home

ミステリの祭典

login
HORNETさんの登録情報
平均点:6.32点 書評数:1163件

プロフィール| 書評

No.23 6点 ナイルに死す
アガサ・クリスティー
(2011/01/08 21:10登録)
 些細な事象をつなぎ合わせて,真理にたどり着くポワロの推理はさすがで小気味よい。が,私は,事件の序盤で漠然と思い描いた真相と一致していました。はじめの殺人が起こるのが200p以上たってからというのも長く感じました。


No.22 10点 占星術殺人事件
島田荘司
(2011/01/08 21:05登録)
 推理小説界で一度しか使えない空前絶後のトリック。島田荘司の独創力・頭脳にただただ脱帽。早く読み進めたいはやる思いを,御手洗のペダンティズム,奇異な行動に妨げられた感じもしますが,それを差し引いても最高傑作!さすが島田荘司です。


No.21 9点 隠蔽捜査
今野敏
(2011/01/08 21:01登録)
 確かにミステリ度は低いかもしれません。が,竜崎の男ぶり,原理原則を大切にして最終的には揺るがないその生き方に胸のすく思いになります。今野敏の作品は文章に無駄がなく,飾り気がない割には存分に楽しめます。


No.20 8点 皇帝のかぎ煙草入れ
ジョン・ディクスン・カー
(2011/01/08 20:58登録)
 結末,真犯人を導き出す論理は非常に納得がいく&難解でない&かといって簡単でもない,読者の盲点をついた優れものでした。不要にペダンティックでもなく,読みやすい点も,ミステリマニアでなくても楽しめると思います。カー作品の中で評価が高いのも納得がいきました。


No.19 7点 オランダ靴の秘密
エラリイ・クイーン
(2011/01/08 20:54登録)
 ドルリイ・レーンシリーズからエラリイに入り,国名シリーズで初めてこれを読みました。昔の作品ということもあって,完全無欠にロジカルではなく,例えば「女には無理」というような概念的な論理も入ってきます。しかし科学的な面まで含めて全て検証しなくてはならないロジックよりも読者に近く,謎解きを一読者として楽しめました。


No.18 7点 首無の如き祟るもの
三津田信三
(2011/01/08 20:50登録)
 横溝正史的な世界にどっぷりと浸りたくて読みました。三津田作品を読むのはこれが初めてです。上記の欲求は満たされましたが,ちょっと土俗的な雰囲気に疲れる感じもしました。しかし,こういう作品を書ける作家は現在において,特にミステリファンにおいては貴重だと思います。刀城言那のキャラクターもよかったです。


No.17 9点 そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティー
(2011/01/08 20:46登録)
 以前呼んだことがありましたが再読しました。なんといっても元祖孤島もの(?)。閉ざされた空間で,童謡になぞらえて一人一人殺されてゆくこの緊迫感,怖さ。あらゆるジャンル・設定の先駆者となったクリスティのすごさを改めて感じました。


No.16 5点 英国庭園の謎
有栖川有栖
(2011/01/08 20:33登録)
 私としては表題以外の作品もハズレはなく,全体的に楽しめました。表題作は暗号解読が主の話。国名シリーズの短編集の中でも気に入ったものとなりました。


No.15 5点 ジュリエットの悲鳴
有栖川有栖
(2011/01/08 20:30登録)
 こんな有栖川有栖もいい,と思える作品でした。肩肘張らずに気楽に読めて楽しめます。「登竜門が多すぎる」が好きです。


No.14 6点 ロシア紅茶の謎
有栖川有栖
(2011/01/08 20:28登録)
 短い話でもロジックがしっかりしていて,純粋にフーダニットを楽しめました。作家アリスシリーズの国名シリーズ第一弾。これからも,長編の合い間にちょくちょく読む短編集として,氏の国名短編シリーズを愛読していきたいと思います。


No.13 5点 月光ゲーム
有栖川有栖
(2011/01/08 20:25登録)
 ミステリの出来としてまだまだなのは当然。デビュー作でこのレベルなら,この時期移行のミステリ界を牽引する役割になったのは十分うなずける。そんな作品でした。


No.12 8点 孤島パズル
有栖川有栖
(2011/01/08 20:24登録)
 「孤島」「お宝」という前近代的な舞台設定,深夜実行される殺人・・・その雰囲気がまずマル。推理の手がかりとなる事実の提示の仕方も,分かりやすくともワザとらしくなくてマル。よって,「読者への挑戦状」も,まったくお手上げでもなく,といって簡単でもなく,Good。
 よかった。


No.11 10点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2011/01/08 20:11登録)
 近年の国内ミステリの中で最も好きです。三度の「読者への挑戦状」があり,その都度これまでのページをめくり直して考えてしまいます。読者に与えられる情報も,すべて明確で文句なし。結末も感心&納得。
 この作品で,完全な「有栖川ファン」&「学生アリスシリーズファン」になりました。


No.10 6点 女王国の城
有栖川有栖
(2011/01/08 20:06登録)
 有栖川作品で最も好きな作品のある「学生アリスシリーズ」の久しぶりの新作(だった)。が,自分の中では過去の「双頭の悪魔」「孤島パズル」は越えませんでした。
 このシリーズで貫かれているC.Cという設定は変わらず。いかがわしい宗教団体,洞窟,といった舞台もいいです。しかし,いかんせん不要に長い。最初の殺人が起きるまでが長すぎます。設定が世間離れした大掛かりなものであったわりには,トリックは「そうでなくてはできない」ものでもない感じがしました。


No.9 5点 水車館の殺人
綾辻行人
(2011/01/08 19:59登録)
 人里離れた,別世界で起きているこうした営みこそが「どっぷりとした本格感」を演出しています。結局綾辻作品は,こうした作品世界,雰囲気に魅かれる所が多いのでしょう。肯定したり批判したり,最後の結末にも両者ないまぜになったり・・・ですが,結局読んでしまう。よかったです。


No.8 6点 迷路館の殺人
綾辻行人
(2011/01/08 19:56登録)
 綾辻「館」シリーズを続けて読むと,「どうせ最後にどんでん返しがあるんだろう」と思ってしまい,案の定,賛否両論というか,アンフェアとも感じるというか,のトリックが…ありました。しかし,こういう現実世界にはありえない建物こそ「中村青司」らしい館であり,閉ざされた空間でなされるやりとりこそ本格の醍醐味であり,私としてはアリでした。


No.7 6点 人形館の殺人
綾辻行人
(2011/01/08 19:52登録)
 ミステリとしての仕掛けはアンフェアというか「そりゃないっしょ」というか・・・でしたが,設定,雰囲気,登場人物のキャラクターとしては本格を感じさせるもので,読み進めるのは楽しかったです。京都の街中にある家で,人里はなれた「館」ではないにもかかわらず,雰囲気としてはそれを感じさせてくれました。


No.6 4点 黒猫館の殺人
綾辻行人
(2011/01/08 17:27登録)
 仰天なオチで,確かに騙されましたが,あまり気持ちのよい騙され方ではありませんでした。純粋なフーダニットとは・・言い難いのでは。


No.5 3点 びっくり館の殺人
綾辻行人
(2011/01/08 17:25登録)
少年少女向けなので,仕方がないとは思いますが・・・まぁ,手応えはイマイチでした。少年期の自分が読んだら,面白かったのかな?とは思います。


No.4 10点 十角館の殺人
綾辻行人
(2011/01/08 17:22登録)
 「騙された!」感では群を抜く作品。予備知識なしで読めて本当によかった。この作品で綾辻ファンになり,「館シリーズ」を読むことに決めた。
 ちなみに全く私的だが、この作品によって数年離れていたミステリ熱が復活し、そんなこんなでこのサイトにめぐり合えた。ミステリ史上で本格復興の金字塔とされている作品だが、私にとってもミステリファン完全復活の歴史的作品となった。

1163中の書評を表示しています 1141 - 1160