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ミステリの祭典

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kanamoriさんの登録情報
平均点:5.89点 書評数:2467件

プロフィール| 書評

No.367 6点 悪党パーカー/殺人遊園地
リチャード・スターク
(2010/05/24 22:03登録)
悪党パーカーシリーズの第14弾。
今作は屈指の異色作と言えると思います。地元ギャングに追われ休業中の遊園地に逃げ込んだパーカーひとりのサバイバル戦。
全編にわたって、複数の敵との壮絶な死闘が繰り広げられ、パーカーが一人また一人と倒していく描写は圧巻で、活劇サスペンスの秀作だと思います。


No.366 6点 悪党パーカー/襲撃
リチャード・スターク
(2010/05/24 21:50登録)
悪党パーカーシリーズの第5弾。
今回の標的は山間の町全部。仲間を集め、計画を練って、襲撃するが、思わぬアクシデントが発生し・・・という恒例のパターンが本書で確立します。
俳優強盗グロフィールドの初登場作でもあり、節目の一冊といえると思います。


No.365 7点 悪党パーカー/人狩り
リチャード・スターク
(2010/05/24 00:56登録)
非情の犯罪プランナー・悪党パーカーシリーズの第1弾。
新旧シリーズ併せて20作出ている長寿シリーズの第1作は、本国出版が50年近く前というのが信じられないほど、いま読んでも新鮮な徹夜本です。
本書は妻と仲間の裏切り、刑務所脱獄、組織との戦いというパーカー自身の物語で、犯罪プランナーという側面が表れていないハードボイルドの趣が強い作品だと思います。
これを読めば、シリーズ全篇読破の欲求に駆り立てられるのは避けられません。


No.364 5点 怪盗ニック対女怪盗サンドラ
エドワード・D・ホック
(2010/05/23 23:13登録)
怪盗ニック・シリーズの連作短編集第4弾。
しばらく出版がとぎれて久々にでたシリーズですが、全篇ニックの商売敵の女怪盗サンドラ・パリスが絡むプロットになっています。シリーズ中期の作品集で、さすがに意外性を追求する姿勢はゆるくなっているように思います。
なかでは、レオポルド警部との共演「レオポルド警部のバッチを盗め」が個人的ベスト作品。


No.363 6点 怪盗ニックの事件簿
エドワード・D・ホック
(2010/05/23 23:01登録)
怪盗ニック・シリーズの連作短編集第3弾。
引き続き本書のテンションも下がっていません。恋人のグロリアにニックの正体がばれてしまうという展開があります。
個人的ベストは、その「昨日の新聞」でしょうか。極めつけの価値のない昨日の新聞が何故依頼人には盗む価値があるのか、その理由はなかなか予想外です。
すでに終演した芝居のチケットの盗難依頼「劇場切符の謎」もホワイダニットの秀作だと思います。


No.362 6点 怪盗ニックを盗め
エドワード・D・ホック
(2010/05/23 22:48登録)
怪盗ニック・シリーズの連作短編集第2弾。
本書もいろいろなヴァリエーションで楽しませてくれます。
ハウダニットとホワイダニットともに意表をつく「プールの水を盗め」と「聖なる音楽」、ニック自身が誘拐される「怪盗ニックを盗め」、 <赤髪組合>バージョンかと思わせる「何も盗むな!」などが印象に残っています。


No.361 7点 怪盗ニック登場
エドワード・D・ホック
(2010/05/23 22:24登録)
無価値のものだけを盗む怪盗ニック・ヴェルヴェットの連作短編集、日本で独自に編集されたシリーズ第1弾。
ホックの数多いシリーズ・キャラクターの中でもレオポルド警部とほぼ同数の約90編の作品に登場する看板キャラです。
このシリーズの肝は盗難方法のハウダニットよりも、依頼人は何故無価値のものを盗ませるのかというホワイダニットにあります。
ニックが事件に巻き込まれ、その理由を追求せざるを得なくなるプロットは最初は新鮮でしたが、パターンが限られているだけに元々マンネリは避けられないプロットかもしれません。
本書は第1作の「斑の虎」をはじめ、盗難理由が意外な「真鍮の文字」と「陪審員を盗め」、何を盗むか分からない「からっぽの部屋」など秀作がそろっています。


No.360 7点 なぎら☆ツイスター
戸梶圭太
(2010/05/23 21:40登録)
スラップスティック・ノワール小説。
東京ヤクザが紛失した大金を求めてド田舎で大騒動を巻き起こします。
とにかく役者が揃ってるというか、地元ヤクザ、暴走族のヤンキー、リストラ親父などのキャラが立ちまくりで、武闘戦&頭脳戦がスピード感あふれる筆致で繰り広げられる。
ハップ&レナードシリーズの日本版という感じで、発禁本扱い一歩手前の問題作(笑)。


No.359 5点 秘密パーティ
佐野洋
(2010/05/23 21:12登録)
小料理屋の一室で開かれた秘密パーティでの毒殺事件を扱った初期の長編ミステリ。
もみ消しを図る出席者たちに脅迫状が送られてきて・・・というプロットで、いつもながらスラスラ読めます。ある仕掛けによるどんでん返しを狙っていますが、現在どれだけの読者が騙されるか疑問です。


No.358 6点 銀杏坂
松尾由美
(2010/05/23 20:49登録)
金沢がモデルと思われる北陸の架空の街を舞台にしたファンタジー色の強い連作ミステリ。
一人の刑事が幽霊や予知夢、サイコキネシスなど不思議な事件ばかりに遭遇します。なぜ彼が担当する事件ばかりがそうなのか、最終話でその謎が解けますが、不思議な余韻を残す終わり方が秀逸だと思いました。


No.357 6点 朱夏
今野敏
(2010/05/23 20:32登録)
警視庁強行班の樋口警部補シリーズ第2弾。
今回は樋口の妻の誘拐事件が主題ですが、ミステリとしての落とし所はいたって平凡です。
この地味な警察小説シリーズの読みどころは主人公・樋口の人物造形かもしれません。上司や部下からは信頼されていながら自分に自信が持てない男という設定です。キャラとしては隠蔽捜査の竜崎と比べても等身大で、ときどき出てくる若者に対する説教くさい主張もオジサン読者の共感を呼びそうです。荻窪署の氏家との交情も定番ながら巧い演出だと思います。
警察キャラクター小説として、隠蔽捜査でブレイクする前段階の小説といったところでしょうか。


No.356 4点 少年たちの四季
我孫子武丸
(2010/05/23 18:59登録)
ジュヴナイル連作短編集。
夜中に引っ越してきた謎の男性と少年・少女が関わる事件が4編収録されていますが、著者はあまりこういったタイプの小説は得意ではないようです。
ジュヴナイル特有の瑞々しさが感じられませんし、ミステリの趣向としても平凡で、読みどころが見当たりませんでした。


No.355 4点 卑弥呼伝説
井沢元彦
(2010/05/23 18:41登録)
「マダム・ロスタンの伝言」のトレジャーハンター・永源寺峻シリーズの歴史ミステリ長編。
邪馬台国テーマと現代の密室殺人を絡ませていますが、古代史の謎解き、現代の密室トリックともにあまりぱっとしません。
手垢のついたテーマだけに、なにか斬新な発想を求めるのも酷というものかもしれませんが。


No.354 6点 密室球場
伴野朗
(2010/05/23 18:08登録)
初期のミステリ短編集。
中国などを舞台にした謀略冒険ミステリ系の作品が多い著者ですが、この短編集はバラエテイに富んでいます。
緩めの不可能トリックもの「密室球場」、安楽椅子歴史ミステリ「毛沢東-七月の二十日間」、国際謀略ミステリ「兵士像の涙」、地方記者もの「顔写真」、社会派クライムミステリ「やねこい奴」など。私的ベストは、結末に捻りのある「兵士像の涙」。


No.353 6点 花の復讐
日下圭介
(2010/05/23 17:50登録)
ミステリ第1短編集で、「黒い葬列」「雲雀はなぜ殺された」「花の復讐」「あじさいが知っている」「朝に散る」「蜂と手まり」の6編が収録されています。
ほとんどが、動植物の特殊な習性が隠された犯罪を暴くというパターンをとっていますが、読んで飽きません。ともに短編の名手と言われた石沢英太郎に似たテイストを感じました。


No.352 7点 下水道
角田喜久雄
(2010/05/23 16:37登録)
戦前に発表されたミステリ短編集。
怪奇・幻想もの、ユーモアものから本格編まで多彩な作品が揃っていて楽しめました。
特筆すべきは、文章が洗練されていて非常に読みやすいということ。元本が昭和11年の初版とはとても思えない。
編中の私的ベストは、世評的にも傑作と言われている「発狂」。圧倒的迫力でミステリ的趣向も凝らされています。準ベストは表題作の「下水道」でしょうか。


No.351 6点 天城一の密室犯罪学教程
天城一
(2010/05/23 16:18登録)
古い密室ミステリのアンソロジーには必ずと言っていいほど登場する著者の短編選集の第1巻。
クセのある文体と極端に省略の多いプロットで、よほどの本格マニアでないと読むのに苦痛を感じると思います。
収録作のなかでは、シリーズ探偵の一人・摩耶ものが優れているように思いますが、それらはほとんど以前アンソロジーで読んだものばかりでした。
個人的ベストは「高天原の犯罪」で、宗教儀式とチェスタトン的密室トリックが巧く結びついています。


No.350 4点 青の殺人
エラリイ・クイーン
(2010/05/23 15:48登録)
通俗ハードボイルド風の犯人当て長編ミステリ。
失踪した謎の映画監督とそれを追求する映画プロデューサー殺しがメインのプロットですが、伏線があからさまで映画監督の正体がミエミエな所など、あまり上質なフーダニットではありません。
クイーン名義で出版されていますが、そのテイストは全く感じられませんでした。


No.349 4点 コンピューター404の殺人
エドワード・D・ホック
(2010/05/23 15:34登録)
近未来の高度情報社会を背景にしたコンピューター検察局シリーズ第2弾。
大統領選挙集票マシンへの陰謀犯と反コンピューター過激派組織との三つ巴戦に殺人が絡む通俗ミステリですが、SF設定がほとんど活かされていない点とプロットに捻りがないのが不満。


No.348 6点 大鴉殺人事件
エドワード・D・ホック
(2010/05/23 15:21登録)
ホックの長編ミステリ・デビュー作。
アメリカ探偵作家クラブのパーティでの殺人を扱っていて、多くのミステリ作家が実名で出てくるのが楽しい。被害者が陶器の大鴉像を粉砕してダイイングメッセージを提示するが、、探偵役がエラリー・クイーン(F・ダネイ)に解釈のアドバイスを仰ぐ所はニヤリとさせてくれます。
プロットはやや通俗的ですが、犯人当てミステリとしてまずまずの佳作だと思います。

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