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[ 本格 ]
黒後家蜘蛛の会1
アイザック・アシモフ 出版月: 1976年12月 平均: 6.21点 書評数: 14件

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東京創元社
1976年12月

東京創元社
1976年12月

東京創元社
2018年04月

No.14 6点 ALFA 2024/01/16 08:47
12編からなる有名連作短編集。
常にメンバー6人、給仕1人の閉じられた空間。提示される「日常の謎」(事件そのものは必ずしも日常的ではないが)。そして謎を解くのはいつも安楽椅子探偵(給仕なので常に立っているが)。

徹底したワンパターンの枠組みで、読者が謎解きをする余地はあまりないが語り口の面白さで楽しめる。
各編ごとに付けられた作者のコメントもいい。

No.13 6点 ◇・・ 2024/01/10 18:55
全て同じ形で書かれた短編で、舞台はいつも数学者や科学者などの専門家6人が集まる黒後家蜘蛛の会という食事会。彼らの楽しみは謎を持ち寄って、それを話題にすることだが、推理を闘わせた後で給仕のヘンリーが真相を言い当てて見せるというお約束のパターン。
当たりも外れもあるが、よくも同じ型で書き続けたものだと感心する。基本的にワンアイデアミステリだが、メンバーがスペシャリストで面白いから、彼らが蘊蓄を傾けて喋るのを聞くだけでも面白い。

No.12 6点 斎藤警部 2021/10/30 07:56
会心の笑い
古典的真相を疑わせて思いっ切り引っ張った挙句、そっちを攻めるのか。。しかもそっちを先にバラす。。よく見りゃ違和感伏線も(際どい所だが)あるんだな。。シリーズの始まりがコレとは、何気な怖さを与えてくれる。

贋物(Phony)のPh
この俯瞰解決の手法、他の不可能犯罪に対しても応用すべきですね。 というかアレか、そこは逆か。

実を言えば
は? 何かの皮肉ですか?(本作だけはちょっといただけない)

↑ 個別コメントは最初の三作で書く気が蒸発しました。。。 と言っても決してつまらないのではなく、いちいち書かなくても本書はもう大丈夫だな、と。(何がもう大丈夫なんだ) 仮に短い推理クイズの形式でプレゼンしたら不発のギャフンで終わりそうなネタを人物描写や蘊蓄披露も豊かな物語世界の中に注ぎ込み、質実な分析と推理とで味のある終結まで持って行く様子にはこのシリーズ独特の沸々とするスリルが宿っており、読みだしたらやめられなくなる、だが単なる中毒性とは違った魅力があります。 各作締めのヘンリーの台詞の、しみじみし過ぎないさり気なさは素晴らしいですね。 必ずしも「日常の謎」ってわけじゃないのもポイントかな。

「解答が出揃いましたところで、ときたまわたくしは、どうやらそうむずかしく考えることはないと見当を付けまして、複雑なところを通り抜けて単純な真実に行き当たることがあるのでございます。」

No.11 6点 蟷螂の斧 2021/09/21 19:54
(東西ミステリーベスト100の66位)
①会心の笑い 8点 あらゆるものを蒐集した男の部屋から何かが盗まれた。男は何が盗まれたか分からない。ウィットと犯人像
②贋物のPh 6点 出来の悪い学生が高得点を取った。カンニングに違いないがその方法は?逆転の発想
③実を言えば 6点 金庫から現金と証券が盗まれた。容疑者は正直者で「現金もしくは証券を盗んでいない」というが・・・
④行け、小さき書物よ 5点 マッチブック(紙マッチ)を利用した情報漏洩?その方法は・・・
⑤日曜の朝早く 9点 必ず朝8時には目が覚めるという画家。日曜日のある日、義弟から電話「いま何時?」「8時過ぎだよ」やがて義弟が彼の家にやってきた.。その頃義弟の家で彼の妻が・・・コーネル・ウールリッチ氏の作品(1948)に似たものがあるが、この手は本作がお初かも
⑥明白な要素 8点 少女が遠く離れたサンフランシスコの火事を細部まで予言した。この事実をどう説明したらよいのか?。一本取られました(笑)
⑦指し示す指 5点 遺産の在りかは指差した書棚のシェイクスピア全集。シェークスピアの言葉にヒント?ミスリード
⑧何国代表? 4点 ミス・コンテスト大会に脅迫状が届いた。誰が狙われているのか?聖書がヒントなので???
⑨ブロードウェーの子守歌 4点 集合住宅でトンカチの音に悩まされている。音の正体は?脱力系かも
⑩ヤンキー・ドゥードゥル都へ行く 4点 情報漏洩の容疑者が歌う鼻歌の意味は?歌詞も知らないので???
⑪不思議な省略 5点 「アリスの不思議な省略」と言い残して。遺産の在りかは?これも「鏡の国のアリス」を知らないと?            
⑫死角 6点 食事の席で機密資料の話を漏らしたため、資料を盗まれた。容疑者はテーブルにいた6人。古典の応用  

No.10 6点 バード 2019/12/04 18:38
設定は好みで、読みやすかった。
全体を通してアシモフの博学ぶりが発揮されているが、その結果こっちの知識が足りずよーわからんという話があり、その点はちと残念。特に書籍や歌などの知識が謎の解明に必要となる暗号系の話は厳しかった。そういった蘊蓄を下らんと吐き捨てるトランブルが私に一番近い感性の登場人物でした(笑)。

総合的にはまずまずなものの、雰囲気が好きなので続きも読みたいと思った。


収録作毎の書評
・会心の笑い(7点)
好調な出だし。盗んだもの云々の謎よりも犯人とヘンリーが結びつく瞬間が面白い。

・贋物(Phony)のPh(7点)
本作を気に入るかどうかは、カンニングの肝が学生でなく教員側にあるという意外性が楽しめるかどうかである。
(この本の書評じゃないが、「スケットダンス」という漫画でこの意外性を用いた話がある。「蜘蛛の会」というタイトルの話も別にあるので、作者は本短編集を読んでるっぽい。)

・実を言えば(7点)
言葉を論理的に扱うのは結構難しいという話。
(真面目な文章を書いているとこのことをいつも痛感します。論理を語る上で、日本語には冠詞が無いのが辛いです。)

・行け、小さき書物よ(6点)
小道具を活かした佳作。この話で一番センスを感じたのはタイトルっすね。

・日曜の朝早く(8点)
シンプルな仕掛けが光るアリバイ工作もの。このしかけは好きですね~。

・明白な要素(7点)
乱歩さんの「赤い部屋」のオチといい本作のオチといい、短編集に一本くらいは有りと思う。長編でやられたら怒ると思いますが・・・。

・指し示す指(5点)
しかけはアホ程シンプルだが、「シェイクスピア」に関する語りがすごい。私は「シェイクスピア」をろくに知らないので退屈でしたが。

・何国代表?(5点)
今度は「聖書」について語る。私は「聖書」もろくに知らないので退屈でしたが。

・ブロードウェイの子守歌(5点)
大工音の正体を探る話。なんとなくパッとしない。

・ヤンキー・ドゥードゥル都へ行く(5点)
歌がわからんとどうしようもないので、この話も好きではない。

・不思議な省略(5点)
これも「鏡の国のアリス」ありきの解決でイマイチ。

・死角(5点)
謎の解決に特別な知識を必要としないという点は他の5点をつけた話より良いと思います。ただし、容疑者を全員リストアップする際にその場にいたウェイターを数え落としますかね?「ブラウン神父の童心」の「見えない男」の書評にも似た内容を書いたが、人が徹底的に現場にいた人物を調べるとなったらそうそう見落とさないでしょ。意識外の人物は、目撃者が問題に対し真剣でない場合のみ有効だと思います。

No.9 6点 nukkam 2016/09/01 11:33
(ネタバレなしです) 安楽椅子探偵ものである「黒後家蜘蛛の会」シリーズは1971年に最初の作品が書かれてから最晩年まで精力的に書き続けられましたが、一つ一つの作品にあとがきを付けていることからもアシモフ自身は相当気に入っていたようです。博学なアシモフらしく文学や化学や言語学などの知識がないと手も足も出ない謎解きの作品も多くて一般読者が真相を見抜くのは難しいかもしれませんが、何よりもメンバー間で繰り広げられるユーモアとウィットに溢れる会話が実に楽しくて肩の力を抜いて読むことができます(クリスティーの「火曜クラブ」(1932年)を連想させます)。1974年発表の第一短編集である本書はいい出来の謎解きが多くて代表作と言えるでしょう。ダイイングメッセージの解釈に無理のない「指し示す指」、逆転の発想が見事な「贋物(Phony)のPh」、伏線が巧妙な「死角」がお勧めです。有名な「明白な要素」は初読時には意外性に驚きましたが、本書よりずっと前に他作家が同様の仕掛けを使っていたのがわかって今ではその感激が薄れてしまいましたが(笑)。

No.8 6点 mini 2014/10/17 09:58
* 日本各地でセアカゴケグモがお騒がせさせていますが

本日17日に創元の単行本で内山純「B(ビリヤード)ハナブサへようこそ」が刊行される、第24回鮎川哲也賞受賞作である、東京創元社主催の鮎川賞だから創元から出るのは当然だ、題名の”B”の後には括弧に入れて”(ビリヤード)”を付けて登録すべきだったんじゃないかなぁ
帯には”新・黒後家蜘蛛の会、誕生”とある、久々に聞いたなこの例え

さて話はちょっと遠回りするが、アメリカのジャンルに”コージー派”ってのが有るでしょ、このコージー派を説明せよとなった時によく言われるのが、”ユーモアミステリーみたいなもの”とか、日本で言う”日常の謎みたいなもの”みたいな説明だ
私が何冊かコージー派作品を読んだ印象では、まずユーモアミステリーに例えるのは必ずしも正しくない、作家によってはほとんどユーモアが無くてシリアス調のも有る
また日常の謎とも違う、私が読んだ範囲では1つの作品を除いてほぼ全てにきちんと(?)殺人事件が発生する
もちろん話の進め方や推理法などに普通の本格派とは一線を画す面も有るが、少なくとも事件性だけで言うならコージー派と本格派とは大差無い
コージー派というのは警察官や私立探偵などのプロの捜査官に対して、探偵役がアマチュアである事を必要以上に強調した進化系みたいなものなのだ、是非は別にしてね
要するにコージー派はアメリカ独自のジャンルで日本では対応例はあまり無い、だったら一方で日本の”日常の謎”に対応するジャンルがアメリカには有るのか?
私が知る限りではこれもあまり無いと思う、アメリカ人は日常に謎を見出さない国民性なのだろうか?
例えばケメルマンの「9マイル」は?いや違う、私が思うに日本独自のジャンル”日常の謎”に比較的に近いというと「黒後家蜘蛛」なんじゃないかと

アシモフ「黒後家蜘蛛の会」の特徴はただ単に安楽椅子探偵ものというだけではない、大きな特徴は出演メンバーによるディスカッションである、このルーツはクリスティー「火曜クラブ」あたりかと思う
日本でも鯨統一郎「邪馬台国」などの作例が有るが、「邪馬台国」は内容的にやはり歴史ミステリー扱いになっちゃうよなぁ、今回の内山氏のはより本家に近いということなんだろうか?

本家「黒後家蜘蛛の会」は面白い事は面白いのだがちょっと不満も有る、それは解決とか真相とかの問題ではない
ディスカッションを特徴とするならあれこれ論じるメンバーにある程度個性が必要だろうと思う、その点で「黒後家蜘蛛の会」では誰の発言だか分かり難かったり、もう誰が誰でもいいやみたいに感じてしまった、そういう意味では先祖「火曜クラブ」の方が人物が描き分けられていた気がする

No.7 6点 ボナンザ 2014/04/08 17:02
会心の笑みが特にうまいが、それ以降も安心して読める。

No.6 5点 2013/07/08 13:23
アームチェア物だから緊迫感はないが、落ち着いた雰囲気はある。しかも会員たちのウィットに富んだ会話にも惹かれる。
注目すべきは、探偵役の給仕、ヘンリーの謎めいた人物像。
給仕、執事、女中といえば正体不明で、探偵役か、犯人役か、要注意人物、と小説世界では役回りが決まっているが、本書でも同様。他の作品と一味違うのは、逆手をとって第1編で正体を明かしてしまっていること。それでも、その後もなお、謎めいた雰囲気を違和感なくもたせたところは、特筆すべき点です。

編中ベストは『会心の笑い』。といっても、これを含め全作、謎解きの対象が日常の謎程度のものばかりで大きな差はない。アームチェア物にしては謎解き度合いは低めです。

(すこしネタバレ)『実を言えば』のオチは、言葉遊び、というより仲間うちで言葉尻を捉えてからかっているような類だ。「嘘をつかない」というのが利いている。推理ゲームにもならない程度で馬鹿げた感もあるが、ある意味、叙述トリックにもつながる。それに、小説なんてものは言葉遊び、文章遊びのようなものなので、これも良しとしよう。と、この程度の作品を擁護したくなるのも、この作品集の醸し出す雰囲気のせいなのでしょう。

No.5 7点 E-BANKER 2012/08/24 19:45
安楽椅子型探偵シリーズといえば「本シリーズ」という方も多いのではないか。その第1作目。
~「黒後家蜘蛛の会」の会員-化学者、数学者、弁護士、画家、作家、暗号専門家の6名。それに給仕1名は毎月1回晩餐会を開いて四方山話に花を咲かせていた。一旦話がミステリじみてくると会はにわかに活況を呈し、会員各自が素人探偵ぶりを発揮する。ところが最後に真相を言い当てるのはいつも給仕のヘンリーだった!~

①「会心の笑い」=名探偵で給仕のヘンリーの「秘密」っていうか、「誕生の経緯」がまず明かされる。それはいいが、盗んだものが「○の平○」って・・・ガックリきた。
②「贋物のPh」=金はあるが誰よりも出来の悪い学生が、大学で一番厳しい教授の眼鏡にかなった理由は、というのが今回の謎なのだが、ヘンリーの指摘したことは実に単純なこと。
③「実をいえば」=短い作品。オチはそれなりに面白いといえば面白い・・・かな?
④「行け、小さき書物よ」=マッチブック蒐集家がどうやってマッチブックを使って暗号を作ったのか? 真相はコペルニクス的発想の転換が必要・・・(言い過ぎか?)
⑤「日曜の朝早く」=本作中では珍しく殺人事件が取り上げられる。要はアリバイトリックなのだが、これは日本人には分かりにくいかもしれない。でもなかなか面白い。
⑥「明白な要素」=これはなぁ・・・大胆といえば大胆なプロットなのだが、「馬鹿にしてんのか?」と言う人も出てきそうな気がする。
⑦「指し示す指」=今わの際に亡父が指し示した先にあるはずの「遺産」。でも、ない・・・。でも、それくらい普通分かりそうなものだけどねぇ・・・。
⑧「何国代表?」=「ミス・アース・コンテスト」(ミス・ユニバースみたいなもの)を巡る謎なのだが、これもトリックの肝がなんとも軽い・・・
⑨「ブロードウェーの子守歌」=いつものクラブではなく、メンバーのルービンのアパートにて開かれる黒後家蜘蛛の会、というのが面白い趣向。そこで、ルービンを悩ますある「音」の謎についてヘンリーの推理が冴えわたる。
⑩「ヤンキー、ドゥードゥル郡へ行く」=今回はアメリカの古い歌に関する謎。あまり印象に残らない。
⑪「不思議な省略」=遺言に仕掛けられた暗号の謎。「不思議の国のアリス」に関する暗号っていうところが面白い。
⑫「死角」=最後になって、実に本作らしいオチが用意された作品。こんなトリックってどうなの、って思うけどそれなりに面白い。

以上12編。
作品によって差はあるが、肩透かしのようなオチが多いのは事実。
でも、毎度道化役を演じる会のメンバーたちをはじめ、いつの間にか探偵役に収まったヘンリーなど、登場人物の面白さは秀逸。
安楽椅子型探偵としては、この程度のプロット・トリックに収める方がいい、ってことなんだろう。
(個人的に好みは①⑤⑫辺りかな。)

No.4 6点 2011/07/10 14:13
久しぶりに再読してみたら、影響を受けたクリスティーの『火曜クラブ』については途中でちゃんと言及していたんですね。「アクロイ…」がネタバレにならないよう、途中でさえぎられているのには笑えました。
皆さんに評判のいい第1作『会心の笑い』は例外作でもあります。この作品については、何を盗んだのかというメインの謎に対する答よりも「意外な犯人」指摘部分の方が個人的には気に入っています。
『会心の笑い』もそうなのですが、何となくこんなところじゃないかと想像できる解決の作品もかなりある一方、後半になってからは懲りすぎのもの(『何国代表?』『不思議な省略』)も出てきます。『ヤンキー・ドゥードゥル都へ行く』は日本人にはわかりっこないと言われそうですが、歌詞に関する発想はおもしろいと思います。『死角』は古典的名作のヴァリエーションですが、こういう使い方もありますよ程度かな…

No.3 6点 りゅう 2010/08/03 21:16
 最後に真相を言い当てるのは給仕役のヘンリーだが、他のメンバーによる途中の議論が楽しい。まさに、アシモフ版の「火曜クラブ」だ。確かに、落語的なオチの作品や、ある分野での知識がないと解けない作品もある。突出した出来映えの作品はなかったが、個人的には「死角」と「会心の笑い」が面白かった。

No.2 7点 kanamori 2010/07/21 17:30
安楽椅子もののバー・ミステリは好みで、提示される謎や推理が薄味でも、その雰囲気で心地よい読書を提供してくれる。
鮎川哲也の「三番館」や北森鴻「香菜里屋」、鯨統一郎「森を抜ける道」(笑)まで、もはやミステリの一つのジャンルでしょう。
本書は、知的エリートのメンバーを差し置いて、給仕のヘンリーが名探偵役というのが痛快で、収録作のなかでは「会心の笑い」が印象に残っています。

No.1 8点 こう 2008/10/19 23:36
 安楽椅子探偵ものの中では最も気に入っている作品集です。実家にあった1~5を20年ぶりに読んでみましたが面白かったです。
 黒後家蜘蛛の会は化学者、ミステリ作家、画家、弁護士、数学教師、暗号専門家(政府役人)の6人のインテリで構成され月に一回レストランに集まり6人のうちの一人がゲストを呼び歓談するという構成です。何故か毎回ゲストもしくは会員が不思議な体験、ミステリじみた話を持っており6人が素人探偵振りを発揮するが最後必ず真相を見破るのは給仕のヘンリーである、というスタイルで1~5はそれぞれ12編入っています。
 本格ミステリ様なものもあれば単なる言葉遊び、落語の落ちみたいなものもありますしアメリカ文学、英語にかかわる問題など日本人には絶対わからない、解けない話もありますが個人的には全作品好きです。
 会での会話、キャラクター6人+ヘンリーのキャラクターが最高で個人的には謎解きがつまらないときでも会話でおつりがくる感じです。また作品のあとのアシモフによるあとがきも面白いです。
 1では本格色が一番強いのは「死角」でしょう。「明白な要素」「会心の笑い」「実をいえば」なども比較的そうですがどちらかというと落語の落ちみたいな作品です。
 ミステリとしての出来云々ではなくこのメンバーが好きになれれば1~5いずれもお薦めできます。


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