蟷螂の斧さんの登録情報 | |
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平均点:6.10点 | 書評数:1691件 |
No.1391 | 6点 | ブラック・ダリア ジェイムズ・エルロイ |
(2021/04/01 17:44登録) (東西ミステリーベスト55位)警察小説を期待すると裏切られるかも?事件自体が中々起こらないし、全体の半ばでやっと少し動きだし、終盤で一気にといった感じ。事件を中心に考えると、横道に逸れてしまう場面が多いという印象。訳者あとがきにあるように「事件の謎解きが主眼でなく、著者の目は登場人物のそれぞれの暗い情念にそそがれている」ということらしい。とは言われても主人公ほか共感できる人物がいないのが残念な点です。まあ、真相はよくあるパターンですが楽しめました。 |
No.1390 | 7点 | あなたならどうしますか? シャーロット・アームストロング |
(2021/03/31 19:43登録) ①あほうどり 9点 ある事情から未亡人とその妹をしばらくの間自宅に招待することになった。不倫ドラマと思いきや・・・女性心理とサスペンス感は申し分ない ②敵 7点 裏庭で犬が毒死。家主が疑われるが…黄金の13(エラリー・クイン篇)に選出されている ③笑っている場合ではない 6点 嘘つき女。今度は本当のことを言っているようだが・・・結末はタイトル通り ④あなたならどうしますか? 7点 死んだ人物を目撃するも誰も信じてくれない・・・どうしたらよいの? ⑤オール・ザ・ウェイ・ホーム 7点 ひき逃げを目撃された主婦。目撃者がやってきた・・・真相は分かりやすいが、心理描写が巧み ⑥宵の一刻 6点 家政婦が主人を銃殺したとの濡れ衣を着せられた。無実証明は?・・・面白い所から証拠が ⑦生け垣を隔てて 8点 主人は玄関前で背後から撃たれ鍵を落とした・・・でも実際は?ハウダニット ⑧ポーキングホーン氏の十の手がかり 5点 ミステリー作家の隣家(留守中)に脱獄囚が逃げ込んだ・・・ユーモア系だが ⑨ミス・マーフィ 4点 学校事務員の生徒への悪意?よくわからん ⑩死刑執行人とドライブ 7点 殺されようとしている女性が殺そうとしている男と同乗する羽目に・・・設定が面白い |
No.1389 | 5点 | モロー博士の島 ハーバート・ジョージ・ウェルズ |
(2021/03/30 17:51登録) 裏表紙より~『海で遭難した主人公は一隻の貨物船に拾われる。船は各種の動物を積み、とある島にむかっていた。たどりついた先は、奇怪な住人たちが棲む絶海の孤島。しかも島の主は、十年前に消息をたった高名な天才生理学者モロー博士だった!』~ 1896年のSFの古典。映画は未観ですがポスターは見覚えがあります。小説の方は、サスペンス感とか恐怖感とかがあまりありません。残念。ただ、主人公が島からロンドンに帰還した後のエピソードは、まあまあブラックな味わいがありました。 |
No.1388 | 8点 | 高い砦 デズモンド・バグリイ |
(2021/03/29 18:02登録) (東西ミステリーベスト91位)死のアンデス越え(雪山)は迫力がありました。登場人物でのお気に入りは女性教師のポンスキイ(50代)。手作りの弓で最初に敵を殺さなければならない彼女の心情がよく伝わってきました。後に負傷し活躍の場面がなかったのは残念。 (ネタバレあり) しかし、ラストで著者の憎いフォローがあったので、ついホロリ???(笑)。仲間の歴史学者が「わしは袖をめくり、傷を見せこうも言おう・・・いかなる手柄をその日にたてたか・・・生き残ったわしら、数少ない者が・・・」(シェークスピア)と大きな声で朗唱。「ポンスキイが学校に戻ったら、(生徒にシェークスピアを教える時)彼女が袖をまくって、傷をみせると思われますか?」と彼女のことに触れています。影の主役でしたね。なお、「男の中に熱い血が流れる限り不可能ということはない」というセリフは冒険小説の金言らしい。 |
No.1387 | 6点 | 赤い館 H・R・ウェイクフィールド |
(2021/03/28 11:43登録) 全編ゴースト・ストーリーです。この手のものは、ほとんど手にすることがありせんが、それなりに古き良き時代を偲ぶことが出来ました。 ①赤い館 5点 休暇のため借りた館。緑の軟泥(藻)があちこちに・・・ ②ポーナル博士の見損じ 7点 博士はライバルに勉学ではいつも負けていた。しかしチェスだけは別であった。チェス大会に臨む博士はある行動に・・・ ③ゴースト・ハント 6点 心霊学者とラジオのアナウンサーが幽霊屋敷に乗り込んだ結果・・・ ④最初の一束 7点 片腕を失くした男の話。その理由には昔の風習が絡んでいた・・・ ⑤死の勝利 5点 メイドは幽霊に怯え、家主の老婆はそれを楽しんでいるようだったが・・・ ⑥彼の者現れて後去るべし 5点 友人が魔術師に呪い殺された。どうしたら復讐できるのか・・・ ⑦悲哀の湖 5点 妻殺しの疑いをもたれ引っ越した私。敷地内の湖から妻の叫びともいえるような鳥の鳴き声が・・・ ⑧中心人物 7点 「舞台劇」と「現実」が同化してゆく。そして思わぬ悲劇が・・・ ⑨不死鳥 8点 事故死した老教授が可愛がっていた鳥を私は撃ってしまった。私は数学者で超常現象など信じない。しかし、庭に集まる鳥たちの私を見る目が違うのだ・・・ |
No.1386 | 7点 | 牧師館の殺人 アガサ・クリスティー |
(2021/03/27 17:27登録) マープル長編初登場。著者によれば、マープルのシリーズなど考えていなかったとのこと。「あのひとは、一番意地悪な人よ」などとマープルを評しており、そのことが窺がえるところが面白い。また皮肉やユーモアのある会話が楽しめる。なお、キスシーンなどは著者作品ではお初かも(笑)。本書はトリックよりプロット(犯人像や別の事件の組み合わせ)のうまさが光る作品だと思います。 |
No.1385 | 6点 | 三十九階段 ジョン・バカン |
(2021/03/26 17:35登録) (英20位、米22位)1915年の作品。巻きこまれ形の冒険小説です。ノスタルジックな雰囲気を味わうにはうってつけの作品。当時は手に汗を握ったのかもしれませんが、現在ではユーモアたっぷりの作品と感じられます。登場人物も、描かれている風景もいいですね。 (参考)ランク(11位~20位)は『史上最高の推理小説100冊』(1990年英国推理作家協会)と『史上最高のミステリー小説100冊』(1995年アメリカ探偵作家クラブ)の順位を単純に合算したもの。()は(英)(米)の順位<> は参考として日本の「東西ミステリーベスト100」《2012年》〈1985年〉の順位。点数はマイ評価と本サイト平均点(本日現在) 11位『さらば愛しき女よ』レイモンド・チャンドラー(7)(21)《79》〈13〉6点 6.37点 12位『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー(15)(13)《6》〈3〉9点 7.64点 13位『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティ(19)(10)《1》〈4〉10点 8.69点 14位『薔薇の名前』ウンベルト・エーコ(13)(23)《7》〈—〉6点 7.70点 15位『ジャッカルの日』フレデリック・フォーサイス(17)(20)《17》〈12〉7点 8.17点 16位『ディミトリオスの棺』エリック・アンブラー(24) (17)《—》〈71〉5点 6.80点 17位『三十九階段』ジョン・バカン(20) (22)《—》〈—〉6点 6.25点 18位『郵便配達は二度ベルを鳴らす』ジェームズ・M・ケイン(30) (14)《—》〈56〉8点 6.54点 19位『ナイン・テイラーズ』ドロシー・L・セイヤーズ(18) (28)《45》〈—〉8点 7.00点 20位『推定無罪』スコット・トゥロー(48) (5)《29》〈—〉5点 7.00点 *1位~10位は「マルタの鷹」ダシール・ハメットの書評に記載 |
No.1384 | 5点 | ディミトリオスの棺 エリック・アンブラー |
(2021/03/26 17:25登録) (英24位米17位)第一次世界大戦後の混乱の時代を背景に犯罪人ディミトリオスの生きざまを描いた作品なのでしょう。著者は主人公を通して「ディミトリオスは邪悪ではない」と言わしめていますが、どうも合点がいきません(苦笑)。時代背景がと言いたいのだろうけれど、どんな時代でも極悪人はいるし・・・。ルポタージュ方式の前半100頁まではかなりつらかった。肌に合わないなあ、なんての読書でした。スパイ小説の傑作とのことで、期待が多すぎたのかもしれない。後半、主人公に近づいてきた謎の男の正体が判明するあたりから、かなり面白くなってきます。この点はお勧めできますね。東西ミステリーベスト100(1985年版)で71位にランクされていますが、2012年版ではランク外。やはり、前半のとっつきにくさが原因なのかも? |
No.1383 | 6点 | 冒険・スパイ小説ハンドブック 事典・ガイド |
(2021/03/24 19:50登録) 1992年、早川書房編集部が冒険・スパイ小説の中から「好きな作品」をサブ・ジャンル別に10冊づつ読者に選んでもらった集計結果(605人の応募) ()は東西ミステリーベスト100の1985年版・2012年版の順位 *冒険小説 1位「鷲は舞い降りた」(5・19) 2位「深夜プラス1」(6・25) 3位「シャドー81」(15・32) 4位「高い砦」(21・91) 5位「ナヴァロンの要塞」(80・-) *海洋冒険小説 1位「女王陛下のユリシーズ号」(11・70) 2位「脱出航路」(56・-) 3位「海底二万里」(-・-) 4位「ゴールデン・キール」(-・-) 5位「ロセンデール家の嵐」(-・-) *スパイ小説 1位「寒い国から帰ってきたスパイ」(33・-) 2位「消されかけた男」(41・-) 3位「パンドラ抹殺文書」(-・-) 4位「別れを告げに来た男」(-・-) 5位「シューマン・ファクター」(-・-) *謀略・情報小説 1位「ジャッカルの日」(12・17) 2位「レッド・オクトーバーを追え」(-・-) 3位「大統領に知らせますか?」(-・-) 4位「ブラックサンデー」(-・-) 5位「オデッサ・ファイル」(-・-) 以上を集計した総合順位も掲載されていますが、あまり意味がないですね。細かいジャンル分けなどしないでの順位が知りたかった。その他、エッセイ、作家論、年表等々充実しています。 |
No.1382 | 6点 | スイス時計の謎 有栖川有栖 |
(2021/03/22 20:11登録) ①あるYの悲劇 3点 ダイイングメッセージの「Y」。それはないでしょ(苦笑) ②女彫刻家の首 5点 首なし理由は納得するも、推理が飛躍し過ぎ?(歯医者と病院を教えて勘違いする?) ③シャイロックの密室 7点 「ヴェニスの商人」を読み終えたばかりで、シャイロックに出会うとは。廊下の絵がずれていたがヒント。これは好きなタイプ ④スイス時計の謎 8点 ロジックの好きな方は、すぐに理解できるのでしょうね。私など「うん?そうなのかな?」しばらく考えて「ああ成程ね」といった感じ。だから一発で分かるどんでん返しの方が好み。 なお、講談社文庫版P345~346の犯人を特定する肝心な文章が非常におかしい(意味不明と読者の何人かの人が指摘)。主語や目的語を補填し意味の通じる文章にしてくれている奇特な方がいらっしゃり助かりました。 |
No.1381 | 6点 | ヴェニスの商人 ウィリアム・シェイクスピア |
(2021/03/21 17:06登録) 裏表紙より~『ヴェニスの若き商人アントーニオーは、恋に悩む友人のために自分の胸の肉一ポンドを担保に悪徳高利貸しシャイロックから借金してしまう。ところが、彼の商船は嵐でことごとく遭難し、財産の全てを失ってしまった。借金返済の当てのなくなった彼はいよいよ胸の肉を切りとらねばならなくなるのだが――。機知に富んだ胸のすく大逆転劇が時代を越えてさわやかな感動をよぶ名作喜劇。』~ 発表当時(1590年代)は喜劇だったんだろうけれど、現在ではシャイロックの悲劇ですね。これほどユダヤ人を差別しているとは思っていなかったので、後味はよろしくない。まあ、シャイロックの裁判での叫びが唯一の救いではあるのだが。ユダヤの人々が本作をどのように評価しているのか気になって調べたら、やはり人権団体が学校教材や舞台演劇に使用することに反対する運動や裁判を起こしていましたね。現代の演劇や映画では、「悲劇」と扱っているようです。あと、当時の貞操観念が面白い。未婚の女性が、婚約者に「わたしは○○と寝ましたのよ」(嘘ではあるが)などと言う。こんなところが喜劇要素だったのかも。 |
No.1380 | 6点 | 傍聴者 折原一 |
(2021/03/20 17:26登録) 裏表紙より~『交際相手に金品を貢がせ、練炭自殺に見せかけて殺害した牧村花音。平凡な容姿の彼女に、なぜ男たちは騙されたのか。友人を殺されたジャーナリスト・池尻淳之介は、真相を探るべく花音に近づくが…彼女の裁判は“花音劇場”と化し、傍聴に通う女性たちは「毒っ子倶楽部」を結成。花音は果たして、毒婦か?聖女か?裁判が辿り着く驚きの結末とは。』~ 被告の牧村花音は男達に貢がせたことや、彼らとの肉体関係を赤裸々に語るも、殺人だけは犯していないと無罪を主張する。彼女が逮捕に至るまでの過程が作家・池尻の手記で綴られる。「倒叙」ものなので、どのような形で「叙述」を取り入れるのか興味は尽きなかった。単純な物語を複雑な物語(叙述)にする手腕を評価したいと思います。 |
No.1379 | 5点 | チェーンレター 折原一 |
(2021/03/20 16:31登録) 途中で仕掛けは分かってしまった。ラストは更にそのどんでん返しを狙ったものだが、あまりインパクトはなかった。よくあるパターン?。叙述よりホラーテイストを楽しむ作品と思う。 |
No.1378 | 8点 | 七人の中にいる 今邑彩 |
(2021/03/18 15:59登録) サスペンスフルな展開で堪能できました。皆さんと違い、犯人は最後まで分からず、その意味でも十分楽しめました。私なんぞ、家族関係から犯人を導き出すなんていう離れ業は不可能です(笑)。だから「両親と姉を殺害した犯人を許さない」の脅迫文には大いに感心したところです。著者は本格ものではないと謙遜していますが、それはある仕掛けを指している?だけで、消去法やアリバイ崩し等々本格ものとしても楽しめました。 |
No.1377 | 7点 | つきまとわれて 今邑彩 |
(2021/03/18 15:55登録) 前の作品の人物が登場する異色の短編集と謳っていますが、あまり意味はないような。 ①お前が犯人だ 7点 毒殺事件。二転三転後に真の動機が・・・ ②帰り花 6点 母が家出した時に着ていた和服が出てきた。家にあるはずがないのに・・・ ③つきまとわれて 8点 元カレから「幸せな結婚ができると思うな」という嫌がらせの手紙が・・・反転にはビックリ ④六月の花嫁 6点 贖罪?ホッとするお話でした ⑤吾子の肖像 9点 絵の題名が何故「吾子」なのか?妻子像、母子像ではないのか?衝撃的な結末!? ⑥お告げ 6点 超能力者の情報源は? ⑦逢ふを待つ間に 5点 PCの結婚ゲーム。現実よりも楽しいのかも? ⑧生霊 8点 娘の生霊が悪さ?笑い話から本格的なホラー(②の解決篇)へと話運びが巧い |
No.1376 | 8点 | よもつひらさか 今邑彩 |
(2021/03/17 20:23登録) ①見知らぬあなた 6点 「冷蔵庫より愛をこめて」(阿刀田高)を彷彿させる。結末は分かっていても魅せられる ②ささやく鏡 5点 ホラー系。未来を予知する鏡を祖母からもらったが・・・ ③茉莉花 7点 茉莉花(本名)を康子(ペンネーム)にした理由は・・・意外な展開 ④時を重ねて 5点 ホラー系ファンタジーでいいのかな?あなたはこの奇跡を信じますか ⑤ハーフ・アンド・ハーフ 8点 同性愛の妻と結婚した男。彼女は平等にひどく拘っていた。その結果・・・ ⑥双頭の影 9点 まるで夢野久作氏の作品を読んでいるようだ。寺の天井にある双頭の影(染み)から判明したことは?オチはお気に入り ⑦家に着くまで 7点 タクシー運転手と客とのある事件の推理合戦。それで終わるかと思ったら・・・ ⑧夢の中へ・・・ 7点 よくある題材(胡蝶の夢)だが、見せ方が巧い ⑨穴二つ 8点 男は女性を騙りネットで女性に近ずくが・・・どんでん返し ⑩遠い窓 9点 不思議な絵の合理的な説明に感心。ストーリーは恐ろしい ⑪生まれ変わり 6点 ファンタジーがストーカー話に? ⑫よもつひらさか 9点 基本的に純ホラー系は好みではないが、ストーリーテリングが巧み。参りました(笑) |
No.1375 | 7点 | 時鐘館の殺人 今邑彩 |
(2021/03/16 19:54登録) ①生ける屍の殺人 7点 ユーモア系で思わずニヤリ。ラストはカーっぽい。短篇なので許せるけど長篇だったら怒る?(笑) ②黒白の反転 8点 別荘での殺人事件。ロジックでスッキリ解決。でもその後が怖い。更に元女優の過去も・・・ ③隣の殺人 6点 隣室で殺人?妄想が膨らむ。ラストのオチより、妄想のオチのままの方がよかったかも ④あの子はだあれ 5点 SFチックな物語。もう一つ別の世界があるような・・・ ⑤恋人よ 6点 ホラー系ユーモア 間違い電話の恐怖。単純だけど好きだなあ ⑥時鐘館の殺人 8点 構成の妙。時計のトリックは疲れるから考えない |
No.1374 | 6点 | 花の旅 夜の旅 皆川博子 |
(2021/03/16 17:10登録) 雑誌の掲載小説と作家の取材日記が交互に配され、「現実」と「虚構」が交錯します。それが著者の特徴である幻想的で眩暈を引き起こすような雰囲気を醸し出し、まさに「皆川ワールド」全開と言えるでしょう。ミステリーの構造としてはかなり凝った作品であると思います。果たして三人の死は事故だったのか殺人だったのか??? |
No.1373 | 6点 | 少女地獄 夢野久作 |
(2021/03/14 19:14登録) (1)少女地獄・・・少女を襲う地獄三作 ①何んでも無い 8点 虚言癖のある少女(自称19歳)に翻弄される大人たち。彼女が自殺した。遺書はあるが・・・ ②殺人リレー 5点 転勤してきた車掌は、付き合っている女性を殺しているのでは? ③火星の女 7点 女子学生の焼身自殺の記事。彼女の復讐譚。「ペッペッ」が効いている (2)童貞 5点 白昼夢のような・・・。題名がよくわからない(笑) (3)煙を吐かぬ煙突 7点 悪徳記者がスキャンダルをネタに伯爵夫人を恐喝。夫人にはもっと恐ろしい秘密が・・・ (4)女坑主 5点 ダイナマイトを調達しようとする青年と女抗主の駆け引き |
No.1372 | 4点 | ガラスの城 松本清張 |
(2021/03/13 09:41登録) (ネタバレあり) 二部構成 ①「三上田鶴子の手記」~的場郁子は入社して20年にもなるが、あらゆる男性社員を軽蔑している。吝嗇で貯蓄に熱心な彼女・・・~ ②「的場郁子のノート」~三上田鶴子は、性質に可愛げがないうえに、服装の好みも野暮ったくて陰気な感じ・・・~ さて、どちらに肩入れするか?(笑)短篇「草」(黒い画集第3集に所収)と同様に○○ものに挑んだようですが失敗ですね。アリバイトリックのためのバラバラ死体の謎は、まあどうでもいいようなという感じでした。 |