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ミステリの祭典

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レッドキングさんの登録情報
平均点:5.28点 書評数:943件

プロフィール| 書評

No.123 4点 奇岩城
モーリス・ルブラン
(2018/11/15 07:29登録)
なんだあのホームズの扱い。フランス人作家の幼稚で原始的な愛国心。ルパン三世なんて見たら愕然とするのかな。


No.122 5点 犬神家の一族
横溝正史
(2018/11/14 21:35登録)
あの白マスクとあの見立てで有名な作品だが、ミステリとしては、連続殺人と見立て殺人の分離、第二殺人のアリバイトリックといったあたりがキモかな。でも仮面覆面ていったらあのネタだろって言うような、そのまんまのネタだもんなあ。加えて「忠孝の鑑のような美男」と「清純な26歳処女の絶世美女」のカップルなんて、殺人鬼でもなきゃ絵にならんだろが。
ところで、あの見立ての(「よき」けす)だが、(「ワ」イ)とも解読できるぞ・・・


No.121 5点 明治断頭台
山田風太郎
(2018/11/11 13:40登録)
第一篇の螺旋階段トリックとフランス人の巫女が印象的だった でもあの女にはぜひ日本人に帰化してもらいたかった


No.120 7点 妖異金瓶梅
山田風太郎
(2018/11/11 13:18登録)
第一短編の「赤い靴」単独でも、連作短編集としての全体としても評価は変わらない。「赤い靴」のフー・ホワイダニットの魅力は第二篇以降は失せる・・要するに繰り返しなのだから・・が、終わりに近づくにつれて「金瓶梅」を越えて「水滸伝」の世界にまで物語が拡がるところがよい。
それにしてもヒロインのエロチシズムの邪悪さ凄まじさ。それはいわば中国の闇の深淵さ。 我が日本文明など、深く壮大なシナ文明の闇に比すれば、遥かに及ばない破片のようなものか。


No.119 7点 ウォッチメイカー
ジェフリー・ディーヴァー
(2018/11/02 17:24登録)
ライムシリーズ第七弾。「痩身丸顔ドラキュラ」と「巨漢肥満モンスター」の猟奇殺人コンビ。対するは、「四肢麻痺のホームズ」に「モデル上がり女刑事」さらに「透視力女」を加えた探偵軍団。 メンタル動機の連続残虐殺人をめぐる虚々実々の攻防・・と読者を誘導しておいて、アッと驚く操り及びドンデン返し(ここまでは「コフィンダンサー」「エンプティチェア」の踏襲)・・と思わせておいて、エッと驚く更なる「二重返し」。 ここまで捻るとそれまでの作品のハラハラドキドキ感は薄れるが、限りなく「本格の様なもの」に近づく。今のところ そしておそらく今後もジェフリー・ディーヴァーの最高作ではないかと。(ライムおよびダンスシリーズしか読んでないが)


No.118 5点 少女たちの羅針盤
水生大海
(2018/10/28 17:36登録)
自分にはないことだったけれども「青春」てよいもんだな、演劇少女もバンド少年も・・甲子園はちと暑苦しいが。でも青春てのは殺人で汚されて初めて絵になるしろもんではないかと。


No.117 4点 封印の島
ピーター・ディキンスン
(2018/10/28 16:19登録)
麻耶雄嵩に「紹介」されて知った作家だから読んでみた 麻耶の「あの部分」に影響を与えたのは分かったが 「新本格第二世代」的な捻りに捻った「トリック」「ロジック」というんではなかったな 作品のチョイス失敗だったのかも


No.116 7点 暗いところで待ち合わせ
乙一
(2018/10/27 10:08登録)
「知る者と知らない者」から「知る者と知る者」へ、「知られていることを知らない者と知られていることを知っている者」から「知られていることを知っている者と知られていることを知っている者」すなわち「知り合っている事を知り合っている者たち」への二人の変化 単なるわたし個人から私たちへ「WHO?」ダニットの「純」文学。


No.115 6点 エンプティー・チェア
ジェフリー・ディーヴァー
(2018/10/25 12:07登録)
ライムシリーズ第三弾。現代のホームズvs不気味な「昆虫少年」。根拠地ニューヨークから南部の沼地に舞台を移し虚々実々の追跡劇・・・と見せかけて、アッと驚く舞台どんでん返しで、ホワットダニット物に物語が完結。 


No.114 6点 コフィン・ダンサー
ジェフリー・ディーヴァー
(2018/10/25 11:52登録)
名探偵vs名殺し屋。かたや科学のシャーロック・ホームズにして究極の安楽椅子探偵、こなたメンヘラのゴルゴ13 手に汗握る虚々実々の戦い・・と読者を陽動しておいてアッと驚く真犯人。どうせ本格物でないんだろうと、素直に読んでたら油断できない作家。「僕は何故あの男に魅せられるのだろう」・・絶妙なるフーダニットの伏線。


No.113 4点 仮面舞踏会
横溝正史
(2018/10/17 11:19登録)
人物描写からして 犯人これしかないだろうなあって思ってたのが犯人で こんな風に豹変するんだろうなあって思ってた通りに豹変した


No.112 7点 海を見ないで陸を見よう
梶龍雄
(2018/10/07 18:04登録)
ケム・ナンの残酷な青春小説「源にふれろ」のテーマは「源にふれるな」。すなわち「海を見ないで陸を見よう」。


No.111 7点 源にふれろ
ケム・ナン
(2018/10/06 20:40登録)
失踪した姉を求めて旅立った男が出会ったものは、サーフィンだった。そしてサーフィンが求めているという「源」。
「二度と帰り来ない青春」というのは悲しくも美しいが、「決して逃れることもできず 取り返しもきかない青春」はただただ残酷で重たい。
とっくの昔にその時期を過ぎてしまっているのに、残酷な「青春」に縛り付けられ、おぞましい「源」に憑かれてしまった哀れな男女たち。「源にはふれるな」こそがこの作品のテーマ。


No.110 6点 七人のおば
パット・マガー
(2018/10/05 21:55登録)
七人のおばの中から犯人を見つけるフーダニット と見せかけた〇〇〇を見つけるフーダニット すげえなこのおば達 みんな違ってみんな凄い


No.109 6点 ジャンピング・ジェニイ
アントニイ・バークリー
(2018/10/05 21:42登録)
「殺されちまったほうがスッキリする被害者」が出てくる話の結末はこうでなきゃな、「オリエント急行」もいいが。に比べて我が国のその手のは変にカタくてさ、「犯人の心情は分かるが、法は法だ。裁かれなければ・・」式になるから鼻白む。


No.108 6点 少年時代
ロバート・R・マキャモン
(2018/10/05 21:18登録)
ここがミステリサイトでなければ8点は献上したい。「トムソーヤ」由来の「米国の匂い」のするファンタジー少年小説として。
でも冒頭から最後にかけてミステリとしての展開完結もあんだよなあ。その部分はせいぜい3、4点かなあ。で、おまけしてこの点数。残念だけどミステリサイトなんで。 


No.107 5点 ボーン・コレクター
ジェフリー・ディーヴァー
(2018/09/21 11:12登録)
ライムシリーズ第一弾。探偵が追い求めた連続猟奇殺人犯は、その探偵を追い求めていた半殺人鬼だった。
たいへんに面白い小説だが再読にはチョット・・繰り返し楽しむ本ではない。ミステリに全然興味ない家族に、ストーリー概略を話し、文庫本の「登場人物一覧」を見せたところ、その「肩書」だけから犯人を一発で当てた。まあ、バレるよな、そりゃ。


No.106 7点 神様ゲーム
麻耶雄嵩
(2018/09/18 21:21登録)
1.「鈴木太郎」が本当に神様ならば あの神罰を受けた主犯共犯による日常的小道具を使った「密室殺人」として話は完結する。(伏線として犯人の身体的特徴も冒頭と最後に抜け目なく記述されてる)
2.「鈴木太郎」が大言壮語を吐く虚言少年ならば 起きた惨劇は偶然の事象で 「密室殺人」は 主人公の推理を含め 複数の解釈が並立する「多重解決もの」となる。
そして 1か2かは読者の判断に預けられる。「ミステリ」としては1の「神の視点」による解決の6点が妥当だが 2も巻き込んだ着想への敬意を表しオマケ付き。 


No.105 5点 毒入りチョコレート事件
アントニイ・バークリー
(2018/09/18 20:42登録)
まあ あの 〇〇小事件など衆目の元に行われた例外的な事件は別として、犯罪の真相など神と本人のみぞ知るだから、「文学」の立場からしたら どこまでも「解釈」あるのみだろ。でもこれ、普通の「ミステリ」なんだから「神の視点」から解決してもらわなきゃなあ。でなきゃ、余韻を残した「文学」か「アンチミステリー」に昇華させるか。


No.104 4点 学寮祭の夜
ドロシー・L・セイヤーズ
(2018/09/18 20:20登録)
ミステリの名作古典の一つと聞いてたので ずっと以前に襟を正して読み始め あくび噛みころしながら読み通した あの手の「英国女流ブンガク」だったのねこれ 以降この作家読んでないし これからもないだろうな

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