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ミステリの祭典

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猫色ケミストリー
有機化学ミステリーシリーズ

作家 喜多喜久
出版日2013年05月
平均点5.00点
書評数3人

No.3 5点 まさむね
(2020/11/08 16:03登録)
 「化学+ラブコメ+ミステリー」といったところ。男子→女子→猫と人格(?)が移転するから、SFも入るのか。
 私が化学に疎いせいなのか、中盤は多少冗長に感じた面も。ミステリーとしても弱い。一方で、軽快に読ませる力は評価したいと思います。

No.2 5点 メルカトル
(2015/09/20 22:37登録)
いわゆる人格入れ替わり物で、ありがちなパターンではあるが、若い女性の人格が猫に入り込んでしまうところが目新しさなのだろう。
所々引き込まれるシーンがあるが、全体としては緩めでのんびりとした雰囲気で進行していく。主人公の人格である「僕」の肉体が病院のベッドで仮死状態のまま、母親に見守られつつ、その身体が消滅するように死に至ってしまうという無慈悲さに抗うことなく、あきらめの境地で自らの身体を見つめるシーンなどは結構印象深い。
ただ、作者の得意分野である化学合成に関する実験の場面などは、門外漢の私としてはいささか退屈ではあった。それと、せっかく猫が人格を持ったのだから、それ相応のハッとするような異色の物語に持っていってほしかったというのが正直な感想でもある。

No.1 5点 虫暮部
(2013/06/19 18:11登録)
ミステリ風味でSF風味のラヴコメディ、といった感。手堅く読み易い筆致に好感は持てるが、登場人物が全般的にステレオタイプだと思う。しりとりについての考察は、成程と思った。

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