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ミステリの祭典

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ディフェンスをすり抜けろ
ハーヴェイ・ブリスバーグシリーズ

作家 リチャード・ローゼン
出版日1988年06月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2016/10/14 12:20登録)
(ネタバレなしです) 1986年発表のハーヴェイ・ブリスバーグシリーズ第2作で、プロ野球界を引退したハーヴェイは私立探偵になっています。意外にも本書では野球界でなくバスケットボール界で起こった犯罪が扱われています。プロバスケットボール選手の相次ぐ失踪事件に端を発していますがこれが殺人事件に発展し被害者たちの過去、つまり学生バスケットボール界にまでハーヴェイの調査は広がります。ハーヴェイの捜査は丹念ですが殺人のきっかけになったと思われる過去の出来事に注目したのはほとんどヤマ勘に近いのが少々ご都合主義を感じさせます。前作の「ストライク・スリーで殺される」(1984年)は本格派推理小説とハードボイルドのジャンルミックス型ですが本書はハードボイルドに徹しており、痛快アクションを期待する読者にはお勧めできませんがきれいごとだけではないスポーツ界を描いたミステリーとしては貴重だと思います。

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