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ミステリの祭典

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コモリと子守り
舞田ひとみシリーズ/改題『誘拐リフレイン 舞田ひとみの推理ノート』

作家 歌野晶午
出版日2012年12月
平均点6.50点
書評数4人

No.4 5点 yoshi
(2014/03/12 22:09登録)
現代的な誘拐ものとして興味深く読めた。
ただトリックは、スマホの最新機能とかに頼っているため、
十年後くらいに読んだら古臭く感じてしまうのではないだろうか

No.3 6点 蟷螂の斧
(2013/06/20 17:31登録)
舞田ひとみシリーズは、そのキャラクターを想像してしまい、食指が動かず未読でした。やはり、予想通りのキャラクターで、会話のテンポ、思考回路にはついてゆけませんでした。次回作?20歳のひとみなら読みたいかな(笑)。ということは、さておき本体の誘拐事件は、十分楽しめましたね。

No.2 8点 虫暮部
(2013/05/20 04:28登録)
 タイトルを最初に考えたのかとツッコミたくなるが、いやいや、作者は“シリーズ探偵もの”に対する疑問を持って、その回答として“成長に伴いスタンスが変化する探偵役”を書いたのではないか。面白かった。
 ただ、エピローグはあまり共感出来なかった。いい風に書いているが、彼の兄へのこだわりは、子を虐待するくせに親権に固執する親の気持と同類項に思えるのだ。あ、本編と対比してる?

 ところで、レジの店員は以前来店した客が再び来たときに何割くらい気が付くか、といった台詞があった。この話、気付かなかった場合は気付かなかった事にも気付けないので、ちょっとしたパラドックスである。ネタなのだろうか?

No.1 7点 kanamori
(2013/02/04 12:34登録)
舞田ひとみ高校生編。ひとみの中学までの同級生で、引きこもりの少年を物語の中心に据えたボリュームのある長編で、本書は仕掛けを凝らした誘拐ミステリの秀作と評価したいです。ただ、これまでのシリーズの流れから、タイトルは「舞田ひとみ17歳、子守りときどき探偵」でもよかったのでは?とも思いますが。

幼児虐待、生活保護、引きこもりなどの社会性のあるテーマを背景にしつつ、スマホの特殊機能やコインロッカーの新システムといった最先端知識を駆使した構成は、”現代の誘拐ミステリ”としてなかなか読ませます。連続幼児誘拐事件の裏の構図の手がかりもフェアに提示されていて、丁寧に読めば途中で読み解くことも可能でしょう。
謎解きが終わった後の、100ページにわたるエピローグは確かに長すぎるのですが、青春ミステリ風のラストシーンはいいですね。印象的です。

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