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ミステリ初心者さん
平均点: 6.23点 書評数: 322件

プロフィール高評価と近い人書評おすすめ

No.15 6点 カーテン- アガサ・クリスティー 2021/05/16 20:10
ネタバレをしています。

 たまに読んでいるアガサ・クリスティーを買いました。ポワロ最後の事件だから買ったというわけではなく、単純に高評価だから買いました(笑)。だだ、ポワロ最後の事件だということは知っていました。
 舞台はスタイルズ荘。スタイルズ荘の怪事件をみたのはもう中学生のころなので、大分昔であり(涙)、あまり記憶に残っておりませんでした…。ポワロシリーズものの大半はその時期に読んでおり、もしこのカーテンにそのネタがちりばめられていても、自分にはわからないです…。これはちょっと残念です。

 さて、カーテンですが、個人的にはなかなか読みづらかったです。アガサ・クリスティーなので、文章や構成がうまく、登場人物もすぐに覚えられ、その辺りは苦労しませんでした。しかし、なかなか事件らしい事件が起こらず、ポアロは病が篤く、ヘイスディングズは娘の心配をして、いろいろなことを思ってしまい、ページが進みませんでした。ただ最後まで読むと、一見意味のなさそうな話にもちゃんと伏線が張ってあるところはさすがでした。

 推理小説的には、いろいろな仕掛けや、アガサ・クリスティーらしいドンデン返しも用意してありました。しかし、私にはどれも好みの類ではなかったです。
 ノートンによる殺人教唆? というのですかね? あれはイマイチぐっと来なかったです。もちろん、本全体にちりばめられていた伏線には感心しました。私は、ノートンがただの鈍くて気が利かないやつかと思ってました(笑)。
 次に、ワトソン役犯人についてです。これは大きな驚きであはありましたが、私にはただの事故に思えます(笑)。やはり推理小説は、犯人が殺意を持って殺人を犯してほしいですね。珍しいパターンなのでそこは評価してます。
 最後に探偵犯人ですが、これもそれほど好みではありません。ポワロ最後の事件ということで、メタ読みして、探偵犯人の可能性は頭にありました。しかし、全く論理的にポワロを犯人と指摘することができませんでした(笑)。ポワロ本人の行動もあって、とてもフェアだとは思います。

 最後のページでのポワロの文、"友よ、もうふたりで狩りに出ることはありません。初めての狩りがここでした―そして、最後の狩りもまた…"は非常に感慨深いですね。

No.14 7点 検察側の証人- アガサ・クリスティー 2021/02/06 18:54
ネタバレをしています。

 小学生のとき以来の戯曲ですが、あまり覚えていないため、検察側の証人がほぼ初戯曲となります。この形式の文って、本当に読みやすいですね(笑)。もう全部の小説はこういう形式にしたらいいのに(笑)。発言者の名前が書かれていると混乱しづらいし、発言の文の途中に()で感情や行動などが書かかれているのもいいですね。
 さらに、この作品は法廷モノです。テンポもいいです。
 非常に読みやすい要素が多いですが、もしかしたらアガサ・クリスティーの文のうまさのなせる業なのかもしれません。

 推理小説的には、結局レナードが犯人かそうでないかは論理的には判断がつかないので、犯人当てにはならない(というか登場人物も少なすぎるが(笑))です。アリバイトリックでもありません。しいていうなら、ローマインの真の狙いは何か?というところが考えるポイントでしょうか?
 濃厚さはありませんが、アガサ作品らしいラストのどんでん返しが簡潔に楽しめる作品です。

 しいて嫌いな点を挙げるとしたら、後味が悪いところでしょうか…

No.13 7点 葬儀を終えて- アガサ・クリスティー 2020/09/11 01:27
ネタバレをしています。

 今回は少し読みづらさを感じました。非常に多くの登場人物にくわえ、事件としては地味な(個人的に)展開が続きます。殺された方法を議論するでもなく、登場人物もたいていアリバイがない。みんな金が欲しいので、誰がリチャードを殺したとしても不自然ではない。盛り上がり所がよくわからず、なかなかページが進みません。しかし、もう私はアガサ・クリスティーの術中にはまっていたわけです(笑)。

 ポアロが犯人を明かしたとき、これまであった伏線が見事に回収され、視点が180度変わってみえる快感はアガサ作品特有のすばらしさですね。思えば作品の雰囲気の遺産争い的なもの(家系図なども含めて)も、ミスリードだったわけですね。本当に殺人事件だったのは第2の事件であり、口封じに見せるなんてかなり大胆です。

 以下、不満点。
・犯人の行動は大胆で虚を突かれましたが、かなり賭けなのではないでしょうか? 私もうっすら"誰もコーラを認識できないのでは?"と思いましたが、誰が覚えているかもしれません。いまいち成功するとは思えないのですが。
※追記:コーラに化けた人間が、またその家族の元へ行くのっておかしくないですか(笑)。
・ヒ素入りケーキは結構怪しいと思ってました(笑)。それでも私は犯人から外してしまったわけですが。致死量以下の毒を飲んで容疑者から逃れるという展開は、ミステリにおいてよく見ます。しかし、これも致死量の表現があいまいですよね。せめて、すべて食べたら絶対に死に、半分残したら絶対に死なないぐらい書いてほしいです(実際にはそうではないにしても、ミステリ的ヒントとして(笑))

No.12 6点 五匹の子豚- アガサ・クリスティー 2020/01/31 18:49
ネタバレをしています。2010年に出らたしい新訳版を読みました。

 訳が新しいかつ、アガサ・クリスティーの作品のため、非常に読みやすい文です。途中、展開的に重複した部分もあり、ダレてしまうのですが、それでも読了までに時間はかかりませんでした。

 今回のポアロは、結構昔に起こった事件を再検証する流れです。主に5人の関係者から話を聞き、徐々に事件の全容が明らかになるタイプです。どちらかというと、警察が主人公のミステリのような感じがありました。
 構成だけでなく、話もよく練られていました。事件自体は一見単純に見え、犯人がなにかトリックを使ったというわけではありません。しかし、5人の証言者の、ちょっとした出来事などを細かく検証していき、真相を推理していくポアロは説得力がありました。

 自分はまるで真相にたどり着けませんでした(涙)。物語的にはアンジェラがあからさまに臭く、ちょっと無理をしてカーラという可能性も考えましたが、アガサ・クリスティーの作品でそんな凡庸な結末はありえません(笑)。

 以下、好みではない部分。
・証言があいまいな部分があります。16年前の事件なので忘れていても仕方がないのですが。あとは、勘違いなどもあります(この人の作品はこれが多めですが)。
・様々な偶然が起きすぎていると思います。

 本格推理小説としてではなく、広義でのミステリーとして読めばよい作品だと思います。私はアリバイトリックや犯人当てが好きなので、この作品は好みではありませんでしたが、質が高かったと思います。

No.11 5点 魔術の殺人- アガサ・クリスティー 2019/06/08 15:50
ネタバレをしています。

 少々、読むのに苦労しました(笑)。登場人物の名前がカタカナなのは、いまいち記憶しづらいんですよね。さらに、頭の中で家系図が想像しづらかったです。
 事件が起こったシーンでは、読んだ瞬間嫌な予感がしたんですが、あたってしまいました(笑)。メイントリックはちょっと物足りないと感じますが、アガサ・クリスティーというビッグネームのせいでハードルが上がってしまった感じもあるかもわかりません。
 この作品に限ったことではありませんが、犯人と共犯者以外にもアリバイが無さそうな人物もいました。また、犯人に物的証拠もなさそう(私が理解していないだけならごめんなさい)。

No.10 6点 ねじれた家- アガサ・クリスティー 2019/05/22 22:39
ネタバレをしています。

 自分にとって久々のアガサ・クリスティーです。やはり、非常に読みやすく、あまり時間がかからずに読み終えました。登場人物が個性的で、普段海外ものでは名前を覚えられない私でも読むのが苦になりません。
 ねじれた家の住民ではない、外部の人間である主人公が主観の物語で、主に動機の面で捜査しています。一見、関係がないような文章が読み返してみれば伏線であったり、思わせぶりなキャラクターの反応も真相をしるとまた印象が変わり面白いです。終わってみれば、無駄な点が非常に少ないという感想を持つのは、アガサ作品の共通したところだと思います。

 以下好みではなかった部分。
 他の方もさんざん指摘されていますが、この作品に似た本が存在します。にわかミステリファンの私も、さすがに読んでいました(笑) どうやら、某作品のほうが早く書かれているみたいですね? 同じタブーに挑戦していますが、それを小説として成立させ、より効果的に魅せているのは、某作品のほうが上だと感じました。家族がやや風変りなのも似ているかも?
 動機探しが主なストーリーですが、アリバイトリックや犯人当ての要素が好きなので、少しでも入っていたらもっと好きなのですが、犯人が犯人なので複雑なものはできないんでしょうね…。ブービー・トラップのヒントは面白かったです。

No.9 5点 ポケットにライ麦を- アガサ・クリスティー 2012/08/16 11:11
 自分には、ちょっと長かったです。ラストはちょっと泣けました。泣かなかったけど・・・

No.8 6点 もの言えぬ証人- アガサ・クリスティー 2012/08/16 11:08
 かなり昔に読んだ作品のためか、この作者の作品にしては、内容を思い出すのに苦労しました。

 オリジナリティーはあると思います。

No.7 6点 スタイルズ荘の怪事件- アガサ・クリスティー 2012/08/16 11:05
ネタバレあります。


 犯人が意外でした。話の持って行き方が上手い気がします。この人の作品は、結局忘れてしまったものもありますが、この作品は覚えています。ポアロの行動は良いミスリードで、だまされました。

 薬剤師っぽい作品ですが、すこし専門知識が要るような気がします。そこが少しマイナス。

No.6 7点 ナイルに死す- アガサ・クリスティー 2012/08/16 11:01
 長い! でも面白かったです。 しかし、長い!

 恋愛要素がつよい気がするので、女性にお勧めかも?女性なら苦なく読めるはず(偏見か?)

 犯人は、個人的に、っぽいひとでした。トリックが魅力だと思います。長い割りにワンポイントなトリックだったように記憶してます。

No.5 6点 ABC殺人事件- アガサ・クリスティー 2012/08/16 10:57
 他にすごい作品が多いせいで少し辛めになってしまっているかもしれません。

 読んだ当時は、この作者の作品の中で一番読みやすく、もっと評価が高かったです。ABC順に殺されていくなんて、考えただけでも面白い! ただ、出オチ感もあります。

No.4 8点 オリエント急行の殺人- アガサ・クリスティー 2012/07/28 11:00
ネタバレあります。


 かなり斬新でいい作品だと思いますが、自分だけなのかな?

 友人に、推理小説は読まないが、某アニメっぽいミステリ系ゲーム?が好きという人がいまして、その人にこの作品を薦めましたが。
全員にアリバイがある作品で、アリバイ崩しが魅力の作品だよ っと紹介したら、ならどうせ全員が犯人でしょ?とあっさり当てた上に全く興味がない様子でした。

 現代の人は、全員犯人は、あっさりでる答えですかね? それに、驚かない結末ですかね? 
それに、全員が犯人でないと犯行が成り立たないというところにこの作品は価値があると思いますが…

No.3 7点 三幕の殺人- アガサ・クリスティー 2012/07/27 09:04
 ずっと前に読みました。
 自分は、推理小説においての犯人の殺人動機はどうでもいい派(?)なのですが、この作品の第一の殺人の動機はわりと好きです。頭の体操のような面白さがありました。
犯人の特徴が出ていると思います。

 犯人は、ちょっと分かりやすい? 予想がつきやすいです。

 最後のポアロの皮肉が面白いです。

No.2 10点 アクロイド殺し- アガサ・クリスティー 2012/06/20 10:50
 ネタバレあります

 

 この本を購入したとき、問題作!とかのアオリが書かれた帯がありました。何にも問題じゃありませんでした。 フェアでした。

 後の高評価ミステリはこの作品の発想が元になっているものが多い気がします。さらに、この作品が一番完成度が高いですね。それだけでも10をつけたい。想像オチ、夢オチタイプのネタもこの作品が元だと思う。なんか、蒸気機関の発明みたい。

 そういえば、初めての叙述トリックはこの作品でした。世の中には頭のいい人間がいるものだなぁと感動しました。

 悪い点(気に入らないこと)を上げるなら、叙述トリックのばらし方。途中でバラしてしまっている感があり、それにあわせて犯人もバレます。そういう点では綾辻さんの例の作品のほうが上です。

No.1 8点 そして誰もいなくなった- アガサ・クリスティー 2012/06/20 10:33
ネタバレあります


 この作品が自分の初ミステリでした。これを機にハマったので、大変感謝してます。本を読むのが得意ではない自分でも一瞬で読み終わりました。ただ、古いほうでは訳が古く少しだけ違和感があるため、新訳のかっこいい表紙のほうがお勧めです。
 
 この設定は凄いですね。かなりの作品で嵐の孤島を目にします。登場人物がすべて死ぬのも衝撃。じゃあ犯人は??って感じで…

 今、思い出してみると、犯人当ては難しすぎるかなぁ?と思います。動機もあまりよくないですが、まあ動機はどうでもいいです。

※印象が変わり再評価

ミステリ初心者さん
ひとこと
 有名な作品をちょこちょこ読んだ程度のミステリ初心者です。ほとんど、犯人やどう殺したかを当てることができません。


 高評価・低評価の基準が、前とは少し変わってきました。
 犯人を一人に断定で...
好きな作家
三津田信三 我孫子武丸 綾辻行人 有栖川有栖 鮎川哲也
採点傾向
平均点: 6.23点   採点数: 322件
採点の多い作家(TOP10)
アガサ・クリスティー(15)
三津田信三(14)
歌野晶午(12)
綾辻行人(11)
東川篤哉(10)
鮎川哲也(10)
東野圭吾(9)
エラリイ・クイーン(9)
折原一(8)
西澤保彦(8)