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ミステリの祭典

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虫暮部さんの登録情報
平均点:6.20点 書評数:2259件

プロフィール| 書評

No.159 3点 国語、数学、理科、誘拐
青柳碧人
(2014/05/28 20:19登録)
 これはちょっといただけない。ライト・ミステリの軽さが悪い形で出てしまっていると思う。作者の意図は判らなくもないが、えらく強引な話。それはそうと、中学の数学がもう全く判らなかった私である。


No.158 8点 天帝のあまかける墓姫
古野まほろ
(2014/05/28 20:18登録)
 今までの天帝シリーズよりもストレス無く読み進められたのは比較的早いうちにストーリーが転がり始めたからだ、と書くと旧作は余計な飾りが過剰だったのだと言っていることになるので愛読者としては忸怩たるものが。
 ツッコミとしては、中盤でまほろ達が蜂起を試みるけれど、そこは無理するところじゃないだろという思いが否めないこと。
 あと、五百鬼頭俊はどうなったのか。途中で忘れられちゃった?


No.157 8点 遠海事件: 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?
詠坂雄二
(2014/05/23 10:49登録)
 面白かった。こういう変則的な奇書って好きだなあ。
 ところで思わせぶりなカヴァー絵は何なのだろうか。


No.156 8点 終物語
西尾維新
(2014/05/22 11:05登録)
 〈物語〉シリーズ自体は、ジャンルでいうなら青春オカルト・ファンタジーといったものに該当するのだろうが、『終物語』の上巻は、刑事事件ではないけれど “日常の謎” と呼ぶにはシビアな内容の中篇3本による連作ミステリである。特に第一話「おうぎフォーミュラ」は、西尾維新の作風自体をミスディレクションに用いたかのような快作というかグッド・アイデア。尚、中・下巻は本筋の怪異譚に戻る。


No.155 3点 夏休みの拡大図
小島達矢
(2014/05/16 10:30登録)
 謎のレヴェルはたいしたことないし、何でそんな程度でこんな風に思うの、というモノローグの連続である。それを補える他の要素もこれといって見当たらない。
 “日常の謎” には、些細なことを大袈裟に不思議がったり驚いたりすることで “小説” として成立させる、という側面があるけれど、この作品はそれをやりすぎだと感じた。


No.154 4点 てのひらに爆弾を
黒武洋
(2014/05/09 10:03登録)
 なんだかバランスの悪い、歪な作品。
 ラムちゃんと警察官が親子、という偶然は許容範囲を超えているし、その割にストーリー上の効果は乏しいと思う。


No.153 7点 消失グラデーション
長沢樹
(2014/05/07 11:01登録)
 気になるのは、ヒカルという御都合主義的に特殊なキャラクターの存在が事件の成立に不可欠であること。しかも彼が事件に関わったのは全くの偶然であること。
 まあそれはそれとして、びっくりはさせられたし、良く出来た青春ミステリだと思う。


No.152 6点 ロスト・ケア
葉真中顕
(2014/05/07 11:00登録)
 序章で、いやもっと言うなら新聞広告の謳い文句で、着地点がなんとなく見えちゃっていた。ミステリ的な驚きに満ちた作品というわけではない。
 とはいえ見えているラストへ上手く導くのも作家の腕であり、そういう意味で評価は出来る。作者の本気度が問われる題材だが説教臭くなる前に上手く引いていると思うし、思想の対立する登場人物それぞれにきちんと説得力があるところも良い。
 くさか里樹のコミック『ヘルプマン!』と併せて読みましょう(?)。


No.151 5点 襲名犯
竹吉優輔
(2014/05/07 10:59登録)
 前半は面白かったが、着地点があまりピンと来なかった。
 あと、「信」と「仁」という双子の名前。日本語の感覚だと「シン」が主で「ジン」が従、というイメージにならないだろうか(私の個人的な言語感覚?)。双子にそういう対等ではない名付けをする親、というのが納得出来なかった。というかふたりの出生にまで遡る何らかの伏線かと深読みしてしまった。
 図書館の内幕をサイド・ストーリーにするのはズルい(褒め言葉)。読書家なら食い付かずにはいられないだろ。


No.150 5点 公開処刑人 森のくまさん
堀内公太郎
(2014/05/07 10:58登録)
 現実ではなく小説である以上、“一見関係ないけれど実は関係がある” 事柄がピックアップされて並べられているわけで、どうしてもそのこと自体が伏線になってしまうという問題がある。
 本書の場合、真犯人になり得るポジションの登場人物が限られているので、登場人物の視点では意外な犯人なのだが読者としてはそうでもない、という状態になっている。シリアル・キラーものだから止むを得ないかもしれないが、それを補えるほどの別の売りがあるかというとやや物足りない。ラストの嫌な余韻は良い感じ。


No.149 5点 だるまさんが転んだら
堀内公太郎
(2014/04/24 13:40登録)
 折原一みたい。いや別に盗作だとか言うことではなくて。 


No.148 7点 生存者ゼロ
安生正
(2014/04/23 07:47登録)
 このアイデアは凄い。前半を読んで、これは超自然現象を持ち出さないと辻褄が合わないだろうな、と思ったが見事にリアルな範囲内で説明している。
 第四章、TR102で××××を発見してから結論が出るまで一週間もかかっているのは疑問。発見した時点で、学術的解説はすっ飛ばして “これが原因か!?” という結論に飛び付かないかな。
 また、博士の父親が事故に関わっているというのは偶然過ぎる(し、そんな偶然を持ち込んでもストーリー上のメリットになっていない)と思う。その他、登場人物の言動でところどころ首をひねる部分が無くもない。
 三人称なのに妙に感情的な文体も気になった。


No.147 7点 よろずのことに気をつけよ
川瀬七緒
(2014/04/17 07:51登録)
 吸引力抜群の冒頭からラスト前の八分目あたりまではスリリングで大変面白い。
 ただ、バランスを考えると、結末で明かされる祖父の過去の行為が全て伝聞で、妙に整理されて説明的なため、“59年に亘る呪詛” とつりあうだけの重さが感じられない嫌いがある。一人称の文だから仕方ないかもしれないが、変則的にその部分だけ三人称で直接描写しても良かったと思う。
 味のあるキャラクターなのに湯山の出番が少ないのも勿体無い。 


No.146 5点 リバーサイド・チルドレン
梓崎優
(2014/04/10 20:05登録)
 粗筋紹介には “鎮魂と再生の書” と謳われているが、そういう類の感動的な文章にしよう、とし過ぎている気がした。そのせいか語り手の感情の動きがやたら大仰でわざとらしい。ハイここで感動して下さいね、と判り易く誘導されている気分で、勿論それでは感動出来ないのである。


No.145 5点 人外境ロマンス
北山猛邦
(2014/04/07 12:46登録)
 ミステリというよりはファンタジー寄りの短編集。秀逸なもの幾つかと、まあまあなもの幾つか収録。
 タイトルになっている『人外境ロマンス』=ひとならぬ者との出逢い、というコンセプトは両刃の剣である。なにがしかの雰囲気を醸し出している反面、登場人物誰かが実はモノノケ、というのがお約束になってしまうので予想し易く、意外性を感じづらいところがあるのだ。但し、その点を配慮したのかどうか判らないが、収録順はなかなか考えられていると思う。


No.144 6点 五覚堂の殺人~Burning Ship~
周木律
(2014/04/03 20:00登録)
 色々趣向を凝らしているのは判るけど、前2作より少し落ちるかな。あまりにパズル的でひとの行動の動機を軽視している点が物足りない。
 志田悟についての叙述トリックはすぐに気付いた。不自然な記述が判り易過ぎ。


No.143 4点 シュークリーム・パニック Wクリーム
倉知淳
(2014/04/02 20:01登録)
 コミカルな筆致が空回りして裏目に出ちゃっている印象が強い。猫丸先輩シリーズではあれだけフィットしているのに。不思議だ。


No.142 9点 亡霊ふたり
詠坂雄二
(2014/03/31 12:22登録)
 これは傑作。屈折した青春小説にして、“名探偵” システムに対する批判。米澤穂信あたりと並べても遜色なし。主人公に結構共感出来たこともあって、読みながら私のハートも20年前にトリップしてしまったことであるよ。 


No.141 6点 背徳のぐるりよざ セーラー服と黙示録
古野まほろ
(2014/03/26 13:54登録)
 洗濯板上等。
 “正直族” の設定はグッドアイデア。
 しかし相変わらず謎解き部分がくどい。ロジックを重視した結果だろうが、もう少し何とかならないだろうか。


No.140 6点 わたしはここにいます
篠田真由美
(2014/03/26 13:53登録)
 “奇矯な館に怪しげな登場人物たち” 更に “嵐の山荘” というパターン化した設定ではあり、またいかにもなオカルト要素がちりばめてあり、文章の巧みさで救われてはいるが少々長過ぎてくどく既読感も大きい。とはいえエピローグのカタルシスなどはこの長さあってのものかという気もする。
 “名前の付け方” ネタは面白かった。 

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