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ミステリの祭典

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パンやんさんの登録情報
平均点:6.49点 書評数:95件

プロフィール| 書評

No.15 7点 テミスの剣
中山七里
(2016/04/07 10:39登録)
冤罪のつくられ方がとてもわかりやすく、証拠捏造の論理にもなかなかの説得力があり、組織人の責任の有様とか、リアルで予想通りと思わせてからのどんでん返しが魅力。殺人トリックはちと弱いが、他作品の主人公が微妙に絡む当たりの世界観、中山七里、やりよるなぁ〜である。


No.14 6点 チェーン・ポイズン
本多孝好
(2016/04/06 07:27登録)
残りページが気になりだした途端、やはりねぇという展開にはなるが、驚くべき超リーダビリティー作品であった。文体のリズムの良さか、口語体とはいえ、あっという間、この一気読み感は半端ない!自殺ものにして、読後感がさわやかなのもビックリ。


No.13 7点 一応の推定
広川純
(2016/04/06 06:39登録)
保険業界の内幕が描かれる社会派であるが、コツコツと事実を積み上げて真相に近づく過程は、大トリック好きにはとても新鮮。舞台が、大阪、滋賀、京都と関西なのもうれしいが、やはり、キックバックがあるのかぁ〜。


No.12 7点 サクリファイス
近藤史恵
(2016/04/05 08:28登録)
アニメ『弱虫ペダル』のおかげで、多少知識もあったせいか、自転車ロードレースの世界に没頭、一気読み!一応ミステリーではあるが、鳥飼氏の『激走』同様【8点】、人生をこのロードレースに捧げたアスリートたちの、エース、アシストとしての生き方に浸る。


No.11 7点 聯愁殺
西澤保彦
(2016/04/05 08:00登録)
推理集団がそれぞれ突拍子もない珍説、怪説を展開するのが楽しめるのだが、あらゆる伏線を回収する終盤の畳み掛けが秀逸、再読に値する良作なれど、後味は悪くてコワイ。しかし、名字が難しいのにはマイッタよ。


No.10 8点 激走 福岡国際マラソン 42.195キロの謎
鳥飼否宇
(2016/04/04 18:13登録)
ミステリーとしてはちょいと弱いが、純スポーツ作品として、マラソンドキュメントとしては大満足。文庫本での瀬古選手の面白解説付き評価と思われよ。ランナーひとり、ひとりの思いのたけ、駆け引きの妙など、マラソン実況が見たくなりますぞ。


No.9 6点 そして今はだれも
青井夏海
(2016/04/04 17:44登録)
いわゆるフーダニットものであるが、どんでん返しとか、Xは誰かとか、そういう所に主旨の無いかのような青春ミステリー。っていうか、犯人さがしよりも登場する人々の心象風景を、こちらがどう感じとれるかを試されているかのような描き方が面白い。


No.8 7点 暗黒女子
秋吉理香子
(2016/04/04 12:04登録)
実に読み易い。女子高の文学サークルにおける女子高生の暗黒面をそれぞれの立場から描き、いよいよ何が真実かわからなくなってくるが、一気に収束するうまさがあり、そのあとのもうひとヒネリもいい。イヤミス度も高くはないが、女子高生が闇鍋で朗読って、案外リアル?


No.7 8点 鬼畜の家
深木章子
(2016/04/04 11:16登録)
面白い!その滑達な文章、描写のうまさに舌をまく、実にノンストップに読ませる快作であろう。イヤミス度も、エログロ度も薄く、第三章のなんとも言えない違和感からの急転感が堪らない。伏線回収もうまく、気持ち良く騙されました。深木女史、他作品も楽しみですな。


No.6 7点 出版禁止
長江俊和
(2016/04/04 10:30登録)
面白い、一気読み!心中したドキュメンタリー作家の真相を追うルポライターの顛末を描いたものであるが、フィクションと思えぬほどのリアルで繊細な描写が素晴らしく、このライター同様、小生自身の恋愛をも思い出すほどであった。唯々、堕ちていく男の性が哀しい。


No.5 7点 ユリゴコロ
沼田まほかる
(2016/04/04 10:01登録)
「ユリゴコロ」と題した殺人の手記の続きが読みたくて、どんどん引っ張られほぼ一気読み!イヤミスとはいえ、読後感はさわやかで、実に気持ちいいカタルシスもあり、まほかる女史にまんまとしてやられたぁ〜である。序盤、中盤の辛く怖い描写を乗り切れればではあるが。 


No.4 8点 異邦の騎士
島田荘司
(2016/04/04 09:38登録)
さすが島田御大、実に面白く、時を忘れて一気読み、ただこれは推理を楽しむというよりは、この記憶を失った男と共に、物語の渦中に飛び込み、唯々翻弄され、ラブストーリーをも眼にすることとなるのである。このトリックの凄さ、古さも無く、洗練!


No.3 9点 七回死んだ男
西澤保彦
(2016/04/04 09:18登録)
一気読み!メチャクチャ面白い。SFミステリーとあるが、さにあらず、これは本格ではないか。SF音痴の小生でもサクサク読めて、全くだれず、しかも無駄の無い構成がお見事。スラプスティック調の西澤ワールド、誰か映像化しないの?


No.2 8点 人格転移の殺人
西澤保彦
(2016/04/04 09:04登録)
面白い。ほぼSF感の無い西澤ワールド炸裂の仰天ミステリーといえようか。そのめまぐるしい展開に中盤からは一気に読ませる手腕は確かで、人格転移で混乱するかと思いきや、案外きっちり整理されていて、犯人とその動機探しに夢中となる。


No.1 6点 リカ
五十嵐貴久
(2016/04/04 08:48登録)
恐るべき読み易さ、しかも文章に迫力があり、ホラーとしてよりも、サスペンス・スリラーとしての面白さに尽きる。リカの描写以上に、出会い系サイトでの細かいやり取り、その駆け引きの妙がうまい。追い詰められるサラリーマンに感情移入しやすいが故に、強烈な幕切れが。

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