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レッドキングさん
平均点: 5.28点 書評数: 935件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.535 6点 ヴードゥーの悪魔- ジョン・ディクスン・カー 2022/01/27 07:34
米国南部・・黒人奴隷、ラテン混血、カトリック+呪術のヴードゥー信仰・・非WASP光景に彩られる世界、エドガー・アラン・ポー没後にしてリンカーン南北戦争前という不思議な時代が舞台。フォークナーや映画「エンゼル・ハート」の匂いたつ南部臭はないが、消失トリックと墜落殺人トリックと呪術幻影が・・両トリックに関連性なく幻影効果も薄味なのが残念だが・・付いている。

No.534 5点 火よ燃えろ!- ジョン・ディクスン・カー 2022/01/25 19:15
これまた活劇シーン絶品で点数オマケ。カーには「燃えよ炎!」てなカッコ良い土方歳三トリップ物を希望したい。
< 以下、露骨なネタバレ >
「座頭市」仕込み杖進化系の仕込み銃トリック。(「コブラ」のサイコガンて「百鬼丸」仕込み義手の進化系だよね。)

No.533 6点 ビロードの悪魔- ジョン・ディクスン・カー 2022/01/20 20:46
王党派・清教徒派・カトリックが三つ巴に絡み、やがてトーリー党(保守)vsホイッグ党(ややリベラル)二大政党制が形作られる近代英国。とかく「保守=悪玉」vs「ホイッグ=善玉」風な進歩史観に反し、カーは明らかに王党派系びいき。
悪魔との契約で、泥とホコリと下水悪臭まみれで、入浴と歯磨き習慣が無い(それキツイ)17世紀ロンドンへタイムスリップした主人公。美貌の妻と愛人、同志と使用人達と政敵を巻き込んだ歴史サスペンスがワクワク展開したあげくに、驚きのミステリエンドへ。エロとチャンバラ(実はカーが一番精彩放つのって、この類では)と毒入トリックと、おまけに17世紀英国グルメ(!)描写までもが豊富な、魅惑の一篇。

No.532 2点 霧の国- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/16 18:43
ひねたジャリだった頃、幼稚園の友達に向かって「サンタなんていないんだぞ」とケイモウした。
怪獣マニアだったガキの頃、「怪獣なんていないんだ」としたり顔した叔父を、「あたり前じゃん」と内心軽蔑した。
高校生の夏合宿の夜、「コックリさん」始めた連中を茶化したら、「おい!そういう態度は恐ろしい現象を招くぞ!」とやられ、「え! こ、こいつらマジだ・・」って内心驚愕した。

No.531 3点 毒ガス帯- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/15 17:15
チャレンジャー教授シリーズ第2~4弾。
 「毒ガス帯」 有毒エーテル通過による全生物絶滅・・からのどんでん返し。
 「地球の悲鳴」 地球巨大ウニ(!)説。これ元ネタに膨大な大ぶろしきSF展開ができるんじゃない?
 「分解機」 これ元ネタに「ハエ男」展開が可能なんだな・・・
何かSFらしくなっちゃって「失われた世界」お伽噺感が薄まっちゃったな。いずれにしても、「実はとんでもトリックによる幻影だった」ならばミステリだったんだけどね。

No.530 6点 失われた世界- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/14 00:26
今は亡きネバーランド・・断崖によって外界から隔絶された世界・・の素晴らしきお伽噺。ミステリではない・・ちょびっと記号地図トリックもある・・が、面白かったから、これまた点数大オマケ。
※ただ、「進撃の巨人」て少年漫画もそうだが、壁等によって隔絶された世界観に飛行手段が描かれてしまうと、少し緊張感が弛緩してしまう。それが飛行船であれ翼手竜であれ。(だって外界に出られるじゃん、プテロダクティルス)

No.529 6点 北極星号の船長- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/09 22:56
怪獣・怪奇・ファンタジー・サスペンス・・「ウルトラQ」「怪奇大作戦」元祖筋。ミステリではない・・半ミステリどころかアンチミステリとさえ言える・・怪獣ものはポー「スフィンクス」解決でこそミステリとなる・・が、面白いからいいや。あと、怪獣出てこない「寄生体」とかのホラーサスペンス具合もなかなかで、点数、おおまけにオマケ。

No.528 4点 ドイル傑作集Ⅲ 恐怖編- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/08 16:37
「新しい地下墓地」 ローマ地下遺跡の迷路を舞台にした、二人の考古学者の恐怖の復讐譚(さぞや恐かったろう)
「サノクス婦人の場合」 乱歩の「踊る一寸法師」にも通ずる戦慄の復讐劇(痛くてイタい!)
「ブラジル猫」 「技師の親指」風味の危機一髪スリラー(あれを「猫」とは!)
※「大空の恐怖」「革の漏斗」「青の洞窟の恐怖」三作については「北極星号の船長」にあるので割愛。

No.527 4点 ドイル傑作集Ⅱ 海洋奇談編- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/07 11:43
「縞のある衣類箱」 無人の漂流船に残された死体と謎の箱。新しい船でも同様な殺人が起きて・・(ミステリしてる)
「ジェランドの航海」 幕末日本が舞台だが「幕府=トーリー党、維新=ホイッグ党」って・・(ミステリとは言えん)
「ジェ・ハバカク・ジェフスンの遺書」 黒人伝承の「黒石」をめぐる航海冒険譚。(ミステリと言ってもいいかな)
「あの四角い箱」 疑惑の箱をめぐる船上サスペンスのオチは・・てっきり通信機器(外れとは言えず)の類かと・・
※その他、「北極星号の船長 」「樽工場の怪」の二作は別本に収録あるので割愛。

No.526 5点 ドイル傑作集1 ミステリー編- アーサー・コナン・ドイル 2022/01/06 23:15
ホームズ抜きのドイル短編ミステリ集で、ほぼ全部が「ちょっといい話」オチエンディング。
  「消えた臨時急行」 駅間走行中に消失した列車。そのトリックは・・
  「甲虫採集家」 ”甲虫マニアにして医師”が採用条件の募集に応募した青年。「赤毛連盟」の直球(捻りなし)版。
  「複数の時計を付けた男」 走行中の列車から消失した三人の男女と、出現した射殺死体・・
  「漆(ジャパンed!)の箱」 旧家に君臨する峻厳なやもめ主人。禁断の部屋から漏れて来る謎の女の声・・
  「ハダ(ハラでなく)黒い医師」 不利な状況証拠で医師殺害の被告となった兄を助けるべく妹の弁護は・・
  「ユダヤの胸当」 宝石はなぜ盗まれない?のミステリ。
  「悪夢の部屋」 男女三人の緊迫サスペンスからの・・(まあ、コントやね)
  「五十年後」 運命に翻弄された若き善男善女の五十年後の奇跡。

No.525 6点 シャーロック・ホームズの事件簿- アーサー・コナン・ドイル 2021/12/30 20:33
「高名な依頼人」 人殺しの過去さえなければ、あまりにも残酷な、と言える報いを賜る色事師。
「白面の兵士」 ホームズ一人称叙述。「ワトスンの結婚という自分勝手(!)な行為のせいで、私は独りぼっち・・」
「マザリンの石」 ホームズ必殺技の変装、女装レベルに高まり・・何で三人称叙述と思ったら、このトリック。
「三破風館」 過去の恋文が足枷になるってパターン多いな。百年昔とは言え、有色人種への偏見醜悪描写が露骨で・
「サセックスの吸血鬼」 口元を赤く染めて、赤子の首から血をすする若き母親のWhy
「三人のガリデブ」 日本語の「がり」と「でぶ」でなく「ガリデブ」・・これまた「赤毛連盟」タイトバージョン。
「ソア橋の怪」 ○○と見せかけた✕✕・・「本陣殺人事件」「そして誰もいなくなった」etc.・・
「這う男」 意表突くトリックがあるのかと期待させて・・プチ「ドクターモロー」原始SF・・ま、これはこれで・・
「ライオンのたてがみ」 「まだらの紐が・・」でなく「ライオンのたてがみが・・」の岸壁密室殺人。
「ベールの下宿人」 ベールで顔を隠した「人三化七」異相婦人の過去とは・・・
「ショスコム・オールド・プレイス」 絵に描いた様な悪役横暴夫にかかる、絵に描いた様な容疑の真相・・・
「隠居した絵具屋」 絵に描いた様にみじめな寝取られ亭主が被った、絵に描いた様な哀れな被害の真相・・・

 て、ことで、私的シャーロック・ホームズ(コナン・ドイルでなく)ベスト10(12)
        第一位:「唇の捩れた男」
        第二位:「踊る人形」
        第三位:「まだらの紐」 
        第四位:「恐怖の谷」
        第五位:「ライオンのたてがみ」
        第六位:「ブルース=パーディントン設計書」
        第七位:「シルバーブレイズ号」
        第八位:「正体の場合」
        第九位:「赤毛連盟」
        第十位:「六体のナポレオン像」
        同十位:「フランシス・カーファクス婦人の失踪」
        同十位:「サセックスの吸血鬼」

No.524 6点 シャーロック・ホームズ最後の挨拶- アーサー・コナン・ドイル 2021/12/25 12:39
「ウィステリア荘」 「赤毛連盟」タイト版を利用して企図される悪漢成敗と歴史奇譚。
「ボール紙箱」 婦人に送付された男女の片耳、滾るような愛憎譚の真相は・・・
「赤い輪」 「赤毛連盟」タイト版「ウィステリア荘」の更にタイトな導入から展開する悪漢成敗劇。
「ブルース=パーディントン設計書」 死体移動トリックと国際スパイ活劇の見事な結合。
「瀕死の探偵」 凶悪犯罪者達の写真をアイドル写真か聖画のように壁に飾るホームズ。
「フランシス・カーファクス婦人の失踪」 失踪した貴婦人、閉じ込められたはずの棺には別の屍体が・・・
「悪魔の足」 同室の兄妹3人が発狂・変死し、更に4人目も・・さすがのコカイン愛好ホームズでも・・・
「最後の挨拶」 ワトスンに向けたホームズ最後の謝辞は、世界大戦という一つの時代の終わりと始まりを予感する
        暗く情熱的な覚悟であった。
       「風が吹き始めたね、ワトスン・・・ 身を切るような冷たい風だよ・・・」

No.523 6点 シャーロック・ホームズの帰還- アーサー・コナン・ドイル 2021/12/22 09:25
「空き家」 ホームズ復活! お、密室殺人・・ではなかった。What is「バリツ」?
「ノーウッドの建築家」 「モリアーティ亡きあとのロンドンは全くつまらない・・」ホームズ本音をつぶやく。
「踊る人形」 暗号物で、密室殺人で、カー「三つの銃弾」原型で・・ドイルのオリジナルなのかな、この暗号。
「孤独な自転車乗り」 「タイピストに精神的な深みはない」・・ホームズ、職業差別発言!
「プライオリ・スクール」 「ぼくは貧乏人でして」・・出せる奴からは貰うべきだよな、報酬。
「ブラック・ピーター」 手撃ち銛で串刺しにされた元船長。現場状況と遺留品からのWhoロジック。
「C.A.ミルヴァートン」 The Bad(モリアーティ)でなくThe Ugly(卑劣漢)相手のホームズワトスン冒険活劇。
「六体のナポレオン像」 「五粒のオレンジ種」連想させて中身は「青い・」、島荘「切り裂きジャック」原型でもあり
「三人の学生」 この時代はまだこんな犯人像で読者を・・やめとこ、背丈のロジックを買おう。
「金縁の鼻眼鏡」 メガネのロジックは見事。もうひとねじりあれば「顔のねじれた女」とかで傑作だったかも。
「失踪したラグビー選手」 普通は探偵の仕事って、こういった行方不明探しだよなあ、今も昔も。
「アビー農園」 普通の強盗殺人と聞いたとたんに興味を失うとは・・いかにもホームズらしく。
「第二の血痕」 国際的危機に至る紛失した手紙を取り戻す痛快な締め。養蜂家ホームズの作る蜂蜜、旨そうだな。

No.522 6点 シャーロック・ホームズの回想- アーサー・コナン・ドイル 2021/12/17 19:45
「シルバーブレイズ号」 失踪した名馬と惨殺された調教師、夕食マトンカレーと吠えなかった番犬・・連結いかに
「黄色い顔」 誰もが連想するレベルのホームズ推測を、半歩捻ったハッピーエンディングないい話
「株式仲買の店員」 「赤毛連盟」怪盗より、アイデアで1/3、演技力で1/4、覚悟で1/2レベルダウンした悪漢達
「グロリアスコット号」 文字通りホームズのメモリーにして最初の事件。ドイル十八番の後半歴史奇譚
「マズグレイヴ家の儀式」 これまたホームズのメモリーにして青年ホームズ第三の事件・・で、ドイル版「黄金虫」
「ライゲートの旦那衆」 本人の言が真ならば、死体から証拠を奪った者はその本人しかなく・・鮮やかなロジック
「曲がった男」 怪人の連れた珍獣を活かしたトリックでもあれば・・もっとミステリしてたかもしれない歴史奇譚
「居住患者」 密室トリックもどきでも施された現場だったら・・もっとミステリになっていたかもしれない復讐譚
「ギリシア語通訳」 ホームズって、フランス人クォーターなのね。弟以上に出来よく恰幅もいい兄貴・・
「海軍条約」 見取図あるんだから、もう少し絡めてほしく・・あんちゃん官僚なんだから、話に絡めてほしく
「最後の事件」 モリアーティ・・ホームズワトスンに並ぶシリーズ三大スーパースター・・登場!にして即退場

※この第二短編集には、少々オマケ加点。

No.521 8点 シャーロック・ホームズの冒険- アーサー・コナン・ドイル 2021/12/13 19:09
「ボヘミアの醜聞」 ・・シャーロック・ホームズにとっては、彼女こそが「女」だった・・
「赤毛連盟」 王族子孫でイートン校オックスフォード大卒の怪盗・・読み返せばなかなかにクールなヤツ・・
「正体の場合」 いや、ヤツはとんでもない物を盗んで行きました・・あなたの、心です。
「ボスコム谷の謎」 圧倒的に不利な状況証拠からの撲殺事件冤罪返し。ただ、足跡残りすぎ。
「五粒のオレンジの種」 窮状青年の救済も復讐も果たせない苦い失敗譚が故に心に残り・・・嗚呼、KKK!
「唇の捩れた男」 乞食三日やったら・・コカインやっても阿片はやらないミック・ジャガーの様なホームズ
「青いルビー」 頭骨の大きさと知性は比例するのか・・七面鳥でなく鵞鳥喰うのかクリスマス。
「まだらの紐」 おお、ヘレン、まだらの紐が・・・で、あいつ、金庫の中で呼吸できたのかな。
「技師の親指」 東西南北いづれでもなければ・・・鮮やかなる場所のトリック。
「高貴な独身者」 やせ我慢の美学とまでは行かず「気高き独身男」、つらいな。
「緑柱石の宝冠」 ホームズ物にようやくのキャラツイスト「不詳の息子」と「健気な姪御」
「黄褐色の橅木立」 笑い話名手のエビス笑い肥満漢にして凶悪漢・・ロイロット医師より怖い。

※歴史的、記念碑的、何より個人的思入れから、点数には相当のオマケ付き。

No.520 5点 悔恨の日- コリン・デクスター 2021/12/09 18:13
デクスター(長編)第十三作にして最終作。モース最後の事件と言うより最後の挨拶。シリーズの最初から最後まで、オックスフォード舞台に展開する「まあ普通」の殺人・行方不明事件。数名の容疑者達の「いかにも」なカット描写断片によるWhoWhyWhatパズルと、ちょっとしたアリバイトリックHow。そして毎回の様に現れる、主役モースも絡んだ中年初老男女の爛熟した性愛・・・何という首尾一貫性。それでも、最後に決めてくれた「確信的無神論者」モースのちょっといい話・・「我がムラの直なる者さに非ず。父は子の為に隠し、子は父の為に隠す。直きことその中に在り」の孔子を地で行く様な・・で、採点には少しオマケ。

    てことで、コリン・デクスター長編全13作の採点修了したので、
    私的デクスター長編ベスト3
           第一位:「死者たちの礼拝」
           第二位:「森を抜ける道」
           第三位:「キドリントンから消えた娘」

追記:おお!「The Re(MORSE)ful Day(=ふたたびモースいっぱいの日)」! すげえな、「雪」さんサンキュウ!

No.519 3点 死はわが隣人- コリン・デクスター 2021/12/03 18:11
デクスター(長編)第十二作。終末にかけてさらに頁分量を増すモース警部シリーズ。オックスフォード大学(university)の一大学(college)の学長(学寮長て言うらしい)の地位を争う二人の教授(研究員て言うらしい)とその妻と関係者達。
一見、大学とは何の関係もない住宅街で起きる連続殺人と、WhoWhyダニットで繋がれて・・その真相は・・・・
もはや、アリバイトリック以外に何の期待もしないデクスターミステリだが、第一殺人のWhyはチョビっとユニーク。

No.518 4点 カインの娘たち- コリン・デクスター 2021/11/27 08:32
デクスター(長編)第十一作。前作から分量長めのモース警部後期シリーズ。ミステリの肝は、相も変わらずのアリバイトリック・・凶器盗難と殺人の時間トリック見事・・だが、小説としては、主役モースと三人の女たち・・余命僅かな女教師、DV被害者妻、屈折した娼婦娘・・の情念劇の方が骨格。元々、たそがれ感あふれるモース警部だが、心身ともさらに深く暗き黄昏へ近づき・・・。

No.517 7点 引き潮の魔女- ジョン・ディクスン・カー 2021/11/21 07:23
ディヴァインやデクスターばかりを読んでると、ディクスンの有難みが良く解る。やはり、本格ミステリには「密室」出てこないと・・・しかも、二つも出て来て嬉しくなっちゃう。特に二つ目のやつ、「白い僧院の殺人」より好きだ。不可能幻影よりも、カーの場合、そのタネ明かしが大好物。

No.516 6点 森を抜ける道- コリン・デクスター 2021/11/18 14:32
デクスター第十作。オックスフォード界隈の森で、異国の娘が行方不明となって一年、娘の殺人を暗喩するかの如き詩が投書される。だが、再捜査に乗り出したモース警部の勘で発見されたのは男の遺骨だった。いったい森で何が起きたのかWhatダニット。入代りトリックにアリバイトリック、相変わらず引出しは乏しいが、何故あえてリュックが放置されたかロジックは見事。前作同様に今回は二つの森の地図が巻頭掲載されるが大した効果は果してない。

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ひとこと
ミステリは戦前の乱歩の様に 子供が親に隠れてコッソリ読むような、恥ずかしい存在でありたい。 ミステリ書きという驚異的な作業に神経を減らし 結果報われることの無いミステリ作家たちに心から崇敬を捧げます。 ...
好きな作家
ジョン・ディクスン・カー  PD・ジェイムズ  トマスH・クック  沼田まほかる
採点傾向
平均点: 5.28点   採点数: 935件
採点の多い作家(TOP10)
アガサ・クリスティー(88)
ジョン・ディクスン・カー(55)
エラリイ・クイーン(51)
F・W・クロフツ(34)
二階堂黎人(30)
アーサー・コナン・ドイル(26)
カーター・ディクスン(25)
トマス・H・クック(23)
ジェフリー・ディーヴァー(22)
麻耶雄嵩(21)