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ミステリの祭典

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不可能犯罪コレクション
二階堂黎人編

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2009年06月
平均点4.50点
書評数2人

No.2 4点 kanamori
(2010/05/19 21:37登録)
密室に限らない不可能犯罪もののアンソロジー。
執筆陣は、いちおう気鋭の本格系の作家を揃えていますが、事件の状況設定が似ていたり、ダイレクトに不可能興味を味わえない作風だったりで、読後感はいまいちです。
加賀美雅之の「「首吊り判事」亭の奇妙な犯罪」のトリックが一番凝っていたように思います。

No.1 5点 江守森江
(2009/08/07 01:07登録)
本のタイトルを「お題」にしたアンソロジー。
この手の企画なら各作品が作者毎に一冊の短編集に纏まるとしても当分先と思えるので出版する意義はあると思う。
しかし、編者の嗜好の偏りと、これといった傑作が収録されていず残念。
大山誠一郎作品はフーダニット短編の名手らしい意外な犯人を一つの手掛かりから導き出し素晴らしい。
その一方、使い古されたトリックで大幅減点され水準レベル。
岸田作品は楽しく読めるが、展開からオチまで見え見え過ぎた。
門前、鏑木、加賀美作品は編者の嗜好に問題があるとの思いしか浮かばない。
石持作品は「お題」から離れれば、この本一押しだろう。
普通な設定では被害者は壊れないが、この特異な設定で如何ともし難い能力差を考えるとリアリティを感じる。

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