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ミステリの祭典

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TON2さんの登録情報
平均点:5.65点 書評数:330件

プロフィール| 書評

No.210 5点 魔剣天翔
森博嗣
(2012/12/17 16:07登録)
講談社NOVELS
 アクロバット飛行チーム内での連続殺人と、幻の秘宝の謎についての話です。
 私にとってこのシリーズは、トリックよりも、登場人物のキャラを楽しんでいます。


No.209 3点 ウロボロスの偽書
竹本健治
(2012/12/17 16:03登録)
講談社NOVELS
 どこが現実か虚構かわからないメタミステリー。
 島荘や綾辻が実名で登場し、その性格や風貌などが語られますが、それ以外に面白さというものは理解できませんでした。
 事件の舞台が和光市・朝霞市・新座市といった土地勘のあるところなので、この部分だけ興味を持ちました。


No.208 4点 ブラジル蝶の謎
有栖川有栖
(2012/12/17 16:00登録)
講談社NOVELS
 ミステリーの短編はアイデア勝負で、目新しいトリックが浮かんだら、それにふさわしいストーリーを考えて肉付けするのでしょうが、あまりに話がこじつけのような作品はどうかと思います。
 読んでいて、確かにこういう行動はありだよなと感じさせてくれなければ、物語に没入できません。
 「鍵」は、なんか汚らしい感じがして好きではありません。


No.207 4点 黒猫の三角
森博嗣
(2012/12/11 21:14登録)
講談社NOVELS
 登場人物のキャラは面白いと思いました。
 ただ、人よりも能力的に優れていることを嫌い、わざとテストで間違えるような人間がいて、殺人が人を殺す理由ともならないような理由によることが気持悪かったです。


No.206 3点 諏訪湖マジック
二階堂黎人
(2012/12/11 21:10登録)
徳間NOVELS
 事件の舞台が、土地勘のある大宮と諏訪湖ということで読んでみました。
 時刻表のアリバイトリックは確かに新機軸でしょうが、新鮮とは感じませんでした。
 マンガチックな水乃サトルには魅力を感じました。


No.205 4点 五十万年の死角
伴野朗
(2012/12/11 21:07登録)
講談社文庫「江戸川乱歩賞全集10」
 太平洋戦争開戦前夜に中国から消えた北京原人の化石の行方を追う男。中国共産党、国民党、日本軍などの秘密機関が暗闘する。
 男が謎を追って動くたびに都合のよい情報が手に入って、ご都合主義じゃないかと感じました。


No.204 3点 蝶たちは今…
日下圭介
(2012/12/11 21:03登録)
講談社文庫「江戸川乱歩賞全集10」
 昭和50年乱歩賞受賞作。
 旅行先で間違えたバッグの中から出てきた手紙の受取人は3年前に死んでいた。
 蝶の移動距離が殺人の謎を解くカギとなるのですが、あまり面白いとは思わなかったです。


No.203 3点 北京原人の日
鯨統一郎
(2012/12/11 19:34登録)
講談社文庫
 戦争中の日本軍の特殊諜報部隊の謎を追うことにより、日中戦争開戦時に中国から消えた北京原人の化石と国鉄総裁轢死事件の下山事件がつながる。
 歴史のトンデモ解釈というのは、この作者の得意分野ですが、短編だとキレがいいのに、長編はいただけません。


No.202 3点 密閉教室
法月綸太郎
(2012/12/11 19:31登録)
講談社
 江戸川乱歩賞の第2次選考まで残った作品だそうですが、この程度で1次が通るなら、1次で落ちた作品というのはずいぶんとレベルが低いものだなと感じました。
 高校3年生が動き回る物語ですが、ものの見方がしっかりとしていて、一昔前の旧制高校ならともかく、最近の話とは思えません。また、暴力団や覚せい剤がからんだ事件というのも、現実味を薄くしていると思います。共感できません。


No.201 2点 阿弥陀
山田正紀
(2012/12/11 19:25登録)
幻冬舎
 完全に管理されたビルのエレベーターから女性が一人行方不明になる。
 ビルの監視カメラの映像の手違いから一時隣のビルと入れ替わるなど、ご都合主義が多すぎて、楽しめませんでした。


No.200 7点 ロシア幽霊軍艦事件
島田荘司
(2012/12/10 18:17登録)
講談社NOVELS
 大正8年、箱根の芦ノ湖に突如ロシアの軍艦が出現し、一人の小柄な女性がおりてきた。そして、その証拠となる写真が富士屋ホテルに残っていた。この伝説のような話から、御手洗潔が革命による皇帝一家の末路、皇女アナスタシアの生涯を推理する、歴史ベッド・ディテクティブのような話です。
 特別な殺人事件などが起こらず、犯人もいないため、御手洗の行動も他の事件のように常軌を逸することがなく、好感が持てます。


No.199 6点 聖アウスラ修道院の惨劇
二階堂黎人
(2012/12/10 18:12登録)
講談社文庫
 昭和40年代後半、長野県の野尻湖畔にある聖アウスラ修道院で起こったヨハネ黙示録に見立てた殺人事件を、二階堂蘭子が謎解きます。
 扱っている宗教的問題は、面白く感じました。
 二階堂蘭子は、真相にたどり着いていながら、確信するまで口外しないため、奇矯な行動をとることになります。どうもこういう超人的探偵にはなじめません。


No.198 5点 邪魅の雫
京極夏彦
(2012/12/10 18:07登録)
講談社NOVELS
 待望の妖怪シリーズですが、京極堂が妖怪についての長い薀蓄をたれる場もなく、榎木津の破天荒な行動や、木場の活躍場面もないなど、不満がいっぱいです。
 今までのシリーズのような、あっと驚くような発想の転換というものもなく、普通のミステリーになってしまいました。
 この作品の世界が大好きなだけに、残念です。次回作に期待します。


No.197 4点 病院坂の首縊りの家
横溝正史
(2012/12/10 18:02登録)
角川文庫「金田一耕介ファイル20」
 以前市川昆監督・石坂浩二主演の映画を見ましたが、映画がこの作品の前半だけを扱っていたことを知りました。
 昭和28年に起きた事件が20年後に更なる悲劇をもたらすという内容で、金田一耕介最後の事件です。
 テーマは相変わらず「血の濃さ」ゆえの事件ですが、初期の作品のようなおどろおどろしさが薄く、悲惨で汚らしい感じがしました。
 また、戦争直後の昭和20年代の金田一はイメージできますが、昭和40年代後半にもよれよれのはかまに帽子姿というのは、自分もこの時代を生きてきただけに無理があると思いました。


No.196 8点 人狼城の恐怖
二階堂黎人
(2012/12/10 17:56登録)
講談社NOVELS
 実に長い物語で、読み終えた自分にごほうびで+1です。
 ドイツとフランス国境にある城が舞台ですが、ナチスの思想がらみとなると、やはり日本では展開できないのでしょうね。
 名探偵二階堂蘭子は二十歳の女子大生ですが、あまりに論理的かつストイックで、非人間的で魅力が薄いと感じてしまいました。


No.195 6点 くらやみ砂絵
都筑道夫
(2012/12/10 17:48登録)
光文社
 なめくじ長屋の住人、砂絵のセンセー、ユータ、アラクマ、オヤマ、カッパらが江戸の謎解きに挑むシリーズの1冊です。
 江戸の最下層の庶民の生活や、芝居小屋、見世物小屋などの娯楽が描かれていて、この時代の人たちの生活が感じられます。


No.194 5点 金閣寺に密室 とんち探偵一休さん
鯨統一郎
(2012/12/10 17:45登録)
NONNOVEL
 天皇の位をわが子に継がせ、天皇家の簒奪を図った足利三代将軍義満の死の謎を、一休さんが解きます。
 トリックはお粗末だと思います。むしろ、題名に密室とうたっていることがトリックなのではと思いました。
 寺の小僧たちと一休さんの姿をユーモラスに描き、ライトノベルとしてはまあまあかなと思います。


No.193 5点 レイクサイド
東野圭吾
(2012/12/10 17:41登録)
実業之日本社
 先に映画を見てしまい、オチを知ったうえで読みました。
 夏休みの信州の湖畔の別荘で、中学受験のために4家族の合宿が開かれる。そこで起こった殺人を隠そうと・・・。
 そつなくまとまっており、犯人の意外性もあります。
 裏口入学などの中学受験のひずみも描かれていますが、主題は子どもに対する親の愛情?です。でも果たしてそう言い切ってしまってよいものかと思いました。


No.192 6点 暗黒館の殺人
綾辻行人
(2012/12/10 17:31登録)
講談社NOVELS
 久々の館シリーズですが、上下巻で1300ページもあり、また吸血鬼伝説の不老不死などもからめて、ホラー・オカルトにも足を踏み入れた異色作です。
 雰囲気はかうものの、トリックに一部に夢オチがあり、あまり感心しません。


No.191 4点 上高地の切り裂きジャック
島田荘司
(2012/12/10 17:26登録)
講談社NOVELS
 「上高地の切り裂きジャック」は死体の移動に関するトリックですが、2000年当時のマイカー規制というのはこういうものでしたでしょうか。
 「山手の幽霊」は根岸線のトンネルに関するトリックですが、苦しいなと思いました。
 最近の御手洗ものを読む楽しみは、どのくらいトリックに無理があるかという点になりました。

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