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ミステリの祭典

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斎藤警部さんの登録情報
平均点:6.69点 書評数:1422件

プロフィール| 書評

No.2 6点 殺人の門
東野圭吾
(2015/02/13 12:33登録)
この小説をもし松本清張が書いていたらどんなだったろう、とずっと想像しながら読んでしまいました。
倉持の様々な悪行の動機が最後に明かされるわけですが、最初の方に伏線とも言えないほど堂々と記載されているにも関わらず、その後の怒涛のような田島の不幸の展開ですっかり目くらましされていたな、と。 しかし田島はなんでこんなに何度も丸め込まれるんだ。。
物語本筋とはまるで無関係だけど、不敬罪に問われそうなとある台詞がサラッと出て来たのがやけに印象に残っています。
あと、主人公と同部屋だったヤンキー上がりの彼にすごく好感。てか、基本的に二人の男が対峙する構造の物語なのに、大勢の脇役達がやけに皆しっかり描かれていますね。それでいてストーリーを混濁させない筆力も流石。


No.1 9点 船富家の惨劇
蒼井雄
(2014/11/11 14:27登録)
これぞ古典的名作! 戦前の作品だが非常に現代的なスリルがあり、飽きさせないストーリー展開も過去の因縁も色彩豊かにガンガン語られます。決してメインディッシュ扱いでないアリバイトリックも小粋な味で楽しめ、何よりあの予想外の終わり方! 重厚な長編小説でありながら、、あれこそ「意外な結末」と呼ぶに相応しいと思います。東野圭吾の技巧を彷彿とさせます。

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