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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] プラムアイランド ジョン・コーリーシリーズ |
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ネルソン・デミル | 出版月: 1999年10月 | 平均: 7.50点 | 書評数: 2件 |
文藝春秋 1999年10月 |
文藝春秋 2002年06月 |
No.2 | 7点 | kanamori | 2010/04/18 22:09 |
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ネルソン・デミルにエンタテイメントを求めるのなら、この作品から入るのがいいと思います。間違っても「誓約」や「将軍の娘」から入ってはいけません。これらは、シリアス系で題材もあまり日本人読者向きではないと思うから。
前半の細菌兵器がらみの話から、後半一転して財宝探しの冒険小説になって、個人的にはなかなか好みの物語でした。 主人公の造形も面白い。ウイット溢れる皮肉屋ぽいセリフがポンポン飛び出して、それだけでも楽しめました。 |
No.1 | 8点 | Tetchy | 2010/03/11 21:50 |
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デミルの筆致は今回も絶好調で、その勢いはいささかも衰えも見せない。皮肉屋ジョン・コーリーの斜に構えた態度も『将軍の娘』のブレナーを髣髴とさせる好漢である。
ヒロイン、エマの造形が素晴らしい。このエマの登場で物語に活力が与えられ、彩りが加えられたように思う。 さて、筆致は申し分なく、物語の展開もスピーディーかつ起伏に富んでおり、しかもハリケーンの最中のボート・チェイスシーンもあり、アクションシーンも迫力があり、正に云うところなし、と云いたい所だが実は自分の中ではどうも納得しきれないものがある。 細菌兵器を作り出しているのではないかと噂される研究所プラムアイランドというモチーフを設け、そこに勤める研究所員の殺害で大量殺害できる細菌の国外流出を示唆し、FBI、CIAの介入による妨害もありながら、それらが物語の前半で解決し、後半の早々で実はキャプテン・キッドの宝にあるのだという事件の真相を明かすあたり、デミルの小説作法に疑問がある。 あくまでミステリ小説ではなくエンタテインメント小説の設定で物語を進めるのだ。 まあ、上の不満はデミルだからこその高い要求をしてしまうのだけれども。 |