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ミステリの祭典

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斎藤警部さんの登録情報
平均点:6.69点 書評数:1439件

プロフィール| 書評

No.319 5点 七つの時計
アガサ・クリスティー
(2015/10/14 12:33登録)
眞犯人を記録的秒殺で当てた事以外、何も憶えてません。透けて見える様な叙述トリックでした。
読んでる間は割と面白かった筈です、青春サスペンスってな風情だけど、若くして殺されちゃっちゃあ人生もあったもんじゃないね。まぁ最後の反転はなかなかの物だけどね。何故かびっくりしないの。わざわざ人に薦めはしませんよ。題名で鮎哲の「五つの時計」を思い出す分0.14プラスしますが、四捨五入で6点まで行きませんね。


No.318 7点 盗まれた影
佐野洋
(2015/10/14 12:03登録)
大学時代のグループは男3人、女3人。やがて大人になり家庭を持って、記憶の底に隠蔽された暗い過ちを呼び覚ます悪夢の手紙を受け取ったのは男2人、女2人。。

東野圭吾の仕掛けっぷりを思わせる、興味津々のストーリーと真相。これは読ませます。
洋ちゃんファン以外にも大いに薦めます。

同じく洋ちゃん「盗まれた嘘」とお間違え無き様。


No.317 7点 死んだ時間
佐野洋
(2015/10/14 11:49登録)
いくら俺と浮気旅行の最中だったからって、折角のアリバイを否定するのかこの女は、殺人容疑が掛かってるってのに。。 ともかく独自の捜査を始める俺だったが、その行く手には思わぬ犯罪の闇が。。 って感じでしたかね、詳しい所はもうさっぱり記憶にありませんけどね、とにかく相当に面白い昭和の本格推理なんですよ。洋ちゃんファンならまず必読だね。


No.316 6点 砂の階段
佐野洋
(2015/10/14 11:21登録)
新聞社にて。報道写真に写っているのは、交通事故で逝った筈の、元同僚のあいつだ!!まさか、あの時の屍体は偽装で、本人は失踪でもしたってのか!?って事は奴は殺人者か、少なくとも死体遺棄!?
しかも俺、奴の奥さん(未亡人??)に捜査を頼まれたんだけど、彼女が好きになっちゃったかも!?

そんな滑り出しで「俺」が追う謎の行方は官界やら球界やら巻き込み中々の大風呂敷を広げますがベースが新聞社だからそう不自然じゃない。とは言え最後は謎の拡散を上手に回収し切れなかったか意外と地味に収束。。意味のあり気な題名は焦点が少し暈(ぼ)けてるかな。。

でも洋ちゃんファンなら読みたいでしょう。充分イケますよ。


No.315 5点 黒いカーテン
ウィリアム・アイリッシュ
(2015/10/06 14:08登録)
安心して読めるサスペンス。 面白いように次々と先が見えちゃう愉しさ、とでも言いましょうか。 スルスルっと読めちゃって、あれよあれよと終わってしまいます。短いしね!
むやみに傍点が振ってある(原典はイタリック?)のも謎感とスリルの嵩上げというか底上げというか、いい意味で安っぽい演出に貢献大。


No.314 7点 ウィチャリー家の女
ロス・マクドナルド
(2015/10/06 12:31登録)
いやぁ薄気味悪い心理トリック。。 物語を終始包み込む薄暗いムードを存分に堪能させていただきました。
最後は意外と爽やかと言うか、ある種の仄明るさを持って終わるところも+αの魅力です。

現代日本の某人気作はひょっとして、この作品の肝の部分からパーーンとインスパイアされたのかしら。。


No.313 7点 私が彼を殺した
東野圭吾
(2015/10/06 06:58登録)
フロンティア精神溢れる挑戦企画には拍手を送ります。

「どちらか」とは違い、犯人明かさずという巨大ギミックを採用する事によって犠牲になる別のギミックも挙げるほどは感じないし、そういう点ではスッキリとこの特別形式推理小説の世界に乗っかれました。
となると「どちらか」の痛いようなやりすぎ感がやっぱり恋しくなって来たりして。読者は勝手なものです。

「私が」の感想とかぶりますが、結果的にこの小説が一般的な読者に促がすのは「ちゃんと推理すること」以上に「たまには再読すること」だったりしないでしょうか。

ふと思うのですが、この小説の様な犯人明かさない形式に「驚天動地の叙述トリック」を噛ませたら、どうなるかしら??


No.312 7点 どちらかが彼女を殺した
東野圭吾
(2015/10/06 06:50登録)
最後のシーン、二人の容疑者間の泥仕合には辟易。思わず「お前ら、どっちも悪い奴には変わり無いだろうが!?」って言いたくなりますw

フロンティア精神溢れる挑戦企画には拍手を送りましょう。 が、これだけの素晴らしい内容なら普通の推理小説として読みたかった気はかなりする。本当に回答がオープンになっているリドルストーリーとは違うんだし。。 そうそう、この小説は犯人だけでなくもう一人偽装をしている(読者には知らされている)人物が登場するんですよね。そういう興味深い構造も内在しているのに、いや、だからこそやるのが圭吾さんのこだわりの味なのかも知れないが、大きな一ひねり(複数構造の隠匿者)が巨大なひねり(作者が犯人明かさない)の陰に隠れちゃってる嫌いがあるのは何やら勿体無いよな気がします。

ところでこの小説が一般的な読者に促がしているのは「ちゃんと推理すること」よりむしろ「たまには再読すること」だったりしないかな?


No.311 9点 黒い白鳥
鮎川哲也
(2015/10/06 06:27登録)
初めて読んだ鮎川長篇がこれです。どこの文庫も出ていなかった平成一桁鮎川暗黒期、少々プレミア付きで角川文庫の古本を買ったものです。地方ではなく都内のチマチマした路線(国電!)を大胆に使ったトリックは当事者感が強く新鮮で引き込まれました。本格の流儀を保ちつつ贅沢にもダブルで取り込んだ社会問題も謎の陰影に深みと暗い彩りを添えています。緻密なトリックも最後はきっちり露呈され、心地よい推理疲れと(本当は自分じゃロクに推理なんてしないけど)ちょっとした社会派気取りの苦味と、何かが終わって始まるような爽やかな風を感じる上質の読後感が長い間残りました。


No.310 6点 幽霊列車
赤川次郎
(2015/10/06 00:46登録)
氏の作品に初めて接したのは、幼い頃NHKの連続ラジオドラマで夜中に放送していた本表題作だったと思います。 面白く聴いたラジオの方は結末も知らず仕舞いの有耶無耶な別れでしたが、後年この短篇集で読んで想像以上に腑に落ちる意外な結末に納得。 他の作品も愉しく鑑賞出来ました(詳細はまるで憶えてないけど)。


No.309 4点 三毛猫ホームズの追跡
赤川次郎
(2015/10/06 00:38登録)
シリーズ第一作「推理」でまさかの大胆トリックにやられて手に取った第二作はまったく記憶に残っておりません。 正確には、凡作でもなかろうがさほど好みじゃない、って個人的評価だけはっきり記憶に残っています。


No.308 6点 踊る手なが猿
島田荘司
(2015/10/05 23:59登録)
表題作と「暗闇団子」のせいか、どこかしら人情ってヤツを漂わせる短篇集。
(他の二篇はそうでもないのに)

人情もありつつ表題作のトリックの微妙なバカっぽさ(実際の行為ならは頭イイの範疇だろうが、小説のネタとしては。。面白いけど)は「6とん」の人を思わせずにいられませんねw


No.307 6点 毒を売る女
島田荘司
(2015/10/05 23:53登録)
島荘なのに、島荘ならではのこの軽さはいい。表題作の主題なんか現実世界なら怖ろしく重い脅威だけど、小説となるとこれがまた違う感触。 全体を通して、伏線もミスディレクションも意外な結末も揃ったファンサービスのエッセイ集を読んでいる様な気分になった。 あとやっぱり、他の作品群にも増して大音響の音楽が流れ続けているような気がしてね、文章に。


No.306 6点 展望塔の殺人
島田荘司
(2015/10/05 23:44登録)
社会恐怖こそ最短最強のエンタメ・スイッチ! と割り切って世のダークサイドに寄宿している様にも見えますが、どうしても行間から滲み出す問題提起や絶望の味わいは島荘の高い当事者意識あればこそ。

都会的、かつ嫌な後味の作品が並びます。トリックは堅調、ぐっと来る結末の意外性は流石の冴え。
表題作の派手で突飛なスタートラインは昔の西村京太郎を思わせる。

でもやっぱり島荘は長篇がいいな。


No.305 6点 ホッグ連続殺人
ウィリアム・L・デアンドリア
(2015/10/04 18:09登録)
アイディア一発、仕上げはまずまず。
ワンアイディアに勘付いてしまったら、手紙のタイミングから逆算して眞犯人は見え見えかも。。
凍死事件の、ブラウン神父を思わせる心理トリックがやけに印象深い。


No.304 8点 99%の誘拐
岡嶋二人
(2015/10/04 17:52登録)
「奥歯をかみしめる」にはそんな場合もあるんだなあ。。
世代に渡る陰謀と誘拐の話にしては重圧感をスポーツ的快感で押し切った感のある娯楽大作。テクノロジー使いの見せ方も気持ちがいい。
意外な結末(真相隠匿)へのこだわりと、もう一歩踏み込んで残酷な人間ドラマがあったら。。とは思うがそれでも高得点を付けるしかない。


No.303 6点 ちょっと探偵してみませんか
岡嶋二人
(2015/09/30 22:59登録)
オリジナル推理クイズ集でこれだけ新鮮で良質なものが出来るんだな、っていうね。

たとえば木々高太郎さんなんかがこの手のショートクイズ集をね、あの独特の風格と医学のエッセンスでもって書いてくれてたりしたらどんなにか


No.302 10点 奇想ミステリ集
山田風太郎
(2015/09/30 06:46登録)
『物語の復権』こと「講談社大衆文学館(文庫本)」シリーズの一冊です。やまふーの現代ミステリ(現代と言っても大昔)から選ばれた濃厚艶美な物語の数々。
湿り気のある物語から乾いた話、明るいのや暗いのや、どれもこれも魅了されっ放しの桃源郷。
中でも心に特筆されたのが、心理トリックが強烈で美しい「新かぐや姫」に、本格ミステリ純度の高いダークでハードな心理劇「司祭館の殺人」あたり。 他の小説も一つ残らず最高の薫りと輝きを誇る、それでいて手軽に読める練達の作品ばかりです。

新かぐや姫/女妖/二人/ノイローゼ/目撃者/不死鳥/露出狂奇譚/祭壇/春本太平記/青銅の原人/笛を吹く犯罪/墓堀人/司祭館の殺人
(講談社大衆文学館)


No.301 5点 ABC殺人事件
アガサ・クリスティー
(2015/09/30 00:53登録)
ちょっとした叙述や構成のミスディレクションもあって興味深そうなんだけど、決して詰まらないわけじゃないんだけど、犯人も意外な陰から出て来るんだけど、ん~~なかなかに緩い結末だねえ、ABC順に殺人を重ねるなんていかにもアガさんらしい企画性の高いネタを提示して来る割にどうもガツンと来る豪快さを感じない。いとも簡単に舞台の裏側は見えちゃうし、かと言って諸々の弱点を補うほどの中盤のサスペンスやら何やらは求め得なかった。なのにどこか憎めない。「まぁ面白かった」くらいは言える。

と言ったわけで個人的にさほどの高評価も出来ませんが、これからの世代のミステリ好きにも読んで欲しい一冊ではあります。やはり憎めない作品って事です。

↑ まさかこんなに長く語るとは思わなかった


No.300 8点 そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティー
(2015/09/30 00:36登録)
世に屹立する、特別な推理小説。

犯人設定にあと一歩、動機の意外性にあと二歩、更なる強烈なダメ押しがあったなら、個人的にも10点は間違いなかった。 結末の意外性がちょっと薄かっただけで2点も損した。それだけ中盤の分厚さに圧倒されたってわけだ。

とにかく、激しく面白い必読の名作に変わり無し。アガサクの異色作にして代表作。外界から隔離状態での不思議と抒情あるサスペンスは唯一無二の窒息感覚。

そうそう、このお話は終わり方がとても印象的です。 ”フランス白粉”とは違うけど、犯人の名前で最後を締めるしね。  

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