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ミステリの祭典

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八二一さんの登録情報
平均点:5.75点 書評数:411件

プロフィール| 書評

No.131 5点 ハティの最期の舞台
ミンディア・メヒア
(2020/11/09 18:06登録)
ありがちなストーリーながら、緻密な構成と丁寧な人物描写が効いていて、深く心をえぐられる作品。


No.130 5点 いまさら翼といわれても
米澤穂信
(2020/10/23 20:34登録)
シリーズものであることを活かし切った短篇集。シリーズの世界を広げるサイドストーリーを高度な謎解き作品にしてしまう手腕に驚かされた。


No.129 6点 その雪と血を
ジョー・ネスボ
(2020/10/23 20:06登録)
主人公の無垢で純粋な美しさと残酷さ、そしてラストシーンの鮮やかさと切なさが胸に残る。


No.128 7点 青鉛筆の女
ゴードン・マカルパイン
(2020/10/23 19:33登録)
並列された三種の文章を追っていくうちに、やがてテクストとテクストとの間に「青鉛筆」で塗り消されたある人物の姿が浮かびあがり、胸を打つ。メタフィクショナルな手法がテーマと密室に結び付いた成功例。


No.127 7点 傷だらけのカミーユ
ピエール・ルメートル
(2020/10/01 20:43登録)
今回視点となるカミーユが恋する男と警察官の境目で揺れ動く上、事件全体が「あやつり」構造となり、事件の構図が刻々と変わるのに舌を巻く。


No.126 5点 月明かりの男
ヘレン・マクロイ
(2020/10/01 20:39登録)
キーボード・ブラインドタッチ・胸腺異常などのツールを極限まで活用する手腕が見事すぎて、その分リアリティで損している。


No.125 4点 シンパサイザー
ヴィエト・タン・ウェン
(2020/10/01 20:34登録)
スパイの告白を相手が信じるという前提で書かれたスタイルなので、ところどころ奥行きに欠ける。


No.124 6点 ポジオリ教授の冒険
T・S・ストリブリング
(2020/09/17 20:04登録)
脱構築を繰り返すシリーズ探偵、という微妙なバランスが作品そのものの揺らぎと呼応。収録作の完成度にバラつきはあるが、神秘主義と論理の融合を試みた「つきまとう影」は出色。


No.123 7点 リンカーン弁護士
マイクル・コナリー
(2020/09/17 19:58登録)
主人公が弁護士だからこその苦境でサスペンスを盛り上げた工夫に感心。予想外の展開の連続で、最初から最後までしっかり楽しませてくれる。正義のあり方を読者に問いかける問題作。


No.122 5点 ユダヤ警官同盟
マイケル・シェイボン
(2020/09/17 19:51登録)
SF方面の賞を取りまくりという先入観で読むと、だいぶイメージが違う。これだけ話を広げながら、最後はここに収束するのが感慨深い。哀愁漂う雰囲気もいい。


No.121 5点 ドロシイ殺し
小林泰三
(2020/09/03 18:30登録)
御伽の国の常軌を逸したキャラたちが会することで生まれる歪んだ世界。


No.120 9点 凍てつく太陽
葉真中顕
(2020/09/03 18:26登録)
終戦まじかの北海道を舞台にアイヌ出身の特高刑事が事件を追う。混沌とした世界を描く渾身の一作。


No.119 7点 ベルリンは晴れているか
深緑野分
(2020/09/03 18:24登録)
少女と泥棒コンビの冒険に寄り添いながら、戦争によって傷ついた都市の姿を伝えてくれる。


No.118 5点 贖い主 顔なき暗殺者
ジョー・ネスボ
(2020/08/22 18:26登録)
逃走する暗殺者のパートは緊迫感が高い。少年の不安定さ、歪んだ性格、強烈な悪夢が不協和音を奏でる。


No.117 4点 疑惑の銃声
イザベル・B・マイヤーズ
(2020/08/22 18:23登録)
小説の出来はかなり悪い。だが、とんでもない動機と事件の真相が凄まじい。


No.116 6点 コールド・コールド・グラウンド
エイドリアン・マッキンティ
(2020/08/22 18:17登録)
プロテスタントとカトリックが一触即発の状態にある町で起きた猟奇殺人事件に挑む刑事を、音楽的文体でスマートに描いている。ミステリとしてもあっと驚く展開も盛りだくさん。


No.115 5点 探偵さえいなければ
東川篤哉
(2020/08/09 14:38登録)
シンプルな短編集だが、それがむしろミステリの醍醐味を現出させている。特にゆるキャラを容疑者とした殺人劇は万人にお薦め。


No.114 5点 地獄の犬たち
深町秋生
(2020/08/09 14:36登録)
登場人物をとことん追い詰め、地獄を見せることで人間の本性を暴き出すノワールの真髄が感じ取れる作品。


No.113 6点 いくさの底
古処誠二
(2020/08/09 14:34登録)
小さなコミュニティでの犯人当てから戦争という大状況を炙り出す。他に類のないスタイルを持った謎解き小説。


No.112 6点 ヴェサリウスの秘密
ジョルディ・ヨブレギャット
(2020/07/27 19:32登録)
主人公たちを見舞う危機のサスペンスが見事な歴史ミステリ。

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