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ミステリの祭典

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いいちこさんの登録情報
平均点:5.67点 書評数:541件

プロフィール| 書評

No.81 6点 館島
東川篤哉
(2014/04/04 15:40登録)
犯人特定に至るプロセスはロジカル。
メイントリックは豪快ではあるが、意外性に乏しく実現性にも無理を感じる


No.80 8点 貴族探偵
麻耶雄嵩
(2014/03/22 10:13登録)
舞台設定や、トリックの奇抜さではなくロジックで勝負している点など、骨格は「謎解きはディナーのあとで」に非常に似ている印象。
ただ事件の真相や登場人物の性格付けには、この作者らしい稚気やエキセントリックさが発揮されている。
収録作品では「こうもり」が断然。
読者をあざ笑うようなアクロバティックな逆●●トリックは前代未聞で驚くべき奇想。
反則スレスレだが唯一無二のキレ味


No.79 4点 殺人の門
東野圭吾
(2014/03/20 18:49登録)
リーダビリティは相変わらずでさすが。
ただ作品の狙い・主題が途中でわかると、その後の展開が一定程度読めてしまい、緊迫感が殺がれるのが難点。
ラストも悪くはないのだが、救いのない物語はカタルシスが感じられない分、読後感が重苦しい


No.78 4点 成吉思汗の秘密
高木彬光
(2014/03/20 18:44登録)
純粋に読み物として楽しむべき作品だが、内容にかなり無理を感じてこの点数


No.77 6点 生ける屍の死
山口雅也
(2014/03/20 18:42登録)
独創的なプロットと真相は一定の評価
蘇生に関するルールが冒頭に明示されておらず、作品世界に没入するまでに戸惑いを感じた点が惜しい
人によっては高く評価するのも頷ける作品


No.76 5点 笑わない数学者
森博嗣
(2014/03/20 18:38登録)
メイントリックの難易度が低すぎる点が減点材料
逆トリックの意味するところは不明


No.75 6点 宿命
東野圭吾
(2014/03/20 18:14登録)
ミステリとしては作りこみに甘さを感じる
作者のすばらしいリーダビリティとテクニックが上乗せされてこの評価


No.74 5点 霧越邸殺人事件
綾辻行人
(2014/03/20 18:09登録)
プロットやトリックは及第点だが、解明されない謎がご都合主義と解さざるを得ず減点材料
作者の稚気と解せる人なら高得点の作品


No.73 6点 ロートレック荘事件
筒井康隆
(2014/03/20 18:04登録)
トリックの巧拙よりも、トリック以外のプラスアルファが感じられない点でこの点数に止めたい


No.72 7点 星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン
(2014/03/20 18:00登録)
壮大な舞台設定を背景としたハードSFながら本格ミステリとしても佳作。
映像で楽しめれば、なおよかったか


No.71 8点 人それを情死と呼ぶ
鮎川哲也
(2014/03/20 17:56登録)
プロットが抜群
犯行動機を巡る人間ドラマや印象的なラストシーンもよい
トリックに無理を感じるのが唯一の瑕疵


No.70 7点 硝子のハンマー
貴志祐介
(2014/03/20 17:53登録)
相変わらず完成度は高い。
ブレイクスルーにはもう一歩


No.69 4点 漱石と倫敦ミイラ殺人事件
島田荘司
(2012/05/03 19:42登録)
ミステリとしては小粒なうえに大味な内容で評価に値しない。
ただ本作はジュヴェナイル向け本格ミステリとして総ルビ版で出版された点でも明らかなように、若き日の作者の稚気を楽しむべき作品だろう。
ホームズを愛する人なら一読の価値がある。


No.68 8点 仮面山荘殺人事件
東野圭吾
(2012/05/03 17:07登録)
強盗が侵入し軟禁された後も今一つ緊迫感に欠けた描写が続く。
違和感を感じながらも焦点は消されたSOSや壊されたタイマーに移り、作者らしからぬ凡作ムードが漂いはじめたところで驚愕の真実が明かされる。
確かにありふれたトリックだし、アンフェアとの指摘も理解できる。
しかしタイトルを含めたすべてがミスディレクションとして機能している鮮やかさ、トリックの必然性を深く納得させる堅牢なプロット、適度なボリュームと高いリーダビリティから生まれるスピード感が素晴らしい。
やや甘めかもしれないが納得の8点


No.67 7点 カラスの親指
道尾秀介
(2012/04/29 22:38登録)
圭角の取れた平易な語り口でご都合主義が目に付く展開。
作者らしからぬエンタテイメントに徹したコン・ゲーム小説と思わせておいて、それさえも伏線にする2度のどんでん返しが待っている。
ありがちなメイントリックだが、考え抜かれたプロット。
加えて作中に再三描かれる見事なメタファーをはじめ、技巧的すぎるストーリーテリングが光る。
あまりにも鮮やかすぎてややあざとさを感じないでもないが、完成度は極めて高く8点に近い7点


No.66 6点 悪魔の手毬唄
横溝正史
(2012/04/26 20:23登録)
ハウダニットを捨ててフーダニットとホワイダニットで攻める。
横溝正史の王道を行くサスペンス寄りの作品だろう。
明かされた真相とメイントリックの衝撃度と必然性はさすが。
しかし人間関係が複雑で地理要件が肝にも関わらず読者へのサポートは0。
その点が大きな減点。


No.65 5点 白夜行
東野圭吾
(2012/04/12 22:01登録)
東野圭吾の数ある作品の中でも1、2を争う評価の高い作品だが、私にとっては残念なデキと言わざるを得ない。
敢えて主人公の内面描写をせずに周囲のエピソードから迫っていくというプロットはわかる。
しかしいくらなんでも説明不足が過ぎる。
主人公がなぜあれほどまでに献身的に振る舞わなければならなかったのかが本作の主題である。
しかし、その核心に迫るものが何もない。
複数解釈を許す柔軟構造との反論もあるかもしれないが、それにしても圧倒的に説明不足すぎるだろう。
従って、あっけなさ過ぎるラストも単に置いてけぼりを喰らっただけで終わってしまった。
私の読解力不足かもしれない。
読む人によっては言い知れぬ余韻が残るのかもしれない。
だとしたら、これほどのボリュームが必要だったのかは大いに疑問。
広げるだけ広げた風呂敷が一気に畳まれるカタルシスが一向に感じられないまま、徒労感と消化不良を感じる読後感だった


No.64 6点 そして名探偵は生まれた
歌野晶午
(2012/03/20 16:48登録)
3つの中編と1つの短編による構成。
作品のデキに大きなバラツキがあるものの、上位2作は一読の価値あり。
書評は高評価順。

②「生存者、一名」
全般に平易すぎる印象なのは中編だけにやむを得ないところか?
語り尽くされた感のある絶海の孤島モノを秀逸な着想で切り抜けた点は高く評価。
③「館という名の楽園で」
実現可能性にはやや疑問符がつくもののオリジナリティのあるメイントリックを評価。
イングランドの昔話2編と有機的に連携させたプロットも見事。
④「夏の雪、冬のサンバ」
細かなミスディレクションに上手さは感じるが、メイントリックが雑で無理がある印象。
①「そして名探偵は生まれた」
ミステリとしては評価すべき点がなく、本格ミステリに対するパロディとして書いた作品と見るべきだろう。
それにしても不徹底で中途半端な印象が拭えず、作者の意図を掴みかねる。


No.63 7点 星降り山荘の殺人
倉知淳
(2012/03/18 11:29登録)
シンプルだが斬新なメイントリックに賭けた作品。
ステレオタイプなキャラクター造形、シンプルで一本道のプロット、軽妙な語り口等で、エンタテインメントに徹しリーダビリティを高めたことも奏功した。
作者の狙いは成功していると評価できる。
ただロジック、特にアリバイ・心因的要素・警報装置等の取扱に違和感が残り、本格パズラーとしての脆弱性が否定できない点からギリギリの7点に止まった


No.62 5点 倒錯のロンド
折原一
(2012/03/14 20:20登録)
折原作品で手記が登場するとなれば叙述トリックと宣言しているも同然。
それでも読ませるだけのプロットの面白さ、巧妙なストーリーテリングが光る。
しかし明かされた登場人物のほとんどが●●という真相は、ご都合主義そのものであり、背景・人物造形の観点からも合理的な説明が付けられたとは言えない。
テクニックは認めてもこの評価

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