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ミステリの祭典

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氷のなかの処女
修道士カドフェル

作家 エリス・ピーターズ
出版日1992年03月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/10/03 01:18登録)
(ネタバレなしです) 1982年発表の修道士カドフェルシリーズ第6作で、「死体が多すぎる」(1979年)と同じく冒険小説としての要素が強い作品です。作中時代は1139年11月、内乱軍が勢力を盛り返してウスターの町が襲撃されます。姉アーミーナ、弟イーヴ、そして修道女ヒラリアの3人は共に脱出し、カドフェルのいるシュルーズベリへ向かいますがその後の行方がわからなくなります。単純な話、この姉と弟を捜すというのが目的の物語なんですがこの2人がそれぞれ勝手に動き回るのだからカドフェルたちも右往左往です(笑)。書き方によってはどたばた劇にもなったでしょう。ミステリー要素はやや少なめですが前の2作で探偵としての精彩を欠いていたカドフェルが久しぶりに名探偵らしい存在感を示しています。

No.1 7点 mini
(2009/01/06 11:00登録)
寒さも厳しき折、真冬を舞台にした寒そうな題名の話を
読んだ中ではシリーズ中最も本格色が薄く、冒険活劇色が濃厚な話である
盟友ヒュー・べリンガーもそこそこ出番はあるが、なんと言ってもヒーローは後半に登場する謎の人物だろう
この謎の人物の正体をネタバレするのは話の根幹に関わるし、物語全体の興趣を著しく削ぐので明かせないが、要するに最初からこれの登場を書きたかったわけね
こいつ後のシリーズでも活躍するのかな

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