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ミステリの祭典

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予知夢
探偵ガリレオシリーズ

作家 東野圭吾
出版日2000年06月
平均点5.39点
書評数31人

No.31 4点 ボナンザ
(2022/12/12 13:50登録)
読みやすいが、印象に残る作品はない。

No.30 6点 nukkam
(2022/02/04 07:09登録)
(ネタバレなしです) 1998年から2000年の間に雑誌発表されたガリレオシリーズ短編を5作集めて2000年に出版されたシリーズ第2短編集で、なぜか(長編作品と思わせる意図があるのか)全5章構成にしているところは第1短編集の「探偵ガリレオ」(1998年)と共通しています。別に連作短編集の要素はないので読む順番はどこからでも影響ありません。どの作品も不思議な現象が絡んでおり、いかに合理的な解決を用意するかの興味で読ませる本格派推理小説です。私は理系トリックに依存しない方が合っているので「霊視る」(1999年)や「夢想る」(1998年)あたりが楽しめましたが、理系トリックに期待する読者は他の作品の方が気に入るかもしれません。

No.29 5点 じきる
(2020/08/30 15:44登録)
前作よりオカルト方向に寄っている。
「容疑者x」の為の下準備と思って読んだけどそれなりに楽しめた。

No.28 6点 E-BANKER
(2016/08/29 23:55登録)
「探偵ガリレオ」に続く湯川学=ガリレオシリーズ第二弾。
今回も超常現象を科学的にロジカルに解明(?)できるのか?
単行本は2000年の発表。

①「夢想る」=“ゆめみる”と読むらしい。幼い頃から自分の運命の人と思い続けてきた女性、森崎礼美。その女性が実在すると知った男性は夜部屋に押し入るのだが・・・。まぁ現実的な解決を付けるとしたらこうなるだろうなという真相。確かに猟銃については旨いなと思った。
②「霊視る」=“みえる”と読むらしい。別の場所で殺されたはずの女性を、ほぼ同じ時刻に別の場所で見てしまう現象・・・。これも幾多の怪異現象をロジカルに解き明かせばこうなるよなという真相。逆説とも言える解法はやはりさすがだ。
③「騒霊ぐ」=“さわぐ”と読むらしい。失踪した夫を探して欲しいという依頼を受けた草薙刑事。ある問題の一軒家を見張ることとなったふたりは思わぬ現象=ポルターガイストを体験することに! この解法が一番苦しいかな。科学的に正しいのかよく分かりませんが・・・(そういうこともあるということなんだろうな)。
④「絞殺る」=“しめる”と読むらしい。これは実にガリレオシリーズらしいトリック。工場が出てきた時点でそういう系のトリックなんだろうなという予想はついたけど、門外漢の私には湯川の説明がよく分かりませんでした・・・。
⑤「予知る」=“しる”と読むらしい(クドい?)。不倫相手が向かいの家で首吊り自殺を図った場面を目撃することになった男。実はその女性は三日前にも首吊り自殺をするところを別の人物から見られていた!?という強烈な謎。これもロジカルに解き明かせばこうなるよなという真相なのだが、とにかく旨いね。

以上5編。
今回は「オカルトとミステリーを融合すればこうなりました」というテーマで貫かれている。
一見すると超常現象なのだが、これとあれとなにかが組み合わさったため、こうなってしまったのです・・・
と、こういう展開なのだ。

こんなふうに書くと、単なる偶然の連続かと思われそうだが、そうではない。
割とあからさまに伏線やヒントが示されていて、読者が推理していくことは十分に可能な作りとなっている。
(何かしらの専門知識は出てくるけど・・・)

前作と比べてスケールという点では見劣るけど、ミステリー的な出来では一歩前進という感じかな。
とにかく読みやすくて、サクサク頁が進むこと請け合い!
(個人的ベストは①or②かな。⑤も捨て難い)

No.27 5点 風桜青紫
(2016/01/18 01:31登録)
テニスの王子様的な面白トリックを連発していた前作に比べて、今回は話の作りがミステリ寄りになった。「夢想る」や「霊視る」などは謎の不可解ぶりがなかなかいいんだが、その代わり真相はやや地味なところに着地してしまった感がある。「絞殺る」も「予知る」も絵的になんだか地味である。話の質は良くなったけども、前作のハッスルしたノリが好きだっただけに寂しい。その点、「騒霊ぐ」は終始ドドスコしていて気にいった。

No.26 7点 斎藤警部
(2016/01/11 02:37登録)
シリーズ第一作『探偵ガリレオ』が面白物理学啓蒙書風だったのに較べ本作は小説としてのミステリ興味方向に焦点を移している感触。もやもや出来る度合いも高い。事件の核心となる事象に「超自然現象としか思えなさ」をより強く注入しているのがその一因か。

No.25 7点 ニックネーム
(2015/12/20 16:28登録)
ドラマとは違った展開の話もあって楽しめました。

No.24 6点 バード
(2013/12/16 07:39登録)
基本的には同シリーズ1冊目の「探偵ガリレオ」と同じよみごたえだったが2話の霊視ると4話の絞殺るが上手いと思わせてくれたので「探偵ガリレオ」より1点アップの6点で。

No.23 5点 TON2
(2013/01/03 21:50登録)
文春文庫
 ガリレオシリーズ第2短編集。
 天才物理学者を探偵役としたことにより、どうみてもオカルト的な内容の事件を科学的に解明します。京極堂の「この世に不思議なものは何もないのだよ」という科白と同じです。
 古来探偵は、博学な知識から、豊富な経験から、とぎすまされた注意力から、難事件を解決するものですが、そういう意味ではまさしく正統派探偵なのかもしれません。 

No.22 7点 Tetchy
(2012/10/24 21:07登録)
お馴染みガリレオこと物理学者湯川学が活躍する短編集第2弾。
本書に収められている不思議は予知夢、虫の報せ、ポルターガイスト現象、予知視といったオカルト風味の不可解な現象であるのが特徴的だ。
そんな謎に湯川学は少ない証拠から閃いて真相を推理する。その様子はシャーロック・ホームズやブラウン神父といった古典本格ミステリ時代の探偵諸氏を髣髴させる。現代ならば東野版御手洗潔というのが妥当か。
今気付いたが、湯川学も御手洗潔も両方とも大学教授である。しかも御手洗シリーズの作者島田荘司も吉敷竹史という刑事のシリーズがあり、東野圭吾も刑事加賀恭一郎のシリーズがある。しかも両者に共通するのは刑事物とは思えないほど本格ミステリ風味に満ちているところだ。なんだか合わせ鏡のような両者だ。

話が逸れたが、本書では謎の強さで云えば、冒頭の「夢想る」が強烈。なんせ女子高生の許へ家宅侵入した27歳の男がその娘が生まれる前からの小学生の頃から運命の人だと名前まで触れ回っていたという謎だ。これを東野氏は危ういながらも論理的に解き明かす。非常にアクロバティックだが一応納得はできる。
逆にシンプルながらも余韻が残るのが最後の「予知る」だ。隣の自殺を3日前に見たという娘の謎が逆に単純だと思われた事件の真相を明らかにするという、今までの構成とは逆のパターンを取っているのが面白い。しかし何よりもラストの余韻が抜群だろう。

ここから『容疑者Xの献身』に繋がり、今の東野人気のきっかけとなるとは、当時は誰も思わなかったからなぁ。

No.21 5点 simo10
(2012/09/20 23:26登録)
--(一応)ネタばれ含みます--

ガリレオシリーズ短編集第二弾。以下の五話で構成されます。

①「夢想る(ゆめみる)」:森下礼美との出会いは十七年前に予言されていた!一応話は理解したけど、何だか人間関係がごちゃごちゃしてるし驚きもないし科学ですらない。ガリレオシリーズでこのネタをやる意味が理解できない。
②「霊視る(みえる)」:彼女の幽霊を見た!これまた科学トリックなし。それっぽいとこはガリの部分くらい。警察も形無しの湯川の名探偵ぶり。
③「騒霊ぐ(さわぐ)」:ポルターガイスト現象発生!=共振 というのはよく使われるので私にも分かった。
④「絞殺る(しめる)」:火の玉発生!せっかくの科学トリックなんだから共犯無しで成立させてほしい。
⑤「予知る(しる)」:娘が予知夢を開眼!ER流体なるものを用いた偽装・偽装自殺トリック(?)はガリレオシリーズならでは。オチはブラックでしびれる。TV版もうまくアレンジされて面白い。

今回再読してみたが、前作と違い多くの作品が超常現象=科学トリックとはなっていなかったためか、タイトルから話の内容を思い出せるものは少なかった。個人的には⑤が良かった。①、②はつまらなかった。

No.20 4点 スパイラルライフ
(2012/02/06 23:40登録)
科学トリックに感動できない。
ふ~んで終わってしまう。

読みやすいんだけど、本格としての読み甲斐がないというか。

No.19 5点 haruka
(2011/05/28 23:05登録)
謎の設定は面白いのだが、前作同様、推理の過程がいまひとつ。

No.18 5点 まさむね
(2011/05/03 22:05登録)
ガリレオシリーズ第2弾。
前作よりもストーリー性は増してますが,トリックとしてはやっぱり「へぇ~」としか言いようがないですね。最終話のラスト10行はかなり好みですが。
「容疑者X」に繋がる,露払い的な短編集ってことで。

No.17 4点 好兵衛
(2011/04/23 20:57登録)
こちらのほうも、
専門知識がないと解けないミステリというのは苦手です。

科学小説といったかんじでしょうか。

No.16 7点 3880403
(2011/04/13 18:06登録)
短編集ですらすら読めるがトリックはさほど驚かない。
他のガリレオシリーズを読んでいなかったが楽しめた。

No.15 4点 ムラ
(2010/12/16 20:09登録)
肩の力を抜きながら読める短編作品に仕上がっていました。
学者と刑事と言う立場のかけあいもよく、トリックも変わった感じなので読んでも損は無いでしょう。
欠点は短いゆえ心理描写などが薄くなっちゃうことでしょうか。

No.14 5点 江守森江
(2010/06/12 17:29登録)
ガリレオ・シリーズ第二短編集。
相変わらず読者の推理を拒絶しドラマを観る方が良い作品「絞殺る」「予知る」もあるが「夢想る」は気付きのミステリになった反面で探偵が湯川である必然性がなくなった。
「騒霊ぐ」は、かなり以前に同じオチの二時間ドラマを観た覚えがある。
「霊視る」はありふれたアリバイ物で気付きのみ科学的なのでバランス面は良い。
少しシリーズ作風に幅をもたせた事が「容疑者Xの献身」で昇華する!
次を読む為の予習として読む本だろう。

No.13 5点 spam-musubi
(2010/02/10 16:47登録)
全体に1作目より読みやすかった。
その理由は、科学トリックが少ないから。

要は、湯川助教授が「単に推理の鋭い人」になってしまっていて、
科学的専門知識を必要としない謎ときが中心であった。
これはいいのか悪いのか…。

No.12 4点 ミステリー三昧
(2009/11/13 15:59登録)
<文春文庫>ガリレオシリーズの2作目(連作短編)です。
確かに他では類を見ない驚愕ハウダニット系なのですが、私を含め「本格物好き」が望んだものではない。トリックに既出感がなく新鮮なのは、他の本格ミステリ作家が(専門知識を要したトリック創作を)敢えて避けてきただけのことです。専門的な知識を塗し過ぎると読者が付いて来ず「自己満足」に終わる可能性が非常に高い。
その根底を覆し、現在では東野圭吾氏の代表作として人気シリーズにまで発展してしまった。「成功した」作品であることは間違いない。ただ、これだけ人気が出たのは「東野圭吾」というバリューネームと「ドラマ」の影響が非常に強い。
映像を観て、原作を読むと多分ガッカリすると思う。
原作を読んで「東野圭吾って大したことないね」と思われそうで恐い。もっと他を読んでほしい。

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