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ミステリの祭典

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一の悲劇
法月綸太郎シリーズ

作家 法月綸太郎
出版日1991年04月
平均点7.15点
書評数47人

No.27 7点 バード
(2013/08/22 12:41登録)
特別すごいトリックがあるわけでもなく犯人も意外性は無かったので自分の価値基準としては高評価になりにくい作品なのだが次の展開がどんどん気になり一気に読めた。

犯人に関しては半分正解半分はずれといった感じで少しはずされた、あとタイトルで主張するほど一という漢字は重要かな?

No.26 8点 メルカトル
(2013/04/24 22:37登録)
再読です。
もう少し落ち着いた環境の中で読みたかった、というのが正直なところ。ここ最近、私生活でいろいろあって、なかなかハイペースといかない上に、どうにも心に引っ掛かることが多すぎていまいち集中できない。
とは言え、本作は本格的な誘拐ものかと思わせておいて、実は・・・といった感じで、特に序盤はなかなかの緊迫感があり、思わず引き込まれてしまうこと請け合い。
正直、容疑者が少人数に限定されていることもあり、真犯人は簡単に予想できてしまうが。私でも分かったのだから、大抵の人は当てることが容易にできてしまうのではないだろうか。
まあ別にそれが欠点とはなり得ないが、意外性は薄れる。
タイトルの意味は、なるほどと思わせる、思わずうなるほどではないが、納得である。
何故犯人が完璧なアリバイがありながら、犯行をなし得たか、については単純でありながらよく考えられたトリックだと思う。
傑作とまではいかないが、それに準ずる評価を与えられてもおかしくない作品と言えそうである。

No.25 8点 ayulifeman
(2012/06/18 21:11登録)
これはなかなかのめりこめました。
雪密室が自分ではイマイチでちょっと遠のいていましたがこれは一気読み。
毎回作風変える方でしょうか。読破三作目ですが一番好み。

No.24 6点 スパイラルライフ
(2012/02/05 21:22登録)
誘拐、身代金受け渡しのミステリ。
家族のてっな悲劇っぷりあっての作品で
別の方が仰るように一本筋が通っています。


少しネタバレ

ベタな犯人ですが、だからこそ存在感薄い扱いで感情移入はしづらく、そこは減点。

No.23 9点 蟷螂の斧
(2011/11/15 08:55登録)
今まで読んだ誘拐ミステリーで一番よかった。(「大誘拐」(天藤真氏)はミステリーの範疇外としているが・・・)登場人物のほとんどが犯人ではないかと思わせるミスリードもうまい。心理描写は「頼子のために」を彷彿させ、物語の展開もハードボイルド的で一気に読んでしまった。非常に印象に残る一冊となりそうです。(*追加~この書評当時はミステリーを狭義の意味で捉えていました(笑)。このサイトでジャンル別が導入されてからは、ミステリーを広義で捉えるようになりました。)

No.22 8点 toyotama
(2010/10/05 14:48登録)
どう考えても可哀想なのは子供たち。それから冨沢耕一かなぁ。
動機は勘違いな復讐なんですが、自分の血が繋がっていないとはいえ、子供を殺した犯人は憎むべき存在にもかかわらず、書き方は冨沢路子が一番の悪者のように書かれてましたねー。
これで恨まれたら、看護士やってらんねぇなー。

No.21 7点 E-BANKER
(2010/08/31 22:44登録)
法月綸太郎シリーズ。
「二の悲劇」とのセット作品ですが、物語のラストに「一」の本当の意味が分かる仕掛け・・・(その辺り、本家の「XYZ」を意識してるんですね)
本作、特に中盤以降は「ミスリード」の連続で読者を欺き続けます。そして、裏の裏が真相かと思いきや、さらなる仕掛けが炸裂!
というわけで、なかなか痺れるプロットですし、他作品のようないらないサイドストーリーや回り道がない点でも良作といえるでしょう。
ただ、「あとがき」で作者が触れているとおり、先行作品の影響をまあまあ受けている部分でやや割引。
余談ですが、本作のリンタローはなかなかカッコいいですね。

No.20 6点 simo10
(2010/07/04 22:28登録)
-ネタばれ含みます-

シリーズ四作目にして初の誘拐ミステリです。
探偵法月綸太郎視点ではなく、被害者の父親視点で描かれているため、緊迫感が伝わってきます。
密室トリックのほうはイマイチでしたが、真犯人はある意味ベタだったのが逆に意外でした。
この真犯人の存在によって、悲劇的な結末ではあったのですが、物語に一本芯が通ったような気がします。
「頼子~」に続き、非常に読み易いです。

No.19 6点 frontsan
(2009/12/14 10:59登録)
本格推理小説とハードボイルドを混ぜ合わせたらこんな感じになるという作品。主人公は探偵にしないと、中途半端なハードボイルドになってしまう。原寮というよりは、藤原伊織の作品に似ていると思った。いっそのこと、新しい探偵キャラをつくってシリーズ化すればもっと面白くなるのにと思う。

No.18 5点 E
(2009/11/27 22:55登録)
確かに悲劇です、子供が・・・・・

No.17 7点 makomako
(2008/12/15 22:28登録)
この本の評価は私にとっては難しい。プロットは良く考えられているし、過去の名作をストーリーの中にちりばめてあるのも推理小説好みのものにとって楽しい。しかし主人公があまりに自分を責めすぎてとても陰鬱であるうえに、最後には救いようのない悲劇が訪れる。法月の才能は当時の新本格作者のなかでも秀でたものがあることは認めるのだが、このうじうじと暗い雰囲気はちょっとね。よく出来た小説であると思うが評価はちょっと低め。

No.16 8点 シュウ
(2008/10/14 05:35登録)
「頼子のために」もそうでしたがこの作者の書く悲劇は洒落になりません。後味が悪くてなんか凄いです。
主人公山倉の一人称視点で話が語られますが、まあ自業自得ではあるのですがとにかくこの主人公ろくな目にあいません。
全ての行動が裏目に出てる感じでどんどん悪い方へ向かって行きます。そして最後に救いの無い最悪な悲劇が訪れるのですが、
これが綸太郎視点だとしたらこれほどの緊迫感は生まれなかっただろうと思います。
それにしても自分としてはあの人が犯人だとは思いもよらなかったんだけどそんなに意外性無いかなあ。

No.15 7点 いけお
(2008/10/13 00:58登録)
トリックや犯人の意外性は並だが展開の良さでフォローされている。
ハードボイルド感とのバランスも良くて夢中になった。

No.14 9点 マニア
(2008/09/29 01:50登録)
法月綸太郎作品のマイ・ベスト!また、誘拐ものとしても屈指の傑作だと思う。
退屈せずに、貢を捲る手が止まらず、貪るように読んだことを覚えている。

まず、物語全編を通して途切れることのない緊張感がハードボイルド調で描かれているのが渋い!また、哀れな主人公山倉の心理描写も真に迫って面白い。プロットも瑕疵無く、終盤の二転三転する展開も納得できた。

しかし、結末は救いようのない悲劇・・・。まぁ、山倉の自業自得だね。
主要な登場人物全員が不幸になるという徹底的な悲劇!!

No.13 9点 こう
(2008/07/03 00:14登録)
 ありきたりですが長編ではこれと頼子のためにが個人的には今でもベストです。発端がマクベインのキングの身代金の様に間違った誘拐事件の様にはじまり、そこから展開してゆくストーリーは十分楽しめた覚えがあります。ただ作風から仕方ないのかもしれませんが、法月綸太郎はじめ犯人、あるいは他の登場人物もストーリー、トリックのために配置されているだけでキャラクターに深みがない印象があります。他作品もそうですがトリックは好きでも登場人物に感情移入できない作品です。
 またやはりパトリッククエンティンの某作品とテーマが非常に似ているのも少し気になります。

No.12 8点 おしょわ
(2008/05/05 22:50登録)
結構面白かったです。もうちょっと評価高くても良いんじゃないでしょうか。

No.11 7点 Tetchy
(2008/02/19 23:55登録)
ロスマク風悲劇は大好きなのでストーリーは好き。しかし、やはりこういう一種ハードボイルド的趣向の作品に密室殺人は合わない。
意外な犯人も『誰彼』同様、途中で興味を失ってしまった。

No.10 8点 vivi
(2007/06/14 02:30登録)
これは綸太郎視点ではないのですが、
その辺が非常に感情移入できましたね。
「悲劇」なんですけど、話の流れに説得力がありました。
綸太郎探偵、見事な活躍・・・と言いたいけど、遅いよ!(涙)
法月警視。ちゃんと息子に相談してください(^^;

No.9 5点 如月雪也
(2005/06/05 08:54登録)
う〜ん。誘拐ものですね。物足りない〜。

No.8 8点 myk
(2004/11/21 17:34登録)
息をもつかせぬ展開で読者を魅了する。本格というよりもサスペンス的色彩が強いが。。。

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