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ミステリの祭典

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チェーンレター
改題『棒の手紙』

作家 折原一
出版日2004年03月
平均点5.00点
書評数3人

No.3 5点 蟷螂の斧
(2021/03/20 16:31登録)
途中で仕掛けは分かってしまった。ラストは更にそのどんでん返しを狙ったものだが、あまりインパクトはなかった。よくあるパターン?。叙述よりホラーテイストを楽しむ作品と思う。

No.2 5点 makomako
(2020/04/07 15:59登録)
折原氏の作品は以前は結構好きで読んでいたのですが、しばしば改題されて新作と思ったら実は以前読んだことがあるものを買わされることが重なり、あまり手を出さなくなっていました。ちゃんと確認しない方が悪いとも言えますが。
 本作品も得意の?改題ものです。幸い改題前のを読んでいなかったので今回は騙されずにすみました。
 相変わらず複雑な構成となっておりいったん事件が解決したはずなのに同じような事件が繰り返し起こるという不思議なお話です。


以下多少のネタバレ
 不幸の手紙のような棒の手紙を送りつけるといったあたりは読むのに良い気分にはなれません。犯人がわかり事件解決後同じ状態が続くといったあたりはさすが折原一といったところではありますが、こんなに都合よく同じことをする人が連続するとはなかなか思い難いなあ。

No.1 5点 E-BANKER
(2014/02/24 22:23登録)
2001年に別ペンネームの『青沼静也』名義で発表された本作。
角川ホラー文庫へ収録される際、『折原一』名義で晴れて(?)出版されることになった模様・・・
(出版社側の事情なんだろうなぁ)

~「これは棒の手紙です。この手紙をあなたのところで止めると必ず棒が訪れます。二日以内に同じ文面の手紙を・・・」。水原千絵は妹から奇妙な「不幸の手紙」を受け取った。それが恐怖の始まりだった。千絵は同じ文面の手紙を妹と別の四人に送ったが、手紙を止めた者が棒で撲殺されてしまう。そしてまた彼女のもとへ同じ文面の手紙が届く。過去の「不幸」が形を変えて増殖し、繰り返し恐怖を運んでくる。戦慄の連鎖は果たして止められるのか?~

ちょっと中途半端かな・・・と思わせた作品。
「棒」ってなに?って多くの方が疑問に感じるだろうが、要は「不幸」という字を崩していくと「棒」になったというような意味。
ただし、振り返ると「棒」がいるっていう景色は、確かにシュールな怖さがある。

ホラー文庫とはなっているけどホラー色は薄く、同じ折原の「・・・者」シリーズに似たようなプロットの作品になっている。
「ああそうだったのか・・・」と思いきや、また別の疑問と恐怖が訪れる・・・という展開。
ただ、ミステリーとしての仕掛けは単純というか、他の作品と比較しても小粒だし、サプライズ感はない。
まぁ「叙述」をそれほど前面に出さないで発表したのだろうから、致し方ないのかもね。

ということで、前述のとおり中途半端という評価になってしまう。
チェーンレターというテーマ自体もやや安直。
他の折原作品と比べても高い評価は無理かな。
(「青沼静也」はもちろん「犬神家の一族」のアノ人物を意識している。でもこれは、明らかに「折原」って分かるよなぁ・・・)

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