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ミステリの祭典

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高山殺人行1/2の女

作家 島田荘司
出版日1985年03月
平均点5.55点
書評数11人

No.11 6点 まさむね
(2024/07/21 16:32登録)
 作者曰く「トラベル・ミステリーというと、100パーセント鉄道を使う推理小説をさすのはなぜだろうといつも考える」、「車好きの僕は、以前からこのことが不満だった」…。なるほど。そこで車(ドライブ)を用いた作品が誕生したわけですね。確かに、疾走感はありました。
 一方、途中で事件の大枠に気付く方が多いような気がしますね。主人公の女性の行動にも大いに疑問を感じます。勿論、楽しく読ませてもらったのですがね。

No.10 7点 虫暮部
(2023/08/31 12:24登録)
 自動車やファッションのネタはピンと来なかったが、次第に泥沼化して行くサスペンスには引き込まれた。愛らしくない間抜けな人物を一人称でこれだけ書けるのはなかなかなもの。
 細かいことだが、ミステリ界には強引な聞き間違いが多いけれど、靴屋の発言を取り違える部分は自然で上手いと思う。

 しかし真相は……そんなことで(別れるでなく)殺そうとするか? バイカーも何故ああまでしつこくした? 隠されたホワイがあれば良かったのだが。

No.9 6点 斎藤警部
(2015/12/01 12:28登録)
列車でも船でもなく自動車で動くトラベルミステリー。所謂アリバイ物とは違う。
良い意味でちょィと小味な、中篇の味がするサスペンス長篇。
重厚濃密な作品の間に、贅沢な息抜きが愉しめます。
運転するのは一人のハクいスケ。。

No.8 6点 谷山
(2014/08/29 05:28登録)
確かに真相は分かりやすかったですが、サスペンスものとしては充分楽しめました。
ただ結構強引な部分も多く、特に個人的にこの作品内で一番の謎だった「20分間ずっと信号が赤」の謎が解けてないところが不満でした。ちゃんと時計を見て20分って言ってるから「20分にも感じるくらい長く感じた」て訳じゃないしなあ。

No.7 5点 蟷螂の斧
(2013/02/16 12:07登録)
(タイトル・女⑯)スピード感もあり、一気読みできました。著者の車に対する愛着が感じられる一冊でした。サスペンスものなので、真相云々はさておき、エピローグと題名がミソなのでしょう。

No.6 4点 E-BANKER
(2010/10/27 23:17登録)
光文社の分数シリーズとしては、唯一吉敷刑事(当時)が登場しない作品。
ジャンル的には本格物ではなく、サスペンスですね。
作者のあとがきにもありますが、トラベルミステリー=鉄道という暗黙の了解を打ち破るべく、「ドライブミステリー」なるものに挑戦したのが本書とのことです。
ただ、サスペンスとしてもやや陳腐な内容で、主人公の女性が勝手に怯えているという印象が強く残るだけになってます。
ドライブ途中で起こる数々の不可解な現象が、一応ラストですべて説明付けられていますが、あまり感心はしませんね。
というわけで、ちょっと”やっつけ感”の残る小品という評価に落ち着いてしまいます。
車マニアの作者らしく、そっち方面の薀蓄が出てくるところだけが良かった。

No.5 5点 seiryuu
(2010/09/13 13:43登録)
途中から結末が読めるけれどスピード感があって面白かった。

No.4 5点 spam-musubi
(2010/05/29 21:57登録)
探偵役不在。それ以前に殺人が起こらないミステリー。
一本道で途中だれたが、解決編の小気味よさはまずまず。

トラベルミステリ=鉄道、という状況に
一石を投じた、という意味あいは大きいと思うが、
本格ミステリとしてみたときにはいまいち。

No.3 6点 E
(2009/09/13 14:36登録)
文庫本としてかなり薄い作品。
内容はスピード感があってあっという間に読みきりました。
最後がやや強引な部分も・・・;

No.2 6点 測量ボ-イ
(2009/05/22 21:32登録)
島田氏初期の作品で、車でのドライブを主眼としたトラ
ベルミステリ(?)です。
事件の真相は、この鈍い僕でもさすがにあらかた見抜け
ましたが、そこそこは楽しめました。

No.1 5点 Tetchy
(2007/12/18 19:00登録)
気軽に読める分、深みにかけますな。
真相はすぐに判ったし。
道中で遭うオートバイ乗りが、かなり活躍するのだが、これも島田氏のロマンティック志向ゆえか。

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