| kanamoriさんの登録情報 | |
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| 平均点:5.89点 | 書評数:2432件 |
| No.32 | 7点 | 初恋よ、さよならのキスをしよう 樋口有介 |
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(2010/03/08 20:17登録) せつない探偵・袖木草平シリーズ第2弾。 「パパ・・・」 「なんだ」 「今の女の人も宿命なの?」 初恋の女性の死の謎を追い求める大人のハードボイルド小説。 ルポライター袖木と娘の加奈子の会話がたまらなくいい。袖木草平に宿命は、いったい何人いるのか・・・。 「パパも苦労するよね」 |
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| No.31 | 6点 | ゴールドういろう 東郷隆 |
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(2010/03/08 18:20登録) 殺人許可書を持つ丁稚。 なにわの秘密情報部員・定吉七番シリーズ、スパイ・アクションコメデイの第4弾。 今回の任務は、伝統和菓子の壊滅をもくろむ名古屋の悪の首魁から小豆のインゴットを取り戻すこと。スベリ気味のギャグもますます快調でなによりである。 「定吉七は丁稚の番号」「太閤殿下の定吉七番」ともどもお薦めです、ホント。 |
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| No.30 | 5点 | パドックの残影 海渡英祐 |
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(2010/03/08 17:57登録) 競馬新聞記者・栗本を探偵役にした連作ミステリ。 馬主・騎手・調教師など競馬界の周辺で起きた殺人事件を正攻法で描いている。海渡の連作短編集というと軽妙でトリッキイなものが多いが、この作品は本格度はそれほど高くない。 中編の「出馬表は語る」がダイイングメッセージや毒殺トリックを絡めた犯人当てミステリで、終盤に「読者への挑戦」を挟んでもおかしくない作風になっているのが却って異色。 |
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| No.29 | 6点 | 赤い帆船(クルーザー) 西村京太郎 |
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(2010/03/08 17:38登録) 初期の「海の十津川警部」もの第1作。 東京ータヒチ間のヨットレースを絡めた雄大なアリバイトリックが冴えた本格ミステリ。のちのトラベルミステリものと比べてこの時期の作品は重厚・緻密さがあり、読み応え充分。 海洋ミステリものでは「消えたタンカー」と並ぶ秀作だと思う。 |
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| No.28 | 7点 | 五声のリチェルカーレ 深水黎一郎 |
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(2010/03/06 13:59登録) 殺人を犯したある中学生の動機の謎(「生きていたから殺した」)と誰を殺したかという謎、この二つの謎を解くミステリかと思っていたら、とんでもない方向から一撃をくらった。一読即再読を強いられる騙し絵ミステリ。 諸々のネタバレ書評でも、色々分析されており、みなさん相当入れ込んでます。いまのところ本格マニアにとって今年一番の話題作ではないでしょうか。本当に意地の悪い作家だ。 なお、併録の短編は独立したもので、本作との関連はないというのが正解のようです。根拠は日本シリーズの背番号3にあるんだとか。 |
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| No.27 | 5点 | 廃墟に乞う 佐々木譲 |
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(2010/03/06 13:28登録) ある事件の影響で休職中の刑事を主人公にした連作短編集。 設定から「刑事くずれ」のミッチ・トビンをイメージしたが、それほどのトラウマはないようです。 警察小説三羽鴉でいうと、エンターテイメントに徹した今野、どんでん返しのある横山に比べて、いかにも地味な印象。直木賞なら「エトロフ発緊急電」なんかで20年前に獲っててもおかしくなかった作家なんだけど。 |
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| No.26 | 7点 | 顔のない肖像画 連城三紀彦 |
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(2010/03/06 13:11登録) 花葬シリーズや「紫の傷」「夜よ鼠たちのために」に並ぶ、騙しのテクニック満載の逆説的ミステリ短編集。 すべての収録作で最後にひっくり返しが冴える。タイトルもそうだが、パラドックスがテーマとなっているのだと思う。 |
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| No.25 | 5点 | 兇弾 逢坂剛 |
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(2010/03/06 12:59登録) 悪徳警官もの、禿鷹シリーズ外伝。 シリーズものなのでこれだけ読んでも楽しめないだろう。 (以下ネタバレ) 前作で主人公が殉職しているので、まさかの続編というか外伝。神宮署の裏金証拠書類の争奪戦だけで、ここまで話を創るのはさすがだが、逆に言うとただそれだけの話。最後の携帯電話の意味がわからない、さらなる続編があるのか? |
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| No.24 | 7点 | 真珠郎 横溝正史 |
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(2010/03/05 22:58登録) 「真珠郎はどこにいる。」 戦前の耽美探偵小説の傑作、名探偵・由利麟太郎登場。 信州の湖畔に建つ屋敷(「犬神家の一族」)、主人公が現地に到着する寸前に出会う謎の老婆(「悪魔の手毬唄」)、洞窟内の追跡劇(「八つ墓村」)等々、戦後の金田一耕助シリーズに出てくるガシェットが多々出てきて横溝ミステリの原点といえる作品。 おまけに主人公(探偵役ではないが)の名前が椎名耕助である。 (以下ネタバレ) 鍵となる人物の登場が後出しで不満な点もあるが、顔のない死体を連続して作ることによって、トリックの新バージョンを案出しているのは評価できる。乱歩も指摘しているが、「赤毛のレドメイン家」風の香りがある。 扶桑社文庫版には由利先生ものの短編4作と顔のない死体トリックを論考した「私の探偵小説論」が併録されていてお得感がある。再読してみてさらに評価が上がった。 |
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| No.23 | 4点 | プールの底に眠る 白河三兎 |
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(2010/03/05 11:48登録) 留置所内で回想する13年前のセミと出会った夏。 相性が悪い「僕と君」派の青春ミステリ。セミと名付けた少女の造形とか駅の掲示板のエピソードなど魅力的に描かれていると思うが、ぬるい文章が肌に合わなかった。若い読者だと、また違う評価だと思うが。 「衝撃的結末」も少しも衝撃を受けなかった。 |
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| No.22 | 2点 | Nのために 湊かなえ |
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(2010/03/05 11:27登録) 見事に騙された! 紹介文に「湊かなえの新たなるステージ」のようなことが書かれていたが・・・男女4人のリレー形式の独白によって明らかになる殺人事件の真相・・って、どこが「新たなるステージ」なのか、マンネリもいいところ。 巧妙なトリックだ! 東京創元社だから、てっきりミステリだと思ってしまった。 |
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| No.21 | 6点 | リスの窒息 石持浅海 |
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(2010/03/04 00:25登録) 「突然の冬の到来に慌てたリスが、食糧確保のため餌を頬張り過ぎたのと同じだ。あとは窒息するしかない」 女子中学生を誘拐した犯人が新聞社に身代金を要求してきた。・・・著者完全復調の誘拐ものサスペンス。 (以下ネタバレ) エリート女子中学生の淡々と進める狂言誘拐計画と新聞社幹部の慌てぶりが交互に描写され、その対比が面白い。この女の子は本当に恐ろしい。新聞社が警察に通報できない事情もうまく処理されている。久々に手に汗握る誘拐ものを読んだ気がする。 |
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| No.20 | 6点 | 花面祭 山田正紀 |
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(2010/03/03 20:57登録) 天才華道家の死の謎をめぐる連作ミステリ。 読者を惑わすこの仕掛けは連城三紀彦を想起させる。気持よく騙されました。 |
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| No.19 | 6点 | そして犯人(ホシ)もいなくなった 司城志朗 |
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(2010/03/03 20:39登録) 「ハンプティ・ダンプティ」という謎の倶楽部はいったい何を目的としているのか? 単にユーモア・ミステリと言い切れない不思議な魅力を持った小説。死体移動の動機は、ある海外の古典短編と同じなのだが、ちょっとした工夫が効いている。お薦めの逸品。 |
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| No.18 | 3点 | 声優密室殺人事件 幾瀬勝彬 |
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(2010/03/03 20:24登録) ミステリマニア6人の集い「推理実験室」が実際の殺人事件をディスカッションし解決するB級本格、シリーズ第1作。 設定自体はツボなんだが、あまりにもトリックがアレだし、せっかく色々な職業の人物が集まっているのだから、それを生かしたナルホドの推理を披露してほしかった。 |
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| No.17 | 8点 | 密約幻書 多島斗志之 |
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(2010/03/03 20:05登録) 著者初期の数ある国際謀略ミステリ群の集大成といえる傑作。 とにかく予想を裏切るどんでん返しの連続技がすごすぎる。この騙しのテクニックは本格ミステリの秀作に通じると思う。 |
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| No.16 | 6点 | 髑髏銭 角田喜久雄 |
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(2010/03/03 16:40登録) 著者の代表作。良くも悪くも正統派の伝奇時代小説です。 最後のどんでん返しで吃驚させてくれた「影丸極道帖」のような本格ミステリの要素があまりないのが残念。 舞台も江戸内に収まっているので、大長編の割にスケールが小さく感じた。 |
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| No.15 | 7点 | 扉守 潮ノ道の旅人 光原百合 |
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(2010/03/03 16:27登録) 尾道がモデルの瀬戸内海沿岸の町「潮の道」をめぐるファンタジー系連作短編集。 これはいい、傑作です! 第1話の「帰去来の井戸」だけでも読む価値あり。 |
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| No.14 | 6点 | 殺人者は長く眠る 梶龍雄 |
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(2010/03/03 16:08登録) 女優だった祖母が草軽鉄道から不可解な状況で消えたという。 数十年前のこの謎を主人公は孫娘と称する少女とともに追うことになる・・・これは楽しめた。 トリックは前例があるけれど、なんとなくロス・マク風のプロットがいい味だしてます。 |
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| No.13 | 5点 | ≠の殺人 石崎幸二 |
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(2010/03/03 15:40登録) 会社員石崎と二人の女子高生との漫才ミステリ第6弾。 相変わらず、女子高生のボケっぷりとツッコミが笑えます。 またまた離島での殺人事件ですが、こちらのほうは論理的でなかなか端正な本格ミステリになっているんではないでしょうか。 |
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