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ミステリの祭典

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蟷螂の斧さんの登録情報
平均点:6.10点 書評数:1728件

プロフィール| 書評

No.308 8点 悪意
東野圭吾
(2012/10/29 19:11登録)
通常のミステリーにおいてはトリック重視なので、動機にはそれほど感心はありません。しかし、計画犯罪の場合は、絶対納得できる動機があって欲しいと思っていたので、本作はその点、非常にマッチした作品でした。同じ倒叙ものでは、「X」より本作の方が数段上のような気がします。                                                                              (ネタばれ)計画犯罪における動機そのものに対するトリックという点で高評価です。ただ、文鎮、古い大学ノートに関しては、違和感が残ります。                                                                                                                                                                                                    


No.307 7点 ウェディング・ドレス
黒田研二
(2012/10/27 21:03登録)
途中で???となり、そのままラストへ。読み返せば解ると思いますが、そのような読み方をしない性質なので、???のままは初体験でした。密室トリックは、発想はいい(+2)と思いますが、現実味は?で(-1)といったところ。文章はすっきりしていて読みやすかったですね。デビュー作、かつ、イニシエ(2004年)より本作(2000年)の方が早い出版ということで+1。


No.306 5点 知床岬殺人事件
皆川博子
(2012/10/25 20:27登録)
一人住まいの女性宅に、昨日約束した映画製作費の出資をお願いしたいと、映画監督が訪れてきた。女性には全く身に覚えがない話であった。やがて女性は自分が二重人格であると気がつく。そして殺人が起こり、女性は容疑者として捕らえられる・・・。もう一人の人格が殺人を犯したのか?という展開(皆川ワールド)を期待したのですが、後半は通常のミステリータイプのストーリーとなってしまい残念です。


No.305 2点 電氣人閒の虞
詠坂雄二
(2012/10/24 13:01登録)
いやはや、何と評価して良いやら・・・。ホラー系の恐怖感・サスペンス感もないし、推理小説らしい推理もないし・・・。ただ唖然としたのみ。


No.304 7点 田沢湖殺人事件
中町信
(2012/10/19 18:45登録)
物語開始と同時に事件が起こり、すぐ謎解きが開始されるので、だれることなく読むことができました。密室や時刻表アリバイトリックなどありますが、それより大きなミスディレクションが本作の読みどころと思います。写真と○○・・・気になっていたのですが、そう来ましたか!ということでやられてしまいました。


No.303 8点 ここに死体を捨てないでください!
東川篤哉
(2012/10/18 16:31登録)
ドタバタ調の作風にも慣れ楽しめました。香織と鉄男のコンビがいいですね。そして奇想天外なアリバイトリックは、お気に入りのひとつになりそうです。そして犯人も、そのトリックに・・・洒落た構成です。


No.302 6点 今日を忘れた明日の僕へ
黒田研二
(2012/10/17 16:55登録)
記憶喪失の設定が面白い。事故以前のことは覚えているが、その後の毎日(前日)を忘れてしまうというもの。その間に、女子高生の自殺や、友人が殺害される事件が起きる。そのことがフラッシュバックし、自分が係わっているのではないかと、日記を調べ始めるのだが・・・。登場人物が少ないので、フーダニットよりホワイダニットの方が色濃いような感じを受けます。日記から真相にたどりつく過程は楽しめました。


No.301 6点 死の命題
門前典之
(2012/10/16 22:12登録)
<ネタばれあり>(屍の命題)最初の頁で読者への挑戦状あり。ここでは「そして誰もいなくなった」とあり、興味をそそられます。プロットについては笹沢左保氏(既読)、泡坂妻夫氏(未読)他に前例があるようですが、挑戦状にある「蘇る死者?」の奇想をプラスしているところは評価できると思います。「確率がゼロでない限り-偶然的であっても-それは偶然ではなく必然なのです。」をどう評価するのかということでしょう。奇想は評価しつつも、やはり偶然が2つも重なると、やはり「バカミス」っぽいか?


No.300 7点 薔薇密室
皆川博子
(2012/10/14 09:19登録)
300冊目の書評は皆川博子ワールド。世界大戦中のドイツの山奥にある僧院。ここで薔薇と人間を合体させる研究が実施されていた。実は作中作なのですが、現実と作中作が交錯し幻想的な雰囲気を醸し出しています。(というより「ドグラ・マグラ」に似た混乱・・・でもそれほど難解ではない)同時に、時間軸の感覚も混乱させられます・・・。「<ヴィーナスの病>の病原体・・・研究」を誰が書いたかという謎と、この本に翻弄される二人(迫害された少女ミルカと薔薇と共生するとされた元男娼)を中心に物語が進みますが、淡い恋、怪奇幻想、異形人物、ポーランド情勢等々てんこ盛りの歴史幻想ミステリー(?)の大作。でも好みは分かれるかも・・・。


No.299 6点 未熟の獣
黒崎緑
(2012/10/09 10:54登録)
公園で少女が殺害され、手には「1+1=」のダイイングメッセージ?が握られていた。さらに少女の行方不明事件が発生し、フーダニット風なミステリーが展開します。しかし、それが主題ではないような感じもします。主な登場人物は、近隣の付き合いができない不審な行動をとる主婦、オタクな兄弟、主人公(女流作家)とその恋人(優男)ですが、それぞれがどこかネジが外れているような・・・。心の闇をのぞくようなサスペンス風味の色濃い小説で、雰囲気は良く楽しめました。


No.298 4点 仮面劇
折原一
(2012/10/07 13:21登録)
叙述トリックは、まあまあです。しかし、ストーリーがトリカブト事件になぞった保険金目当てのもので、完全犯罪には程遠く、面白みが感じられなかった。後半、話の展開がガラッと変わるのですが、サスペンス感や深みがなかったのが残念です。


No.297 6点 おやすみラフマニノフ
中山七里
(2012/10/05 22:19登録)
小説で音楽を奏でてしまう筆力に脱帽です。ミステリーとしては「さよならドビュッシー」には及ばないと思います。動機が「どす黒いエゴ」のかたまりのようなものだったので、殺人に発展すればサスペンス感は盛りあがったような気がします。どうも「カエル男」(かなりどす黒い)と比較してしまいますが・・・。まあ青春小説風なので致し方ないところなのでしょう。


No.296 9点 さよならドビュッシー
中山七里
(2012/10/04 19:12登録)
映画化決定(2013年春公開予定)。これは絶対観に行きますね!。著者の作品は「カエル男」しか読んでいませんが、強烈な印象(採点9)が残っています。それにひきかえ、本書は音楽感動ものらしいとのイメージしかなかったので、これまで敬遠してきました。しかし、読んで大正解でした。ミステリーのことなどすっかり忘れ、音楽にのめり込んでしまいました。今、ギターを弾きたいがために指のリハビリ中(かなり痛い)なので、主人公に感情移入してしまいました(笑)。他の方と違い、かなり単純なので、ミステリーのオチ、こんなラストが待ち受けていようとは思いもよりませんでした。ビックリです。


No.295 6点 伯林-一八八八年
海渡英祐
(2012/10/02 16:02登録)
設定(森鴎外やビスマルクなど実在の人物が登場)は評価できると思います。ミステリー部分の二重の密室(密室+雪)の真相はそれほどの驚きはありませんでしたが、ビスマルクの存在は深みを醸し出していると思います。また青春小説部分(林太郎の恋)も楽しめました。


No.294 5点 聖女の島
皆川博子
(2012/09/30 10:43登録)
修道会により孤島に建てられた強制施設。31人の少女が暮らしてたが、3人が死亡し、ホームは火事となる。しかし、28人のはずがどう数えても31人いる。修道女(園長)のもとへ、マ・スール(女性)が助けに現れる。幻想的な文学の香りが漂い、雰囲気はなかなかのものです。ただし、ミステリーとしては?マークでした。


No.293 5点 トリック狂殺人事件
吉村達也
(2012/09/28 20:27登録)
警視庁捜査一課の烏丸ひろみに「トリック卿」からの招待状が届く。招待された7人の中に「トリック卿」本人もいる。出題されたクイズをすべて解くと賞金六億円になるというゲーム(実は殺人劇)が開始される。クローズサークルもので楽しめましたが、トリック自体はそれほどの驚きはありませんでした。警官が裁定役として招待されていることがポイントとなっており、これは評価できると思います。


No.292 4点 花嫁は二度眠る
泡坂妻夫
(2012/09/26 12:48登録)
犯人が意外というほかは、あまり印象がないような作品です。アリバイトリックも驚くようなものはありませんでした。主人公(男)の行動(従妹との風呂場シーンとラストの教会シーン)は理解しがたいものでした。


No.291 4点 ラミア虐殺
飛鳥部勝則
(2012/09/25 09:24登録)
本格+○○を狙ったものと思いますが、果たして成功か?といった感じです。本格部分は、雪の山荘での連続殺人で、犯人の設定など面白く読みごたえはあります。しかし、○○部分が後半の主体となり、本格部分が薄れてしまったのが残念です。○○は、序章から明らかなので、個人的には嫌な感じを持って読み進みましたが、逆に○○ではないオチがあるのではと期待したのですが・・・・・。


No.290 5点 fの魔弾
柄刀一
(2012/09/24 14:18登録)
カーの古典的傑作(密室)の現代版のような印象です。法廷ミステリー部分(求刑○日前という形で進行)と現在(探偵役が被告と同じような立場になり、危機を迎える)が交互に語られます。探偵役が閉じ込められた部屋から外に脱出できない状況(犯人が外にいる)になり、密室のトリックを解いてゆく場面はスリルがあります。文章がやや読みにくいことと、被告が隠している謎がそれほど驚くようなことではなかったので、この採点となりました。


No.289 8点 彼女が追ってくる
石持浅海
(2012/09/23 14:06登録)
倒叙ミステリーです。中条夏子は、愛した男の命を奪ったかつての同僚黒羽姫乃を刺殺した。証拠隠滅を謀ったつもりであったが、死体はなぜかカフスボタンを握っていた。これはいったい何を意味するのだろう。この真相には、かなりの高評価をつけたいと思います。探偵役の碓氷優佳も、クールでなかなかいい味を出しています。特にラストシーン。だだし、犯人の「眠たくなって部屋に戻り、30分後に月を見たくなって外へ出た。」という言葉を「はい、終了」(名セリフ?)として嘘と決めつけてしまうのは、かなり強引ではないでしょうか(笑)。

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