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ミステリの祭典

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測量ボ-イさんの登録情報
平均点:6.24点 書評数:634件

プロフィール| 書評

No.274 5点 家守
歌野晶午
(2011/02/06 17:02登録)
代表して、表題作「家守」を書評します。
結構斬新な密室トリックでした。やや無理っぽいところが
密室の巨匠ディクスン・カ-を彷彿とさせます。
殺された奥さんが家を立ち退かない理由には成程と思わせ
ました。

他の作品も、可もなく不可もなしで。
採点は5点or6点で悩みますが、後者だと他の皆さんと
同じになってしますので、天邪鬼の僕は前者でいきます。
(笑)


No.273 5点 妻に捧げる犯罪
土屋隆夫
(2011/01/30 16:38登録)
これも20年以上前に読んだ作品の再読。
内容は悪くはないですが、やや本格色が薄くサスペンス
小説っぽいです。
あと主人公の大学講師の心境にもちょっと同調しかねる
ところがありました。


No.272 8点 死の接吻
アイラ・レヴィン
(2011/01/28 19:45登録)
海外古典作品で固定的評価を受けている作品。
ただ古典といっても、戦後の作品だけに古典といえるか
どうか微妙ですが・・・

でも内容は期待以上の内容で良かったです。何より文章が
読み易い!
構成も最近出版されたものならありきたりかも知れません
が、当時としては斬新なものだったでしょう。
最後の第三部でもうひとひねり(というか、どんでん返し
?)を期待したのにという意見が多いようですが、僕は
特に気になりませんでした。


No.271 7点 天国は遠すぎる
土屋隆夫
(2011/01/19 21:34登録)
20年以上前に読んだ作品の再読。内容はすっかり忘れて
いました(苦笑)。
書評の方は、どちらかというとアリバイ破りが主眼の作
品ですが、当初ぼんやりした事件の真相が捜査の過程で
だんだん見えてくる構成が良かったです。崇拝する鮎哲
(鮎川哲也氏)の作風に近いですね。
メインのアリバイ・トリックも何だか鮎哲氏が使いそう、
無駄に長すぎず、丹念な作品作りには好感が持てます。


No.270 6点
麻耶雄嵩
(2011/01/13 19:51登録)
俗世間と隔離された閉鎖的村内で起こる連続殺人・・・
まあ一種のクロ-ズド・サ-クルものです。
ちょっと横溝っぽい雰囲気もあり、そういう意味では楽
しめます。
不満点はメイントリックを看破されない為に状況(とい
うか、事実? ネタばれせずに言うのが難しい!)の記
述がわかりにくかったです。
楽しめましたが、一長一短ある作品。


No.269 7点 贈る物語 Mystery
アンソロジー(国内編集者)
(2011/01/04 12:56登録)
新年おめでとうございます、本年もどうぞ宜しくお願い
致します。早速ながら、今年最初の書評です。

綾辻氏が国内外の短編をアンソロジ-した一編。氏自身
が一読者として読んで面白かったものを選りすぐってい
るだけに、どれも水準以上の作品です。
僕自身、9編中6編が未読でしたが、その中では「過去
からの声(連城三紀彦)」が良かったです。ありきたり
の誘拐ものに非ず、新味のあるトリックです。

以下の3編は既読です。
「密室の行者」(ノックス)
「妖魔の棲む森」(カ-)
「達也が嗤う」(鮎川)
これはどれも名作揃いで、再読でも楽しめます。


No.268 7点 金雀枝荘の殺人
今邑彩
(2010/12/25 23:07登録)
綾辻氏の館シリ-ズに出てきそうな話ですよね、
でも楽しめました。
本格色が強く、満足のいく一冊です。


No.267 5点 頼子のために
法月綸太郎
(2010/12/18 19:01登録)
ん-、これは読後の後味が悪いですね。
犯人の心情も理解できなければ、(探偵役)法月綸太郎氏の
最後の行動も理解できない(お医者さん怒るの当たり前だ)。
内容自体は水準レベルであるので、採点5点or6点で悩み
ますが、本格色がさほど高くなく、後味の悪さで前者に。


No.266 5点 びっくり館の殺人
綾辻行人
(2010/12/12 17:12登録)
子供でも読める前提で書かれたと思われる作品だけに、
一気に読めました。
メイントリックは、某有名海外古典作品を彷彿とさせ
ますね・・・ネタばらしになるので、これ以上は書け
ませんが。

ミステリとしての評価はさておき、氏の館シリ-ズを
一通り読んでいる方にとっては、その雰囲気を楽しむ
にはいい作品だと思います。でも、やや物足りないか
な?


No.265 6点 学園島の殺人
山口芳宏
(2010/12/10 22:48登録)
登場人物が多く、人間関係を把握するのに大変でした。
島の地理的位置関係も見取図があったので何とか把握でき
ましたが、なかったら僕には理解不能でしょう。
スト-リ-、トリック、結末も含め、可もなく不可もない
評価でしょうか?
鮎川賞受賞者ということで、作者の作品を初めて読んでみ
ましたが、やや期待が大き過ぎたかも。

新書版で500頁以上のかなり長い作品ですが、文章は読み
やすく苦にならないのは好感。


No.264 6点 スイート・ホーム殺人事件
クレイグ・ライス
(2010/11/21 17:42登録)
殺人事件を扱うにもかかわらず、どこかほのぼのした雰囲気
が漂うユ-モア・ミステリ-。
作者ライスはミステリ作家のマリアンに自身の姿を投影して
いたのでしょうか?
本格推理小説としては及第点ですが、話しがやや冗長で、解
決編も説明が簡単すぎて納得しずらい部分がありました。
その分、少し減点。


No.263 7点 神々の殺人
篠田秀幸
(2010/11/13 09:44登録)
本格推理小説でありながら、歴史推理の比重も高い作品。
水準作ではあると思いますが、氏の代表作である「悪霊館」
や「幻影城」と比べると数段落ちる印象。
採点6or7点で悩みますが、サスペンス性に優れ、スト
-リ-展開もよかったので後者で。


No.262 6点 龍は眠る
宮部みゆき
(2010/11/06 09:48登録)
今度は超能力と来ましたか・・・
内容まあ水準以上だと思いますが、話しがやや長いのと
やはり本格色が薄い(パ-フェクト・ブル-よりあるか
な?)のでその分減点。


No.261 5点 各務原氏の逆説
氷川透
(2010/10/17 14:02登録)
一応楽しめましたが、氏の他の作品と同様に解決編で説明
不足の傾向があるのが不満点です。特に第一の事件かな?
第二の事件のチェスタトンばりのトリックはなるほどと思
いました。
それと目次にあった重要人物が一人抜けている・・とのオ
チは理解できましたが、謎の解明とはあまり関係がないよ
うに感じました。


No.260 6点 まほろ市の殺人 秋
麻耶雄嵩
(2010/10/15 20:16登録)
(少しネタばれ)


枚数の制限がある中では、なかなかの作品ではと思います。
「真幌キラ-」の犯人の正体は僕でも想像つきましたが、
登場人物の身内におこる殺人の犯人当てはかなり難解。
でもタネあかしの論理は納得できる内容です。


No.259 5点 せつないいきもの 牧場智久の雑役
竹本健治
(2010/10/09 14:07登録)
<青い鳥、小鳥>
よくあるオチです。見せ方はそれなりに工夫されて
いますけど。

<せつないいきもの>
表題作ですが、謎の設定が魅力的な割に解決は平凡
な印象。

<蜜を、さもなくば死を>
こんな暗号は解けません(笑)。

総じて平凡な印象ですが、これはこれで楽しめました。


No.258 8点 二の悲劇
法月綸太郎
(2010/09/29 18:13登録)
冒頭やや読みづらかったですが、軌道にのったらアッという
間でした。
氏の作品を読んだのは「雪密室」「誰彼」に続き3作めです
が、その中では一番良かったです。敢えて難点をいえば提示
された伏線では真相を推理するのが困難なことくらいでしょ
うか?
決してハッピ-エンドでなく題名通りむしろ悲劇なのですが、
読後に不快感がある訳ではなく、いい意味での余韻に浸れる
良作です。


No.257 6点 名探偵 木更津悠也
麻耶雄嵩
(2010/09/25 13:14登録)
氏の短編集をはじめて読みました。

「白幽霊」
犯人の意外性、というより動機の意外性が楽しめました。
個人的には本短編で一番良い出来と思います。

「禁区」
タイトルは気が利いていますが、内容は平凡な印象。

「交換殺人」
この犯人は指摘しずらいと思いますが、きちんと伏線が
はられているのはさすがです。

「時間外返却」
ビデオを時間外返却しなければならない理由は納得しか
ねる部分ありますが、他の伏線から真相の推理は確かに
可能ですね。

総合評価ではまず水準レベルですが、本格色が強い構成
なのは好感持てます。


No.256 4点 生ける屍の死
山口雅也
(2010/09/19 14:04登録)
この作品は題名から来る連想とは随分違う印象でした。
舞台は外国、登場人物の殆どが外国人でしかも多く、国内
作品にもかかわらず、その読みにくさは翻訳もの作品並み
で、読書にたいそう時間を要してしまいました。

肝心の評価ですが、生きていると思われた人間が実は・・
・というオチで多くをかたづけられると、あまり良くない
意味で「何でもあり」になってしまっているような気がし
ます。
皆さんは割と高評価ですが、僕にはちょっと合いませんで
した。


No.255 6点 告白
湊かなえ
(2010/08/27 20:53登録)
妻と娘の推奨作品を読みました。
小説としては確かに良かったです。何が正義で、何が悪なの
か、考えさせられますね。
でも推理小説としては?なので、このサイトでは採点を辛め
にせざるを得ません。

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