| まさむねさんの登録情報 | |
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| 平均点:5.89点 | 書評数:1279件 |
| No.439 | 5点 | シュークリーム・パニック 生チョコレート 倉知淳 |
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(2014/01/05 23:22登録) 3作品で構成される中短編集。 作品ごとに雰囲気が異なるので,人それぞれ一定楽しめるとは思うのですが,いずれももうワンパンチ欲しかったような気がします。 特に「夏の終わりと僕らの影と」は,青春ミステリとして綺麗な流れだけに,もう一捻りあれば更に良かったかなぁ…と。 |
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| No.438 | 5点 | 恋恋蓮歩の演習 森博嗣 |
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(2014/01/05 23:04登録) Vシリーズに「慣れている」読者にとって,真相の一部は結構分かりやすい(少なくとも,その可能性には行き当たる)ような気がします。 その一方で,このシリーズは順番に読まないと面白味が半減する可能性もある訳で…何とも難儀なシリーズですなぁ。 まぁ,楽しめなかった訳ではないのでこの採点としますが,正直「豪華客船」感はあまり感じなかったなぁ。何かもったいないような気もします。 |
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| No.437 | 3点 | 卯月の雪のレター・レター 相沢沙呼 |
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(2013/12/28 22:15登録) 「揺れ動く少女達の心理を巧みに描いた,鮎川賞作家・相沢沙呼の最新短編集」と紹介されれば,まぁ,そのとおりですし,作者お得意の分野であることも間違いないです。 しかし,厳しい言い方をすれば,個人的には「その分野しか書いていない作家」という印象しかないのです。力はあるはず。是非他分野の作品を読んでみたい。 なお,この短編集自体の評価ですが,正直水準以下かな。単に私に合わないだけかもしれませんが。 |
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| No.436 | 6点 | 魔剣天翔 森博嗣 |
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(2013/12/23 23:43登録) 「アクロバット飛行中における銃殺」という謎が魅力的ですし,サスペンス的な側面もイイ感じで,当初の想定以上に楽しめました。 トリックは,よくよく考えれば分かり易いのかもしれませんが…,あまり考えずにサクサク読み進めてしまったなぁ…。ちょっと悔しい。 |
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| No.435 | 6点 | 町長選挙 奥田英朗 |
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(2013/12/17 20:43登録) 伊良部シリーズ第3弾。 今回は,社会風刺的な側面を強く打ち出していますね。ちなみに伊良部センセのハチャメチな言動は控え目で,その分マユミ看護婦の存在感が増しています。 収録4作品のうち3作品は,実在のモデルが分かり易すぎて面白い。今となっては「ああ,当時はそういう騒動があったよね」的な楽しみ方も。 表題作は,民主主義の本質を突く(?),なかなかに奥深い作品と言えないこともないような気がします。(ちょっと言い過ぎかなぁ?) |
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| No.434 | 5点 | 探偵部への挑戦状 放課後はミステリーとともに2 東川篤哉 |
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(2013/12/12 22:47登録) 鯉ヶ窪学園探偵部副部長・霧ヶ峰涼シリーズの続編。冒頭から,前作「放課後はミステリーとともに」の一部ネタバレが有るので,両作品とも読むつもりなのであれば,読む順番に気をつけるべし。 ミステリ的には小粒揃いで,前作から相当にダウンしていると言わざるを得ません。 でも,霧ケ峰涼のライバル「大金うるる」との掛け合いは結構楽しめたかな。個人的ベストもうるる初登場の「霧ヶ峰涼への挑戦」。フェアではないのだけれども,ネタとしては面白い。 鯉ヶ窪学園探偵部の3馬鹿トリオ(実はこちらが本家)に久しぶりに出会えたことも良かったかな。 |
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| No.433 | 5点 | モザイク事件帳 小林泰三 |
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(2013/12/04 21:53登録) 「大きな森の小さな密室」と改題された文庫版で読了。 元のタイトルが「モザイク事件帳」だっただけに,様々な探偵役が登場し,様々なネタを見せてくれます。 その点は確かに楽しめたのですが,一方で,均一感が中途半端すぎてイマイチ入り込みにくい…という印象も。 個人的なベストは「更新世の殺人」。登場人物たちのバカすぎる理論構成が笑えます。日本の考古学を揺るがした例の事件を思い出しながら読みましょう。(ちなみに,東野氏の裏作風に似てますね) |
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| No.432 | 5点 | 空白の殺意 中町信 |
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(2013/11/30 22:59登録) 犯人も何となく想像できますし,展開も地味なのですが,本筋のラインは良く練られていると思います。 しかし,よくよく考えてみると,様々な登場人物にとって何とも可哀相な話ですなぁ。 |
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| No.431 | 6点 | 水族館の殺人 青崎有吾 |
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(2013/11/25 22:57登録) 「体育館の殺人」に続く,裏染シリーズ第2弾。 体育館の次は図書館かと勝手に想像してましたが,水族館でしたか~(笑)。 しかし,学校外の設定ながらも,違和感を抱かせずに前作の登場人物たちを絡ませています。 前半で,アリバイトリックを潔く開陳する構成は支持します。これが後半の怒涛の展開に繋がるわけですしね。 後半のロジック・フルモードは実にお見事。容疑者は当初から絞られているし,急転直下の驚きがあるわけでもないので,「地味」という評価もあり得るとは思いますが,ロジック好きの方には一読の価値があると思いますね。 ホワイについては評価が分かれるところでしょう。個人的には微妙な印象を抱きましたが,確かにコレがないと,(ミステリ読みとしては禁句的な側面もありますが)何故ソコまでやったのかという根源的な疑問のみが残ってしまう可能性もあるので,突き詰めて考えないことにします。 次回作こそ「図書館」なのか。はたまた「公民館」あたりなのか。これも楽しみになってきました。是非,短編も読んでみたいですし,今後の活躍を注視すべき作家のひとりです。 |
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| No.430 | 5点 | 貴族探偵対女探偵 麻耶雄嵩 |
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(2013/11/19 21:32登録) タイトルから貴族探偵にライバル登場かと思いきや,女探偵は貴族探偵(の使用人たち)の完全な当て馬。ちょっと可哀相だけど,今後も使えそうなキャラではありますね。 女探偵の推理の穴を突く辺りも楽しめるし,ロジックもしっかりしているのですが,全体として小粒な印象は否めないかな。 |
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| No.429 | 6点 | ダチョウは軽車両に該当します 似鳥鶏 |
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(2013/11/16 07:43登録) 「午後からはワニ日和」に続く,動物園ミステリー第2弾。 密室殺人の真相にはやや脱力感を抱いたものの,まぁ,動物園ミステリーなだけに,良しとしましょう。 ストレスを感じさせることの無いスラスラ読みやすい展開でしたし,動物園職員のキャラも立っているので,読書自体は楽しめましたよ。 |
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| No.428 | 6点 | 六つの手掛り 乾くるみ |
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(2013/11/10 20:48登録) 文庫版で読了。 これまでの林兄弟シリーズ短編集の中で,ロジックへの拘りという点では,確実にベストワン。キャラ的にも,この作品集の探偵役・林茶父が抜きん出ていると思いますね。 個人的には,「三通の手紙」の綺麗な纏め方に感心。一方で,「二枚舌の掛け軸」は,問題の掛け軸がいま一つイメージしにくく,どうも自分の中で処理し切れなかった…。 全体的には,作者の遊び心も楽しく,好きなタイプの短編集でしたね。 |
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| No.427 | 7点 | 切り裂きジャックの告白 中山七里 |
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(2013/11/09 22:51登録) パズラーとしての楽しみはないですが,臓器移植のあり方など,かなり考えさせられる作品であります。 臓器移植の背景としての,登場人物各々の「家族」の挟み込ませた方もニクイです。 真相にはちょっと微妙な印象もありますが,ラストに泣かされそうになったので,良しとしましょう。 |
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| No.426 | 6点 | 46番目の密室 有栖川有栖 |
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(2013/11/02 20:26登録) 火村シリーズの第一作品。 地味という印象もあり得ましょうが,伏線を含めてきっちりとした構成で,個人的には好きなタイプの作品。非常に纏まっています。 |
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| No.425 | 6点 | 夢・出逢い・魔性 森博嗣 |
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(2013/10/27 18:09登録) ××トリックについては,片方は序盤から気付いていたのですが,もう一方は…まったくのノーマークでしたね。 タイトルを含めて綺麗な仕上がりだとは思いますが,かなり「技巧」に特化している印象。好き嫌いは分かれそうですね。 |
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| No.424 | 7点 | いつか、ふたりは二匹 西澤保彦 |
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(2013/10/20 22:53登録) ミステリーランド作品としてのバランスが絶妙。 西澤カラーも十分に反映されていますし,子どもから大人まで楽しめるのではないでしょうか。 単なるハッピーエンドにさせなかった点も,ジュブナイルとしてむしろ評価できると思います。 |
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| No.423 | 7点 | 第三の時効 横山秀夫 |
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(2013/10/19 22:14登録) 評判どおりの高水準短編集。一気読みでした。 個人的ベストは,やはり表題作。タイトルが直接的に示す事項についても「へぇ~」的な驚きがあったのですが,これはまだまだ序の口。その後の重層的反転が実にお見事。事件関係者の心理描写がこれまた見事で,短編とは思えない厚みを感じます。 一方で,最終話は(あくまでも他の収録作品に比してですが)ちょっと落ちるかな…との印象もあり,総合的にこの点数とします。 |
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| No.422 | 6点 | 完全犯罪に猫は何匹必要か? 東川篤哉 |
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(2013/10/18 22:38登録) そういえば,この作品だけ未読だったなぁ…と手にした次第です。烏賊川市シリーズの長編です。 厚さの割にはスラスラと読了。とあるトリックは結構分かりやすかったのですが,味噌汁の謎をはじめ,ニヤリとさせられるモノも多く用意されていて,それなりに楽しめました。 最近,作者は新たなシリーズキャラを模索中(と個人的には感じているの)ですが,やはり,烏賊川市シリーズがベストだと思いますね。(初期作品にこのシリーズが多い=初期作品に良作が多いという,単にその理由によるものだとの説もありますが…)作者には,是非,初心(?)に帰っていただきたい。烏賊川市シリーズの新作はいつになることやら…。 |
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| No.421 | 4点 | 教場 長岡弘樹 |
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(2013/10/18 20:46登録) 個人的には,「短編の新名手」と評価している作家の連作短編集。舞台は警察学校です。 個々の話には確かに巧さも見えるのですが,全体としては,現実感が希薄すぎるからなのか,何ともぼやけた印象。特に心にも響かず。警察学校内でこんな問題ばかり起きるってどうよ?あり得ないよね…と思いつつ,心の片隅で不安を感じながら読了した次第です。 ちょっとハードルを上げすぎて読んじゃったのかなぁ?私としては,この作者の純粋な短編の方が好みですね。結構辛目かもしれませんが,この点数で。 |
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| No.420 | 4点 | あるキング 伊坂幸太郎 |
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(2013/10/13 20:03登録) 超要約すれば「天才野球少年の生涯」。このサイトに書き込んでおいてアレですが,ミステリではないです。 では,単なる野球小説なの?と問われれば,それも違う。いつもの「伊坂ワールド」とはまた違った世界観で描かれています。 しかし何とも評価しにくいのですよねぇ。「入り込んじゃってる」感じがなぁ…。深読みせずに,サラサラ読むべきなのかもしれませんね。 ちなみに,東北楽天イーグルスがリーグ制覇した今が読みドキかもしれません。読後の責任は取れませんけれども(笑)。 |
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