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ミステリの祭典

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レッドキングさんの登録情報
平均点:5.28点 書評数:943件

プロフィール| 書評

No.83 6点 堕天使拷問刑
飛鳥部勝則
(2018/08/07 14:30登録)
閉ざされた山村なのにデパートも喫茶店もある町。血塗られた蛮習とネット、悪魔と和風憑物、携帯と怪物蛇・カニ女が同居する世界。ホラーと学園ラノベとミステリの混在。その内、ミステリとしての評価・・二つの不可能犯罪と三つのアリバイトリック・・としては5点だが、胸キュンの終章に1点のおまけ。 


No.82 2点 鏡陥穽
飛鳥部勝則
(2018/07/31 16:01登録)
お話としては面白くないことはない。グロいシュールレアリスムというかホラーSF劇画というか・・ただ、ここにミステリ要素を無理に見つけても せいぜい・・・ 


No.81 8点 誰のための綾織
飛鳥部勝則
(2018/07/26 22:01登録)
作中作「蛭女」と、それを囲むプロローグエピローグからなり、作中作の要点は 機械トリックをダミーにした和風「密室」心理トリックで、ここで終わっていたらせいぜい5~6点止まり。面白いのはプロローグエピローグで、工夫された叙述トリックと驚愕の最後の一行に2点も加点しちゃう。

※以上 二段階に語るべき観点のある作品だが、本当はもう一つある。これは作者にとって十作目になる作品で、あとがきで 誇らしげな自讃めいた事まで書いているのに、その後 「剽窃問題」から絶版となってしまった。記念碑が汚点となってしまい作者は無念だったことだろう。弁護して言えば、ミステリとしての要点は 作中作での剽窃云々とは関係なく光っている。


No.80 7点 レオナルドの沈黙
飛鳥部勝則
(2018/07/25 12:02登録)
テレパシー連続殺人の本格トリックもの。島荘大技とまでは行かなくても中技トリック炸裂しロジック伏線もしっかりしている。仲間由紀恵「トリック」思い出す。


No.79 3点 ラミア虐殺
飛鳥部勝則
(2018/07/21 18:09登録)
それまでの「絵画ネタ」を離れ ハードボイルド探偵の雪山屋敷ものかと思わせといて SFホラーに転調し 最後はビーストバトル少年マンガで終わる 一応フーダニットネタもある


No.78 3点 バラバの方を
飛鳥部勝則
(2018/07/19 07:12登録)
残酷な聖画に見立てた大量死体の展示。「蛇女の娘」など癖のある登場人物達。豪華で面白いがミステリとしての仕掛けはいまいち。


No.77 7点 ヴェロニカの鍵
飛鳥部勝則
(2018/07/16 17:30登録)
密室だ、やっぱり本格ものには密室が出てこないと。その上、「終わりゆく青春」の文学がハードボイルドちっくに展開し苦く決まり、個人的にハマった。


No.76 3点 冬のスフィンクス
飛鳥部勝則
(2018/07/14 14:58登録)
夢の中でおこる「連続殺人」。現実と夢が錯綜して、「ミステリについて」の幻想小説が展開し「ドグラ・マグラ」して終わる。それはそれで面白いが、その中で純粋なミステリの部分を抽出して評価するとこの点数。


No.75 7点 砂漠の薔薇
飛鳥部勝則
(2018/07/12 14:42登録)
生首切断のフー・ホワイダニットを主題に、暗黒女高生ラノベのような展開が続いて、少しうんざりした頃に、終盤での怒涛の三段落ち ・・作中では「第八の解決」となるが・・面白い。

※2024/2/21 追記。このネタ「窮極の切断Why」かと。


No.74 6点 バベル消滅
飛鳥部勝則
(2018/07/09 20:26登録)
謎解きで、作者に言われて読み返してみれば、確かにそのこと書いてはある、てレベルの叙述トリックと犯人指摘ロジック。良く練られたミステリだとは思う。が、読者の目を欺く表現手段だけとは言えない、作者の個性由来としか思えないニヒルなナルシズムがちとうざい。


No.73 9点 殉教カテリナ車輪
飛鳥部勝則
(2018/07/06 20:47登録)
「二ヶ所同時密室殺人」トリックの隠れた金字塔。手記叙述というところがまたうまい。
カーの「三つの棺」と並べてツートップで満点過大評価したいところだが、この作家、あまり好きになれないので、この点数。

(2021年追記) 物語の叙述者Aが「 」(=叙述)の中で矛盾・虚偽を記せば、ミステリとしてアウトだが、「 」の主体を巧妙にすり替えるのはトリック・・ヴァン・ダインには悪いが。


No.72 7点 炎に絵を
陳舜臣
(2018/07/05 17:45登録)
歴史ミステリを主筋に、企業ミステリとラブロマンスを副筋に、サクサク話が進むのに目を眩まされて、後半一転「本格」して、最後に「え!真犯人それぇ?」と驚ろかされた。だって陳舜臣って、「中国の歴史」始め歴史小説の人だと思ってたもん。まさか「本格」するなんて思わなかった、油断した。


No.71 6点 消失!
中西智明
(2018/06/27 07:28登録)
不思議な作品だった 自分にも分かるくらいに稚拙な表現の叙述トリックで もっと洗練された表現力のある小説家が描いていればすごいアイデアの傑作だったかもしれない でも この作者については これ一作で「消失」して別に惜しくない


No.70 6点 グリーン家殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン
(2018/06/26 20:36登録)
この「グリーン家殺人事件」と「アクロイド殺し」「Yの悲劇」「陰獣・孤島の鬼」「ドグラ・マグラ」「虚無への供物」・・・これらは中学生の頃から今に至るまで何回かの引っ越しを経た後でも廃棄することなく古本状態で本箱に残されいる。(ま 「ドグラ・マグラ」なんて実際に読んだのは二十歳すぎてからだけど米倉斉加年のあの表紙画本が本箱にあるだけで何か貴重な物持ってる気がしてた) いまさらこの「グリーン」を評価する人なんていないだろうけれども やっぱり自分にとっては思い出の一冊で「本格物とはかくあるべし真犯人はこうあるべし」の基本書のような一冊 だから2点ほどオマケつき


No.69 3点 砂の器
松本清張
(2018/06/22 18:01登録)
むかーし読んだが、あまり面白くなかった。

(2021/4/12 追記)清張が変に現代音楽の理論に詳しいのにチト驚いた記憶がある。「芥川賞作家」てことは知ってたが、共産党びいきの「通俗作家」のイメージがあったので意外だった・・まあ、編集者出版社からの受売り知識だったのかもしれんが・・。


No.68 5点 ゼロの焦点
松本清張
(2018/06/22 17:59登録)
こないだ再映画化されて一度読みたいと思ってた。清張は、昔、「砂の器」の映画見たあとに原作読んでガッカリして以来だったが、すこし期待はずれだった。あとは「点と線」だな。


No.67 6点 乱れからくり
泡坂妻夫
(2018/06/21 17:45登録)
殺人トリックと庭の迷路と隠し通路・・・とびきりってわけでないが「うん、そろってる」て感じのミステリ。興信所女所長と助手青年の探偵コンビキャラがよい。 


No.66 5点 湖底のまつり
泡坂妻夫
(2018/06/21 17:39登録)
「性愛文学」と叙述ミステリの融合 自分には珍しく仕掛けが分かってしまったが まあ楽しめたな 


No.65 5点 悪魔が来りて笛を吹く
横溝正史
(2018/06/19 11:24登録)
「爺やはイカン!」(「虚無への供物」中のセリフ)  あとフルート吹くのに使う指なんて分からん


No.64 5点 倒錯の死角−201号室の女−
折原一
(2018/06/18 22:10登録)
ミステリとしての評価以前に その小説自体が肌に合わない作家がいて飛鳥部勝則とか この人がそうだ 自分にとってはまさしく「イヤミス」だ

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