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ミステリの祭典

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りゅうさんの登録情報
平均点:6.53点 書評数:163件

プロフィール| 書評

No.63 6点 三つの棺
ジョン・ディクスン・カー
(2011/01/09 01:34登録)
 作者らしい不可能状況の提示に、謎解きの方は全くお手上げでした。
 複雑な真相で、フェル博士の説明を読んでもすっきりと理解できたとは言えません。不可能状況を作り出すために、あまりにも偶然に頼りすぎている印象を受けます。真相の肝と言うべき〇〇の錯誤ですが、ヒントとなる伏線が不明瞭すぎて、気付くのは困難だと思います。第一の棺に係る殺人事件で足跡がなかった理由の説明も曖昧です。現場の位置関係がわかりにくく、読みにくい翻訳も相まって、読解困難な作品でした。


No.62 8点 双頭の悪魔
有栖川有栖
(2011/01/02 09:03登録)
 前2作を凌ぐ、スケールの大きな力作です。
 この作品の核とも言うべき、1番目の事件と2番目の事件を結ぶ真相について、ネット上で偶然ネタバレを見てしまっていたので、なかなか手が出せなかったのですが、今回読んでみました。読者挑戦3回戦はそれでも十分に楽しめました。いずれも、ページをめくり直して、真剣に考えてみました。結果は、核となる真相を知っていたにもかかわらず、1勝2敗でした。でも、言い分けと言うか、不満と言うか、反論があります。

(ネタバレをしています。注意!)
・ 読者への第一の挑戦
 別の犯人を想定していました。香水の使い方は、私の考えていた方法よりもうまいやり方で、さすがだと思いました。ただ、香水の香りがどれくらいの範囲まで及ぶのか、読者にはわかりにくいのが難点ではないでしょうか。それがわかりにくいため、犯人特定に至ったロジックを読んでも、別の人物でも可能ではと思ってしまいました。
・ 読者への第二の挑戦
 犯人、手法ともほぼ完全正解でした。
 「右の尻ポケットの論理」はいらないと思います。
・ 読者への第三の挑戦
 犯人を特定するロジックが見つからず、動機面だけから別の人物を犯人と想定していました。江神の披露した犯人特定のロジックには不満があります。このロジックは、マリアが音楽室からのピアノの音を一切聞いていないことが前提となりますが、作品中では、「足音はいくつか聞きました。でも、注意を払っていたわけではありませんから、....」と言うマリアの曖昧な証言しかありません。マリアが音楽室からのピアノの音を聞いていないことを明示すべきだったのではないでしょうか。さらに、このロジックはある可能性を見逃しています。それは、「八木沢が音楽室に入った後、犯人は八木沢が演奏していない時に入室し、演奏を聴かせてもらうよう依頼して、八木沢が演奏に夢中になった時に背後からナイフで刺す・・・・・・」といった単純なものです。犯人の言い分じゃないですが、江神の推理は言掛かり、こじつけと言われても仕方ないと思います。

 「読者への第三の挑戦」のロジックには不満ですが、全体としては非常に良く出来ていると思いますので、この点数で。


No.61 5点 準急ながら
鮎川哲也
(2010/12/26 15:45登録)
 トリックは、種明かしを読むと「なあんだ!」と思うぐらい拍子抜けするものでした。途中で、鬼貫警部がフィルムカメラを使ったトリックに関する推理をいくつか披露していますが、こんな方法で本当にうまくいくのだろうかと悩んでしまいました(フィルムカメラも懐かしいアイテムになってしまったということでしょうか)。隕石がぶつかって気を失う女性、土産物屋にこけしの売り込みで近づく犯人など、それにしても風変わりな設定ですね。


No.60 7点 ポアロのクリスマス
アガサ・クリスティー
(2010/12/25 08:44登録)
 いかにもクリスティーらしい作品だと思いました。
 真相は、全く私の思考の枠外でした。クリスティーの作品なんだから、この可能性は考慮すべきだったなあと後で思いました。真相がわかってみると、ヒントとなる伏線があちこちにちりばめられていることがわかります。しかし、あの物的証拠からあのトリックはなかなか思いつかないですね。殺人事件は1件のみであり(殺人未遂が1件ありますが)、関係者のアリバイ捜査に終始するプロットは地味で、このあたりがクリスティー作品の中ではさほど人気のない原因なのでしょう。


No.59 5点 孤島パズル
有栖川有栖
(2010/12/20 20:55登録)
 登場人物がさほど多くなく、シンプルな設定で読みやすい作品だとは思います。犯人はわかりませんでしたが、謎解きとしてはあまり高く評価できません。

(完全にネタバレをしています。要注意!)
 「地図に残ったタイヤの跡」から犯人を特定するロジックに納得できませんでした。クイーンもそうですが、こういった些細な証拠で犯人を特定するロジックは、こじつけとしか思えないものが多く、本作品もそう感じてしまいました。そもそも、犯人が地図を落としたという設定自体、イマイチです。
 島の図面を見た瞬間に、泳いで移動するというトリックは思いつきましたが(山勘にすぎませんが)、真相を推理するためには、さらに、泳ぎではライフルを運ぶことができないことを知っていなければなりません。読者にそこまでの判断ができるでしょうか(ビニール袋などで包み、体にくくりつければ、泳いで運べるのではないかと考えてしまいます)。
 密室トリック、バラバラになったジグソーパズル、ピストルが2発撃たれた理由など、その他の謎も肩透かし気味でした。


No.58 9点 時計館の殺人
綾辻行人
(2010/12/14 18:47登録)
 十角館よりも断然優れていると思います。十角館は〇〇トリック一辺倒で本格ミステリの観点からはたいした作品ではありませんが、本作品は本格ミステリの王道を行く傑作だと思います。
 真相説明では、数々の「なぜ?」がすべて合理的に解明されています。伏線の回収も見事です。設定には若干強引なところが見られるものの、良く出来ており、この複雑な設定で作品を書き上げた作者の手腕には感心します。
 犯人は、ミステリをある程度読んだ人なら誰もが怪しいと思う人物で、予想どおりでした。メイントリックについては、真相と似たようなことを最終章の前で推測出来たのですが(実際に使われていたトリックはさらに上を行くものでしたが)、ある理由で破棄してしまいました。

(以下、ネタバレをしています。注意!)
 私がトリックの推測を破棄した理由は、江南が懐中時計を持っており、懐中時計を見ればそのトリックに気付くはずだと思ったからです。調べてみると、私の読み過ごしで、江南が旧館で持っていた懐中時計は江南愛用のものではなく、旧館の広間から拝借したものであり、何ら矛盾がないことがわかりました。


No.57 7点 冷たい密室と博士たち
森博嗣
(2010/12/10 18:42登録)
 このサイトでの評価はあまり高くないですね。作者らしい派手な展開がなく、森ファンが求めているものと合致していないことが原因なのでしょう。個人的には高く評価できる作品だと思います。犀川の真相説明は理路整然としており、なるほどと思いました。密室のトリックは地味ながらも私好みのものです。このトリックは途中である程度推測できたのですが(犯人は全くわかりませんでしたが)、真相はさらにその上を行くものでした。確かに、事件が起こった実験時における各登場人物の動きがわかりにくいのが難点ですね。動機が納得出来ないのは作者の作品に共通して言えることで、この作品はましな方だと思います。


No.56 8点 殺しの双曲線
西村京太郎
(2010/12/10 18:39登録)
 西村京太郎氏は2時間ドラマのイメージが強く、自分には縁のない作家だと思っていましたが、このサイトで高評価だったので読んでみました。満足できる内容でした。犯行計画が実に巧妙です。これくらい頭脳的な犯人にはミステリを読んでいてもなかなか出会えません。2つの物語が並行して進んでいきますが、仕掛けがあると思って読んでいたため、犯人の設定、最後の犯人の言い分など真相の半分以上は推測することが出来ました(論理的推論ではなく、単なる勘によるものですが)。最後の犯人の言い分は前半の進行を再現し、警察関係者を再度歯ぎしりさせるもので、ふるっています。犯人が犯行に及んだ動機には考えさせられるものがありました。ところで、作品中の強盗の手法は、今でも罪に問われることがないのでしょうか?


No.55 8点 バイバイ、エンジェル
笠井潔
(2010/12/04 21:49登録)
 この作品の特徴とも言うべき点は、ミステリと哲学の融合。矢吹駆が語る哲学的内容はそれなりに興味深いものでした(最後の犯人との対話は抽象的で理解できませんでしたが)。
 本格ミステリ作品として、高く評価できると思います。死体の首が切られていた理由が実に斬新です。最初に発見された殺人における犯人特定のロジックも素晴らしい。死体の首が洗浄されていた理由や、電話の記録帳が盗まれた理由も、なるほどと思いました。惜しむらくは、設定を複雑にしすぎたために真相がすっきりと理解しにくいことです。また、犯人の設定がフーダニットの魅力を損なっています。


No.54 9点 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件
麻耶雄嵩
(2010/12/04 21:42登録)
 読後、すごい作品を読んだなと思いました。アンチミステリ作品がどういうものか知りませんでしたが、読んでみると、まさしくアンチミステリでした。ミステリ作品の要素として考えられるものをふんだんに盛り込みながら、通常のパターンをことごとく外しています。これをデビュー作でやったというのですから、驚きです。ミステリ初心者が最初に読む作品としては、絶対お薦めできません。クイーンの国名シリーズに関する知識を持っていた方が楽しめます。もっと言えば、黒死館殺人事件も読んでおいた方が楽しめるようですが(私は途中で挫折しており、おそらく普通の人は読了できない作品だと思います)。途中で木更津が披露する推理の突拍子のなさは空前絶後と言ってよく、これを読むだけでも価値があると思います。文章の方ですが、私は全く抵抗を感じなかったし、言葉の使い方等でもおかしいと思ったところはありませんでした(私の日本語のセンスに問題があるのかな)。本格ミステリとはいえず、この犯人を当てるのは無理だと思います。


No.53 7点 幻惑の死と使途
森博嗣
(2010/12/04 21:39登録)
 読み終えた直後は、イマイチ必然性のない真相で、考えられる解のひとつにすぎないのではと思いました。しかし、よく考えてみると、死体消失事件の真相はこれしかないと思われるものです。マジシャンの登場が煙幕となって、まんまと幻惑されてしまいました。総じて、読者に十分な手掛かりが与えられているとは言えず、この真相を言い当てるのは難しいと思います。

(完全にネタバレをしています。要注意!)
 いくつか疑問があります。
・ 棺を霊柩車に搬入した際に、棺を運搬した人は運転手に搬入完了したことを伝えるのが普通ではないだろうか。運転手とのやり取りがないまま、車が動き出したいう設定は不自然。
・ 死体消失事件において、犯人は、ホールの玄関に霊柩車を駐車した後、有里匠幻としてのメーキャップをしたうえで棺の中に入っている。これだけのことを誰にも目撃されずに出来るだろうか(計画段階で出来ると考えるだろうか)。
・ 犯人はマジシャンと運転手との二重生活を送っているが、こんなことが現実的に可能だろうか。さらに、犯人は死体消失マジックを将来実施することを念頭において、そのためだけに葬儀会社に入社している。こんなことは普通考えられない。また、有里匠幻の葬儀を、別の会社ではなく、この会社に依頼することがあらかじめどうしてわかっていたのだろう。

 重箱の隅をつつくような粗探しにすぎません。こんなことを言い出したらほとんどのミステリは成立しないのでしょう。本当は、もっといろいろイチャモンをつけるつもりでしたが、調べてみたら思った以上に整合性が取れていることがわかりました。トリックに派手さはないものの(犯行内容自体は派手ですが)、しっかりした構成を持っています。


No.52 7点 笑わない数学者
森博嗣
(2010/11/18 20:19登録)
(ネタバレをしています。)
 オリオン像消失のトリックは見抜けましたが、殺人に係るその他の謎は見抜けませんでした。そんなに面白い謎でもなかったので、真剣に考える気がしなかったからです(単なる言い訳ですね!)。おまけに、最後に出てくる老人の話については、物語を締めくくるエピソードぐらいにしか考えていませんでした。そう言えば、このサイトの書評で「逆トリック」って書いてあったけれども、「逆トリック」って何だろうと思いました。
 「逆トリック」について、ネット検索すると、作者のホームページが見つかりました。作品紹介のところに、「トリックは簡単で、誰でも気づくものです。意図的に簡単にしたのです。しかし、トリックに気づいた人が、一番引っかかった人である、という逆トリックなのです」と書いてありました。併せて、他の関連するホームページも斜め読みしました。
 その結果、「逆トリック」とは、読者に簡単なトリックを見抜かせることによって安心・満足させて、思考停止状態にし、作者が仕掛けた別の謎に気付かせないことではないかと思いました。別の謎については、ネット検索の結果、「最後に登場する老人の正体は誰なのか」という意見がありました。しかし、作者が逆トリックの意味を具体的に言及していないので、この解釈で正しいのかどうかも判然としません。
 実験的な作品であるという点では評価できると思います。しかしながら、私もそうですが、このサイトの書評者でも逆トリックに気付いていない人が結構いるようです。これで、作者の意図は達成できているのでしょうか。疑問に思います。


No.51 4点 イニシエーションラブ
乾くるみ
(2010/08/05 18:28登録)
 ありきたりで陳腐な恋愛小説が続き、いったい、いつになったら事件が起こるのかなと思っているうちに最終ページになり、結局最後まで事件らしい事件は起こらない。最後から4ページ目にこれまでの記述と食い違う箇所を見付け、最後の2行で○○が行われていることがわかったが、いつ○○が行われたのかはしばらく考えないとわからなかった。解説サイトを見て真相を確認したが、再読はしなかった。初読で丁寧に読んだつもりだし、再読する価値があるとは思わなかったから。アイデアは確かにすばらしいと思う。作者はラストで読者に驚愕を与えようとしているのだろうが、その意図はほぼ完全に失敗している。解説サイトを読まないと誤読するような作品は失敗作ではないだろうか。あえて言わせていただくと、最後に繭子の視点で語らせて、真相を明確にばらして終了したほうが良かったと思う。まあ、そんなことよりも何よりも、事件性も謎の提示もない本作品がミステリと言えるかどうか、それが問題だ。サプライズエンディングを持っているが、ミステリではない作品は星の数ほどある。叙述トリックを使っているだけでミステリとみなすのはいかがなものか。


No.50 6点 黒後家蜘蛛の会1
アイザック・アシモフ
(2010/08/03 21:16登録)
 最後に真相を言い当てるのは給仕役のヘンリーだが、他のメンバーによる途中の議論が楽しい。まさに、アシモフ版の「火曜クラブ」だ。確かに、落語的なオチの作品や、ある分野での知識がないと解けない作品もある。突出した出来映えの作品はなかったが、個人的には「死角」と「会心の笑い」が面白かった。


No.49 8点 妖魔の森の家
ジョン・ディクスン・カー
(2010/07/31 14:59登録)
 再読。前回読んだのはかなり前だが、表題作に関しては、細かい伏線までほぼ完全に覚えていた。伏線の張り方のお手本とも言うべき傑作である。文庫本の解説を読むと、「クイーンはこれを、推理小説の理論と実際の、ほとんど完全な作品といい、再読し、再吟味し、再礼賛すべきものだと称揚している」と書いてある。まさにそのとおりだと思う(文庫本の解説は完全ネタバレをしているので、未読の方は作品読了後に読んだほうが良い)。真相を知ったうえで読み返すと、カーがいかに大胆な描写をしているかがわかり、驚かされる。「ある密室」や「第三の銃弾」もあらすじは覚えていたが、オチは覚えていなかった。カーという作家は、謎の提示の仕方が非常に魅力的なのだが、種明かしは肩すかし気味という印象があり、この2作品も然り。表題作以外の作品のオチは、また忘れてしまうことだろう。


No.48 6点 火曜クラブ
アガサ・クリスティー
(2010/07/26 19:12登録)
 マープルの推理はロジックによるものではなく、人間観察に基づく経験知によるもの。そのため、多少飛躍した(と私には思われる)推理が披露され、ついていけない部分もあった。「動機対機会」が魅力的な謎の提示、トリックの面白さで優れている。一方、「バンガロー事件」は真相を読み返して考えてみたが、事件の構図が理解できなかった。

(以下、「バンガロー事件」についてのネタバレあり)
 この話だけは既に起こったことではなく、話し手の計画を語ったものである。犯行内容自体もわかりにくいが、犯行の意味が全くわからない。なぜこんな回りくどいことをするのか、なぜ代役の女優がこんなことに協力するのか....など。モヤモヤ感が残った。


No.47 8点 戻り川心中
連城三紀彦
(2010/07/24 09:34登録)
 文章力よりもミステリとしての質の高さで評価したい。読者が謎解きをするような要素は少ないが、真相が明らかになった時にその意外さに驚き、それで辻褄が合っているのかどうかを考えさせられる短編集ではないだろうか。伏線が巧みに貼られた緻密な設定もお見事。逆に文章の方は、格調の高い文章だとは思うが、あまりぴんとこない表現もあって、多少読みづらさを感じた。個人的には、「白蓮の寺」が最も面白いと思う(幼年期の記憶をこんなにうまく利用できるのかなという疑問、致命的とも思える欠点はあるのだが)。


No.46 4点 空飛ぶ馬
北村薫
(2010/07/19 12:57登録)
 表現力豊かで、ほのぼのとした作品世界は、読んでいて心地よいのだが・・・・・・。円紫師匠の超人的推理にはおそれいるとしか言いようがない。どうしたら、こんな推理ができるのだろうか、想像を絶している。いっそう、超能力探偵という設定にした方がリアリティーがあるのではないだろうか。真相も現実にはありえないと思うものばかり。ミステリとしては、高く評価できない。


No.45 5点 チョコレートゲーム
岡嶋二人
(2010/07/13 19:33登録)
 文庫本の解説を読むと、作者は本作品を「半径数メートルの至近距離にある謎、物語の主人公は父親、謎は彼の息子」と語っている。主人公にとって、犯人探しはどうしても解明しなければならない謎解きであったのだろう。トリックは平凡で、本格的視点から見ると少し物足りない。息子が犯人でないことを証明し、犯人を絞り込むロジックには感心した。


No.44 8点 オランダ靴の秘密
エラリイ・クイーン
(2010/07/10 17:30登録)
(若干のネタバレあり)
 作者との相性が悪く、ようやく、これはと思える作品に出会ったという感じだ。1番目の殺人トリックが秀逸。見事に騙された。エレベーターの出入り口が2箇所あるのが気になり、何かあるとは思っていたのだが。ロジカルに犯人を特定していくのが作者の十八番なのだろうけれど、あまり説得力を感じない(この辺が相性の悪さだと思う)。井上勇氏の訳本で読んだが、お世辞にも名訳とは言えず、特に前半部は読み進めていくのに苦労した。

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