摩天楼の怪人 御手洗潔シリーズ |
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作家 | 島田荘司 |
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出版日 | 2005年10月 |
平均点 | 6.07点 |
書評数 | 15人 |
No.15 | 5点 | ボナンザ | |
(2021/07/15 20:16登録) 珍しい島田の創元からの作品だが、アイディアは流石なものの、肝心の殺人トリックがおまけみたいになってしまうのが残念。 |
No.14 | 5点 | HORNET | |
(2018/11/25 18:26登録) 往年の大女優、ジョディ・サリナスが死に際に御手洗に残した謎。サリナスの女優としての成功譚は、その道を阻む邪魔者を排除する「ファントム」によって支えられ続けてきたのだという。さらに、数十年前に起きたプロデューサーの銃殺事件の犯人は自分だという。しかし、犯行のあった夜は停電中でエレベーターは動かなかった。1階のプロデューサーを殺害するには、30階以上上に住むジョディには階段で昇り降りするしかないが、ジョディのアリバイの空白は10分ほど。挑戦的にその謎を突き付け、ジョディは天に昇って行った― そこに住むブロードウェイ関係者が次々に殺されていく高層タワーマンション。ビル中のガラスが割れ、その時に転落死した建築家。そして、ジョディの不可能犯罪と、これでもかと不可思議な事件のオンパレードで、その解決はいかに図られるのか、期待と若干の不安をもって読み進めたが・・・結末は、「悪くはないけど目から鱗というほどでもない」といった感じ。 事件の真犯人については「そうきたか」という思いはあったが、種々のトリックは、発想の面白さは認めるけどやはり「飛び道具」の感が強く、種明かしをされてもうなずくしかない。 またこれまでの書評にもあるように、途中にあった「地下帝国」の話は何だったのか?伏線にするつもりで書いていたけど捨てたのか?最後まで何の関りもなく終わってしまって、非常に不思議だった。 |
No.13 | 7点 | TON2 | |
(2013/01/15 18:03登録) 東京創元社 舞台は1969年のニューヨーク・マンハッタンで、発生生物学専攻のコロンビア大学助教授としてミタライが登場します。 ミタライは最初から登場し、自身が調査し謎を解いていきます。 殺人に使用した旧式の拳銃はどうやって用意したのかなどつっこみどころはありますが、長編で読み応え十分でした。 ただ、第一次大戦後のセントラルパーク地下の共産主義者たちはどうしたのでしょうか。相変わらず本筋の話と関係のないストーリーが盛りだくさんです。 |
No.12 | 8点 | monya | |
(2010/10/24 19:28登録) まず、これぞ島田荘司!と言わんばかりのこのボリューム! 意味のあるのか無いのか分からない挿話! 事件を謎解く御手洗潔! それだけでもうお腹いっぱいです 本格ミステリとしては読者がほぼ推理不可能なのでレベルが低いのかもしれません しかし、これ程までに読者をめくるめく謎で楽しませてくれたら良いでしょう 島田荘司はまだまだ現役ということを示してくれた貴重な作品 |
No.11 | 4点 | seiryuu | |
(2010/07/16 17:23登録) やや強引でリアリティが少なかった。 ストーリーもイマイチに思えました。 |
No.10 | 7点 | E | |
(2010/02/27 21:47登録) 事件の舞台であるタワーが3Dで表現されており、雰囲気がイメージしやすい作品でした。 今回も予測不可能トリック(爆)解けるわけないって!! 建物の歴史薀蓄もあり、それがトリックにて活用されて「なるほどなぁ」と納得。でも、登場人物に感情移入できなかったので・・・それが残念でした。 |
No.9 | 6点 | touko | |
(2009/11/30 21:41登録) 読者が推理で到達できるような真相じゃないのにも関わらず、薀蓄も仕掛けも物足りなかったです。 個人的に島田氏には、本格の枠にこだわらないのなら、もっともっとはっちゃけて、最低限、合理的なオチがつくトンデモ系スレスレのホラーみたいなのを書いて欲しいのに、近年、全体に小粒になってきてますよね……以前はどんだけすごかったんだ、という話になるんですが。。 せっせと勉強したであろう知識の使い方も常識的というか優等生的でつまらないので、資料を足がかりに独善的でいいから、独自の奇想ワールドを構築して欲しいものです。 |
No.8 | 8点 | Tetchy | |
(2009/09/10 00:11登録) 題名、連続殺人事件に現れては消える謎の存在ファントム、さらには物語の中心となるのが女優であることから容易に連想されるのはガストン・ルルーの『オペラ座の怪人』。 ただあとがきにも述べられているが、本家が怪人と美女との悲恋の物語であるのに対し、本書はあくまでも不可能趣味、怪奇趣味を前面に押し出していること。従ってファントムが恋焦がれて止まないジョディ・サリナスなる女優がそれほど生涯を賭して守るほどの愛らしさ、崇高さを備えているとは思えなかったきらいはある。 物語全体に散りばめられた謎は今回も御手洗の閃きによって暴かれるが、果たしてこれを本格ミステリと呼んでいいものか疑問が残る。確かに手掛かりとなる暗号もあれば、事件現場の見取り図も読者に提示されている。が、しかしそれでもこの真相を看破できる読者は皆無であろう。 また今回のメインの謎とされるたった15分間―その後物語が進むにつれてそれは10分間と更に短縮されるが―で1階から34階までいかに移動して殺人を成しえたかという謎の真相もまたある専門知識、いや薀蓄を知っていないと解けないものだ。唯一おぼろげながら真相が解ったアパートの窓が一斉に爆発した謎の真相もまた専門知識が必要であり、門外漢には全く解けないものだろう。 こうして振り返ってみると、もはや御手洗シリーズは読者との推理合戦の領域を超越し、作者の奇想の発表の場になってしまったのだなと一抹の寂しさを感じる。しかしその作者の奇想が読者の予想をはるかに超え、実にファンタスティックである故に、私のような固定ファンがいつまでもいるのだ。この作風が許せる島田はやはり日本の本格シーンの中では唯一無二の別格的存在だといえよう。 |
No.7 | 5点 | E-BANKER | |
(2009/07/28 22:45登録) 御手洗潔シリーズですが、舞台はNY。 NYに留学中ということで、若き日の御手洗の姿がなかなか凛々しく描かれてます。 ~ニューヨーク・マンハッタン。高層アパートの1室で死の床にある大女優が半世紀近く前の殺人を告白した。事件現場は1階、そのとき彼女は34階の自室にいてアリバイは完璧だったというのに・・・。その不可能犯罪の真相は、彼女のいう「ファントム」とは誰なのか? 建築家の不可解な死、時計塔の凄惨な殺人、相次いだ女たちの自殺、若き御手洗が摩天楼の壮大な謎を鮮やかに解く!~ 今回は、マンハッタンに聳え立つ高層マンションが事件の舞台&主役。 嵐の日に起きた殺人事件、エレベーターが停止したにもかかわらず、50階から1階へテレポーテーションしたとしか思えない、という不可能状況に御手洗が挑む・・・というのが本筋。 トリックについては、読者に解明しろというのはちょっと酷じゃないかというレベルで、「へぇーそんな秘密があったのねぇー」というような読後感になっちゃいます。 この辺り、「荒わざ」とか「荒唐無稽」とか言われても、読者には想像可能な範囲内にあった初期~中期の作品に比べると、どうしても不満感が残る感じなんですよねぇ・・・(作者が進化したということかもしれませんが) あと、本筋とはあまりリンクしてませんが、摩天楼やNYセントラルパークの歴史などの薀蓄はなかなか面白く読ませていただきました。 (本作はタイトルからも分かるように、ルルー「オペラ座の怪人」が下敷きになってます。そういう意味では、自然に真犯人も分かっちゃうんですよねぇ・・・) |
No.6 | 6点 | simo10 | |
(2009/06/01 21:30登録) 島田荘司らしい壮大な謎かけでその部分は楽しめました。 しかし、トリックの舞台装置そのものは感動するくらい素晴らしいのに、その活かし方が非常にちまちましており「もったいない!どうして?」と首を捻ってしまうものとなっております。 細かい事件はまだしも、最大の謎のジーグフリード殺害の真相はコレかよ…といった感じです。 島田流のウルトラCを期待していたのですが… 登場人物も若い頃の刑事を除いて全く感情移入できない。 石岡君の存在は大きいと思いました。 また、「若い頃の御手洗」+「大女優」⇒「大バトル」を期待したのですが全く期待通りの展開とはなりませんでした。 刑事とのバトルもなかったし、御手洗が大人し過ぎです。 個人的にはその点が一番痛かったかな。 厳しく評価しましたが、全体的には面白いです。 ただ、期待し過ぎたのでちょっとがっかり。 まあでも、文庫本が出たし、また読もうかな。 |
No.5 | 6点 | ロビン | |
(2009/02/15 13:06登録) 御手洗の活躍を読めるのは嬉しいけど、この真相はちょっとなぁ、というのが正直な感想です。 お得意の壮大で幻想的な謎は氏らしく非常に惹かれますが、これは推理ではなく知識を披露しているだけです。 |
No.4 | 6点 | mozart | |
(2008/08/30 18:30登録) う~ん、ややチカラワザの感じがありますが、それなりに楽しめました。「ミタライ」が紛れもなく「本人」だったので安心しました。 |
No.3 | 7点 | rintaro | |
(2008/07/04 16:51登録) 怪人の隠れ場所のアイデアが凄く良いと思いました、たしかに「あそこ」は普通に暮らしてる分には盲点ですよね(笑)ただミステリーとしては少しフェアさが足りなかったかなと、ただホームズや後期の明智小五郎もののような、いわゆる通俗探偵小説として評価するのなら文句なく面白いです。 |
No.2 | 4点 | おしょわ | |
(2007/10/11 00:43登録) うーん、どうなですかね。 謎の提示はいかにも島田荘司っぽい大掛かりなものではありますが、そのオチじゃぁさすがにちょっと厳しい気が・・・ |
No.1 | 7点 | 姑獲鳥 | |
(2007/08/04 01:50登録) 読み直しました。 面白かったです。 |