take5さんの登録情報 | |
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平均点:6.55点 | 書評数:309件 |
No.249 | 7点 | イン・ザ・プール 奥田英朗 |
(2023/09/02 16:33登録) 伊良部シリーズは読みやすいです。 ミステリーの範疇かは定かではないですが。 主人公の思い込む世界が反転するのを 読者として追いかけるというスタイル。 5つの作品のいずれかには、 誰しも多少思い当たる事柄が在るのでは。 因みに学校公開で訪れた中学校の学級文庫に 奥田作品がずらっと並んでいました。 自家中毒予防? |
No.248 | 7点 | 短編少年 アンソロジー(出版社編) |
(2023/08/26 17:36登録) 収録作品 「逆ソクラテス」 伊坂幸太郎 「下野原光一くんについて 」あさのあつこ 「四本のラケット」 佐川光晴 「ひからない蛍」 朝井リョウ 「すーぱー・すたじあむ」 柳広司 「夏のアルバム」 奥田英朗 「正直な子ども」 山崎ナオコーラ 「僕の太陽 」小川糸 「跳ぶ少年」 石田衣良 特に『逆ソクラテス』の伏線回収が素敵。 どの作品も少年時代を瑞々しく切り取った 素敵なものばかりです。 |
No.247 | 6点 | 家日和 奥田英朗 |
(2023/08/24 05:54登録) ミステリーでも ミステリーではなくとも 一番身近な家族を題材としたものが 読んでいて安心して面白い しかもそこにユーモアがあれば尚更、 というのが私の定説です。 私見です。 |
No.246 | 9点 | 言葉屋 言箱と言珠のひみつ 久米絵美里 |
(2023/08/21 16:12登録) 朝日学生新聞社児童文学賞受賞 大人こそ言葉の持つ意味、力を再認識できる 必読の一冊です。 詠子のもらった手紙の秘密は、、、 言葉を題材とした 言葉を大切にした筆者の 人間を描く力が琴線に触れる名作です。 たまたま息子に借りて読んで 豊かな時間でした。 |
No.245 | 7点 | リバー 奥田英朗 |
(2023/08/18 12:57登録) この作品をなぜ選書したのか 忘れてしまいましたが、 図書館から予約の連絡が来て 読んだ次第です。 読了し、この書評の前に、 既読お二方のコメントを見て、 それぞれ納得。 ミステリーとして弱いが 物語として読みごたえあり。 人物像は立ち上がっているが 事件の整合性は疑問。 警察の様子はよく書けています。 630ページも凄いねと息子が言う割に サクッと読めました。 |
No.244 | 6点 | マスカレード・ゲーム 東野圭吾 |
(2023/08/12 12:05登録) 360ページ、二時間で。 東野圭吾は読みやすい。 マスカレードシリーズ第4彈 前半の群像劇は面白いですが、 終わり方が私にはいまいち。 映画化が透けて見えてしまいます。 |
No.243 | 9点 | 飢餓海峡 水上勉 |
(2023/08/11 22:37登録) 満足しました。 戦後日本の混乱期に、実際に起きた 2つの事件を元に物語は始まります。 設定や背景に説得力があって、 社会派小説としても読みごたえあり。 しかし、作者が後書きで述べていますが、 ○○小説とくくるのではなくて、 とにかく面白いものは面白いのです。 警察の執念を感じる調査、 函館、舞鶴、亀戸、倶知安、 全国をかける人間模様。 悪人善人と決めつけられない 貧困からくる人間の業。 上下合わせて700ページ ああ本当に満足です。 ※あと1つの書評で、 上位2つの 『王者の如き在るもの』を 抜くんですよ。 どなたかお願いします! |
No.242 | 8点 | かげふみ 朽木祥 |
(2023/08/04 17:20登録) これは一人の少年が少女の謎に迫る ミステリーであり、 ファンタジーであり、 ノンフィクションでもあります。 原爆忌を前に朽木祥さんの作品が読みたかった。 解説を入れて170ページ足らずの作品で 自分の見える世界が少しでも変わるなら、 作品の力が現実社会に少しでも影響するなら、 そんな思いをもって書評させて頂きました。 |
No.241 | 7点 | ライオン・ブルー 呉勝浩 |
(2023/08/04 10:03登録) 人並さんの書評で読んでみました。 文体の人称からはうまく隠されている 反転の妙や、 人間がよく描かれています。 名作だと思います。 2017年版で読みましたが、 装丁の絵がテーマの隠喩になっています。 ※夏の甲子園を違った目でみられるかも。 |
No.240 | 7点 | Blue 葉真中顕 |
(2023/08/02 17:31登録) 倒叙で登録されていますが、 社会派、警察物の方かピンとくる作品。 平成史と2つの事件を追いながら 自分でも30年余りを生き直した気分です。 600ページ一気にいけます。 カットバック形式もおさらいから入って 読みやすいです。 自身が子として親として 恵まれていた(いる)から、 逆に登場人物の凄惨な人生を読み物として 受け止められるだけかもしれない、 そうでなければ文中の刑事さんみたいに--- そう感じました。 因みに平成の始まりは小さい頃、 官房長官が額を立てる所を テレビで見たのを覚えています。 平成の終わりは仕事の多少の変化で 緊張感があった、そんな思い出が。 皆さんの平成史は如何ですか。 |
No.239 | 7点 | カエルの小指 道尾秀介 |
(2023/07/30 18:53登録) 私の好きな方の道尾秀介でした。 もともとカラスの親指や ラットマンの時代が好きなので、 今回の続編も楽しく読めました。 コンゲームとして、 反転は確かに小ぶりですが、 折々に人間くさい素敵なやり取りがあります。 個人的なクライマックスは、 ラスト10ページ、 武沢がキョウに親のくだり 本当に信じていいかと聞かれ、 力強く本当だと言うところです。 ↑ネタバレにならない叙述 |
No.238 | 5点 | 11枚のとらんぷ 泡坂妻夫 |
(2023/07/29 11:13登録) 奇術という記述、 時代が感じられますねえ。 作中作品の伏線回収×11は、 よく練られているとは思いますが 感動はできず、 犯人のWhyはそこまでこだわる!? という感想で、 私は結局リアルな人間ドラマが先で ミステリーを捉えていると 再確認した次第です。 |
No.237 | 7点 | 真夜中の密室 ジェフリー・ディーヴァー |
(2023/07/27 17:20登録) ライムシリーズも15彈ですか、 皆さん評価厳しいですね。 確かにツイストを求められて 無理やりにでもという感じは 否めないですが、 ちゃんとひねっているから370ページ ジェットコースターが止まらないで 進むのだととらえましょう。 犯人視点の描写はちゃんとリアルだし、 スペンサーの人間もよく描けています。 ディーバーも70才をだいぶ過ぎて、 アメリアとマッスルカーはどこまで 走り続けるのでしょうか? 気になってきました。 |
No.236 | 7点 | 盤上の向日葵 柚月裕子 |
(2023/07/25 16:31登録) 藤井聡太さんが八冠を目指す今から、 八年も前に書かれたのに古くない、 将棋をモチーフにした作品。 プロの世界と賭け将棋の世界と共に 魅力的に書かれていて、 600ページを1日で読んでしまいました。 遺体は誰か? なぜ高名な駒を握っていたのか? 犯人は誰か? などを考えるのに、 警察パートと生い立ちパートの カットバックが冴える作品でした。 ある程度将棋を知っていると 更に楽しめます。 |
No.235 | 8点 | 爆弾 呉勝浩 |
(2023/07/23 11:28登録) 400ページ超を 4時間一気読みさせられた 迫力の作品。 爆弾はいつ?どこ?なぜ? ほぼ、取り調べ室での知恵比べで これだけ読ませるのは 犯人タゴサクも刑事も私たちも 潜在的な感情を 顕在化させられるからでしょう。 単に表現がグロテスクな作品とは 一線を画すととらえたいです。 警察小説としても秀逸です。 |
No.234 | 8点 | 傲慢と善良 辻村深月 |
(2023/07/21 17:36登録) 辻村深月さんが好きです。 筆力の高さは周知の事ですが、 結婚にまつわる双方の人間描写が深く、 読んでいてつらくなるほど。 男性側の第1章がミステリーとして8点、 女性側の第2章が再生の物語として7点、 私には平均で7.5点です。 タイトルの傲慢と善良が、 人間には見事に両方 備わっていることを表していて なるほどなあと思いました。 小野里(大先生)が文中で言うように、 ジェーン・オースティン 『高慢と偏見』のオマージュなのですが、 ただのくっ付けババアではない凄みが また印象的でした。 |
No.233 | 5点 | 名探偵のはらわた 白井智之 |
(2023/07/16 18:15登録) 読むべき本が貯まってきていて、 あわてて読んだからなのか? 日本重大事件史をなぞるのには良かったですが そこまで。 主人公の探偵との出会いも良かったですが そこまで。 新聞の書評で予約したのだっけ? 記憶がそこまで無くすみません。 |
No.232 | 5点 | 此の世の果ての殺人 荒木あかね |
(2023/07/15 13:03登録) 乱歩賞に惹かれて読みました。 設定が地球破滅ということで入り込みにくく、 人物は魅力的なのですが、 設定が生かされているとは言えず、 この点数になってしまいました。 自分の23才の頃と比べると、 作者の力は感じますが。 偉そうですみません。 |
No.231 | 8点 | 俺ではない炎上 浅倉秋成 |
(2023/07/08 17:04登録) タイトルから想像できる範疇の、 デマに踊らされる的な深みのない作品 ↑と思って前半を読んでいました。 すみません間違いでした。 考えてみれば、 前作『六人の嘘つきな大学生』の クオリティーからしてそんなわけないって 後で思いました。 ↑他の方の書評を後から読んだら 虫警部さん等似ているものがありました。 タイトルを一つ深く読むと 自分事という主題が隠れていて うまいなと。 これなら原作を担当するマンガも含めて 他の作品を読まねばと思いました。 ↑その後『ショーハショーテン』読みました。 かなり面白いです。 王道青春マンガでジャンプらしいです。 お笑いの分析も興味深いです。 |
No.230 | 3点 | サーモン・キャッチャー 道尾秀介 |
(2023/06/25 12:57登録) 道尾秀介のミステリーが好きですが、 これはミステリーでなく、 エンタメ作品でした。 しかもあまり面白く、、、 備忘録として登録させて頂きました。 |