イニシエーションラブ タロット・シリーズ |
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作家 | 乾くるみ |
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出版日 | 2004年03月 |
平均点 | 7.05点 |
書評数 | 87人 |
No.87 | 9点 | ひとこと | |
(2023/05/28 17:29登録) 騙された! |
No.86 | 5点 | zuso | |
(2021/02/20 19:02登録) ラストのどんでん返しを味わいために、あまり好みではない恋愛小説を途中で何度も嫌になりながらも読み終えた。 ストーリー自体は面白くありませんが、アイデアは素晴らしい。 |
No.85 | 8点 | じきる | |
(2020/08/23 21:49登録) 読後にジワジワと驚きが体を駆け上るような感覚。 80年代を生きた経験があれば尚楽しめたのでしょうかね。 |
No.84 | 7点 | Kingscorss | |
(2020/08/21 23:46登録) 恋愛小説が全くダメななので、最後の一行に行くまでは2点。最後の一行で全てが変わると知っててもコロっと騙されたので10点。間とって7点ぐらいで… いや、もう本当に最後の一行までは、ミステリー読んでるはずなのに全くミステリーじゃないし、なんて時間の無駄なんだろうと自問自答しながら嫌々読んでたんですが、最後やられました。素直に完敗です。 たしかにもう一度最初から読みたくなります。あんなに苦痛だったのに。 確かにちょっとフェアじゃない気もしますが、構成的には見事だったというほかありません。80年台の時代背景もうまく書ききってると思います。 日本のミステリー史に必ず残るであろうトリックなので、恋愛小説が苦手な人でも、是非めげずに最後まで読んでほしいですね。 |
No.83 | 4点 | バード | |
(2019/08/03 11:46登録) 叙述ものだって知ったうえで読んだからか、あんま驚けなかったわね。(AとBで一人称の男の性格が違いすぎて、別人だろうなーと思わざるを得ないという印象。)丁寧に書いていて好感はあるものの、それ以上の感想はない。 ただし一つ騙されていたのは、マユも別人だと思って読んでました。B面の最後の方で本名が出てくるまではね・・・。 話としてはただのラブロマンスで、新規性を感じられなかったのも、評価が伸び悩んだ一因。 |
No.82 | 7点 | レッドキング | |
(2018/05/31 21:27登録) すごいなあ、こんなのがあるんだな。最後の一文や一言で「えぇぇ」てのも貴重なのに、これは読み終わってから振り返って、「え?・・おおお」てんだな。 あの映画もよかったな。それまで好きになれなかったあのAKB女優がキュートに見えた。 |
No.81 | 5点 | ねここねこ男爵 | |
(2017/10/20 04:52登録) これを読む時にどういう仕掛けがしてあるか全く知らないまま読む方もいないでしょう…と言うか、それを事前に知らないと最後のアレまで読書欲が持続しないような。 つまり、どんでん返しがあると知っていて最後に驚くために情報収集しながら読むというある意味矛盾した読み方になりましょう。(あえてそうしてるんでしょうが)ソレがなければ特に起伏のない淡々とした文章ですから先が気になって仕方がねぇ、ともなりませんし。 仕掛けはほんとに良く出来てますが、それを味わえる状況の読者がどれくらいいるか。 |
No.80 | 5点 | パメル | |
(2017/07/18 13:49登録) 1980年代後半の静岡と東京を舞台に若い男女の恋愛を描く作品。 「クリスマスイブのシティーホテル」「ソフトスーツ」「男女七人夏物語」・・・と当時の世相を思い起こさせるキーワードが散りばめられ携帯電話が無い時代状況が恋が始まるじれったさやもどかしさを加速する 若さゆえのまっすぐさ・愚かさ・残酷さもストレートに描き引き込まれる 「これは伏線か?」と思う部分はあるが「次はどうなるんだ?」とページをめくるうちに疑問は薄れてしまう 読んでいる最中は素直でほろ苦い恋愛小説にしか思えない 最後の数行に差し掛かるまでは・・・ それにしてもあれだけ「必ず2回読みたくなる」と煽られ気をつけて読んだのにまんまと術中にはまってしまった 「再読のお供に」と題された解説・80年代の風俗を紹介した用語集もしゃれている ただ上手く騙された感はあるがミステリとしてはどうかと思う |
No.79 | 7点 | 名探偵ジャパン | |
(2017/02/08 13:07登録) 「さあ、騙されるぞ」と意気込んで(?)何も考えずに読み進めたため、最後の二行を目にした瞬間は「お前、誰だよー?」と、驚きよりも戸惑いに支配されてしまいました。 その後、冷静になって「騙しの概要」は理解したものの、詳細な構造を求めて解説サイトへ。 いや、凄かったです。ここまで来ると、小説という形を借りたパズルです。 作品の舞台となっているのは、1980年代。現代を舞台にしては、このトリックは成立しません。「A面・B面」という構造が通用し、SNSなど当然ないため、他人の行動を知るには、実際に会うか、固定電話での会話のみ。その固定電話も、ナンバーディスプレイでもなければ(この時代、すでにあったでしょうか。そうであっても、主人公がサービスに入っていなかっただけでしょう)発信者を知ることも出来ない。こういった本作のトリックを成立させるために必要なものが全てそろっていたのが80年代後半。ミステリ的意味のある舞台年代設定。見事でした。 |
No.78 | 5点 | 青い車 | |
(2016/03/03 15:08登録) (ややネタバレです) 叙述トリックそのものは優秀です。一行で物語がすべてひっくり返る様は確かに圧巻。ただし、その最後に至るまでの過程があまりに物足りません。いや、けしてつまらないとは思わないのですが、推理小説として見るにはあまりに内容が乏しいのです。 たとえば『オリエント急行』も中だるみするところがありましたが、ちゃんと事件があり、捜査をし、聴き取りするシーンがあったのでミステリーの熱心な読者ならまず途中で投げ出すことはないと思います。ところが、『イニシエーションラブ』は事件すら起こりません。例の一行の前はただ延々とありがちな青春小説を描くのに費やされており、本作はミステリーというより単なるどんでん返し小説というべきに思えます。 読後感の気持ちの悪さもあまり好みでなく、評価は厳しくなります。割とすっきりした文章で、さらりと読めるところはいいですが。 |
No.77 | 6点 | 風桜青紫 | |
(2016/01/25 06:41登録) メイントリックの発想自体は(結構な割合の人が)おそらく途中で気づいてしまうだろうから、叙述トリック系作品の宣伝文句によくある「衝撃」というものは受けづらい。そのためアホな読者には「普段本を読まない人向け」などと言われてしまうのだろうが、まあ、この作品の面白さは細部の作り込み具合にある。綾辻や折原のような親切設計とは違い、読者に「二度読み」をさせることで、仕掛けが次々に浮かび上がるシステムになっている。初読では変に甘ったるくて笑える話だけども、二度目に読むときには色々と酷すぎてさらに笑えてくる。便秘ってwww。一本道の単純な作りに見せかけながらも、なかなかの技巧が凝らされた作品。 |
No.76 | 9点 | 斎藤警部 | |
(2015/07/30 21:47登録) (ネタバレ無しに挑戦してみましたが。。 ) 「いや、死人出てんじゃん!?」と反論しそうになった私は、甘かった。。。。 と思って念のため読み返してみたら、否やっぱり一人死んでました(まさか○○がグルになってとは考え難い)、ま読みが甘かったな。 終結近く、つい”うっかり”してしまった”悪人”(犯人??)も甘かった。 それにピンと来ない主人公(?)もどこまで甘いんだか。。とは言えその主人公(?)は読者と同じ視点にいないんだから仕方無いか。 でもね、実は死人は出てませんでした、ってするのも充分アリだと思うんだけど(そうすりゃ"悪人"の悪どさがより光るだろ)、タバコや便秘の伏線を活かすためには必要だった、って事かな。。 考えてみたら、SIDE-Bで急にミステリの話題が途絶えるのが最大の伏線だったのかな。。そこに作者の「本作はれっきとしたミステリ小説です!」という主張が陰画の形で隠れているのかも。 仕掛けに気付いてから、最後どうやって一切をバラすのかとわくわくドキドキしながら読んでいたら、、予想外の、一切の無駄を削ぎ落とした”第三者”の最低限の一言でそう来るのか。。 真相が分かってはいても、その想像外のバラし方に、読後しばらく心臓バクバクだったよ。 読了後、物語の意味が一変するのは喧伝されている通りだけど、変わるだけでなく物語の深みが少しずつ深くなって行きあわや溺れそうになるあの感じが好き。 決して底の浅い小説ではないと思います。 で、例の衝撃の一言だけど、”その人”じゃなくって、その人の”親兄弟”に言わせるって手もあったかもよ。 私が作者だったら父親の口から何気なく言わせてみたい。その方がきっと、よりガツーン!と来る。(でもそれだと、この独特の真相じわじわ感が弱まっちまうか。。) さて、タイトル、けっこう深い意味があったんですね。 作中でこの言葉を口にした登場人物にいちばん好感が持てます。 本作が果たして「ミステリなのか?」と形而上的に悩んでしまう方がいらっしゃるなら、これは「日常の謎」に強烈な叙述トリックをカマしたミステリ小説、と解釈すればよろしいのではないでしょうか。 それにしても、長々と語らずにいられない作品。まだまだ色んな角度から言い足りない!(渋い所では連城の件とか。。) 【最後に致命的ネタバレ】 そもそも叙述ミステリそのものですよね、二股って。 |
No.75 | 7点 | CHABI | |
(2015/06/11 23:22登録) 読了後もしばらく意味が分かりませんでしたが、 分かれば、「ははん、なるほど」てな感じで感心してしまいました。 最初、「たっく」すら気づかなかったのですが、再読すれば至る所に手がかりがありより楽しめました。 ハードカバーの本のくだりに気付いた時は、ニヤリとしてしまいました。 |
No.74 | 2点 | たた | |
(2015/05/13 16:19登録) 人に勧められて期待して読んだのに…冒頭から「は?無理やり過ぎる…もしかして…」と思ったら本当に捻りなく予想通りに進んでいって後悔しました。小説を普段まったく読まない人向けだと思います、この作品に高評価つけている人のお勧めは信用しないことにしました |
No.73 | 6点 | sophia | |
(2014/04/12 22:18登録) あちこちで賞賛されているので読んでみましたが、ちょっと肩すかしを食らいました。叙述トリックものを色々読んだ後ではそこまで驚けません。文庫本の裏表紙のあらすじもハードルを上げすぎです。「白夜行」のようにこのときにあれをしたのかという発見、すなわち伏線の回収がもっとあれば。 そしてこの作品の最大の問題点は、物語の途中でギミックを明かして唐突に終了したように感じるところです。起承転結で言うと承ぐらいで終わっているのではないでしょうか。「殺戮にいたる病」のように物語の完結と同時にサプライズがあったらともっと評価は上がったと思います。 |
No.72 | 6点 | ボナンザ | |
(2014/04/07 16:02登録) 一発勝負なので、そこが気に入るかどうかがすべて。個人的にはうまくできていると思う。ただし勘の悪い人だと最後まで読んでも仕掛けに気づかないかもしれない。 |
No.71 | 5点 | mono | |
(2013/12/29 21:28登録) ややネタバレ含む感想_ちょっと慣れた人がミステリー要素があると知って読めば前半で分かってしまい後半は答え合わせになります。よく聞く○○の常套手段?みたいなのが序盤から沢山出てくるので、女性が読むと案外簡単に分かるかもしれません。終盤まで気づかない方はピュアな方だと思います。 この作品は叙述であることや結末仰天であることは絶対伏せておかないといけない類なのに帯や裏表紙に堂々と書いてあるのも酷いです。 結局後半に入ってすぐ仕掛けを確信し、最後のページにこういうセリフが来るであろうという事までクリアに想像できました。十角館とか既に見ていたからかな?そのあたりをヒントに書かれた感じはすごくするけど全てを理解したあともこれはミステリー?と謎が残ります。罠にひっかからなければ、ただの男女のいざこざモノで終わってしまいます。元々恋愛小説も好きという人にはオススメ。シンプルにミステリーが好きな人には、どうかな? でも伏線がしっかりフェアに提示されている事は良かった。少し親切すぎな所もあるフェアさだけど、後でしっかりパズルがはまる感じはフェアならではの気持ち良さ。 |
No.70 | 7点 | バックスクリーン三連発 | |
(2013/10/31 15:54登録) いろいろなミステリーランキングをのぞくと 常連のように本作がランクインしているので試してみました ラスト二行のどんでん返しということで そのラスト二行を期待して読み進めたのですが 最初そこを読み飛ばしてしまったので 気づきませんでしたが後からジワジワとよみがえってくる系です 男の私にとってはこれは恋愛小説でもなく傑作ミステリーでもなく オカルトです。 自分のことだと想像するとぞっとします。 |
No.69 | 8点 | smk | |
(2013/10/07 22:37登録) チープな恋愛小説で、どこらへんがミステリなんだろうと読み進めたが最後に意外なオチが。「んん?」→「おおっ!」→「え~!?」という3段階で理解できました。 伏線はフェアに張られており、叙述好きには良い作品。 |
No.68 | 8点 | mohicant | |
(2013/08/05 03:25登録) ラスト直前まで、これのどこがミステリーだよと思って読んでいたが、最後の最後で恋愛話がミステリーに一変した。この感覚はなかなか他では味わうことができない。 |