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ミステリの祭典

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測量ボ-イさんの登録情報
平均点:6.25点 書評数:639件

プロフィール| 書評

No.279 5点 赤い月、廃駅の上に
有栖川有栖
(2011/03/27 12:31登録)
基本的に鉄道ネタ好きなだけに楽しくは読めました。
しかしこれは本格ミステリとはいえない内容。
従い、採点は辛めで。


No.278 4点 風刃迷宮
竹本健治
(2011/03/19 08:19登録)
本格色が薄く、やや不満の残る作品。
話しが終わっても結局何がどういうことなのか説明できて
いない部分も多いですしね。
やや凝った構成もあまり成功しているとは言えない感じで
す。

これなら以前に読んだ「妖霧の舌」の方が良かったです。
伝説の名作「箱の中の失楽」は別格ですが。


No.277 7点 『クロック城』殺人事件
北山猛邦
(2011/03/06 14:54登録)
これは良かったです。おおいに楽しめました。
こういうトリックが嫌いでないもので(笑)。
「世界の終わり」に対する説明がない等の不満点が
なければ8~9点の評価はできたと思います。


No.276 6点 インシテミル
米澤穂信
(2011/02/25 20:57登録)
SFやライトノベルっぽいイメ-ジがあっていままで手を出し
ていなかった氏の作品をはじめて読みました。
この作品に関しては想像より本格色が強く、満足いく作品です。
惜しむらくは他の方も指摘されているように解決編にやや物
足りなさが感じられるところかと思いました。

(余談)
最初に監獄に閉じ込められた人物(名前失念)のミステリ知
識はすごいですね。ヴァン・ダインの12作をコンプリ-ト(
完全読破)しているとは。
ちなみに僕は4作しか読んでいません(苦笑)。


No.275 7点 毒入りチョコレート事件
アントニイ・バークリー
(2011/02/20 14:50登録)
チョコレートに仕組まれた毒殺事件を「犯罪研究会」なる
6人のグル-プがお互いにその推理を披露しあい、一見そ
のどれもが解釈として成り立ちそうに見えます。
ところが大部分の人の推理は別のデ-タによって否定され、
その中の一つだけが残る・・「探偵小説」による名探偵の
推理も作者の匙加減一つでどうにでもなる、後日「アンチ
ミステリ」と称される先駆的作品です。

僕自身もどの推理に魅力を感じるかと聞かれたら、4番目
(人名は敢えて書かず)と答えるでしょうね・・それが否
定されるのですから、まさしくアンチ・ミステリ、後のこ
の手の作品に大きな影響を与えたと同時に、このまさに黄
金時代の初期にこの性格の作品が書かれていたことに驚嘆
しました。

採点は正直6点クラスに感じますが、歴史的意義を勘案し
てプラス1点。


No.274 5点 家守
歌野晶午
(2011/02/06 17:02登録)
代表して、表題作「家守」を書評します。
結構斬新な密室トリックでした。やや無理っぽいところが
密室の巨匠ディクスン・カ-を彷彿とさせます。
殺された奥さんが家を立ち退かない理由には成程と思わせ
ました。

他の作品も、可もなく不可もなしで。
採点は5点or6点で悩みますが、後者だと他の皆さんと
同じになってしますので、天邪鬼の僕は前者でいきます。
(笑)


No.273 5点 妻に捧げる犯罪
土屋隆夫
(2011/01/30 16:38登録)
これも20年以上前に読んだ作品の再読。
内容は悪くはないですが、やや本格色が薄くサスペンス
小説っぽいです。
あと主人公の大学講師の心境にもちょっと同調しかねる
ところがありました。


No.272 8点 死の接吻
アイラ・レヴィン
(2011/01/28 19:45登録)
海外古典作品で固定的評価を受けている作品。
ただ古典といっても、戦後の作品だけに古典といえるか
どうか微妙ですが・・・

でも内容は期待以上の内容で良かったです。何より文章が
読み易い!
構成も最近出版されたものならありきたりかも知れません
が、当時としては斬新なものだったでしょう。
最後の第三部でもうひとひねり(というか、どんでん返し
?)を期待したのにという意見が多いようですが、僕は
特に気になりませんでした。


No.271 7点 天国は遠すぎる
土屋隆夫
(2011/01/19 21:34登録)
20年以上前に読んだ作品の再読。内容はすっかり忘れて
いました(苦笑)。
書評の方は、どちらかというとアリバイ破りが主眼の作
品ですが、当初ぼんやりした事件の真相が捜査の過程で
だんだん見えてくる構成が良かったです。崇拝する鮎哲
(鮎川哲也氏)の作風に近いですね。
メインのアリバイ・トリックも何だか鮎哲氏が使いそう、
無駄に長すぎず、丹念な作品作りには好感が持てます。


No.270 6点
麻耶雄嵩
(2011/01/13 19:51登録)
俗世間と隔離された閉鎖的村内で起こる連続殺人・・・
まあ一種のクロ-ズド・サ-クルものです。
ちょっと横溝っぽい雰囲気もあり、そういう意味では楽
しめます。
不満点はメイントリックを看破されない為に状況(とい
うか、事実? ネタばれせずに言うのが難しい!)の記
述がわかりにくかったです。
楽しめましたが、一長一短ある作品。


No.269 7点 贈る物語 Mystery
アンソロジー(国内編集者)
(2011/01/04 12:56登録)
新年おめでとうございます、本年もどうぞ宜しくお願い
致します。早速ながら、今年最初の書評です。

綾辻氏が国内外の短編をアンソロジ-した一編。氏自身
が一読者として読んで面白かったものを選りすぐってい
るだけに、どれも水準以上の作品です。
僕自身、9編中6編が未読でしたが、その中では「過去
からの声(連城三紀彦)」が良かったです。ありきたり
の誘拐ものに非ず、新味のあるトリックです。

以下の3編は既読です。
「密室の行者」(ノックス)
「妖魔の棲む森」(カ-)
「達也が嗤う」(鮎川)
これはどれも名作揃いで、再読でも楽しめます。


No.268 7点 金雀枝荘の殺人
今邑彩
(2010/12/25 23:07登録)
綾辻氏の館シリ-ズに出てきそうな話ですよね、
でも楽しめました。
本格色が強く、満足のいく一冊です。


No.267 5点 頼子のために
法月綸太郎
(2010/12/18 19:01登録)
ん-、これは読後の後味が悪いですね。
犯人の心情も理解できなければ、(探偵役)法月綸太郎氏の
最後の行動も理解できない(お医者さん怒るの当たり前だ)。
内容自体は水準レベルであるので、採点5点or6点で悩み
ますが、本格色がさほど高くなく、後味の悪さで前者に。


No.266 5点 びっくり館の殺人
綾辻行人
(2010/12/12 17:12登録)
子供でも読める前提で書かれたと思われる作品だけに、
一気に読めました。
メイントリックは、某有名海外古典作品を彷彿とさせ
ますね・・・ネタばらしになるので、これ以上は書け
ませんが。

ミステリとしての評価はさておき、氏の館シリ-ズを
一通り読んでいる方にとっては、その雰囲気を楽しむ
にはいい作品だと思います。でも、やや物足りないか
な?


No.265 6点 学園島の殺人
山口芳宏
(2010/12/10 22:48登録)
登場人物が多く、人間関係を把握するのに大変でした。
島の地理的位置関係も見取図があったので何とか把握でき
ましたが、なかったら僕には理解不能でしょう。
スト-リ-、トリック、結末も含め、可もなく不可もない
評価でしょうか?
鮎川賞受賞者ということで、作者の作品を初めて読んでみ
ましたが、やや期待が大き過ぎたかも。

新書版で500頁以上のかなり長い作品ですが、文章は読み
やすく苦にならないのは好感。


No.264 6点 スイート・ホーム殺人事件
クレイグ・ライス
(2010/11/21 17:42登録)
殺人事件を扱うにもかかわらず、どこかほのぼのした雰囲気
が漂うユ-モア・ミステリ-。
作者ライスはミステリ作家のマリアンに自身の姿を投影して
いたのでしょうか?
本格推理小説としては及第点ですが、話しがやや冗長で、解
決編も説明が簡単すぎて納得しずらい部分がありました。
その分、少し減点。


No.263 7点 神々の殺人
篠田秀幸
(2010/11/13 09:44登録)
本格推理小説でありながら、歴史推理の比重も高い作品。
水準作ではあると思いますが、氏の代表作である「悪霊館」
や「幻影城」と比べると数段落ちる印象。
採点6or7点で悩みますが、サスペンス性に優れ、スト
-リ-展開もよかったので後者で。


No.262 6点 龍は眠る
宮部みゆき
(2010/11/06 09:48登録)
今度は超能力と来ましたか・・・
内容まあ水準以上だと思いますが、話しがやや長いのと
やはり本格色が薄い(パ-フェクト・ブル-よりあるか
な?)のでその分減点。


No.261 5点 各務原氏の逆説
氷川透
(2010/10/17 14:02登録)
一応楽しめましたが、氏の他の作品と同様に解決編で説明
不足の傾向があるのが不満点です。特に第一の事件かな?
第二の事件のチェスタトンばりのトリックはなるほどと思
いました。
それと目次にあった重要人物が一人抜けている・・とのオ
チは理解できましたが、謎の解明とはあまり関係がないよ
うに感じました。


No.260 6点 まほろ市の殺人 秋
麻耶雄嵩
(2010/10/15 20:16登録)
(少しネタばれ)


枚数の制限がある中では、なかなかの作品ではと思います。
「真幌キラ-」の犯人の正体は僕でも想像つきましたが、
登場人物の身内におこる殺人の犯人当てはかなり難解。
でもタネあかしの論理は納得できる内容です。

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