき犯人消失幻影、密室こそが、密室からの人物消失こそがトリック中のトリック・・・ それを手にした者は塵と消えるという呪いのランプ。密室状態のゴシック大屋敷より相次ぎ消失する大富豪の娘と父。 衆視の中、人物「A」が「消失」するためには、①瞬間早わざで「非A」に入れ代る。②同じく「その他大勢」に紛れ込む。③「A」に偽装していた「非A」が偽装を解いて「非A」に戻る。④もともと幻影だった「A」の幻影を解く。⑤一瞬にして誰も気づかない落とし穴に落っこちる。⑥同じく「くぐり抜けワープ」で瞬間移動する・・・イカン、不可能トリックと言えない不純物が混じってきた。 |
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| No.388 | 4点 | 青ひげの花嫁 カーター・ディクスン |
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(2020/10/23 21:54登録) ホラー童話「青ひげ」の如く、結婚した女が次々と行方不明となり、殺人鬼の疑いのかかる謎のモテ男。その殺人鬼から送られてきた台本を、実人生で実験的に演じようと興じる俳優といぶかる女演出家。俳優自身にも当の殺人鬼である疑いが掛かり、読者もその疑いを捨てきれない。はたして殺人鬼青ひげの正体は誰か。花嫁達の死体が埋められているはずのゴルフ場は、掘り返せば痕跡が一目瞭然となる地形で、隠ぺいは不可能のはず。しかし、唯一例外の場所があった・・・そこはかとなくホラー感はあるが「青ひげ」タイトルから期待されるほどの怖さはない。H・M卿登場の場面は相変わらずドタバタ笑かしてくれるが。 |
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| No.387 | 5点 | カブト虫殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン |
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(2020/10/19 20:24登録) あまりにも明確すぎる数々の証拠。だが、殺人容疑者Aを指し示す証拠群が、Aに冤罪を擦り付けるために、真犯人Bがバラまいたニセ手掛かりであったとしたら・・しかし、その展開それ自体が「真犯人B」を陥れるために、真・真犯人Cによる筋書きだったとしたら・・。「僕は知ったのだよ・・5分もたたないうちに・・○○が犯人だと・・」なんと超探偵なファイロ・ヴァンス。 ※あの不在殺人トリック(ダミーだが)、「グリーン家」のやつより好きだ。 |
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| No.386 | 6点 | ケンネル殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン |
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(2020/10/15 19:30登録) 「ベンスン殺人事件」新訳を読んで、「現象学的直観」探偵ファイロ・ヴァンスを再発見し、これも再読。面白かった。ただ、ここのファイロ・ヴァンス、現象学を飛び越して「超越論的独断」の超探偵=作者のネタ明かし役 にまで存在が後退しちゃってるけどね。だが、面白いことは面白い。愚直なまでに古色蒼然とした密室トリックの何と香り高い「骨董感」。もしも殺害場所と死体発見場所の移動不可能性に焦点を当てて、もっと作り込んでくれていたら、カーや「翼ある闇」の「バカミストリック」にまで飛翔してたかも。 |
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| No.385 | 3点 | カナリヤ殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン |
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(2020/10/12 19:44登録) 「ベンスン殺人事件」に続いて、新訳文庫本にて再読。やはり、昔、記憶にあった通りのファイロ・ヴァンスだった。デビュー作のシンプルにして鮮やかな「現象学的解釈」推理が、ここでは単なる「心理学的」・・類型的行動学、~型人間学・・の独断のレベルにまで薄まってしまっていて残念。 「ポーカーは人生の縮図だ!」「碁を打てば相手の人間がわかる!」「車の運転は男の人生の象徴!」etc 今でもいろいろウンチクあるけどねえ・・。それにつけても、この二つの機械トリック、ショボすぎ(でもキライじゃない) |
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| No.384 | 7点 | ベンスン殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン |
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(2020/10/08 20:46登録) 新訳・・といっても何年も前の出版だが・・文庫本にて再読。 そっか!ファイロ・ヴァンスって、1926年にして「現象学的解釈」「本質的直観」推理をやってたんだ! 笠井潔の矢吹駆より、ずっと根源的にシンプルに。ただ「グリーン」「僧正」のみならず、このデビュー作以降は、そうした「オーラ」は失せてしまってたような・・よくてロジック、多くはただの「心理主義的」独断に堕してたような記憶が・・でも、念のため読み返してみよう。 |
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| No.383 | 3点 | かくして殺人へ カーター・ディクスン |
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(2020/10/05 20:40登録) 撮影所のシナリオライターに採用された牧師の娘。通話管からの硫酸浴びせ掛け、窓越しの銃弾、毒入りタバコ混入と様々な手段で命を狙われる羽目に。フー・ホワイというより、いわばフーム・ダニットのミステリ。フー自体のひねりも効いてはいるが、別にカーがこんなの書かんでもなあ。 |
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| No.382 | 5点 | 九つの答 ジョン・ディクスン・カー |
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(2020/10/03 19:49登録) フェル博士は出演せず、長い・・でも結構サクサク読めるミステリ。オカルトホラーではないがソフトにグロテスクで、爆笑ドタバタて程ではないが微笑くらいはさせてくれる。メインのなりすましトリックには騙された。読み返したら・・まあ確かに「ふぇあ」かな、あの叙述。すさまじくチープな不可能トリックも付いてる。で、タイトルの「九つの誤ったカイシャク」だが・・ほぼ、そんな疑い持たんかったわ。 |
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| No.381 | 5点 | 第八の日 エラリイ・クイーン |
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(2020/09/25 19:33登録) 米国アーミッシュに中国桃源郷を加えたような共同体に偶然迷い込んだエラリィ・クイーン。半世紀間、犯罪一つなかった外界に閉ざされたコミュニティに起きた殺人事件に関わる羽目に・・。事件解決より失われた旧約聖典「MKh(ミカ書)」を巡る謎(オチがマインカンプ!て)の方に興味がわく。事件そのものはたわいないが、有栖川有栖ともかく何で麻耶雄嵩までがクイーンに拘るのか、この作品で分かった気がした。 |
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| No.380 | 3点 | 盤面の敵 エラリイ・クイーン |
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(2020/09/24 20:44登録) 奇怪な遺書により4つの同型の五角形屋敷に住む、4人のイトコ達に降りかかる連続殺人。その都度、屋敷同様の五角形カードが送られ、それぞれに「J」「H」「W」「H」の文字。 4文字の謎の解明は・・ダイイングメッセージ「face」や「ホー〇」なみに脱力・ズッコケ「つ、つまらん」オチ。んなもん分るわけないし、分かったところで正直どうでもよい、われら非聖書民族としては。 で、肝心な、操り・多重人格ネタは・・まあ、ミエミエだった。 |
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| No.379 | 5点 | 雲をつかむ死 アガサ・クリスティー |
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(2020/09/18 22:00登録) 「黄色い毒蜂」とか「二匹のハチ」てなタイトルの方が良いのでは。 「家ついて行ってイイですか」に出てきそうな、半ばゴミ部屋に住んでる、あのエキセントリックなミステリ作家が実にいい。事件推理の「とんでもトリック」には大爆笑。ミステリはこうありたい。フェル博士メリヴェール卿ではよくある事だが、ポアロはあまり笑かしてはくれんな。 「人殺しは・・たいてい女性にもてる・・」って、そうなのか? |
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| No.378 | 6点 | 復讐の女神 アガサ・クリスティー |
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(2020/09/16 18:25登録) この犯人を「愛しすぎたが故の悲劇」の主役として、もっともっと美的劇的に描くことができたかもしれない。だが、クリスティは老女探偵を、「美」を「悪」として冷眼視するネメシスとして描き、主役の座を犯人に明け渡させることを拒否した。 |
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| No.377 | 5点 | カリブ海の秘密 アガサ・クリスティー |
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(2020/09/13 20:58登録) 二人の女を殺した男の噂を喋る老人が、ふと前方の「何か」に眼を留め、驚愕の表情で口を閉ざす。老人の視線の先には、曰くありげな二組の夫婦が。そして老人はその翌日急死する・・。カリブ海西インド諸島のリゾートホテルを舞台にした連続殺人事件。義眼をキーにした左右のロジックが事件を解き明かす。 |
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| No.376 | 4点 | 緋文字 エラリイ・クイーン |
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(2020/09/10 22:57登録) 売れない小説家の夫と富豪で演出家の妻、そして名うてのジゴロ。夫の異常な嫉妬心と妻の不貞疑惑が、恐るべき結末を迎えるのを防ごうと奮闘する探偵にしてミステリ作家のクイーンと女秘書。目次で、ん?「ABC・・Z事件」?て振っといて、結局、クリスティ十八番の人間関係トリックものだったが、半ひねりツイストのオマケつけて終結する。 |
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| No.375 | 5点 | スリーピング・マーダー アガサ・クリスティー |
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(2020/09/08 21:35登録) 理想の新居を求めた新婚の女が心惹かれた家は、はるか幼少期に家族と暮らしたことのある海沿いの屋敷だった。追想の断片に閃くおぞましい殺人の情景。行方不明になったはずの継母は、実は殺されていたのか。BGMなしホラー映画にしたら、かなり怖いサスペンスミステリになりそう。筆跡鑑定のロジックからのフーダニットもストンと決まり・・あとは、あの「猿の前肢」ネタが、も少しホラーなオチだったらなおよく。 |
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| No.374 | 4点 | ハロウィーン・パーティ アガサ・クリスティー |
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(2020/09/07 22:45登録) パーティーで、「むかし人殺しを見た」と自慢して殺された虚言癖の少女。容疑者はパーティー参加者数十人プラスα。「○○に○○ていた唯一の人物が犯人」てなロジックが、クイーン並みに極まっていれば見事に本格してたかもしれない。終盤までは「鏡は横に~」並みに退屈だが、真相解明ラストの味わいと犯人造形は悪くない。 ※クリスティ自身のパロディの様な女流作家の他、さり気なく出てくるワキ役の若者二人・・「一人は肩まで髪を長く伸ばしフクロウのような眼鏡をかけ」「一人は頬ヒゲをはやしスペイン人風に」・・これ、69年のジョン・レノンとポール・マッカートニーのパロディではないか。 |
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| No.373 | 4点 | ゴースト・スナイパー ジェフリー・ディーヴァー |
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(2020/09/01 21:36登録) ライムシリーズ第十弾。証拠と科学分析の四肢(実際は三肢)麻痺探偵と膝関節症の元モデル女刑事コンビが、曰くありげな地方検事の女と組み、挑むのは国家諜報組織とスナイパー。 反米主義活動家、メンヘラ右翼風組織ボス、猟奇的にしてグルメな暗殺者、怪しげな兵器産業経営者などが複雑に絡み合い、当初の見え透いたフー・ホワイダニットテーマが、別のフー・ホワイダニットのハウ=手段にツイストして、おまけに当初のテーマ自体が半ひねりして終わる。 ※シリーズ読み慣れちゃうと、「ああ!○○がピンチ!」てな倒述描写も、どうせカットバックで「大丈夫だったんだよーん」になるの見え透いてしまい・・さすがにチビっと飽きてきた。 |
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