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ミステリの祭典

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こうさんの登録情報
平均点:6.29点 書評数:649件

プロフィール| 書評

No.29 8点 成吉思汗の秘密
高木彬光
(2008/05/06 23:20登録)
安楽椅子探偵物の最高峰と思います。時の娘と違い日本人になじみが深い題材で非常に面白かったです。高木彬光は同じ趣向をあと2冊出していますが題材の魅力からかこれが一番出来が良いと思います。いずれも読みにくくはなく歴史に興味があれば後の2冊もお薦めです。ジンギスカン=義経を読む前も後も信じていなくても読んでいる間そうかもしれないと思わせる書き方が素晴らしいです。ただヒロイン?というか女性協力者と神津恭介の交流というかサイドストーリーは不要かと思いました。


No.28 4点 時の娘
ジョセフィン・テイ
(2008/05/06 23:09登録)
 高木彬光の成吉思汗の秘密 が書かれるきっかけとなった安楽椅子探偵物の傑作という評判で読んだ作品でしたがやはりなじみが薄い題材なので日本人の共感は得られにくいかと思います。なじみがあれば非常に面白いのかもしれません。


No.27 6点 死の接吻
アイラ・レヴィン
(2008/05/06 23:02登録)
 新本格全盛の前に読んだのですが犯人の殺人の動機が今となっては古すぎて読者の共感が得られにくいかと思います。新本格を読みなれた方の採点はもっと下がるかもしれません。トリックというか叙述の工夫も今となっては普通な感じです。サスペンスとしてももうひとつでした。


No.26 6点 くたばれ健康法!
アラン・グリーン
(2008/05/06 22:53登録)
 トリックに感心するかで採点は大きく変わってくるタイプの作品だと思います。設定、ストーリーはリアリティを感じにくく恐らくミステリのパロディなんだと思いますがさほど笑えません。期待したほどの感動は得られなかったです。


No.25 8点 七人のおば
パット・マガー
(2008/05/06 22:48登録)
 被害者を探せを発展させた被害者と犯人を探す傑作。第二次大戦直後の作品ですが読みやすくマガー最高傑作だと思います。アイデアの勝利でしょう。


No.24 10点 幻の女
ウィリアム・アイリッシュ
(2008/05/06 22:43登録)
 サスペンスの最高峰の作品だと思います。アイリッシュ、ウールリッチ作品に一貫して言えることですが雰囲気の作り方が非常にうまいと思います。犯人は勘がいい方ならわかると思いますが一気に読ませる力を感じる作品です。新本格作品に染まる前に読んでほしい作品です。


No.23 3点 クリスマス・イヴ
岡嶋二人
(2008/05/06 22:35登録)
ホラーとして楽しめる方はいると思いますがミステリ的興味はほとんどなく岡島作品らしくないと思います。スリリングで一気に読ませる力はありますが持ち味を発揮しているとは言えないと思います。


No.22 8点 大誘拐
天藤真
(2008/05/06 22:30登録)
 天藤作品は殺人を扱っても明るく読後感が悪くないことが持ち味だと思いますがその明るさが十分に発揮された作品だと思います。誘拐事件をここまで楽しく仕上げたのは素晴らしいです。この本を読んだ当時はまだ全集が出ておらず他の本を読むのに古書店を漁った記憶があります。


No.21 8点 被害者を捜せ!
パット・マガー
(2008/04/24 01:14登録)
この作品は主人公の回想を元に被害者を探す趣向で読み物としては最高でした。回想中に語られた犯人の性格から誰を殺したかを推理するスタイルでトリックもなく誰が犯行が可能だったかを推理するわけではないですがアイデア一本勝ちでとても面白いです。また非常に読みやすいです。七人のおばは更に傑作だと思います。


No.20 8点 歯と爪
ビル・S・バリンジャー
(2008/04/24 00:56登録)
 いわゆるカットバック方式で書かれた名作。長さも手頃で叙術トリックの本の中では最高峰の一冊と思います。今では文庫で簡単に手に入る様なのでお薦めです。折原作品とは違う驚きがあると思います。ただし国内作品で同じトリックを使用している作品もありますし現代では驚けない方もいるかもしれませんが自分が読んだ時はこれかカサックの殺人交叉点くらいしか手に入らず初読時の感動を評して10点です。
 追記ですがやはり再読すると10点ものではないと思い直しました。2点減点しました。やはり新本格にすれる前に読んでいただきたい作品です。


No.19 9点 キドリントンから消えた娘
コリン・デクスター
(2008/04/24 00:41登録)
 いわゆる失踪物の最高峰の小説と思います。とにかく推理が繰り返され提示されるスタイルはこれを読んだ時は初めてで感動しました。書評で単なる夢想で推理が意味がないというコメントを読んだときがありますが飽きさせず読めました。ウッドストック行最終バス共々お薦めです。


No.18 7点 緑は危険
クリスチアナ・ブランド
(2008/04/24 00:32登録)
 丹精な犯人あて小説です。大掛かりなトリックはありませんが普通に面白いと思います。かなり古いですが読みにくくはないです。


No.17 10点 占星術殺人事件
島田荘司
(2008/04/23 01:24登録)
 これを読んだ時は中学生の時クイーンやクリスティの意外な犯人やトリックを読んだ時以上の衝撃がありました。今は某漫画でネタばらしされてトリックを知ってから読む方は不幸だと思います。占星術以降でここまでの衝撃を与えてくれる本はなかなかありません。トリックを知らずにぜひ読んでほしい一冊です。


No.16 2点 殺人!ザ・東京ドーム
岡嶋二人
(2008/04/23 01:09登録)
ミステリ的な興味が薄くサスペンスといっても感情移入できる登場人物もおらず岡嶋二人の作品の中では出来は悪いかなと思います。


No.15 8点 白昼の死角
高木彬光
(2008/04/23 00:53登録)
日本国内の詐欺を題材にした作品では最高だと思います。確かあとがきに書いてあったと思いますが実際に起きた事件(名前は変えてあったと思います)をモチーフにその後を主人公が引き継ぐ形だったと思います。アーチャーの百万ドルを取り返せや小林信彦の紳士同盟などの明るさはありませんが読み応えは十分です。時代が古く現代では同様の手口は通用しないでしょうがそれさえ気にならなければとても面白いと思います


No.14 8点 ホッグ連続殺人
ウィリアム・L・デアンドリア
(2008/04/21 03:06登録)
 無理のない構成で初読時はとても面白かったです。ミッシングリンク物として単純ですが無理がないかなと思います。ただ続編はつまらなかった。
 初読時は国内、海外共に本格に飢えていたので高得点の印象ですが現在はそれほどでもないかもしれません。


No.13 5点 ABC殺人事件
アガサ・クリスティー
(2008/04/21 02:57登録)
 このトリックを考え付いたのは凄いですが現代の読者は納得できないのではないでしょうか。トリックのために人を殺しているわけですからこんな理由で人を殺すかなあ、と思ってしまいます。個人的にはクローズドサークルものの方がクリスティーは旨いかなあと思います。ミッシングリンク物の先駆的意義はあると思いますが。


No.12 7点 白昼の悪魔
アガサ・クリスティー
(2008/04/21 02:43登録)
 それほど有名ではないかもしれませんがクリスティーの中では上位にくると思います。話に無理がなく素直に面白かった記憶があります。プロットは目新しいものではありませんが。


No.11 6点 アクロイド殺し
アガサ・クリスティー
(2008/04/21 02:37登録)
 中学生の時に読みましたがトリックを知っていたためさほど楽しめませんでした。再読できる点では「そして誰もいなくなった」や「オリエント急行」の方が上の気がします。
 当時は気付きませんでしたが手記の客観性がない点で今もしトリックを知らずに読んでいたとしてもアンフェアと思ってしまいます。(フェアな同じトリックの作品がいくつもありますので)
 確かにこのトリックでは一番有名な作品ですのでミステリを読み始める方にお薦めです。クイーン同様新本格で擦れる前に読んでほしい一冊です。ただこのトリックの初めての作品ではなく前例もありますのでその意味でも高得点はつけにくいです。


No.10 7点 生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術
泡坂妻夫
(2008/04/21 02:24登録)
 この本はしあわせの書が楽しめる方ならお薦めです。さすが泡坂妻夫としかいいようがありません。NO1の方が書いてらっしゃる通りで内容よりも仕掛けにつきます。持っている価値はあるかと思います。こんな事を考え付くのも泡坂妻夫だけでしょう。

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