皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
spam-musubiさん |
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平均点: 5.70点 | 書評数: 192件 |
No.92 | 7点 | 悪魔が来りて笛を吹く- 横溝正史 | 2009/02/23 15:02 |
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Who done itは途中で終わり、Why done itも提示しておきながら
実はもう一段深いWhyが待ち構えていた。 あの謎解きは、小説(文章)としては反則といえば反則だろう(映像ならまだしも・・・)が、 大胆かつ個性的な謎解きにはついつい点数が甘くなってしまう(例:斜め屋敷の犯罪) 一瞬拍子抜けした分、衝撃が大きかったのはいいけれど、 あまりにインモラルな分、後味はあんまり良くないですね。 |
No.91 | 6点 | 獄門島- 横溝正史 | 2009/02/04 10:56 |
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横溝正史の王道をいく、因習に囚われた瀬戸内の小島で起こる
連続殺人事件。ぐいぐい引き込まれる展開はさすがだが、 途中からうっすらと犯人を読者に暗示し始め、その疑いが だんだんと濃くなっていき、最後は「やっぱり」という展開自体は 興奮度が今ひとつ(どんでん返しがあればいいというものではないが…)。 誰が狙われているのか分かりきってるんだから最後の一人くらい 常時見張りを付けたほうがよかったのではないか、 犯人のフェアプレイ精神は偉いとは思うが、普通そんなことしないだろ、とも思うなど、 細部に疑問も残ってしまった。 |
No.90 | 7点 | 仮面舞踏会- 横溝正史 | 2009/01/30 18:07 |
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作者特有のおどろおどろしい世界とはまた違った雰囲気で…
と思っていたら、グリーン上の出来事に心底驚いた。 晩年の作だが、最終盤のスピード感はさすが。一気に読まされた。 |
No.89 | 9点 | 八つ墓村- 横溝正史 | 2009/01/23 09:31 |
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ふと思い立って20年ぶりに再読。
昔は気付かなかったが、この人の文章はものすごく読みやすいですね。 何十年も前に書かれたとはとても思えない。 また、ヒロインといえる女性3人は本当に魅力的。 ・はきはきした姉御肌 ・おっとりした年上のツンデレ ・一途な妹的存在 とまぁ実に今風な「萌え要素」満載な感じで、読んでて笑ってしまいました。 ストーリーも起伏に富み、平易な文章もあってアッと言う間に読了。 推理小説としてはイマイチ、これではホラー、といった方もいらっしゃいますが、 そういった狭い枠に収まらない、単純に娯楽作品として超一級の作品だと思います。 最後が明るいハッピーエンドなのもいい! ただ1点、金田一がまるっきり活躍しなかったのが残念ですが。 あれだけの大量殺人の後で「最初から犯人の目星はついていた」ってお前… |
No.88 | 6点 | 半落ち- 横山秀夫 | 2008/11/21 19:43 |
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読みやすく、かつ軽くない文章。全編を貫く緊迫感。相変わらず面白いです。
犯人が自殺しなかった理由が最大の焦点ですが、うーん…、どこまで納得できるかは微妙。 あれなら、「歌舞伎町へ行って、もう思い残すことはなくなった」というほうがスッキリするような… (それじゃあこの話は成り立たないんですけど)。 また、最後に志木がどうやって真相にたどり着いたのかがわからず、気になりました。 |
No.87 | 5点 | 姑獲鳥の夏- 京極夏彦 | 2008/11/19 08:38 |
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全体の流れはよく、引き込まれながら読むことができました。
ぎりぎりまで、「オカルトを肯定するのか?それでミステリになるのか?」 と疑問を持って読みましたが、一応ミステリとして解決。 ただ、個人的な好みの問題かもしれませんが、 多重人格などの要素を謎解きに組み入れるのはどうにも好きになれません。 「犯人は病気でした」っていうのは反則。あくまで理性的に、 目的意識を持って犯行に及んで欲しい(笑)。 また、関口という人物の視点で文章が書かれていますが、この人自身も 精神不安定なところがあり、感情移入すべき人物が見つからなかった。 京極は初めて読んだのですが、この先どうしようか微妙なところ… |
No.86 | 3点 | なつこ、孤島に囚われ。- 西澤保彦 | 2008/10/30 14:02 |
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表紙・字の大きさ・薄さなどから、ジュヴナイルなのかと勘違いw。
寡聞にして、森奈津子という作家を知らなかったので 何が面白いのかさっぱりわからないまま終わってしまった… |
No.85 | 5点 | ストレート・チェイサー- 西澤保彦 | 2008/10/28 15:33 |
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これ、ずるいですね。
例えば普通の推理小説作家の本だったら、魔法のメガネ、なんてありえない、 という前提で推理するし(そう明示していなくても)、 この作者の本でも明らかにSF設定なら「本物かも」と思うんですけど、 途中までは「西澤なのに非SF」と思わせておきながら、最後の最後で やっぱSFだったとは…orz もう一つ思ったこと。 「こいつ、絶対覗きしてるだろ~」 |
No.84 | 5点 | 倒錯のロンド- 折原一 | 2008/09/16 17:18 |
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読みやすい文章。出張の新幹線、行きに読み始め、帰りの途中で読了。
最後の目が回るようなどんでん返しの連続には確かに驚かされたが、 「二重人格」「狂人」といった落ちというのはあまり好ましくないのでは…。 推理小説らしいカタルシスも無く、少々期待はずれ。 |
No.83 | 4点 | 水底の殺意- 折原一 | 2008/09/12 14:37 |
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この作者の本を初めて読みました。
展開はスピーディでなかなか面白いですが、 魅力的なキャラクターが1人もいない点、 動機に納得がいかない点等々、すっきりしません。 2作目を読むかどうか思案中。 |
No.82 | 8点 | 依存- 西澤保彦 | 2008/08/22 10:25 |
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ルルちゃんのストーカー事件も、お婆さんの幽霊も、ケイコちゃん連続誘拐事件も、
全ては最後の対決場面への前振りだったんですね。 タックの過去清算編として非常に面白いですが、シリーズものの常として、 これ以前のシリーズ本を読んでいないと辛いと思います。 自己防衛のための記憶の改竄って、現実にも当たり前のようにあるんですよね。 |
No.81 | 7点 | 異邦人- 西澤保彦 | 2008/08/18 10:01 |
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例によってのSFトリックだが、推理がメインというより、
家族の葛藤とぶつかり合い、そして数十年後(主観的に)の タイムトラベルを通しての相互理解が主題といった趣き。 ともすれば複雑怪奇になりがちなタイムパラドックスの 関係性もすっきりと仕上がっており、非常に読みやすく 面白かった。 |
No.80 | 8点 | 黄金色の祈り- 西澤保彦 | 2008/08/11 13:50 |
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恥ずかしいほどの自意識過剰→勘違い→自己嫌悪の無間地獄。
あまりの痛々しさに、「何これ?オレの自伝?」と思ってしまった。 男子中高生なんて、バカで単純で、自意識過剰で、自己評価は高くて、 どうしようもない生き物である、ということを久しぶりに思い出した。 この主人公、大好きだ。 女性はこの主人公には感情移入できないのではないかなぁ… ※2011/4/24再読 この主人公は、エンディングの段階でも何も進歩していないと思う。そーいうヤツだ。 教子さんのラストのセリフに対しても、「ラッキー。やっぱりオレっていけてるのか」 くらい思ってそう。教子さん、甘やかさないほうがいいよ、ホントに。 |
No.79 | 7点 | 方舟は冬の国へ- 西澤保彦 | 2008/07/28 11:26 |
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一直線に話しが進むのでわかりやすい。
本格では全然なく、むしろ切ない恋物語?? 思ったより感情移入できて楽しめました。 たまにはこういうのもいいかな。 |
No.78 | 4点 | ペルシャ猫の謎- 有栖川有栖 | 2008/07/28 11:23 |
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表題作…心理学的オチで片付けるとは…
暗号を撒く男…モヤットボールを投げたくなる 悲劇的…火村が無神論者だということはよくわかった 赤い帽子…「推理」じゃないですよ…といいながら この作品だけは面白かった。こういうのがあると、 今後の作品に森下刑事が出てきたときに見る目が 変わりますね。 全体的に「モヤット」って感じでした。 |
No.77 | 4点 | 冷たい密室と博士たち- 森博嗣 | 2008/07/19 12:28 |
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前半の(物語と無関係な)科学用語のオンパレードが、理解できないものとしては
非常に読みづらい。結果、読むのに時間がかかる。 殺人未遂がおきた部屋の隣室を、「鍵がかかっている」という理由で 警察が調べもしない、などということがありうるだろうか、 という疑問を持ってしまった。 |
No.76 | 7点 | 彼女が死んだ夜- 西澤保彦 | 2008/07/17 19:56 |
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麦酒の家の原型?とも思える、数少ない情報から仮説を
出しては消しての繰り返しは小気味よく、エピローグの 手前までは非常にすっきりした気分でした。 個人的にはエピローグは不要だったように思う。 |
No.75 | 6点 | すべてがFになる- 森博嗣 | 2008/07/03 18:45 |
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いい意味で理屈っぽい、というか全て理詰めで
考えようとする展開自体は快い。また、他の作者の 作品と混同しようがないほどの個性的な展開も魅力的。 主人公2人にどうにも魅力を感じないのが難点。 |
No.74 | 2点 | ファンタズム- 西澤保彦 | 2008/06/26 08:41 |
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途中の展開は決してつまらなくないけど、この結末は一体…
推理小説でもなければSFでもないし、何のカタルシスも無い。 こんなに時間を無駄にしたのは久しぶり。 |
No.73 | 7点 | 夢幻巡礼- 西澤保彦 | 2008/06/19 10:52 |
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この本自体は非常に面白かった。
が、一体作者はこのシリーズをどうしたいのかが わからないのですっきりしない。 最終話への伏線とのことだが、最後がハッピーエンドに なるとは言うものの、そこへ至るストーリーがサイコパスとの 戦いなのだとしたら、嗣子萌えしてる自分としては なんだかなぁ~という感じですが。 |