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ミステリの祭典

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take5さんの登録情報
平均点:6.63点 書評数:495件

プロフィール| 書評

No.355 8点 サウスバウンド
奥田英朗
(2025/06/08 16:13登録)
作者の作品は、伊良部シリーズも好きですが、
こちらも読み応え十分で、大変満足しました。
まず主人公含む4人の家族が大変魅力的です。
途中までの破天荒で、過去の傷が癒えない感じ
それが第二部に入り、お互いが八重山の自然に
潔いほどあらわれて行く様が見事でした。他の
脇役も良い味を出したいます。本作のテーマが
政治・経済に翻弄される少数の声なき声に光を
当てる処にあるとすれば、私にはどストライク
650ページラストを飾る島の放送がググッと
心に刺さりました。全ての方にお勧めできます


No.354 4点 口に関するアンケート
背筋
(2025/06/07 12:05登録)
まずびっくりするほど小さな本
そしてとんでもなく薄い50P
複数の告白から構成される内容
最後のアンケートで作中作判明
内容に見合う費用対効果感じず
550円は質量あたり高額すぎ
印字のグラデも効果に甚だ疑問
作者名背筋は音訓どちら読み?
狙っていて最大のミステリです


No.353 7点 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵
下村敦史
(2025/05/31 20:32登録)
多重解決ミステリーを、さらに捻った努力作。
タイトルから想像する事の一つ上を行く最後。
読む前に300ページしかなく、読み始めて、
途中だれるのですが、最後スピードが増して、
ビックリしているうちに終わりました。さらに
ここまでの評価の低さにびっくり。間違いなく
作者は頭が大変切れ、作品はまるで人民協会風
やはりこね過ぎですかね。嫌いじゃないですが。


No.352 7点 ロスト・ケア
葉真中顕
(2025/05/31 13:49登録)
葉真中顕作品の映えある一つ目
日本ミステリー大賞新人賞受賞
素晴らしい取材から、社会提言
老人介護問題を構造上の欠陥と
日本的先送り主義を突きつける
まさに思考の反転を促す作品。
ミステリー要素は人物の思考が
反転する以外は、人称のずらし
ちょっぴりしかありませんが、
しかしこれは後のBlueや鼓動に
確かに繋がる作品です。高品質。


No.351 7点 シリウスの道
藤原伊織
(2025/05/25 12:04登録)
皆様の高評価作品を読んでみました。

広告代理店に勤める主人公の辰村が、
生き馬の目を抜く世界を生きていく、
時代を感じるハードボイルド社会派。

辰村の傍の人物が、過去も現在も共に
魅力的なので一気に読めました。最後
辰村がシリウスをあえて見上げない処
そこが大変ハードボイルドでよいです。


No.350 7点 法廷占拠 爆弾2
呉勝浩
(2025/05/19 10:33登録)
前作の評価と今作の評価で、
世間は今作、私は前作です。

相変わらずタゴサクの心理を
会話で描写する作者の力量!
ページの費用対効果も高く、
名作だと思います。ただ終盤
実は実はと少し慌ただしく、
前作同様+60ページあれば
説得力が増したかな←結果論

次回のタゴサクに期待します。


No.349 6点 黒石 新宿鮫Ⅻ
大沢在昌
(2025/05/17 11:38登録)
現在発行されている作品のラストまで
ようやくたどり着きました。第12弾

鮫島の相棒と上司の立ち位置が定まり
これからも続きそうではありますが、
やはり第1弾からの流れを振り返ると
ピークは去ったと言わざるを得ない…
犯人側のありきたりなカットバック…
ささるのは城東地区の描写、私見です。

次回作でありそうを、想像してみます。
ここでもう一段階上げるなら、例えば
阿坂の過去と絡めた事件、最後の手段
鮫島の抱く秘密を隠しきれなくなって
内部対立を起こすとか、藪がどうにか
なってしまうか、その辺でしょうかね。

もう一山盛り上げてほしいのですが……


No.348 7点 暗約領域 新宿鮫XI
大沢在昌
(2025/05/11 12:23登録)
10弾⇒5弾⇒本作第11弾の順で読みました。
桃井亡き後の作品、実に8年ぶりだそうですが、
描写がようやく令和に近づきました。民泊問題や
北朝鮮との拉致を巡る政治交渉が事件の元です。

シリーズで初めて、700ページの中盤で長いなと
感じるところがありました。会話の遣り取りから
物語は進みますがそこがくどい所がありました。

また、これまでの作品同様に、終わり方によって
次回以降を予見するなら、仙田に変わる相手誕生
(はっきりした)感じです。さあ第12弾です。


No.347 7点 炎蛹 新宿鮫V
大沢在昌
(2025/05/10 16:42登録)
シリーズ第5弾、遅くなりましたが手元に。
カンチャンを引いて、さっそく読みました。

カットバックで3つの事件のうちの1つを
犯人の人称でえがく為、章の進みが速い事。

外国人抗争、時限放火、娼婦殺人が重なり、
最後にうまく繋がるのがいつもながら流石。

それにしても作者は新宿について、社会学者
といえるほどの理解があると思うのですが、
実地の取材が深いのでしょうか?もしかして
ノンフィクションを書いてもよいのではと。


No.346 9点 絆回廊 新宿鮫Ⅹ
大沢在昌
(2025/05/06 18:22登録)
ずっと続くと、どこかで願っていたことが、
失われてから、やはり幻だったと思い知る。

皆様、飛び石GWは今日を持って終わります。
鮫島と周囲の関係だって同様に変わります。

変わることを受け止め、それでもやはり進む
歯を食いしばりながら進む。そう感じさせて
くれる、シリーズ第10弾です。第1弾から
実に20年経つそうで、その間に時代背景も
変わり、鮫島の周囲も変わる。しかし唯一、
変わらないものがあるなら、それは主人公の
生き様でしょう。そういう意味では、相手役
梶原の生き様もまた変わらない、変われない
その象徴として効いています。更に作者が、
今回ネットのほぼ日に毎週原稿をあげた事も
変わらないものと変わるものの象徴として、
チャレンジされているのかなと感じました。
固定ファンのみに刺さる作品でなくて、広く
世の中に伝わってほしいのだと感じました。

第1弾からここまで来たのだという感慨が。
全く違う畑から持ってくると思い浮かぶのが
スラムダンクの最初、ヒロインとの絡みから
やがて流川との関係性に物語が移行していく
同時に絵も洗練される様ですが如何ですか?

そしておそらく、シリーズのクオリティーに
ピークがあるとするならば、本書がそれだと
思いますので、幾度も試みて失敗した新しい
血を高評価に送り込もう作戦の候補として、
本書を強くお勧めします。あとお二方で上位
表示までたどり着きます。宜しくお願いします!


No.345 8点 狼花 新宿鮫IX
大沢在昌
(2025/05/06 10:41登録)
新宿鮫シリーズの本編第9弾、名作。
これまでの白眉ですね。登場人物同士
会話を通してパワーバランスが揺れる
その様に作者の筆力をこれまでで一番
感じました。例えば香田と鮫島よりも
毛利と深見、そして香田と毛利(石崎)
お互い相手を制しようとしながらも、
会話を通して状況を捉え直していく様
が、臨場感を生み出しています。

ここまで5弾をのぞいた中で一番という
私見ですが、斎藤警部さんの直近書評で
5弾も!と図書館の予約をし直しました。


No.344 7点 灰夜 新宿鮫VII
大沢在昌
(2025/05/04 17:44登録)
シリーズ第7弾、灰夜の意味が分からず。
鮫島1人九州に赴き、遭遇する麻薬また
新ココム関連の問題に、最後は大爆破!

冒頭から拉致られ、カットバックにより
物語は進行。読みやすさは凄まじい限り。

登場人物其々の思惑が複雑絡み合うため
一気にスッキリささるにはやはり大爆破!


No.343 7点 氷舞 新宿鮫VI
大沢在昌
(2025/05/04 11:01登録)
シリーズ第6弾。第5弾が見つからず
先に第6弾を読むことになりました。

公安や政治家CIA絡みの事件が起きて
晶ではないハーフの女性を絡ませる筋

いかにも男性の男性による男性の為の
エンタメ、ハードボイルドでした。

でも面白いんですけどね。終わり方が
次回鮫島と晶がどうなる!?という、
引っ張り方で、でも読むんですけどね。


No.342 7点 無間人形 新宿鮫IV
大沢在昌
(2025/05/03 16:19登録)
シリーズ第四弾。後に知りましたが、
直木賞受賞作品。確かに読ませます。

90年代の覚醒剤の蔓延を描く中で、
地方財界のインシュラリズムが顕著。

映像的にもこれほど分かりやすく且つ
展開もベタなのに読ませる筆力は相当
まだまだシリーズがGWで進みます。


No.341 9点 向日葵を手折る
彩坂美月
(2025/04/27 17:26登録)
ミステリーを描くか、また
ミステリーで人間を描くか。
彩坂美月さんは、後者です。

主人公みのりの小6から主に
中学生時代の様子で紡がれる
人間模様。潜む大小の謎が、
成長と共にぎこちなく顕に。

読者として追体験しながら、
向日葵をモチーフとした祭り
そして事件から物語の全体が
明らかになった時、切なさに
私にはどうしても落涙でした。

司書さんによるYAコーナーの
お勧めに感謝します。出会い
それは偶然の喜びです。GWの
当初に豊かな時間嬉しいです。


No.340 6点 病弱探偵 謎は彼女の特効薬
岡崎琢磨
(2025/04/20 16:36登録)
高校生を主人公とする短編集
安楽椅子探偵、貫地谷マイの
謎解き青春ミステリーです。
貫地谷マイ=患者+病です。
相方は山名井ゲンキなので、
病まないですが最後だけ元気
ではありません。高校は増加
と減ると、ペットの犬は病苦
言葉遊びに関してABC殺人
をなぞる謎も登場して、半分
おふざけで進むのでサクッと
2時間かからず読めました。


No.339 7点 風化水脈 新宿鮫VIII
大沢在昌
(2025/04/20 10:10登録)
シリーズを3つ読んでから、
一番評価の高い本作を先に。
ハードカバー440ページ、
リーダビリティが高いです。
人物像がしっかりしていて、
Ⅲなどに比べて描写に於いて
男性側も女性側も説得力あり
心地よく読めました。各々が
背負う過去が交差する設定も
素晴らしいです。前後しますが
シリーズ他作品も読んで行きます。


No.338 8点 Spring
恩田陸
(2025/04/13 14:39登録)
448ページ一気読み、圧倒的熱量
精神と肉体の関係はミステリー。
バレエを通してその融合について
捉えた世界観もまたミステリー。
これほど繊細に描き切る恩田陸の
丹念な取材に、心から敬服します
作中で主人公の春が語る世界を、
私たちが追体験する時に、私たち
もまた重力から解き放たれて跳ぶ
そんな感覚を得られます。名作!
ヒキタクニオによるバレエ作品の
『My name is TAKETOO』以来
印象的な作品に、出会いました。


No.337 7点 屍蘭 新宿鮫III
大沢在昌
(2025/04/06 16:26登録)
シリーズ第三弾、鮫島最大のピンチ!
って、続編からピンチは乗り切る必定
さすがエンタメの極地が今回も加速。
とにかく毎回これだけ色々と起きても
最後は鮫島の鉄槌が下るのてスッキリ
美容医療の問題を描く社会的側面には
男性視点バリバリで、読者比は恐らく
9対1で男性優位と思われます⇒私見


No.336 7点 毒猿 新宿鮫II
大沢在昌
(2025/03/30 13:49登録)
500ページ超えの大エンタメ作品。
シリーズ第二弾はアクション重視。
毒猿をめぐる人間模様とヤクザの
バイオレンス全開でした。この量
4時間一気読みのリーダビリティ
深みはまったくないですが、ただ、
第三弾も何かが起きると期待あり。

ラストは腹痛が起きないと負ける。
この作品で、一番確かな事でした。

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