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[ 本格/新本格 ]
聖悪女
土屋隆夫 出版月: 2002年03月 平均: 5.00点 書評数: 1件

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東京創元社
2002年03月

光文社
2004年10月

No.1 5点 nukkam 2020/05/28 20:35
(ネタバレなしです) 2002年に本格派推理小説である本書が発表された時点で作者が85歳の高齢なのも驚きですがこの後更に長編2作を書くのですからますます驚きです。しかも本書を読んだ限りでは枯淡の境地なんてとんでもない、第8章では自身の「推理小説作法」を引き合いに出してしかもそこからの脱却を目指す実験精神まで見せている、光文社文庫版で500ページを超す充実作です。全体としての完成度は高いのですが気になるのはプロット構成です。第2章で「作者が描こうとしているのは、星川美緒という女性の一代記ではない」と注記していますが、一代記ではないにしろ半生記であることは間違いありません。犯罪が起きるまでに主人公である美緒の波乱の人生が300ページ以上も続くのです。この物語もいい出来だと思いますが、巻末解説の「あまりにもバランスを欠いていると批判されても、仕方ないと思われる」に賛成です。ミステリーと文学の融合を目指した作者ならではの作品ですが、個人的にはもう少しミステリーのウエイトを増やして欲しかったところです。


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土屋隆夫
2007年11月
人形が死んだ夜
平均:6.33 / 書評数:3
2004年04月
物狂い
平均:6.00 / 書評数:2
2002年03月
聖悪女
平均:5.00 / 書評数:1
1999年06月
ミレイの囚人
平均:7.00 / 書評数:3
1996年06月
華やかな喪服
平均:6.00 / 書評数:1
1994年06月
孤独な殺人者
平均:6.50 / 書評数:2
1993年09月
深夜の法廷
平均:5.00 / 書評数:1
1989年10月
不安な産声
平均:6.30 / 書評数:10
1988年08月
動機と機会
平均:6.00 / 書評数:2
1985年03月
九十九点の犯罪 あなたも探偵士になれる
平均:6.00 / 書評数:2
1983年09月
七歳の告白
平均:7.50 / 書評数:2
1981年05月
妻に捧げる犯罪
平均:5.00 / 書評数:4
1981年04月
泥の文学碑
平均:8.00 / 書評数:1
1980年09月
盲目の鴉
平均:6.00 / 書評数:9
1979年07月
美の犯罪
平均:7.00 / 書評数:1
1976年11月
地獄から来た天使
平均:7.00 / 書評数:1
1976年01月
判事よ自らを裁け
平均:6.00 / 書評数:2
針の誘い
平均:7.55 / 書評数:11
1968年01月
穴の牙
平均:6.00 / 書評数:2
1966年01月
赤の組曲
平均:6.82 / 書評数:11
1963年01月
影の告発
平均:5.69 / 書評数:16
1961年01月
危険な童話
平均:6.74 / 書評数:23
1960年01月
天国は遠すぎる
平均:6.69 / 書評数:13
1958年01月
天狗の面
平均:6.60 / 書評数:15