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ミステリの祭典

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結末のない事件
ビーフ・シリーズ

作家 レオ・ブルース
出版日2000年09月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/10/02 07:31登録)
(ネタバレなしです) 1939年に発表された本書は全部で11作書かれたビーフ巡査部長シリーズの第3作なんですがビーフは本書では警察を退職して私立探偵になっています。つまり巡査部長として活躍したのは実質2作品のみだったわけです。相変わらずやる気があるのかないのかわからないようなビーフの探偵ぶりが面白いです。意味深なタイトルについてはネタバラシできませんがなかなか凝ったプロットになっており、過去の2作品を読んでから本書を読むことを勧めます。

No.1 6点 mini
(2012/01/30 09:56登録)
先日27日に創元文庫から「死の扉」が復刊された
戦後のキャロラス・ディーンものの第1作で、後期になって作風を変えた出発点のような作品らしい
私は未読で特に要望もしてなかったんだけど、「死の扉」を復刊要望してた人は多かったらしいね
本当は前期のビーフものを先に読んでおくべきなんだろうけど、ビーフものを未読のまま「死の扉」だけ要望してた人も居たみたいだね
邦訳されたビーフもの4作が全部ハードカバーで文庫版が1冊も無いのも原因なんだろうか

「結末のない事件」は邦訳されたビーフもの4作の中では一見すると最も地味で探偵役ビーフの描写も変人ぶりが控えめだ
しかし「結末のない事件」は油断出来ない曲者なんである
謎解き的には題名の由来でもあるブルースらしい大きな仕掛けと、それに付随する小さな隠蔽が用意されている
大きな方の仕掛けは「死体のない事件」「ロープとリングの事件」に比べていささか小粒で、正直あまり面白いとは思わない
しかしもう一つの小さな仕掛け、読者を巧みにミスリード、と言うか読者に悟らせないある隠蔽が実に巧妙
言い訳めくが作中のある箇所で私も何となく違和感有ったんだけど、最後でネタ明かされて、そうだよな真相はこれしかないよなと脱帽した
頭の悪い私では完璧には見抜けなかったが、勘の良い読者なら気付く人はいると思う
後期作の紹介も重要だけど戦前の前期ビーフものにも未だ未訳作が残っているのを各出版者様、忘れて欲しくないですね

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