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[ サスペンス ]
絶叫
葉真中顕 出版月: 2014年10月 平均: 6.33点 書評数: 3件

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光文社
2014年10月

光文社
2017年03月

No.3 8点 パンやん 2016/05/08 06:17
降りかかる不幸を自然現象と捉え堕ちていく女の顛末を、二人称、二つの時間軸、証言の数々で立体的に描く手法がお見事。緻密な社会派ミステリーの体から、ピカレスクロマンの様相を呈するうまさもある。このボリューム一気読みの後、第2部◇14に戻りたくなりますぞ…。

No.2 6点 虫暮部 2015/02/25 15:29
 話題になっている社会問題を幾つか上手に組み合わせただけ、という批判をもはや前提としてこういうものを書ける度胸も立派だと感じる最近の私である。
 紋切型の表現が随所に見られるが、文体のオリジナリティとかは端から求めていないからまぁ良いのか。最後の捻りは、仰天という程ではないが上手くはまって納得出来た。二人称の不自然な語り口も、少々強引ながら種が明かされれば腑に落ちた。何より神代という、妙な魅力を持つ鬼畜キャラが最大の収穫。

No.1 5点 メルカトル 2015/01/27 22:18
なんだろう、やはりジャンルとしてはイヤミスだろうな。鈴木陽子という平凡な名前の平凡な女性が、少しずつ少しずつ人生の落とし穴にはまり込んでいく過程を描いた、嫌悪感溢れるミステリ。
大作だが、比較的肩の力の抜けた書きっぷりで、サラッと読める。しかし、年間ベストテンに名を連ねるような作品ではないと思う。それなりの面白さで、それなりの内容だが、特別これと言って特筆すべき点もないし、あっと驚くようなトリックもない。よって、帯にあるような驚愕は味わえないだろう。
それと、詳述は避けるがこの犯罪にはかなり無理があると思う。どう考えても、どこかで真相の一端が発覚するはずだ。そこまで警察も○○もボンクラではないだろう。
全体的にやや冗長で、緊張感に欠けるきらいがあるし、もう少しコンパクトにまとめられなかったものかと思う。どれを取っても、いま一歩な感じで、言ってしまえば残念な作品なのだ。


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葉真中顕
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