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ミステリの祭典

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nukkamさんの登録情報
平均点:5.44点 書評数:2901件

プロフィール| 書評

No.1801 4点 ディフェンスをすり抜けろ
リチャード・ローゼン
(2016/10/14 12:20登録)
(ネタバレなしです) 1986年発表のハーヴェイ・ブリスバーグシリーズ第2作で、プロ野球界を引退したハーヴェイは私立探偵になっています。意外にも本書では野球界でなくバスケットボール界で起こった犯罪が扱われています。プロバスケットボール選手の相次ぐ失踪事件に端を発していますがこれが殺人事件に発展し被害者たちの過去、つまり学生バスケットボール界にまでハーヴェイの調査は広がります。ハーヴェイの捜査は丹念ですが殺人のきっかけになったと思われる過去の出来事に注目したのはほとんどヤマ勘に近いのが少々ご都合主義を感じさせます。前作の「ストライク・スリーで殺される」(1984年)は本格派推理小説とハードボイルドのジャンルミックス型ですが本書はハードボイルドに徹しており、痛快アクションを期待する読者にはお勧めできませんがきれいごとだけではないスポーツ界を描いたミステリーとしては貴重だと思います。


No.1800 6点 消えたボランド氏
ノーマン・ベロウ
(2016/10/10 19:31登録)
(ネタバレなしです) 1954年発表の本格派推理小説で、タイトル通り崖から飛び降りたはずのボランド氏が崖下に墜落することなくそのまま消えてしまうという不思議な謎が読者に提示されます。もっともメインの謎はむしろ人間関係にあり、ボランド氏も含めて3人もの正体不明の人物がいて、それ以外にもその正体を探って密告する男がいたりさらにその男の情報を密告する女がいるなどまともでなさそうな人間がぞろぞろです。これで裏社会の描写がもっとこってりしていたら本格派推理小説というより通俗スリラーになったかもしれません。作者の特色の一つであるオカルト演出は全くありませんが、代わりに素性の怪しい人物を何人も配して謎めいた雰囲気を盛り上げています。第25章ではユーモア溢れるどんちゃん騒ぎを起こしており、この作者がジョン・ディクスン・カーから強い影響を受けていることを再認識させられます。


No.1799 5点 屍衣を着た夜
筑波耕一郎
(2016/10/09 11:18登録)
(ネタバレなしです) 1977年発表の蓬田専介シリーズ第2作の本格派推理小説ですがシリーズ前作の「殺人は死の正装」(1976年)以上に専介の影が薄く、ワトソン役の木島逸平の地味な捜査に多くの筆を割いています。謎の発端は失踪事件で、読者を退屈させないようにと考えたのか雪の上に残された足跡が途中で消えていたという不可能趣味に彩られた謎を付加しています。トリックはわかりやすいものですが(作品名は忘れましたが)某ミステリー作品で痕跡をちゃんと調べれば見破られると説明されてたトリックで、しかも必要性がまるで感じられずトリックのためのトリックです。犯人の計画も本当にこんなんで犯罪が成功すると思ってたのかと聞きたいぐらい粗いと感じました。


No.1798 5点 白の恐怖
鮎川哲也
(2016/10/09 10:39登録)
(ネタバレなしです) 1959年発表の星影龍三シリーズ第2作の本格派推理小説で、雪の山荘を舞台にした連続殺人事件を扱っています。残った容疑者よりも死者の方が多いという、「りら荘事件」(1958年)の同工異曲的な作品ですが「りら荘事件」ではアリバイ成立など犯人を簡単に特定できないような難関を設定していたのに本書ではそういう工夫が足りず、まあ犯人はこの人だろうと予測しやすくなっています。星影の説明は真相はこうだという結果説明に過ぎず、江守森江さんや空さんのご講評で指摘されているように伏線を回収しての推理になっていないのが「りら荘事件」と比べて物足りません。読みやすい作品ですが荒削りな部分が多く、作者が改訂を検討していたというのも納得です(結局改訂は果たされませんでした)。


No.1797 5点 轍の下
西東登
(2016/10/09 10:14登録)
(ネタバレなしです) 西東登は動物ミステリーの書き手と認知されることもあるようですがそうでない作品もいくつかあり、1965年発表の長編第2作である本書は動物は登場しません。それなりの社会的地位を持つ4人と運転手1人が乗る車が1人の男を轢き殺してしまい、5人が事故を隠蔽しようとする犯罪小説風な展開を見せます。脅迫者と化した目撃者が登場したり、いつまでも帰らぬ被害者の家族の生活が少しずつ崩壊したりと物語としてなかなか読ませ、最後には驚きの結末を迎えて何とも言えない悲哀感が残ります。人間ドラマとしてはなかなかの出来栄えですがミステリーらしさが希薄なのが弱点です。驚きの結末も伏線が用意されていません。


No.1796 6点 叫ぶ女
E・S・ガードナー
(2016/10/06 01:33登録)
(ネタバレなしです) 1957年発表のペリイ・メイスンシリーズ第53作の本格派推理小説です。身勝手な依頼人であっても依頼人を見捨てないメイスンが描かれるのは本書に限ったことではありませんが、それゆえに他に困っていそうな人物が頼ってきてもそちらの弁護人になることができません(依頼人の不利益になるかもしれないので)。そしてそちら側の弁護人が悪徳弁護士であることが事態をますますややこしくします。検事だけでなく悪徳弁護士の出方にも注意しながらの法廷論争はサスペンスたっぷり。ハミルトン・バーガー検事を巧みな法廷テクニックであしらいながら真犯人を指摘する推理が鮮やかです。


No.1795 6点 読後焼却のこと
ヘレン・マクロイ
(2016/10/03 02:00登録)
(ネタバレなしです) 1980年発表の本書は「割れたひづめ」(1968年)以来久しぶりにベイジル・ウィリング博士が登場する本格派推理小説(シリーズ第13作)で、ヘレン・マクロイ(1904-1992)の最後の作品でもあります。ボストンの自宅を5人の作家に間借りさせているハリエット・サットンは作成途中と思われる手紙を入手します。その手紙には辛辣な批評で作家たちから忌み嫌われている謎の書評家ネメシスの正体をつかんだこと、ネメシスがハリエットの家にいること、そしてネメシス殺害に加担するよう書かれていました。一体誰が誰に送ろうとした手紙なのか、ネメシスの正体は誰か、そして当然ながら殺人犯は誰なのかと謎は色々と提供されます。しかしkanamoriさんのご講評で指摘されているように全盛期の作品に比べると淡白な謎解きに終わっているのは残念です。それでも十分水準作の域には達していると思いますが。なお本書を読む前にコナン・ドイルの「バスカーヴィル家の犬」(1902年)を読んでおくと面白さがちょっとだけ増えると思います。


No.1794 5点 姿なき殺人
ギリアン・リンスコット
(2016/10/03 01:52登録)
(ネタバレなしです) リンスコットは20世紀前半の英国を舞台にして女性人権活動家のネル・ブレイシリーズを11作書きましたが、1999年発表の本書はシリーズ第8作です。作中時代の1918年に女性参政権が認められての初の総選挙が実施されんとしていて、当然ネルも議員への立候補を検討していましたが有力な後ろ盾がありません。そこへ思わぬ救いの手が差し伸べられますがそれはネルの探偵としての手腕をあてこんでの立候補援助だった、というのがプロットです。選挙戦と探偵活動の両立という点ではエドマンド・クリスピンの「お楽しみの埋葬」(1948年)やアリサ・クレイグの「山をも動かす」(1981年)と共通していますが、本書は物語の3分の2ぐらいまではどちらかといえば選挙の方に重きを置いて描かれています。とはいっても本格派推理小説としての謎解きを放り出しているわけではありません。人物描写も巧みだし文章も読みやすいです。ただ講談社文庫版に(ネタバレになるので具体的な内容は書きませんが)大きな欠点があったのは残念です。


No.1793 6点 ヒッコリー・ロードの殺人
アガサ・クリスティー
(2016/10/03 01:36登録)
(ネタバレなしです) 1955年発表のポアロシリーズ第26作の本格派推理小説です。学生寮を舞台にした作品で、私はエリザベス・ジョージの「名門校殺人のルール」(1990年)を思い出しましたが描かれている世界が全然違いますね。暗く重いジョージに比べて本書はいかにもクリスティーらしく明るく読みやすい作品です。今回の犯罪の影にはぞっとするような悪意が隠されているんですが、それでも全体の雰囲気がさほど陰湿にならないのは(むしろユーモア溢れる場面さえあります)クリスティーならではです。そういうところが非現実的だと批判する人がいるのもまあわかりますけど、これがクリスティーの世界的な人気の秘密の一端ではないでしょうか。


No.1792 6点 氷のなかの処女
エリス・ピーターズ
(2016/10/03 01:18登録)
(ネタバレなしです) 1982年発表の修道士カドフェルシリーズ第6作で、「死体が多すぎる」(1979年)と同じく冒険小説としての要素が強い作品です。作中時代は1139年11月、内乱軍が勢力を盛り返してウスターの町が襲撃されます。姉アーミーナ、弟イーヴ、そして修道女ヒラリアの3人は共に脱出し、カドフェルのいるシュルーズベリへ向かいますがその後の行方がわからなくなります。単純な話、この姉と弟を捜すというのが目的の物語なんですがこの2人がそれぞれ勝手に動き回るのだからカドフェルたちも右往左往です(笑)。書き方によってはどたばた劇にもなったでしょう。ミステリー要素はやや少なめですが前の2作で探偵としての精彩を欠いていたカドフェルが久しぶりに名探偵らしい存在感を示しています。


No.1791 5点 海のオベリスト
C・デイリー・キング
(2016/10/02 07:41登録)
(ネタバレなしです) 1932年に発表された米国のC・デイリー・キング(1895-1963)のデビュー作でもありオベリスト三部作の第1作です。オベリスト(作者の造語です)という言葉の意味は本書の冒頭で解説されています。趣向に凝った犯人当て本格派推理小説で、巻末に手掛かり索引を挿入して何ページに手掛かりが隠してあったかを説明しています。この手掛かり索引を導入したミステリーが本書が最初なのかはわかりませんが本格派推理小説黄金時代ならではのアイデアですね。4人の心理学者が各々の心理分析手法を用いながら誰が犯人かを推理していくというのがプロットの特徴になってますが効果はいまひとつです。さらに不自然に感じたのがある人物が別の人物に命を狙われていると怯えて助けを求める場面があるのですが、その人物の名前を絶対に明かそうとしません。理由はあるけど弱いです(まあこれで犯人の正体がわかってしまうのでは本格派としては破綻ですが)。これでみんなに助けてくれというのはちょっとねー(笑)。キングは自身も心理学者だそうですけど心理学者だからって心理描写が上手いわけではないようです。


No.1790 6点 結末のない事件
レオ・ブルース
(2016/10/02 07:31登録)
(ネタバレなしです) 1939年に発表された本書は全部で11作書かれたビーフ巡査部長シリーズの第3作の本格派推理小説なんですがビーフは本書では警察を退職して私立探偵になっています。つまり巡査部長として活躍したのは実質2作品のみだったわけです。相変わらずやる気があるのかないのかわからないようなビーフの探偵ぶりが面白いです。意味深なタイトルについてはネタバラシできませんがなかなか凝ったプロットになっており、過去の2作品を読んでから本書を読むことを勧めます。


No.1789 5点 クッキング・ママの名推理
ダイアン・デヴィッドソン
(2016/10/02 07:29登録)
(ネタバレなしです) 1993年発表のゴルディ・ベアシリーズ第3作は生徒がいて親がいて校長や教師がいて彼らが容疑者という典型的な学園ミステリーです(被害者は学年成績No.1の生徒です)。結構早い段階で殺人が起き、その後もゴルディの周辺で次々に事件が発生します。ただそれらの出来事が意図的な企みなのか偶然の事故なのかはっきりしないまま物語が進むし、最初の殺人の捜査状況もプロの探偵でないゴルディにはあまり情報が伝わらず中盤の展開がややかったるいです。犯人の計画も短絡的な部分とやたら回りくどい部分がごっちゃになっていてぴんと来ませんでした。私にも理解できたのは子供の将来を巡っての親どもの狂乱ぶりは洋の東西を問わないということ(笑)。


No.1788 5点 レーン最後の事件
エラリイ・クイーン
(2016/10/02 07:21登録)
(ネタバレなしです) 1933年に発表されたドルリー・レーン四部作の最後を飾る作品です。これまでの3作品が全ての謎が殺人につながり殺人犯がわかれば全てが解決するという、伝統的な本格派推理小説のスタイルなのに対して本書は伝統破りを意識したような異色のプロットになっています。そもそも何が起きているのかさえよくわかないまま物語が進み、その謎解きは27章で一つのクライマックスを迎えます。本来ならメインの謎となる殺人事件はかなり後半になってようやく発生、そして最終作らしい決着、しかしそこに至るまでに物凄く回り道しているような読後感が残りました。過去のシリーズ作品はビギナー読者にもお勧めできますが本書は通の読者向けの作品になってしまいました。まあ四部作の最初に本書を読む人はそういないとは思いますが。


No.1787 4点 いい女の殺し方
ドロシー・キャネル
(2016/10/02 02:29登録)
(ネタバレなしです) ドロシー・キャネル(1943年生まれ)は英国生まれで米国在住の女性作家です。1984年のデビュー作である本書(舞台は英国です)の英語原題はあのダシール・ハメットの「影なき女」(「The Thin Man」)(1934年)のパロディーみたいな「The Thin Woman」です。しかしハードボイルドでもないし、それどころかミステリー要素も少ないのでハメットのファン読者から苦情は出なかったのでしょうか?プロットは主人公のエリ-とベンが遺産の相続人になって数々の奇妙な相続条件に挑戦するというのもので、その条件の一つがエリーが体重を30キロ減らすことというのがタイトルの由来でしょう。ロマンスとコメディー、それに宝探し(これも遺産相続の宿題です)がプロットの骨子です。エリーは頭の回転が早いということになっていますがダイエットを妨害しようとする者から贈られた(と思われる)チョコレート(毒は入ってません)を用心もせずに全部たいらげてしまうなど結構心もとなく、勘違いもしばしばで謎解きにはあまり役立っていません。


No.1786 9点 サイモンは誰か?
パトリシア・モイーズ
(2016/10/01 06:51登録)
(ネタバレなしです) 1978年発表のヘンリ・ティベットシリーズ第14作はどちらが本物の遺産相続人かという謎を扱ったミステリーとしてはジョン・ディクスン・カーの「曲った蝶番」(1938年)と双璧の傑作本格派推理小説だと思います。今回はヘンリの妻エミーの出番が非常に少ないなあと思って読み進めましたが12章の最後で彼女が見抜いた事実には完全に度肝を抜かれました。ヘンリが「気でも狂ったのか」と言うのも無理もありません。もっともヘンリも13章の冒頭で早くも状況を正確に把握しているところはさすがは名探偵です。終盤の謎解きも圧巻の出来栄えです。


No.1785 5点 悪意の家
モリー・ハードウィック
(2016/10/01 06:35登録)
(ネタバレなしです) テレビ脚本家でもある英国のモリー・ハードウィック(1916-2003)にはドラマ脚本を小説化した作品や、放送作家でもある夫のマイケル・ハードウィック(1924-1991)との共著などもありますが1986年発表の本書はオリジナル小説として単独執筆された骨董商のドーラン・フェアウエザーシリーズの第1作です。序文に「セイヤーズの思い出に」と書かれていますがドーランが随所で古典文学からの引用をするのはセイヤーズの影響でしょう。前半はサスペンス小説、後半は本格派推理小説の構成を取っていますが、緻密な推理による犯人指摘でなく体当たり的はったりをかませて犯人の自白を引き出したという印象が強かったです。文章は読みやすいです。


No.1784 5点 図書館の死体
ジェフ・アボット
(2016/10/01 05:56登録)
(ネタバレなしです) 米国のジェフ・アボット(1963年生まれ)による1994年発表のデビュー作で、ジョーダン・ポティート(Jordan Poteet)4部作の第1作です。主人公の職業を図書館長に設定してあるのでいわゆるビブリオ・ミステリーかと思いましたが本書を読む限りではその雰囲気は少ないです。事件に巻き込まれた主人公が容疑者たちを調べながら真相にたどり着くという、よくある図式のプロットですが単にアマチュア探偵の活躍を軽い文体で描いただけの本格派推理小説ではありません。主人公が時には傷つきながらも成長していくという、英国のD・M・ディヴァインの作品風な要素もあります。残念ながらディヴァインほどの緻密な謎解きではありませんが被害者の残したメモに関わる謎解きは(聖書の知識がなくても)それなりに楽しめます。


No.1783 6点 料理長が多すぎる
レックス・スタウト
(2016/10/01 01:26登録)
(ネタバレなしです) ネロ・ウルフの最大の関心事が蘭と食事であることは有名ですが1938年発表のシリーズ第5作である本書はそんな彼にふさわしい事件が扱われています。15人の世界的に有名な料理長を集めた晩餐会に招待されたとあって外出嫌いのウルフが外出するのですから。ウルフがソースの味見テストの結果から犯人を割り出そうとする中盤の推理はとても印象的で、そこからのどんでん返しも見事です。あびびびさんやあいさんがご講評で述べられているように犯人当てとして読者に対してフェアに謎解き伏線が与えられているかは微妙な気がしますけど真相は細部に至るまでよく考えられており本格派推理小説らしさは十分あると思います。ところで原書では料理レシピが付いていたらしいですが、謎解きと直接関係はないとはいえ残念なことにハヤカワ文庫版ではそのレシピが削除されてしまっています。


No.1782 6点 ハネムーンの死体
リチャード・シャタック
(2016/10/01 01:03登録)
(ネタバレなしです) リチャード・シャタック(1905-1986)は本名をドラ・シャタックという米国の女性作家です。当時は作家の世界も女性というだけで不利であることが多かったので男性名のペンネームを使っていたようです。こういう例はミステリーの世界ではアントニイ・ギルバートやロジャー・スカーレットがいますね。1940年に発表されたミステリー第1作である本書の創元推理文庫版でクレイグ・ライスを彷彿させるユーモア・ミステリーの書き手として紹介されていますが、ライスの作品が笑いの場面だけでなく涙を誘う場面やシリアスな場面も取り入れているのに対してシャタックの作風は徹底して笑いを誘っている点が違います。そのため能天気な雰囲気が作品全体を覆っています。一応は本格派推理小説に分類できる作品で謎を解く伏線も張ってありますが謎解きよりもどたばた劇を楽しむべき作品だと思います。内容が軽すぎて読み終わった後に何も残りませんが(私の記憶力の問題でもあります)、こういう作風ならそれも一概に弱点とは言えないような気がします。

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