測量ボ-イさんの登録情報 | |
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平均点:6.25点 | 書評数:631件 |
No.231 | 4点 | どちらかが彼女を殺した 東野圭吾 |
(2010/05/11 20:48登録) あえて趣向でそうしたとはいえ、この結論はちょっと・・・ いかがなものかと思います。 |
No.230 | 7点 | 白の恐怖 鮎川哲也 |
(2010/05/05 10:23登録) 書評サイトでの評判は決して芳しくないですが、僕にとっては 十分満足できた作品です。 遺産相続を巡る連続殺人を扱いますが、あくまで本格。サスペ ンス性も高いです。探偵役が(鬼貫警部ではなく)星影竜三な ので、「りら荘」にちょっと雰囲気は似ていますかね。 でも水準以上の良作だと思います。 ※余談 氏の長編で、僕が唯一未読だった作品です。地元の図書館にも やはりなく、今回他市ル-トでようやく手に入れました。 長い間絶版状態で、氏の著作で最も入手しにくいものと思わ れるのが今まで未読だった理由です。 手に入れた本は昭和37年製本、氏の若かりし(40台前半位?) 何と眼鏡をかけていない写真がお目にかかれます。 カバ-はセロハンテ-プで補強されてボロボロですが、これは 貴重な本です(1万円出してでも買いたい!)。 |
No.229 | 6点 | 陽気な容疑者たち 天藤真 |
(2010/05/02 09:08登録) 名作「大誘拐」で有名な著者の(おそらく)デビュ-作。 本編も嫌味のないユ-モアで満ち溢れ、楽しく読める一品 です。 ただ密室トリックの解決はやや不満でしょうか?けれども ラストは無難に締めくくれていると思います。 |
No.228 | 6点 | 追いし者 追われし者 氷川透 |
(2010/04/24 16:56登録) 短時間でサクっと読めます。 内容的にはまずまず及第点レベルかと思います。 (以下少々ネタばれ) 採点6点or7点で迷いますが、この記述(というか、 この騙し方)を行う必然性に?の部分があったので、 採点は前者で。 純粋な論理ミステリの多い氏の著作では、珍しく叙述 トリック系でした。 |
No.227 | 6点 | 能面殺人事件 高木彬光 |
(2010/04/21 20:17登録) 古の巨匠、長編第二弾。しかしながらこのサイトをはじめ、 一般的評判は決して芳しくありません。 確かに密室トリック等、解決に不満な部分(判りにくい)が ありますが、全体の雰囲気として何か許せてしまう、僕にと ってはそんな作品です。 でも氏の名作「人形・・」「刺青・・」には遠く及ばない事 は事実です。 採点は5点レベルも、雰囲気の良さを加味して1点プラス。 海外古典作品のネタばらしも決して良いものではありません が、書かれた時代も考慮して減点の対象とはしませんでした。 |
No.226 | 7点 | 時の娘 ジョセフィン・テイ |
(2010/04/15 20:56登録) 怪我で入院する羽目になった探偵役の主人公が、入院中に 歴史上の謎に対して独自の解釈を試みる作品。そう、「安楽 椅子探偵」ならぬ「寝台探偵」のさきがけ的作品です。 この作品に触発されて、同様の趣向で書かれた日本国内の有 名作もあり、その影響力は大きいです。 会話が主体ということもあり、海外作品にしては文章も読み 易かったです(訳者は「弁護側の証人」で有名な小泉喜美子 氏)。 僕自身世界史にはそう詳しくないのですが、15~16世紀の 英国王室史を知る良いきっかけとなり、勉強になりました。 表紙の肖像画に何となく(何となくですけど)惹かれて手 にとり読んでみたのは主人公と同じです。でも、楽しめま した。 |
No.225 | 6点 | 幽霊刑事 有栖川有栖 |
(2010/04/09 22:00登録) 無念の死を遂げた刑事が幽霊となって現われて、事件の謎を 解く・・・着想はユニ-クな作品。でも氏の作品にしては本 格色は薄いです。 一番「なるほど」と思わされたのは、犯人の勘違いに至る論 理(これ以上はネタばれになるので言いません)でした。 |
No.224 | 6点 | チョコレートゲーム 岡嶋二人 |
(2010/04/01 23:09登録) 題名から想像するに軽いタッチの作品かと思いきや、以外と シリアスな内容でしたね。 一応犯人探しの体裁をとっており、かろうじて本格推理とい えそうですが、社会派色が強い印象。従い採点は辛めです。 (ここからネタばれ) 謎の解明に競馬がからむところが、この作者らしかったです。 |
No.223 | 5点 | まほろ市の殺人 春 倉知淳 |
(2010/03/25 00:26登録) 皆さんの評価、あまり良くないですが、僕はまあそれなり に楽しめました。 トリックは確かに微妙ですが、たまにはこういうのもあり かも。 内容的にやや薄っぺらい感じもしますが、紙数の制約もあ り、いた仕方なしですね。 |
No.222 | 7点 | ホック氏の異郷の冒険 加納一朗 |
(2010/03/25 00:22登録) あまりにも有名な名探偵、シャ-ロック・ホ-ムズが失踪中 に日本に立ち寄って事件を解決するという異色作。 暗号と密室の謎があり、解決は平凡ですが、ホ-ムズに解い てもらうと同じ密室でもハクがつくもの(?) 明治時代の時代設定で、陸奥宗光や伊藤博文など当時の政治 家も登場し、楽しく読めました。 |
No.221 | 5点 | 蒸発 夏樹静子 |
(2010/03/25 00:15登録) 20年以上前に読んだ作品ですが、あまり強い印象には 残っていません。 作者にしては珍しく時刻表トリックもありましたが、 出来栄えは平凡でした。 |
No.220 | 6点 | セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴 島田荘司 |
(2010/03/17 20:10登録) 今世紀に入ってからの氏の作品にしては良い部類かも。 少なくとも、無駄に長くない点は好感持てます。 |
No.219 | 7点 | 七回死んだ男 西澤保彦 |
(2010/03/13 18:58登録) あるようでない、とにかく斬新なアイデアです。 本格推理と呼べるかどうかは微妙な面もありますが、雰囲気 として許せてしまう作品ですね。 採点7点or8点で悩みますが、他の方の指摘にもあります ように、真相を推理でもって到達するには疑問の部分があり ますので、評価は前者で。 |
No.218 | 8点 | ギリシャ棺の秘密 エラリイ・クイーン |
(2010/03/07 16:43登録) クィ-ンらしいロジカルな作品で、「読者への挑戦」もある 探偵小説王道作品。良作です。 僕自身国名シリ-ズをまだ全部読んだ訳ではありませんが、 その中では上位にランクできる作品だと思います。 惜しむらくは特に前半部分文章が読み辛いことですが、 後半は比較的読みやすかったです。 (ここからネタばれ) スロ-ン氏が犯人だとは全く思いませんでしたが、ノックス 氏が逮捕されたとき、僕の推理が当たっていたと自画自賛し ていたのですが・・これはやられました。 でもこの真犯人を的中させるのはハ-ドル高いですね。 名探偵エラリ-も一度はハルキス氏を真犯人と言って、間違 った指摘をしています。高木彬光氏の某有名作品を連想させ ますね。 |
No.217 | 8点 | ジャッカルの日 フレデリック・フォーサイス |
(2010/02/23 22:48登録) 実在したかつての仏大統領暗殺計画に関するスリラ-小説。 1970年代の代表的名作で、当時一世を風靡したと聞きます。 決して本格推理小説ではないですが、「凶器の隠し方」という カテゴリでは本格推理に使えるネタが盛り込まれています。 翻訳ものの常として、時折読みづらい箇所は見受けられます が、前へ前へと読ませるスト-リ-テラ-ぶりは確かです。 事実を基にした小説だけに、どこまでが事実でどこからが フィクションなのかを想像しながら読むもの一興。 噂に違わぬ名作です。 (2024.7.20 追記) 先日のトランプ前大統領銃撃事件を見て、筆者は真っ先に この作品を連想しました。未遂に終わったこと、大勢の観衆 の中起こったことは共通しています。 なにぶん50何前の作品なので事件を取り巻く世界情勢なんか はだいぶ変わりましたが、そこを除けばその古さを全く感じ ません。 いささか不謹慎のそしりを免れませんが、この事件をきっか けに、この作品が再注目されて多くの人に読まれることを願 います。 なので、採点も7点→8点へと上方修正。 |
No.216 | 7点 | 白馬館九号室 鮎川哲也 |
(2010/02/13 19:34登録) 久々に鮎川の短編集を読みましたが、この本は未読の作品が 殆どでおおいに楽しめました。 氏の長編というと倒叙ものが多いという印象でしたが、この 作品は犯人探しが主体です。 ベスト作品は迷いますが、「悪魔の灰」でしょうか?でも他 の作品も粒ぞろいです。 |
No.215 | 6点 | 密室殺人ゲーム2.0 歌野晶午 |
(2010/02/07 13:59登録) それなりに面白く満足はできますが、やはり前作の二番煎じ といった印象は拭えないでしょう。 |
No.214 | 5点 | トキオ 東野圭吾 |
(2010/02/01 20:06登録) 物語としては楽しめましたが、これ推理小説じゃないです よね(SF小説?) 氏の最近の作品はこういうのが多いのでしょうか? あと主人公に何だか感情移入できないという自分があった のも事実です(思考回路が僕といろんな意味で違いすぎる ので・・) 従いこのサイトでは辛めの点数もいた仕方なしかと。 |
No.213 | 8点 | イニシエーションラブ 乾くるみ |
(2010/01/29 18:16登録) 殺人事件があって、犯人は誰という狭義の本格ミステリでは ないですが、これは秀作です。 読了後に直ぐに判る作者のミスリ-ドだけではなく、その他 にも散りばめられたトリック(というか、ミスリ-ドかな?) があり、再読してもあらたな発見が楽しめるのが良いです。 恋愛小説としては、確かにベタなのかも知れません(そうい う小説を僕は若いころからそもそも読まない)が、作者と同 年代であるこの僕にとっては当時の風俗も含め、自分の若か りし日を思い起こしたりできて楽しかったです。 |
No.212 | 8点 | 龍神池の殺人 篠田秀幸 |
(2010/01/24 13:17登録) いやあ、これは主要関係者のうちの大部分が殺されたり、 亡くなったりと壮絶な作品です。まあ謎解き小説として は十分堪能できましたが。 事件の真犯人は、他の弥生原シリ-ズを読んでその傾向 を知る方にはある程度解りやすいかも(微妙にネタばれ ?) 全体としてはよくできた作品です。氏のベスト作だと思 う「悪霊館」よりやや落ちなるも、「幻影城」とはほぼ 互角の評価と思われるので、採点は8点。 |